【▼・ᴥ・▼】子犬に転生したのでフリーレンに命の儚さを教えることにする 作:ニヒツ
この物語はフィクションです。
実在の猫や犬などとは一切関係ありません。
皆さんが少しでも涼しく過ごせますように
吾輩は犬である。名前はフランメ。
吾輩はある日突然、異世界に来てしまったらしい。
そこはあたり一面真っ白でなにもないみたいだった。
否、違う。not、なにもないわけではない。
なにか
吾輩はそれがなにか分からない。
しかし、どんな怪物が相手だろうと吾輩には引けぬ理由がある。
吾輩の今世の生きる目的である。
吾輩は覚悟を決め、白いなにかに襲いかかった。
ズボッ
…ちめたい…
「フランメ、外は寒いよ。昨日は大雪だったから家でぬくぬくしようよ」
ヒンフリが布に包まりながら窓からヒョッコり顔を出す。
吾輩は急いで家の中に戻り、ヒンフリの布を引っ張って家の奥に仕舞う。
「フ、フランメ? ヤメテヨー。脱げちゃう。服脱げちゃう。さむさむ」
まだ外の安全を確保していない。
あの『白く冷たい物体』は反撃してこなかった。
だが、それは吾輩に恐れをなしたからかもしれない。
ヒンフリのように狩りもできないひ弱な人間には、その隠した牙を向くかもしれない。
吾輩はヒンフリを念入りに布で包み、吾輩の
ワンワン
吾輩は勇敢に戦った。
家の外は既に奴らのテリトリー。
孤立無援、多勢に無勢、四面楚歌、背水の陣。
黄金の右手で両断し、誇り高き犬の牙で噛み砕く。
それでも『白く冷たいナニカ』はいなくならない。
ハァハァハァ
吐く息すら奴らのように白くなっていく。
やがて吾輩は動きが鈍り始め、白い敵の上に倒れ伏してしまう。
無念
「フランメ…どこ? ん!?雪まみれになってる!! 犬は雪が好きっ昔読んだ文献に書いてたけど本当なんだね。うう、寒い。私が着替える時間も待てないくらい遊びたかったんだね」
ヒンフリが家から出てくる。
どうやら護衛につけた
彼女は優し過ぎる。
ヒンフリは持って来た布で吾輩の体についた『
だんだん温かくなってきた。
これなら動ける。
ブルブルブルぶる
「あっ、ちょっ、フランメ。だめ、私まで雪まみれに…」
吾輩は身体を回転させて、身体に残った
これで再び戦える。
おっと、吾輩のブルブルの勢いに驚いてヒンフリがひっくり返ってしまったらしい。
布を体に纏い過ぎて動きが鈍くなっているヒンフリ。
彼女はゆっくりと起き上がり、なにやら吾輩に話しかけてきた。
「フランメ、これは『雪』だよ。キミは『雪』を生まれて初めて見たんだね。身体が冷えちゃうからあんまり食べちゃダメだよ。…そう言えば雪の魔法があったような?」
ヒンフリがピカッと光る。
するとどうだろう。
ヒンフリが『ユキ』と呼んでいるものが二つの大きな塊になった。
「そして、これを使えばこんなことだってできちゃう」
再びヒンフリがピカッとすると、なんとそのユキとやらが動き始めた。
ヒンフリが右手を挙げると同じく右手を挙げ、左手を挙げると同じく左手を挙げる。
なんだか動きが可愛らしい。
「どう? すごいでしょ。ジャンプもできちゃうんだよ」
むふー
ヒンフリとユキがなにやら満足そうにしている。
ヒンフリの反応を見る限り、どうやらこのユキとやらは友好的な存在らしい。
申し訳ない。
吾輩はそうとは知らずにユキの同胞をたくさん
吾輩はお詫びを兼ねてユキの顔を舐めた。
ペロ
ボトッ
「あ」
……。
無情にも『新たな友人ユキ』の首が落ちてしまった。
なんということだ。
吾輩は自分の手を見つめる。
吾輩はヒンフリを守りたい気持ちが強過ぎて強くなり過ぎてしまったらしい。
クゥーン
「だ、大丈夫だよ。フランメ。雪だるまの頭が熱で溶けただから」
今の吾輩は触れるもの全て壊してしまうのかもしれない。
これでは怖くてヒンフリの顔をペロペロできない。
吾輩はせめて盟友ユキを弔おうと、その亡骸に近づく。
しかし、そこにあったのは生前と変わらぬユキの姿であった。
「ほらフランメ、直ったよ」
くっ! なんということだ。
ユキを生き返らせるため、ヒンフリに死者蘇生の禁術を使わせてしまったらしい。
なんということだ。
吾輩は取り返しのつかないことをしてしまったらしい。
……でも大丈夫だヒンフリ。
その罪、その
地獄の果てまで吾輩はお供するさ。
世界の全てが敵になり、ヒンフリに石を投げようとも、吾輩はこの魂が尽きぬ限り、キミの味方だ。
吾輩は静かにヒンフリの肩へ手を置いた。
「あれ?フランメ、いつの間にお手なんてできるようになったの?凄いね。次はち◯ち◯してみようか。こういう芸を小さい頃から覚えると、賢い犬に育つらしいからね」
■ 著者ニヒツのつぶやき
先人の知恵を使い、なんとか打ち切りエンドを描き終えたはずのニヒツ。
気を抜いて新作を書いていた彼は背後から忍び寄る編集さんの存在に気付かなかった。
卑劣な編集さんによる闇討ちで気絶させられた彼は、身体中を拘束され『フリーレンと子犬』の7話を書かされたのであった。
投稿後に解放された彼曰く、「あの時の編集さんは『黄金郷のマハト』より強かった」と遺言を残した。
【編集さんより】
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■ 著者ニヒツ
メイン作品『シュラハトくん見逃して』の登場人物。
アプローチに対してフリーレン側の脈が無さすぎて折れかけているヒンメル。
彼をなんとか立ち直らせようとしたニヒツのとっておきの策とは!?
雪の日の散歩は大変?
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YES
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NO
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うちの子は寒がりで外でない
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犬がいたことないので分からない
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もう満足した(続編はなくて良いかなぁ)