陰陽師も異世界から来るそうですよ!?   作:にくろん。

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処女作です!
よろしくお願いします!


プロローグ~ある陰陽師の旅立ち~

その日、彼――土御門春虎は陰陽塾の書庫、そのなかでも呪術の術式についてまとめてある本が多い一角にいた。

 

 

今から数日前、ここ、陰陽塾に芦屋道満…通称『D』が攻めてきた。狙いは烏羽織という希代の陰陽師、土御門夜光の残した式神を求めてのことだった。

それを元十二神将、『黒子』大友陣が術比べという激戦の末、辛くも撃退した。

 

そして、その術比べを目の前で見た春虎は陰陽術というものに魅せられた。

 

『俺も術を使いこなしたい。夏目を―みんなを護れる力がほしい』

 

そう思った春虎は壊滅状態となっている陰陽塾の書庫の整理、という名目を塾長にもらい、片付けの傍ら陰陽術について貪るように調べ、研鑽していた。

 

 

 

「ふう、今日の片付けはここまででいいか」

普段は友人である冬児や、幼馴染みでありいとこの夏目もここにいるのだが、今日はそれぞれ鬼の制御と土御門家の用事で席を外している。

 

スペースが少し空いた場所で春虎は大友先生作の錫杖を片手に式符を構える。

 

「確か…

東海の神、名は阿名、西海の神、名は祝良、南海の神、名は巨乗、北海の神、名は禺強、四海の大神、百鬼を避け、凶災を蕩う――急急如律令!」

 

発動したのは対霊災用排斥呪壁。帝国式陰陽術の1つだ。積極的な防性を秘めた術式は本来ならば宙に浮く五行符を通し、それぞれを頂点とした五芒星を描くはず―――だった。

 

「げぇっ、まずい!」

 

 

しかし、未熟な春虎が強制的に発動させた術は安定せず、「積極的な防性」を制御できなかった結果、五芒星は崩壊し辺りに込められていた呪力が拡散した。

 

ドォッッ!!!

 

春虎の呪力は強い。しかしそれに対する術の精密さ―――いわばコントロール力が甘い。ある十二神将に言わせれば

「ギアとガソリンが噛み合っていない」

状態にあるという。

その膨大な呪力が解放されたらどうなるか―

 

当然、辺りの本棚はひっくり返り、宙を本が飛び交った。

幸いなのはあくまで防護的な術式を展開していたことか――

本棚はひっくり返ったが壊れることはなく、本が飛び交ったのも倒れた衝撃や呪力に当てられてのことだったので破れたりはしていない。

 

「ほ、、、良かった。これで本が破れていたりしたらどやされるところだった。いや、それですんだらいい方かな」

むしろ破れるならマシだ。

これが火界呪を使用した結果なら書庫が燃え散っていた。

 

春虎は青い顔でそうなった場合の夏目の剣幕や京子の暴走、はたまた塾長の怒り様や大友の呆れようを想像し、嘆息しつつ再び本の整理をしようとしたその時。

 

 

「は、春虎さまっ!上に―――!!!」

防護術を試す、それにもし実体化していて万が一(コンならば万が一どころか春虎の危機となると高確率で)急に火を出されて書庫を燃やしてしまったり、大切な本を斬り裂いてしまったら大変なことになる、と待機命令を出しておいたコンの叫びに反応し、上を見ると――

 

 

落下してくる最後の一冊、それも一番固そうな表紙の本が目の前に迫っていた。

 

 

ガンっ!!!

 

 

 

手にした錫杖で叩き落としたり、避けたりする暇もなく鈍い音が鳴り、そのまま春虎は意識を手放した。

それがこの世界との暫しの別れを告げるとは想いもせず――――

 

 

その傍らにはピンクの手紙が開かれたままふわふわ落ちてきた。

 

 

 

 

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。

 

その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、

 

己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、

 

我らの"箱庭"に来られたし』

 

 

 

 

 

そしてこの日、土御門春虎はこの世界から姿を消した。




原作両方とも揃えていないし2014年現在は都合上買い揃えれないので他の方のSSを参照しているというまさかの事態

なんとか完結には持っていきます!

この春虎はシェイバ戦の前です!
なぜかって?
箱庭で能力覚醒の方が面白そうだからです!笑
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