星神を作った男   作:モモンガ様を見守り隊

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ザンダーの情報もっと出ないかなぁ〜
あと、天才クラブメンバーもっとストーリーに出てきて…それとスクリューガム、プレイアブル化して…

そしたら作者が狂喜乱舞しますよ?





開拓の道

 

 

「…て、…きて、起きて…」

 

 

等間隔に揺られ起こされる。

 

…久しぶりに、夢を見た気がする。

 

…懐かしい、あれは…

 

「…ザンダー?」

 

 

「…なんだ?何か用か?」

 

寄りかかっていた椅子から立ち上がり揺すってきた者に用件を問う。

 

「ええ、貴方がこの間言っていた、

『共感覚ビーコン』の理論についての話を聴きに来たわ。」と明らかに見た目と

あっていない理知的な喋り方の小さく可愛いらしい子供がそう言う。

 

「ああ、その話についてだが…すまない、君と実りの多い話し合いをしたいところだが、この後急用が入ってしまっているんだ。いつでもいいと言った手前、無駄足にしてしまいすまなかった。お詫びにもならないだろうが今度、珍しい奇物でも持って次は私から君に会いに行こう。」

 

「…ええ、構わないわ。貴方が多忙なことを知らない人は少なくともここにはいないでしょうしね。それじゃ…」

 

 

 

「…なぁ、時間があるなら君も私と見に行かないか?…って、もう落ちているのか?」

 

うんともすんとも言わなくなった人形を見てそうつぶやく。

 

「…まぁいいか、さてと、行くとするか…久しぶりにワクワクするな…」

 

「…ふふ」と頬を緩ませていると、

「…随分と楽しそうね」

 

隣から声がかかる。

 

「…なんだ、ログアウトしているのかと思っていたよ、ヘルタ」と先程まで直立不動で部屋の一角を占領していた人形、ヘルタにそう言う。

 

「…まぁね」

 

「…さっきのを聞いてたか分からないけど、私と一緒に来るかい?」

 

「星穹列車だったかしら?」

 

「そうだ、何やら珍しいものを見つけたらしくて、それをどうしても私に見て欲しいそうだ。」

 

「…奇物なら気になるかも」

 

「…ふふ、まぁ気になるならついてくるといい」そう言い歩きだす。

 

隣に付き添ってくる気配を感じた。

 

その様子に少しだけ可笑しくて笑ってしまった。

 

 

その様子にヘルタから声がかかる。

 

「何か可笑しかった?」

 

「いや、誘った私が言うのもなんだが、君がついてくるとは思わなかったからな…」

 

 

「…貴方が言う珍しいものに興味が湧いただけよ」と淡白な答えが返ってくる。

 

 

「そうか…なら一緒に行こう」

 

 

 

そうして施設内を歩く。

 

何も話さず、『クワバラ』の停車口を目指す。

 

 

 

停車口には、ひとつの大きな列車が止まっており、列車の前には赤髪の女性がコーヒーを飲みながら立っていた

 

 

「…あら、時間通りね、わざわざ出迎えてくれてありがとうごさいます、ザンダーさん」

 

「いや、気にしなくていい…元ナナシビトとして後輩を助けるのは当たり前だろう」

 

「そう言ってくださって嬉しいです。それで、今回見て欲しいのは列車の中にあるのですが…」

 

「ああ、それでは見に行こうか」

 

星穹列車のドアが開き、中に入る。

 

列車内は、昔、自分が乗っていたときと大きくは変わっていなかったが、細々とした所が自身の記憶とは違い、その変化にザンダーは胸がいっぱいになった。

 

…懐かしい、がやはり変わったな…それでこそ未知を開拓する星穹列車だ…

 

 

そうしみじみと思っていると、

「それで、見て欲しいのは、アレです。」と現実に引き戻された。

 

…はぁ、嫌だなぁ…歳をとるとボーッと考えることの方が増える。昔であれば考えるのと同時に身体も動いていたというのに…

 

それよりも…

「…これは六相氷か…」

 

珍しいな…そして、その中に氷漬けの子か…

 

 

「…どうかしら?ザンダーさん、この氷を溶かすことは可能かしら?」

 

「…ああ、できなくはないが、ここらが荒れるかもしれないぞ?」

 

