異世界で出会い厨やってるけどなんか質問ある? 作:タコス
さて、どうしよう。何だか「それ俺です」って言いにくくなってしまった。言わなくて良いか。でも、何か貰えそうなんだよなぁ。不老不死で長年生きてても物欲は消えないし、貰える物は貰っておきたいよなぁ。
「それは俺のお爺ちゃんですね」
『なんと!お主の祖父であったか』
「ええ、そのせいでうちの家訓が"大事な人は自分の命を持って救え"になるぐらい多大な影響をもたらしました」
そもそも、家族がいないので子孫もいない。息子どころか孫もいない。
『そうか、お主のお祖父様には世話になった。今は……』
「すいません……随分前。僕が産まれる前に」
『すまない、辛い事を聞いてしまって』
「お爺ちゃんは、たまに思い出しては気にかけていた様です」
今思い出しました。元気そうで何よりです。
『私が動ければ良かったのに、動かなかったからか』
やばい。しんみりモードになってる。此処は強引に話を変えよう。そう思い声を掛ける。
「あの、すいません。折角の再会で積もる話もあるでしょうが、僕もそんな時間が無くて……」
『ああ、済まない。褒美を渡そう……。さぁ、どうする?何でも言うが良い』
えっと、どうしよう。話変えようとするのに必死で大事な所を考えて無かった。えとえと。えーっと。
「貴方を下さい」
『は?』
焦り過ぎて変な事を言ってしまった。昔は兎も角。今は一国の王だぞ?そんなはいはいホイホイくれる訳無いだろ俺。
『うーむ、私か?……正直言って難しいな』
ですよねー。
『お主と私では歳の差がありすぎる。それに寿命の問題だってあるし……』
あれ、そっち?立場とかじゃなくて?
「いや待って下さい。そもそも、王女が僕みたいな人間と付き合える訳無いでしょう?」
『何だ、お主。嘘で私に告白したのか?』
いや、嘘じゃ無いけど。正直たまに思い出してはやっぱ可愛いなとは思ってたけど。異世界では初恋だったし。
「嘘じゃないですよ、一目惚れで思わず言っちゃっただけで……」
そう言って俺は否定する。すると、王女は難しい顔をしながら頷いた。
『ふむ、なら……お主が大きくなったら私を守ってくれる私だけの騎士になって貰おうか。今じゃあ兄妹と変わらん』
「え?大きくなったら付き合って貰えるんですか?」
『ああ、私は嘘は付かない。それじゃあそろそろ良いか?』
「え?」
『大きくなって立派な騎士になる日を待ってるぞ。それではな』
そう言って、城から出された俺は暫くボーッと立っていた。状況が飲み込めなかったのだ。
どうしよう。流石に明日ぐらいに大きくなりましたーって、城の門叩いても追い返されるよな。……まあ良いから取り敢えず掲示板に報告しておこう。