アザゼルがリアスと一誠達に改まった態度で訪問者が来ると言っていた今日の朝、皆でその訪問者に備えているとインターホンが鳴る。そうして訪問者に会いに行くと……。
「久しい、ドライグ」
長い黒髪で感情の薄そうな顔つき、ゴスロリ姿の美少女が言う。彼女こそ『禍の団』の首領とされているオーフィスだった。
一誠はアザゼルとヴァーリの話からこんな事だろうと思っていたのですぐに家を異空間化させてオーフィスの存在を感知されないようにする。
一誠以外の者達はオーフィスの登場に戦闘態勢に入っていく。
「待て、昨夜も攻撃しないでくれって言ったろ。誰が来ても攻撃するなってよ。それにこいつもお前達に攻撃はしない。やったとしても俺達が束になったところで敵わねぇよ」
アザゼルが焦りつつ、オーフィスとの間に割って入る。
「いくらなんでもこれは非常識すぎるわよっ。各勢力に攻撃を加えるテロリスト集団の親玉で怨敵を三勢力同盟の重要な場所となっているこの町、この家に招くなんて……」
リアスはアザゼルを糾弾する。
「協定違反だけど……誰よりも協力体制を説いていた貴方ですものね。このオーフィス訪問にそれがかかっていると判断したって事ね」
糾弾は従深呼吸して一旦、冷静になるとアザゼルは伊達や酔狂でこんな事をしないと思い直した。
「ああ、すまないなリアス。俺はこいつを招き入れるためにいろんなものを現在進行で騙している。だが、こいつの願いは『禍の団』の存在自体を揺るがすほどのものになるかもしれないんだ」
アザゼルはリアス達へとそう言った。
「戦闘する訳じゃないみたいだし、話するだけならそれで良いと思う」
一誠が言うと皆、オーフィスを受け入れる話をしていく。
すると、玄関前に小さい魔法陣が出現するとそこから左右で軽く巻いている金髪、とんがり帽子を被り、マントに制服のような恰好で中学生だろう女性と灰色の毛並みの大型犬のような動物が現れる。
「初めまして、皆さん。私はヴァーリチームに属する魔法使いのルフェイ・ペンドラゴン。こちらはフェンリルちゃんです」
ルフェイは自己紹介しつつ、自分の傍にいる動物、フェンリルを紹介した。
「イッセー、白音、久しぶりにゃん」
続けて黒歌も玄関前に出現した魔法陣より、現れて嬉しそうに言う。
こうして、黒歌とルフェイにフェンリル、オーフィスを家に招き上げて一誠達は対面する。
そうして、オーフィスの目的を訪ねると……。
「我、我の力を多様に変化させるドライグの成長に興味ある。それに静寂より良い物、どんな物か知りたい」
一誠がオーフィスの力を発展させている事や静寂より良い物があると言った事にオーフィスは興味を持ち、しばらく観察したいと申し出たので受け入れる事としたのであった。
因みに……。
「兄さんから聞きました。一誠さんはとてもすごい魔法と魔術の使い手でもあるそうですね。それに私、『カイザードラゴン』のファンです。サインください」
アーサーの妹であるルフェイは優れた魔法と魔術の一誠に興味を持っているのもそうだが、『カイザードラゴン』のファンであるからと一誠に友好的であった。
更に……。
「ワォン」
『ワウ』
大型犬くらいのフェンリルと一誠が同じようにしながら、育てているフェンリルの子であるスコルとハティは親子としての再会を喜んだのであった……。