暗き月の王、狭間の地より来たり   作:Crimson Wizard

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スランプですが頑張って絞り出しました。(絞りカス)
2000文字ちょっとですがお許しください。次はもう少し頑張ります。……せめて5000文字くらい? 書けたらいいな。


暗月の王、人格破綻者と出会う。

 

あれから、一度カルネ村へと引き返した私達はそのままエ・ランテルへと帰って来た。

現在、再び検問所を潜りアインズ……モモンとナーベは依頼達成の報告とハムスケなるあの愛玩動物の登録に行っている。

 

私と漆黒の剣の面々はンフィーレアの荷降ろしに付き合うという話になり、ンフィーレアの店舗へと戻ったのだが。

 

「……空いてる?おばあちゃん?居るのー?」

 

扉を開いて恐る恐る中を覗くンフィーレアの肩を引き寄せ、私が先頭を歩く。

 

「おかえり〜!ずぅーっと待ってたんだよぉ?」

 

軽装の頭が悪そうな女が居た。

 

「あ、あの……誰、ですか?」

 

「んふふ、まあ君が知る必要は無いかなー?あのさ、ンフィーレア君に一つ、お願いがあるんだけどぉ……」

 

猫なで声といい、表情といい猫のような女だ。

 

「な、なんですか?」

 

「相手にするな……恐らく貴公の身柄を狙った誘拐犯だろう。」

 

私が言葉を遮るように口を開くと女は不機嫌そうに此方を睥睨した。

 

「お前に話し掛けてんじゃねェんだけど?」

 

「私も別に貴様の話が聞きたい訳では無い。大人しく投降しろ……裏口のもう一人もな。」

 

私がそういうと女はニヤリと笑って私を見た。

 

「へぇ……分かるんだ?でもさぁ、気配が読めるんなら私との実力差も分かるんじゃないのぉ?」

 

「ああ。貴様が私より随分と格下だというのは分かる。」

 

私が女の軽口に返すと女は青筋を浮かべて此方を睨めつける。……随分と煽りに弱いな。

 

「あぁん!?誰がお前より格下だってぇ……?」

 

「事実を口にしたまでだ。」

 

「ハッ!んじゃ、私がその面苦痛に歪ませてやるッ!」

 

兜をしているので面も糞もないはずなのだが、女は頭に血が上っているのか腰を低く落としてスティレットを構える。

まるでクラウチングスタートの様な体勢になると、膝から下をしならせて躊躇なく顔面を狙って刺突を放ってきた。

 

私は左手にバックラーを装備すると彼女のスティレットによる刺突にタイミングを合わせて大きく弾いた。

 

「なっ!?」

 

パリィによって大きく体勢を崩された女に、私はレディソードで致命の一撃を入れる。

 

「ぐはっ!?な、なんで……この、私が……」

 

女は大量に出血し意識を失った。放っておけば数分で死ぬだろう。ちなみに裏口に隠れていたもう一人はこの女に致命を入れた瞬間には逃走を始めていた。

気付いてはいたが、ンフィーレアと漆黒の剣の面々が未だここに居る以上、深追いするのは得策では無いので放っておいた。

 

この女は、アインズにでもくれてやるか。あの男は組織のトップの筈だ。そして、恐らくこの女もバックに何かしらの組織がついている。

 

「……な、何だったんだ。」

 

私とこの女がやり合っていたのはほんの数十秒だが、その間全く動けなかったルクルットが漸く口を開いた。

 

「さて、貴公らは組合に報告に行ってくれ。私は此奴のバックについている組織を探る。」

 

「組織……単独犯ではないんですか?」

 

どう考えても狙いはンフィーレアの持つ能力……タレントだろう。下手をすると国家ぐるみの可能性すらある。

身の安全を考慮するなら、私はこの件からは身を引いた方がいいのかもしれないが……

 

まあ、この程度の相手を一人……(裏口にもう一人居たが)で寄越すという事はある程度この女の実力に信を置いている筈だ。

少なくとも組織内である程度口を出せる立場という事だ。捨て駒ではない。

 

「無いな。ンフィーレアの持つタレントが目的なら間違いなく組織ぐるみ。人質目的としても単独犯は有り得ない。」

 

その場合も犯罪組織等の可能性が高くなる。個人で誘拐して身代金を要求する様な馬鹿はいない。実行犯とは別に指示役が居る。

そもそも彼のタレントが目的なら彼のタレントが有用に使えるマジックアイテムを持っている事が前提となる。

 

彼のタレントはあらゆるマジックアイテムを発動制限を無視して使用可能という代物らしい。

つまりマジックアイテムすら持っていない弱小組織の可能性は低い。

最低でも彼のタレントが有用に使える程のマジックアイテムを所持している組織であり、或いは発動制限の厳しいアイテムを持った貴族等である可能性も一応はある。とはいえ、誘拐という非合法的な手段を取ってくる以上、国は頼りにならない。

 

この辺は諸々あの女から聞き出すのが手っ取り早い。

 

私は棚に並べてあるポーションを手に取ると倒れ伏した女に瓶ごと投げ付ける。

 

「何を!?」

 

ペテルが困惑している様子だが、これである程度傷は治っただろう。少なくとも私が与えた傷で死ぬ事は無い。

 

「先程言った通りだ、この女は連れて行くぞ。」

 

私は女を背負い、アインズの元へ向かおうとすると焦った様子でアインズが先程の愛玩動物とナーベを引き連れて現れた。

 

「……この女の背後を洗えるか?」

 

私がそう言うと彼は少し考え込むような仕草をした後、鷹揚に頷いた。

 

「漆黒の剣の皆さんには口裏を合わせて貰うしかないな。」

 

こうして、舐めプした挙句軽くあしらわれ瀕死の重傷を負った憐れなイカレ女は意識の無い内に地獄行きが確定したのだった。

 

ああ……憐れなり、クレマンティーヌ。

 

あせんちゅは今後、武技の習得を

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