赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

107 / 107
百六話

 

 人間界では駒王学園での『学園祭』、冥界においてはサイラオーグ・バアルとその眷属との『レーティングゲーム』とやらなければならない大事な行事が複数控えているので準備に励んでいる一誠達。

 

「え、お兄様から?」

 

 ある日、冥界の魔王でリアスの兄であり、一誠にとっても義兄となるサーゼクスから連絡があった。

 

『やあ、リアス。そしてイッセー君達もこんにちは。君たちは学園祭と言い、レーティングゲームと言い、その準備に忙しいのは分かっているんだけど一つ頼みを引き受けてくれないかな?』

 

 サーゼクスが少し、申し訳なさそうな表情をしているのが魔法陣が展開されたそこからホログラム的なもので映し出され、そう言ってきた。

 

「頼みですか」

 

『ああ、実は冥界の旧首都ルシファードで冥界中から悪魔の親子を集めた『龍帝ドラゴンカイザー』のヒーローショーを予定しているんだけど、本人であるイッセー達に出てほしくてね。都合が合わなければ遠慮せずに断ってくれて構わないよ』

 

 リアスが問うとサーゼクスは冥界にて人気を博している一誠を元にした『龍帝ドラゴンカイザー』のヒーローショーを一誠達本人がやるように提案された。

 

 

 

「バイト代は弾んでくれるんですよね、サーゼクス義兄さん」

 

『ふふ、勿論だよイッセー』

 

「じゃあ、やらせていただきます」

 

『うん、悪魔らしい立ち回りでなによりだ』

 

 こうして一誠は冥界の旧首都ルシファードでの『龍帝ドラゴンカイザー』のヒーローショーに本人役で参加し、見事に観客である悪魔の親子達を喜ばせたのである。

 

 『龍帝ドラゴンカイザー』が人気なのは冥界メディアでロキの撃退に京都での『禍の団』の英雄派の撃退が大々的に報道されていた。

 

 子供達の中ではテレビのヒーローがロキや禍の団相手に戦い、勝利している事になるのだ。これが『龍帝ドラゴンカイザー』の人気が爆発的に上昇した理由でもある。

 

 

「冥界とはいえ、特撮ヒーローの主役になるなんてな」 

 

 ショーが終わったので舞台裏で休憩していた一誠は呟く。そして、何気なく周囲を見ていると……。

 

「やだぁぁぁ、ドラゴンカイザーに会いたいよぉ」

 

「すみません、握手とサイン会の整理券配布は終わってまして……」

 

 裏口の方で悪魔の男の子を連れた母親がドラゴンカイザーのヒーローショーのスタッフの一人と話しており、男の子はぐずっていた。

 

「ふむ」

 

 一誠は禁手化しつつ、魔術を発動すると周囲の空間とスタッフの時間だけを止め……。

 

「やあ、君の名前を教えてくれるかな?」

 

「ドラゴンカイザーだっ!! ぼ、僕はリレンクス」

 

「そうか、リレンクス。あまり、お母さんを困らせては駄目だぞ」

 

 リレンクスの帽子、ドラゴンカイザーのグッズの一つだったそれを手に取り、外しながら彼の髪を撫でる。

 

「ほら、特別にサインしてあげよう。俺に会いに来てくれたからな……皆には秘密にしてくれよ」

 

「はーい」

 

「ありがとうございます」

 

 そうして、一誠はリレンクスの帽子に魔力によって悪魔文字によるサインを刻んだ。そして被らせながら、今回の対応を秘密にするよう、呼びかけるとリレンクスと礼を言う母親を見送り、魔術を解除する。

 

「え、あれ、兵藤さん?」

 

「あの親子にはしかるべき対応をしたから、心配するな。仕事に戻ってくれ」

 

「分かりました、ありがとうございます」

 

 スタッフに言うとスタッフは頭を下げて自分の仕事へと戻って行ったのであった……。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

白兎は狩人の誓いを(作者:自堕落無力)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

 これは白兎の少年が月女神と狩人の誓いを交わし歩む英雄譚


総合評価:702/評価:7.67/連載:85話/更新日時:2026年05月15日(金) 22:23 小説情報

ハイスクールD×D〜転生したら騎士(笑)になってました〜(作者:ガスキン)(原作:ハイスクールD×D)

「朝やで! はよ起きんさい!」そんな声で目覚めた主人公の目の前にはオカンな神様がいた。オカンに気に入られた主人公は転生する事となり、平和な世界へと跳ばされるはずだった。・・・が、オカンの勘違いで跳ばされたのは平和とは無縁な世界だった。久しぶりの二次創作にチャレンジしてみました。拙い内容ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。※オリ主の勘違いっぷりは病気とも…


総合評価:21249/評価:7.7/連載:188話/更新日時:2025年12月19日(金) 00:01 小説情報

強さを窮めたくて(作者:自堕落無力)(原作:陰の実力者になりたくて!)

 これは強さに憧れを持ったまま、短い生涯を終えた男が転生した事で今度こそ強さを窮めながら紡ぐ物語である。


総合評価:1077/評価:6.63/連載:92話/更新日時:2026年05月20日(水) 16:35 小説情報

忍界の英雄はオラリオで英雄になるのか!!(作者:もるさっさ)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

▼ 第四次忍界大戦が終わり世界が平和になったかと思ったが、人々は尾獣を求めて争い始めた。▼ナルトは争いの原因がなくなれば平和になると思い、尾獣を己の体に取り込み、六道仙人の術によって忍界から姿を消し、オラリオで冒険を始めるのだった。▼初めて小説を書きます。▼誤字脱字が多いと思いますが、楽しく読んででもらえるように頑張ります!!▼誹謗中傷はやめてください。


総合評価:1560/評価:7.67/連載:21話/更新日時:2026年04月27日(月) 20:09 小説情報

回原のドリルは天を貫く(作者:のりしー)(原作:僕のヒーローアカデミア)

回原旋。▼本来の正史であれば優秀ではあるが、歴史の教科書にのるような逸話を残すことは無かった埋もれたヒーロー。▼だがそんな彼が、古い昔のアニメやゲーム好きな祖父の影響で見たとあるアニメの影響で、本来の正史から大きく逸脱し物語の主役へと躍り出る。▼『天元突破グレンラガン』▼これは、回原旋のドリルが天を貫き、最高のヒーローになるまでの物語だ。▼そんな、少し変わっ…


総合評価:5951/評価:8.14/連載:135話/更新日時:2026年05月16日(土) 13:07 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>