赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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百三十二話

 

 昇格試験を終えた一誠と朱乃、祐斗を労うための食事会をリアスとその眷属に関係者達、オーフィスに黒歌とルフェイは試験会場近くのホテルを貸し切る事で行っていた。

 

 楽しんでいたのだが、そんな時に『禍の団』の英雄派である曹操とゲオルクはが一誠達をホテルそのものな異空間に転移させて対峙したのであった。

 

「それでお前たちの目的は俺へのリベンジか?」

 

「勿論、それもあるが一番は……オーフィス、ヴァーリとどこかに出かけたと思ったらこっちにいるとは……少々、虚を突かれたよ」

 

「驚いたのはこっちもにゃ。てっきり、ヴァーリのほうに向かったと思ったんだけどねー」

 

「あっちには別動隊を送った。今頃、それらとやりあっているだろう」

 

 一誠の問いかけに曹操は頷きながらもオーフィスに視線を向ける。すると黒歌がオーフィスの前に出ながら曹操と会話をした。

 

一誠やアザゼルは事の次第をある程度察したが、他のリアスとその眷属他は怪訝な様子だった。

 

 それにルフェイが手を上げ、解説を始める。

 

 発端は二つあった。まず、オーフィスが赤龍帝『カイザードラゴン』に興味を持っていたのでヴァーリが独自のルート、アザゼルを通じて独自のルートで『カイザードラゴン』さんとの出会いの場を提供した。

 

 そして、二つ目はオーフィスを影で付け狙う者がいるという情報を得たのでオーフィスを囮にいぶり出す事にした。それによってヴァーリ達にとっても障害となる者と戦う事が出来るからだ。

 

 こうして、曹操達『英雄派』がオーフィスを狙っているのでヴァーリがオーフィスを連れて動けば、曹操達も動くから狙ってきたところを一気に片付けようとしたのだ。ただ、オーフィスを危険に晒す事も事も無いので美猴が変化した偽のオーフィスをヴァーリが連れて歩き、本物のオーフィスは一誠達の家に連れて行ったとの事らしい。

 

 曹操もそれをある程度読んで一誠達側とヴァーリ側に手分けして奇襲する事にしたのだという。

 

「曹操、我を狙う?」

 

「ああ、オーフィス。俺達にオーフィスは必要だが、今の貴方は必要じゃないんだ」

 

「分からない、けど、我、曹操に負けない」

 

「そうだろうな、貴方はあまりに強すぎる。ちょっとやってみるか」

 

 オーフィスに対し、曹操は神器である聖槍を構え姿を消すと……。

 

「っ!?」

 

 結構な距離をバックダッシュしながら、自分が予期せぬ行動をしていたのを把握すると急停止し体勢を崩したのを何とか整えた。

 

「なぜ、邪魔を」

 

「いや、そりゃするだろう。オーフィスは今、俺達の客だぞ。それなら強さがどうであろうと守るさ」

 

「ちっ」

 

 一誠の言葉に舌打ちをしながらもゲオルクの近くに戻った。

 

「さて、色々やっていた間に仕込ませた貰ったにゃ。いくよ、ルフェイ。あいつを呼んでやるにゃ」

 

「はい、黒歌さん」

 

 黒歌とルフェイは転移型の魔法陣を展開しており、その中心にフェンリルが位置すると魔法陣の光に包まれ、それが消えるとフェンリルがヴァーリに代わっていた。

 

「ご苦労だった、黒歌、ルフェイ。曹操、面と向かって会うのは久しいな」

 

「ヴァーリ、これはまた驚きの召喚だ」

 

 ヴァーリが曹操に向かって言葉をかけると曹操は苦笑する。

 

「フェンリルちゃんとの入れ替わりによる転移法でヴァーリ様を此処に呼び寄せました」

 

 ルフェイが魔法の杖で宙に円を描きながら言う。

 

「フェンリルには俺の代わりにあちらにいる美猴たちと共に英雄派の別動隊と戦ってもらう事にした。曹操がこちらに赴く事は予想できたからな。保険はつけておいたんだ」

 

「おい、ヴァーリ。俺達を巻き込みやがって……後でラーメン奢れよ」

 

「ああ、オーフィスを世話してもらっているし、良いとも」

 

 曹操に言ったヴァーリはラーメンを奢る事を要求し、ヴァーリは頷いた。

 

「さあ、決着をつけようか」

 

「良いとも、役者は揃った。今こそ切り札を出す時だ」

 

「ああ、無限を喰う時が来たな」

 

 ヴァーリの言葉に曹操が答えると、ゲオルクも応じ、そうしてゲオルクは後方、ロビー全体に巨大な魔法陣を出現させた。

 

 黒く禍々しいオーラが魔法陣から発生すると巨大であり、上半身が堕天使で下半身が東洋のドラゴンだが全身のあらゆる箇所、堕天使の翼にも無数に釘が打ち込まれていたり、堕天使のほうは全身、十字架に磔であり、拘束具で強烈に締め付けられており、目にも拘束具をつけられていた。

 

 この存在こそは『龍喰者(ドラゴン・イーター)』サマエルであり、ドラゴン以外にも影響を及ぼすドラゴン殺しの猛毒を有する究極のドラゴンスレイヤーたる存在だ。

 

 危険すぎるが故にコキュートスに封印されていた存在が召喚されたが……。

 

「『プロモーション、【僧侶】』」

 

 一誠は『赤龍帝の悪魔鎧』の兜を完全装着しつつ、『僧侶』形態に変化する。

 

「ふっ!!」

 

 サマエルの周囲に幾多もの魔法陣が展開されると共に力場が発生した。そう、一誠が京都のパワースポットの力を遠隔で使う事が出来るようにしていたのを使ったのだ。

 

 そうして周囲の魔法陣から濃紺の闇が放たれながら、サマエルを包むと共に圧縮されていくと小さな塊と化して最後には消えた。

 

「……な、何をした!?」

 

「さ、サマエルを……」

 

 当然、切り札であり、今回の要であったサマエルを一誠が対処した事に曹操とゲオルクは絶句する。

 

「危険そうだから闇を媒介にした拘束術で何重にも拘束して圧縮封印して異空間に転移しただけだ。お前達も本当、どんどん英雄から遠ざかっていくな。英雄が化け物に頼ってどうするんだよ」

 

 一誠は曹操とゲオルクの二人を嘲笑ったのであった……。

 

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