…私の力を使えば六相氷ぐらい壊すのは、わけない…しかし、壊れること万に一つもないだろうが、列車に損傷ができる可能性は大いにある。私としてもそれは避けたいしな…

 

「…ここではなく、『クワバラ』の中でやろう…そっちの方が安全に出来るだろうからな」

 

 

 

そして天体観測船『クワバラ』の研究室に六相氷を運びこむ。

 

 

 

「…さて、他の者は全員出てくれ。危ないからな…」

 

そう促され列車組の皆が出ていく。

 

「…君もだぞ、ヘルタ」

 

「私は人形なんだから平気よ」

 

「…だが」

 

「平気よ」

 

「…」

 

「平気よ」

 

「…はぁ、分かッ「平気よ」…君、オート返信機能を使っているだろ?」

 

「…そんなことないわ」

 

「…あ、戻った」

 

…まぁ、本人がいいって言うならいいか

 

 

ザンダーは部屋の中心に置かれた六相氷に手をかざす。

 

自身の身体の奥深くに眠っている力に目を向けそれを知覚する。大海から水をすくうようにして身体に力をみなぎらせる。

 

「『開拓の使令』として命じる、記憶の氷を剥がせ」

 

六相氷に凄まじい力が込められその表面に細かいヒビが入る。そしてそのヒビはなかに取り込まれている子の元にまで到達し、そして完全に氷は剥がれ落ちた。

 

 

 

「…よし、上手くいったようだな」

 

 

「…凄まじいわね」そう隣からのつぶやきが聞こえる。見ると、その目は少し赤みがかっていた。

 

「…ん?もしかして、記録するために残っていたのか?」

 

「…ええ、貴方に関する文献は極端に少ないからね。」

 

「そうか…まぁ、自分でも書こうとは思っているんだが…っと、そんなことを言っている場合では無いな」

 

流石に裸の女の子をそのままにするのは不味かろうと『助手』が持ってきた毛布をかける。

 

「…はぁ、君は本当に有能な助手だな」

 

そう言いその頭を撫でる。

 

「ンナンナ!(それほどでも…あるかな!)」と小さな身体で胸を張り、『助手』と呼んでいるボンプがドヤる。

 

 

((可愛い))

 

 

 

そのボンプに散らばった六相氷の破片の回収を任せ部屋を出る。

 

 

 

「…あら、もう終わったのかしら?」

 

部屋から出て、姫子に終わったことを告げるとそう言われた。

 

「ああ、それよりあの子はどういった経緯で六相氷に閉じ込められていたんだ?」

 

「…実は、私たちも偶然宇宙を漂っていたあの子を見つけただけなの。」

 

「…なるほど、つまりどうしてああなってしまったのか君らも知らないんだな?」

 

 

「ええ、あとは唯一の手がかりであるあの子が覚えていれば分かるわね。」

 

「それもそうだな…それでこれからどうする?最低でも、彼女が起きるまでここにいるつもりなのだろ?」

 

「ええ、彼女次第ではあるけど、星穹列車の乗客になるかもしれないですからね。」

 

「そうかい、好きなだけいるといい、あぁそうだ…星穹列車の点検をしてもいいかな?」

 

「ええ、構いません、お願いします。あぁでも、車掌さんには一応聞いてくださいね?」

 

懐かしさを感じるあの小さく不思議な車掌を思い出す。

 

「もちろんだ。」

 

 

 

ナナシビト達と別れ、スタッフに女の子を任せたザンダーは、またオフィスの椅子に座る。

 

「…はぁ、君にまた会いたいよ…

アキヴィリ…どうやら、君の意志は未だに受け継がれているようだよ…それにこれからも…」

 

…少なくとも彼女がいる間はね…

 

…意志…意志か、、、意志といえば、あの星は今どうなっているのだろうか…よし見に行くか…こういうのは気になったら直接見に行くに限る。

 

 

 

 

…とは言ったものの、『クワバラ』でもしなくてならない仕事もいくつかあるし…

うーむ、いやまあいいか…私の知的好奇心を満たす為ならそんなこと些事でしかないしな。そう…致し方なしというやつだ。そう別に逃げるわけじゃない…

 

 

よし、速戦即決で行こう!

