異世界で出会い厨やってるけどなんか質問ある?   作:タコス

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凡人も極めればちょっとだけ人を超える事が出来る

 

「おやっさん、ちょっと遊びに付き合ってください」

 

翌日。俺はいつも通り雑用をこなしながら、笑顔でそう話しかけた。

 

「おう、どうした?」

 

とおやっさんは何も疑う事無く、俺の話を聞いてくれる。普段の行いもあるだろう。良かった。

 

「俺と下剋上してくれませんか?」

 

「あ?下剋上?……ってまさか、あの下剋上か!?」

 

「はい、それです。どうでしょう」

 

「良いだろう。対象はお前一人で良いのか?」

 

「いえ、えーっとシトラス!今何人いる?」

 

シトラスは。俺が前に話を聞いた歳が上の女の子だ。同じ年齢を名乗っているお陰で結構頼りにしてくれている。

 

「え?十人だけど。何で?」

 

「十人、全員下剋上で」

 

「はぁ?そんなのを受け入れられると思ってんのか!?」

 

いや、無理だと思う。限り無く、可能性が低い大穴とは言え。労働者が根こそぎ奪われるんだ。いくらそこら辺にいるからと言っても、また一からだと仕事の効率も悪くなる。でも、コイツらは俺達を舐めている。辞めれる訳が無い。全部つまらない冗談だと思っているだろう。

 

なら、その膨れ上がったプライドを少し刺激してやれば良い。そうすれば後は地獄に堕ちるだけだ。

 

「あれ、もしかしてさ。こんなガキの集まりに負けるとか思ってんの?嘘でしょ?おやっさーん」

 

そう言った後。甲高く、声変わりをしていない声で奴をあざ笑った。口を押さえ、クスクスと大袈裟に笑ってやると奴の怒りに触れた様で。

 

「はぁ、上等だ。今日は店仕舞いだ!要望通り遊んでやるよ」

 

そう大きな声で叫ぶと店員達がやって来た。店員と言っても名ばかりでいつもサボりをしている奴らだが。それに対して俺は不満を口にした。

 

「足んないじゃん。おやっさ〜ん。久々過ぎて下剋上のルール忘れた?抜ける数と同じ数をぶつけて勝った方に全て従う。こんな分かりやすいルールも忘れるぐらいボケてるなら、永遠に店閉めれば?」

 

遅れてやって来た者も含めて四人だ。十には程遠い。

 

「ハンデだよ、大人として最後に優しさを見せねえとな」

 

成程。じゃあ、ショタ歴数百年の俺も大人としてちゃんと子供(クソガキ)の躾をして分からせよう。

 

「さぁ、始めようぜ!クソガキ」

 

「……はいはい」

 

それはこっちのセリフだよと思いながらも、黙っていると。彼方はもう我慢出来ない様で俺に殴りかかって来た。

 

「ぐはっ!」

 

そのまま避けずに拳を受け、吹っ飛ばされ背後の棚にぶつかるギリギリの所で身体を青年に戻し、逆にそれを蹴って勢いをつけると少年に戻り。余所見をしている店員達の元まで行き、不意打ちで二人を確実に潰す。

 

一人がそれを見て逃げ出したのでそれは無視して、先ほどのおやっさんの元へと戻る。その動きは一瞬で終わる。

 

凡人の極みは言わば、サポート魔法だ。凡人としての人の限界をこうして少しだけ広げてくれる。

 

「お前、いつの間に?」

 

「いや、今来た所」

 

そんな軽口を叩きながら、今度は俺がおやっさんの胴に拳を当てる。チッ、浅いか。

 

そんな時、逃げた筈の奴が子供を抱えこう叫んだ。

 

「おいガキィィィ!!負けねえと全員殺すぞ!」

 

ガキィィィ!!に対してやる事としては卑怯すぎない?そこまでやって勝ってプライドの方は大丈夫なのかな?

 

 

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