駒王学園では学園祭の準備に励んでいく一誠達はそれと並行してサイラオーグとその眷属との『レーティングゲーム』に向けた鍛錬と作戦会議をしていく。
それと並行してソーナとその眷属である匙達もシーグヴァイラとその眷属達との『レーティングゲーム』の鍛錬に作戦会議をしていた。
それは無論、サイラオーグとその眷属、シーグヴァイラとその眷属も同じである。勝負とは準備をどれだけするかで違ってくるのだから……。
しかして今回、リアスとサイラオーグのゲーム会場設定においては悪魔の上層部が揉めた。現魔王派の上役はグレモリー領か魔王領での開催を望んだが、血筋を重んじるバアル派がバアル領での開催を訴えた。
泥仕合となったが中間管理職であり、魔王の代行である大公であるアガレス家が魔王と大王の中を取り持つ事で開催はアガレス領にある空に浮かぶ島の都市、アグレアスとなった。
そんなアガレス家の次期当主であるシーグヴァイラは夢の中にて……。
「当主様にはお疲れ様ですと言っておいてください……それと試合、頑張ってください」
「あふ、ん……は、はい、ありがとうございます一誠」
夢の中で一誠はシーグヴァイラに口づけし、愛撫し、そうして自らの愛と快楽を与えて蕩かせながら、声をかけた。
度々、一誠は魔術でシーグヴァイラの夢の中に入り、愛と快楽を与える事で自らの虜にしていたのだった。
そうしつつ、苦労をねぎらい、感謝を伝えるために幾つかの贈り物をしたのである。
「こういう心配りは凄いありがたい……うむ、素晴らしいな。『赤龍帝』は」
「はい、一誠さんは中々見どころのある転生悪魔ですよ」
アガレス家の当主には日本酒を幾つか、送っており、シーグヴァイラには彼女の趣味である『起動騎士ダンガム』のレア物のプラモデルを幾つか送った。
これにより、アガレス家の当主にシーグヴァイラから個人的な好意を得ていたりしたのである。
そんな中、更に日々は過ぎてレーティングゲーム当日。
「良い眺めだな」
一誠達は冥界のアガレス領に転移すると下の乗り場より、都市から伸びるロープを伝ってゴンドラで空中に浮かぶ島にある都市、アグレアスへと向かい、道中の景色を楽しんだ。
そして、アグレアスに到着し、ゴンドラから降りると多数のスタッフとボディガードに誘導されながらリムジンに乗って各種競技、アーティストの公演を主にした巨大なドーム会場であるアグレアス・ドームの横にある高層高級ホテルに向かった。
サイラオーグとの試合は夜であり、まだ数時間も時間があるのでホテル内に用意された専用ルームで待機する事になっている。
そうしてホテルに到着し、通路を進んでいるとフードを深く被り、足元すら見えない程長いローブを着込んだ不気味な雰囲気の集団を中央にいる司祭のような服装、ミトラと呼ばれる帽子、手には杖を携えた骸骨の者が率いていた。
この骸骨こそギリシャ勢力であり、冥府の神であるハーデスだ。
≪これはこれは紅髪のグレモリーの令嬢、それに堕天使の総督ではないか≫
リアスとアザゼルに対して声をかけたハーデスだが……。
≪
冥府で使者を管理しているからか魂には敏感であるようで一誠が悪魔として契約を果たす仕事――紛争地帯やら犯罪組織の拠点などでの戦闘、『禍の団』との戦いなどで魂を喰らっているのをハデスは見抜いた。
「お言葉ですが、見染めた女が生者であったからと冥府の食べ物を喰わせて冥界から二度と出れないようにして、妻にした貴方も大概だ」
≪……む≫
「言われてるな、ハーデス殿」
一誠の痛烈な言葉に痛いところを突かれたとばかりな反応をするハーデスにアザゼルは軽く言葉を送る。
そうしてハーデスと彼が従える死神集団と別れればポセイドンとゼウスが現れ、幾度か言葉を交わし……。
「よう、お前達の戦いぶりを楽しませてもらうぞ」
「ああ、楽しみにしていてくれ」
小型ドラゴンとなったタンニーンとも話を交わし……。
「久しぶりじゃな、今回の試合も楽しませてもらうぞ」
「ありがとうございます、オーディン様」
オーディンとも出会い、言葉を送られたのであった……。