 

 

そう思っていた矢先、この部屋に1人の女性が入ってきた。

 

「失礼します、ザンダーさん」

 

「…おや、誰かと思ったらトパーズさんか」

 

その女性は理知的な顔つきに堂々とした佇まいで、自信に満ち溢れている、そんな印象を彼女を見る者に与えられる。その彼女はスターピースカンパニーという企業の

十の石心と呼ばれるカンパニーの精鋭部隊みたいなとこの一人だ。

 

カンパニーとは、特に天才クラブに資材を提供してもらっている以外ではほとんど関わりを持たない。しかし、そんなとこのお偉いさんが今、私の部屋にいる。

 

…だが、今日彼女がここに来る理由なんてあっただろうか?

 

 

そんな私の思考を読み取ったように、トパーズは用件を伝えてきた。

 

「ザンダーさん、ミスヘルタの発注された資材の請求にきました。」

 

「…なぜ、私に?」

 

確かに私は、天才クラブの資産運用をしている。そして、お金が無いメンバーの代わりに私が払うことも多々ある。しかし、それは報告を受けたものであって、無断で利用して良いものでは無い。たまに報告しないメンバーもいるがそういう奴らにはいつも口酸っぱく言ってきていた。

 

「ミスヘルタが資材の支払いを滞納しており契約書によると、ザンダー氏に払う義務がありますので」

 

「…私はサインした記憶がないのだが…」

 

…とは言ったものの契約書には私の筆跡でザンダー・ワン・クワバラと書かれていた。

 

「ですが、サインもありますし、連帯責任書もどうやら机に置いてあるようですし…」と机にいつの間に置いてあったのか分からない証明書が置いてあった。

 

「…まさか、あの時来たのは…」

 

「…少し待っていただけるか?すぐ終わらせる…」そう言いヘルタに電話をかける。

 

 

 

『…もしもし?どうしたのかしら?』

 

『…分かってるな?』

 

『…一体なんの事やら』

 

『おい、とぼけるんじゃない。…百歩譲って勝手に私の名でサインしたことはいい。だがあのアホみたいな金額、一体何に使ったんだ?』

 

『…模擬宇宙?』

 

『…では、なぜ君は君が払えない分を注文したのかね?』

 

『…お金のことを気にしてちゃ、すごい発明なんてできないわ…』

 

『アホが!いくら私が天才クラブの資産運用をしているとはいえ、無断で使う限度を大幅に超えているじゃないか!』

 

『…でも払えるんでしょ?ならいいじゃない?』

 

『どこに兆単位を使用目的も教えられずにぽんと払う奴がいる!次からはしっかり報告をしろ!いいな!』

 

『…それはそうと、貴方も模擬宇宙に参加しない?』

 

『…話をすり替えるなと言いたいところだが、まぁいい…そうだな、ここまで関与したなら折角だから参加するしよう』

 

『そう、じゃあね…』

 

そう言って一方的に切られてしまった。

 

「…はぁ、っと、すまなかったね…それでは支払いを済ませようか…」

 

私のアカウントからスターピースカンパニーに送金した。

 

「これでいいね?」

 

「ええ、ありがとうございました。」

 

 

支払いが完了したことを確認したトパーズにOKをもらう。

 

「…はぁ、こういう急なのは出来ればやめて欲しいんだけどな…」

 

「あはは…大変そうですね」

 

「ああ、ウチには頭がおかしい奴らばかりで困るよ、ホントにね…」

 

ふと、昔カンパニーに入れた子供の事をトパーズを見て思い出し、聞いてみた。

 

 

「…そういえば、トパーズ君、アイツは体調を崩したりしてないか?」

 

 

「…ああ、彼ですね。はい、いつも元気そうですよ。ほんとうなら今日、彼に予定がなければここにいたのは私でなく彼のはずだったんですけどね」と教えてくれた。

 

「…そうか、なら良かったよ」

 

 

「彼のことよく気にかけてますね」と微笑ましいものを見るような目を向けてきた。

 

「…別にアイツがどうなろうがアイツのせいで私に不利益が生じないか心配になっただけだし、どうでもいいことだがな。」

 

 

「そ、そうですか…」と何故か苦笑されてしまった。

 

 

「…あ、そういえばここに来る途中、星穹列車のことを聞きましたよ。なんでも六相氷を見つけたとか…」

 

