誤字、脱字と矛盾点とかあったら教えてくださいm(_ _)m
天才クラブ#1ザンダー・ワン・クワバラ
〜琥珀13××紀〜
いつも通りの朝…空はいつも通りのドブ色…いつも通りのオイルの匂い…まぁ、慣れてはいるが決して見てて気分が良くなるものじゃなかったけどな…
クワバラという星は元々、産業廃棄物の山でできていた星だった。酷い階層社会、上の者が搾取して、下の者はただひたすらに絞り尽くされるだけ…
そんな世界に俺は生まれた。
親は知らない、名前はザンダーと物心ついた時から呼ばれていた。歳は…俺の予想だと15歳前後だと思われる。
まぁ、正直どうでもいいから真剣に調べる気にもならないが…
そして基本的に俺がこの星でしていることといえばガラクタから何かを作るってだけだ…
俺は、いわゆる天才という部類に入るようで、クワバラ史上最高とまで言われた。
…一度会った偉そうな奴からは、奴隷が…とか言われたから特別、地位が凄く高くなるという訳では無さそうだが…
まぁ、俺がやってるのは理論的に合っているものを身の回りにある材料で作るってだけだし、お前じゃなくてもできるって言われたらそりゃそうだとしか言いようがない…
なんならそれより酷いまであるからな…
パッと思いついたことを忘れることとかよくあるし、俺は思いついたことを記録するという習慣をつけられないところが欠点とよく周りから言われるぐらいだからなぁ…
…でも仕方ないだろう?めんどくさい事をいちいちやってられるかということだ。
そういうことは助手とかに任せりゃいいんだよ。
…いないから、そういうこと言われるんだって?まぁたしかに…
…だって、この星のヤツら、がさつなのばっかなんだもん…
このあいだだって、顔出しに来ただけの奴が足の踏み場がないって理由で珍しく図面を書いていたとっておきの発明を永遠に日の目に浴びることなく捨てるなんてあるだろうか…いやない!
…などと愚痴を言うこともあるがなんだかんだ言いつつ俺はこの生活に満足していた。
決して良い生活とは言えなかったが、俺が少しでも皆の暮らしをよく出来ている…そんな気持ちで、俺はこれからも皆を引っ張っていこうなんて…そんなガキみたいな理想掲げて楽しく暮らしていた。
しかし、そんな当たり前だと思っていた生活は世界を喰らい尽くす星神の襲来により、瞬く間に崩壊した。
一瞬だった…気付いた時には星を覆っていた。一体が五体に五体が百体に…そしてそんな蟲を作り出す星神、アイツが厚い排気ガスに覆われていた空を蟲に染め上げた。
そんなところから俺は、一人で…逃げ出した。自分の作ったポットで…
…あの星から逃げて俺は、一体何日この宇宙をさまよっているのだろうか…クワバラはどうなったのだろうか…
そんな思考から目を逸らすように自分の服に顔を埋める。オイルの匂いがした。臭いとよく言われたが俺は嫌いじゃなかったし、俺は俺が作ったもので喜ぶみんなの顔が大好きだったからそんなこと気にも止めてなかった。
別に金が欲しかった訳では無い。
ただ、みんなが笑ってありがとうと言ってくれればそれだけでよかったんだ…
目を瞑り皆の最期を思い出す。
「…逃げろ!ザンダー、お前だけでも!」
クワバラ星の自治隊の役割を果たしていた奴らがそう言って空に向けて俺が作った銃で蟲を撃つ。
「…クワバラ第三防衛部隊!目標、謎の蟲、突撃!」
俺が作っていた対侵略者用の機体に乗り込み出撃していく兵士達…
最後に俺の背中を押して俺を見送る友人…
今でも瞼の裏にありありとそのときの光景が浮かんでくる。
災害を前に必死に抗おうとする者、あまりにも大きな脅威に絶望するの者の顔…せめて家族だけでもと子供を押す者…
「…クソッ…」
…はぁ、ダメだな。一人でいるとどうしても、今考えるべきでない事にまで意識が向いてしまう。
しかし、突如としてそんな意識の旅から無理やり引き戻す事態が起こる。
ジ、ジジ…
まるで悪夢が現実になったかのように微かだが、はっきりと羽音が近付いてくるのが分かった。
逃げなくては…
そう思ったが、それを頭が不可能と即座に否定する。
いや無理だ、逃げきれない。元々このポットは閉鎖的で文明があまり進歩していないクワバラが宇宙間の交流を持てるようにと作ったもので、スピードよりも持続性重視で作ったのだ。
それに、これは戦うためのものでもないから武器なんかも搭載していない…この船体に付けていた唯一の機能であるワープも星から逃げる時に使っており、エネルギー不足でこれ以上使うこともできない…
そもそも、この船体のスピードではあんな宇宙災害から逃げるなんて不可能だ。
どんどん増えていく蟲、死の羽音がさっきよりも鮮明に聞こえてくる。徐々に増えていくその音が俺にはそれがまるで、神からの死の宣告であるかのように感じる。
…怖い、死にたくない、まだ何も成せてない…まだ、皆の仇もとってないのに…
心臓が痛くなるほどの鼓動に視界が歪む。息が…苦しい…
もう羽音しか聞こえなくなり、死ぬのだと嫌でもわかってしまう。
そんな俺の耳に、微かに遠くから汽笛の音が聞こえた気がした。
…気のせいなのかもしれない、だが俺はそれでもまだ…
…誰か、誰でもいい…俺を助けて…
俺はまだ…生きたい…
『…聞き入れよう、其の願い』
そんな声が頭に響いたのと同時に俺は、意識を手放した。
ノリと勢いで作品を書くどうも作者です。
崩スタって細かい所の作り込みが凄いですよね。ザンダー・ワン・クワバラについて調べてたら、星神とか色々出てきたり、歴史がどんななのか調べたら理解できないぐらい沢山入り交じっててヤバいなって思いました。
投稿頻度は遅めになると思いますが、この作品は続けていきたいなど思います。
応援よろしくお願いします。