メシア   作:Karuraさん

1 / 3
俺に文才はない(挨拶)


第1話 話が通じない人ってチンパン以下だと思うの

まだ梅雨の雨がしとしとと降るころ

 

 

 

「けんじぃ、わしはお前の道をさんざん否定してきたが」

 

 

 

一人の老人がその乾いた唇動かし言葉を紡ぐ、まさに風前の灯火とはこのことを言うのだろう。

 

 

 

「じぃちゃん!?先生じぃちゃんが!!」

 

 

 

「お前はお前の道をゆけ」

 

 

 

「なんだよ!そんな最後みたいな、おいっ、おいって」

 

 

 

この日少年は、初めて人間の死に立ち会った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ピピッピピッピピッピピッ」

 

 

 

スマホからもはや不快感を感じるようになった音が流れる。

 

 

 

「ん~」

 

 

 

スマホに手を伸ばしアラームを止め起きる。

 

 

 

「懐かしい、懐かしいなぁ、、、って遅刻だ!」

 

 

 

現在時刻は8時、「芸能学校に行くために上京してきた」と言っても、家賃の関係上、学校から少し遠い位置に家がある。慌てるのも仕方がないことだ。

 

 

 

「やばいやばい」

 

 

 

急いで着替えると、靴を履きドアを開ける。まだ梅雨の空気が残っているむわっとした風が頬を撫でる。今日は7月20日、大事なテストの日でもあると同時に、、、、

 

 

 

「今日で最後だもんな」

 

 

 

俺が死ぬ日だ

 

 

 

 

 

 

 

「死にかけた。」

 

「お前最近、ギリギリだなw」

 

 

 

このすべての言葉の最後に「w」がついてそうなヤツの名前は長谷川裕也、俺のライバル「だった」やつだ

 

 

 

「今回のテスト、ほぼオーディションみたいだったなwこーう面接官が全員スーツでwいつものテストの時はTシャツのくせになwカーあのときセリフかすって、、、」

 

 

 

俺はこいつが好きだ。決してBLとかではないがこの夢にひたむきな感じが

 

 

 

「いいなぁ」

 

 

 

と感じてしまう。

 

 

 

「どーした?お前最近変だぞw昔はクソ早く来てたテストも最近だとずっと遅刻ギリギリだしw」

 

「何でもないほら俺ら、そろそろ卒業だろ。進路とかで腹が痛くて」

 

「進路かーw」

 

 

 

裕也は少し考えるそぶりを見せると

 

 

 

「俺は、役者になるぜ」

 

 

 

そう言い切った。俺はその姿に、、、

 

 

 

「ごめん。今日大事な用事があるんだった。」

 

「おいっw」

 

 

 

俺は背中を見せて逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ」

 

 

 

俺は公園のベンチに腰掛ける。いつもは家族連れで賑わっている公園だが

 

 

 

「さすがに平日の昼間っから来てる人はいないよな」

 

「よんだかい?」

 

「いたー」

 

「そんな棒読みなら驚かなくてもいいよ。ここに来たってことはまた何か悩みごとかい?」

 

「まぁそんなとこです」

 

「まぁ興味ないけど」

 

「ないんかい」

 

 

 

この人は、、、よくわからない連絡先も知らなければ、名前すら知らない。わかっていることと言えば、いつも棒アイスを食べていることと、、、

 

 

 

「おっ今日も私は運がいい」

 

 

 

とてつもなく運がいいことだ。

 

 

 

「毎回当たり引いてますよね?何かコツとかないんですか?」

 

「うーん、、、物欲を消すことじゃない?」

 

「人間には到底無理じゃないですか」

 

「私は人間じゃなかったか」

 

 

 

そんな他愛のない話をしていると。空が赤く色づいてきた。

 

 

 

「もう夕暮れか、時間がたつのは早いね」

 

「えっと」

 

 

 

俺はポケットの中に入っている懐中時計を開けると。

 

 

 

「今は、8時ぐらいですね」

 

「我ながら6時間も良く会話が続いたなと自分のボキャブラリーには関心するよ」

 

「後半「暑いね」しか話てない気が、、、」

 

「でも話してはいただろう?」

 

「まぁそうですけど」

 

「、、、それで、悩み事は軽くなったかい?」

 

「いえ、あまり」

 

「明日もここに、いるからおいで、私は暇だからね」

 

 

 

なんだかんだ憎めない人だ

 

 

 

 

 

 

じめっとした夜風が頬を撫でる。時間帯が変わってもこの季節はじめっとするらしい

 

 

 

「だめか」

 

 

 

俺はポケットから懐中時計を取り出し見る。現在、時刻は午後11:40分、突然だかこれから俺は死ぬ。

 

もしも俺の今日一日が映画のワンシーンだとするのなら、観客は何もわからず「なんだこの映画!?」と苛立ちを覚えるだろう。

 

だってそうだ本人にすら「何もわからない」のだから。

 

それでも今日で俺の人生を終わらせる。いや終わらせて見せる。そう思いフェンスに手を伸ばすと。

 

 

 

「ちょまてよ」

 

「ん?」

 

 

 

キム●ク、、、いや公園のお姉さんがいた。

 

 

 

「なに不法侵入してるんですか?ここは学校ですよ」

 

「なーに非行少年がいたから注意しに来ただけよ」

 

「いや、何も罪を犯してはいませんので、、、」

 

「殺人罪、自分を殺そうとしている」

 

「ごもっとも」

 

「なにやってんの?」

 

「自殺を、、、」

 

「それを聞いてるんじゃない」

 

 

 

なぜ名前も知らない他人に詰められないといけないのだろうか。

 

 

 

「悩みについて興味ないって言ってましたよね?」

 

「、、、事情が変わった」

 

「というか、このままいくと俺、死ぬので不法侵入と自殺関与の疑いでダブル役満ですよ」

 

「高校生なのによく知ってるね、、、」

 

 

 

お姉さんは関心すると近づいてきた。

 

 

 

「それでさっき事情って言ったよね?」

 

「言いましたね」

 

「君、死ぬって言ったよね?」

 

「言いましたね」

 

「バイトやるって言ったよね?」

 

「言ってもないし、聞いてもないです」

 

 

 

何言ってんだこいつ?

 

 

 

「俺今から死ぬんですよ」

 

「うん」

 

「オレ イマカラ シヌ」

 

「片言で言っても返事は変わらないよ」

 

 

 

話が通じねぇ、、、

 

 

 

「、、、君にはやってほしいことがあるんだ。そう君にしか頼めないことがね」

 

 

 

「君にしか頼めない」これを言われたのはいつぶりだろうか。なんなら小学生が最後ではないのではないのだろうか。

 

 

 

「わかった。受けましょう」

 

「、、、あぁわかった。ここじゃ危ないから安全なところへ移動しようか」

 

「主に、お姉さんがつかまりますからね」

 

「、、、そうだね」

 




主人公チョロすぎですよね、、、まぁこれも何か意味があったりなかったり、、、

ここまで読んでくれてありがとうございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。