「あぁ、そうだな…私も驚いた…六相氷を持ってくるとは思わなかったからな。あぁ、ちょうどいい、もしかしたら部下ができるかも…とだけ伝えておきたい。だから悪いが1週間ほどここに滞在してくれないだろうか?」

 

「えぇ、また誰か連れ込んできたんですか…」と少し呆れ顔でトパーズに言われた。

 

「…なんだ?私がキミらの所に送っている人材はどれも才能に溢れたヤツらだろ?それにきっと私が紹介しなくてもカンパニーに入っているような奴らだぞ?」

 

 

「いえ…ですが、ザンダーさんにとって、

ウチが体のいいお払い箱みたいだって

ジェイドさんも言ってましたよ?」

 

「…そんなわけないだろ」

 

「あ、今、目逸らしましたね?」

 

「…あ〜、私も忙しくてな、苦情は私じゃなくてクワバラを通してくれ。」

 

「ほら、来客用の権限を渡しておくからゲテモノ料理店にでも行ってきたらどうだい?」

 

「…ザンダーさん、なんでいつも私にゲテモノ料理を進めるんですか?」

 

「もちろん美味しいからだ。」

 

 

「…今度行ってみます…」渋々という顔でそう言い残してトパーズは部屋から出ていった。

 

 

 

「…そういえば、来客がゲテモノ料理店に来ないとオーナーに言われてたな」

 

見た目以外、全ていいんだがな…ほんとに惜しいものだ…

 

「…いやいや、そんな事より…18号に引き継ぎをしなくてはな…」

 

 

私はそうつぶやき、コンソールで18号を呼び寄せる。

 

 

 

少し待つと、私にそっくりの顔の18号と描かれている服を着た男が目の前の扉を開けて入ってきた。

 

18号-ヒューマノイド・バグ・アナイアレイター・No.18

 

まぁ、簡単に言えば人工知能だ。

 

「告:エイティーン・クワバラ、参りました。」そう言って恭しく礼をした。

 

「あぁ、18号、君に頼みたいことがある。私がヤリーロVIに行っている間、クワバラを任せたい。いいな?」

 

「肯定:おまかせください。」

 

 

「あぁ、よろしく頼むよ。"知恵"は置いていくつもりだ。きっとそれでクワバラのエンジンは何年か持つだろう。 」

 

「解:正確には「三十年だろ?」…はい。」

 

「…」

「…」

 

私が18号に被せると18号は黙ってしまった。ちょっと気まずい…

 

「…むぅ、黙らないでくれ。すまなかった。君も私も分かっていることを言われるのは時間の無駄だと感じてしまっただけなんだ。」

 

「肯定:私は気にしていません。」

 

 

「…そうか、まぁ良かった。じゃあクワバラは任せたからな。」

 

「肯定:マスターが戻ってくるまで、私はクワバラを守ることに全力を尽くします。」

 

「…あぁ、18号、君ならやれると信じている。とりあえず、これからの航路については知っているな?」

 

「肯定:クワバラの経路及び管理は規定通り進みます。」

 

「よし、それでいい。あとは、私の部屋および禁書庫は凍結しておけ。また、虚構歴史学者のことも考慮して裏図書館も閉じておけ。」

 

「そして、私がいない間、クワバラの警戒レベルを3まで上げろ。また、スウォームの警戒レベルを3から5まで上げ、虚数レーダーを常時使用し、警戒レベル以上の者が接近してきた場合、撤退を最優先事項にしろ。」

 

「肯定:警戒レベルの上書きを開始…完了しました。これにより、"壊滅"の警戒レベルを4から3に、アッハを5から4に引き下げられます。」

 

 

「ご苦労、下がっていいぞ。」

 

そう言うと、18号はお辞儀をして出ていった。

 

 

どっと疲れが来た気がした。

 

…ふぅ、大したこともしてないのになんだか疲れた…またさっきの夢を見たいな…

 

ザンダーは、自分が座っているイスに深く体重をかける。

 

 

目をつぶり、深呼吸する。

 

 

「アキヴィリ…」

 

そうつぶやき、ザンダーは眠りに落ちる。

 

 

 





天才クラブ…なんて3秒で考えたような名前なんだ…いや、バカにしてる訳じゃありませんよ?

天才クラブに出てくる人達、みんなかっこいいし大好きですから…

いつか、天才クラブのメンバーが集まったイベントとか見てみたいなぁ…


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