赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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十五話

 

 

 リアス・グレモリーとライザー・フェニックスの『レーティングゲーム』は両陣営が動き出して僅かな間にライザーの『兵士』であるミラにネルとイル、シュリヤーにマリオンにビュレント、『戦車』の雪蘭に『女王』のユーベルーナの八名が倒されるという驚きの展開となった。

 

 そのため、ライザーの妹であるレイヴェルは傍に控えさせていたカーラマインとイザベラ以外の別行動させていたシーリスにニィとリィの姉妹、美南風とひとまず、運動場にて合流する。

 

「総力戦と行きましょう、レイヴェル様」

 

 合流して動き出そうとしたところで一誠に祐斗、小猫に朱乃が堂々と歩みながら姿を表す。

 

「随分と堂々としてますわね」

 

「うちの主義みたいなものですので」

 

 そう言い合うと……。

 

「総力戦は良いですけど、私は戦いませんわよ。そういうの好きじゃありませんし」

 

「了解しました。それじゃあそれを踏まえて始めましょうか」

 

 そう、一誠とレイヴェルが言い合うと……。

 

 

『ふっ』

 

 祐斗に小猫が前衛となり先行しながら祐斗は剣撃を、小猫は手足による打撃を放ち、後衛として一誠は魔法陣を展開して魔法攻撃を繰り出し、朱乃も魔力攻撃を放つ。

 

『きゃあああっ!!』

 

『ライザー様の『兵士』二名、『騎士』二名、『戦車』一名、『僧侶』一名、リタイヤ』

 

 そうしてあっという間にレイヴェル以外のライザーの眷属を倒した。

 

「……お兄様が二週間も期間をあげたのは失敗でしたわね」

 

「それに関しては本当に感謝しています。有効活用させていただきました」

 

 苦笑しながら、溜息を吐くレイヴェルに一誠は感謝の礼をして見せながら言う。

 

「それとこれも感謝します」

 

「え、ぅ、い、いつの間にっ!!」

 

 一誠が手元からレイヴェルが懐に持っていた二つ目の『フェニックスの涙』を見せれば、レイヴェルは懐を探り無くなっている事に対して驚愕する。

 

 最初にレイヴェル達と対峙した時に透視の魔術でレイヴェルが『フェニックスの涙』を持っている事を把握し、指先から魔力を変化させて殆ど目視出来ない程に細い線として伸ばしながら、レイヴェルの懐へ潜り込ませ『フェニックスの涙』に付着させるとそのまま素早く、自分の手元へと手繰り寄せていたのだ。

 

「すみません、手癖が悪いもので」

 

「ふふふ……むしろ器用というべきものですわね……このまま、ずっと一人でいるのもあれですので貴方達とお兄様の勝負を傍で見学させていただけますか?」

 

 レイヴェルは微笑むと一誠に問いかけ……。

 

「では、貴女が私達に手を出さない限り、俺たちも手を出さないという契約を交わしていただけますか……用心深い性格でして」

 

「ゲーム中の事ですしそれくらい、当たり前の事ですわ」

 

 一誠が足元に魔方陣を展開しながら、言った事に応じ近づくと一誠が差し出した手に対し、自分も差し出して握手を交わす。すると……。

 

「この、拘束力……先程も前の時も凄い魔法の使い手ですわね」

 

 足元の魔法陣が一誠たちの握手によって光り輝き、それは互いの手の甲へと収束する。それによる拘束力にレイヴェルは驚愕しながら言う。

 

「お褒めいただき、ありがとうございます。それと契約は『レーティングゲーム』が終了すると終わりになります。魔法陣も消えますよ」

 

 契約について告げるとそのまま、リアスに連絡。

 

『それじゃあ、行きましょうか。チェックメイトに』

 

 

 そうして、一誠たちはレイヴェルを連れながらライザーの本陣である『駒王学園』の新校舎へと行き、リアスにアーシアと合流しながら中へと入って最上階の端へ……。

 

 

「プロモーション、『女王』」

 

 一誠は『兵士』の特性を使い、『女王』となった。

 

 そして皆で新校舎の生徒会室へと入ると……。

 

「ふ、こうまでやられると逆に清々しいものだ……お前のその赤い籠手……まさかだが……」

 

 ライザーは立ち上がりながら、一誠の籠手を見て問いかけると……。

 

「ええ、これは『赤龍帝の籠手』ですよ」

 

「紅が赤を引き寄せたか……とはいえ、フェニックスを舐めるなよ。例え、赤龍帝であろうと燃やし尽くしてやる」

 

「舐める訳がありません。本気でやらせてもらいます……はああっ!!」

 

 そうして、一誠は悪魔のオーラとドラゴンのオーラを解放しながら混ぜ合わせ……すると体が変化を始める。体中の筋肉が膨れ上がりながら凝縮を続け、顔は異形の者へと変化し、皮膚は鱗に覆われ、背中からは翼が生え、臀部からは尻尾が伸びる。

 

 こうして一誠の身長は二M程の赤き人型のドラゴンとなった。

 

 これはドラゴンのオーラと悪魔のオーラを倍化しながら馴染ませる改造を施した結果として得た戦闘形態である。

 

 この形態になるだけでも戦闘能力は増すし、なにより『赤龍帝の籠手』による倍加を続けていく中での不安定さが消える。例え、倍加持続中に攻撃しようとリセットされる事が無くなるのだ。

 

 勿論、最大倍化の上限もこの形態になれば上昇するし、倍化による負担も通常時より抑えられるのだ。

 

 

 

「っ、ドラゴンに変身を……」

 

「悪魔にだってドラゴンに変身する一族がいるでしょう。確か、ブネ家でしたっけ? それと同じようなもんですよ」

 

「まったく、次から次へと驚かせるものだ……燃え尽きろぉぉぉっ!!」

 

「火力勝負といきましょうかっ!!」

 

 ライザーは巨大な炎の球体を出現させると投擲し、一誠は息を大きく吸い、そうして魔力のオーラを混ぜ込み凝縮した物を熱閃として吐き出した。

 

「なっ、ぐあああっ!!」

 

 ライザーの炎の球体は一誠の熱閃によって貫通しながら消滅させられ、そのままライザーは熱閃に呑み込まれ、熱閃は新校舎の生徒会室の窓を突き破る。

 

 

 

 一誠は窓の外へと飛行し……。

 

「ぐうぅ、中々の攻撃だが俺を消滅させるほどでは無かったな」

 

 ライザーはフェニックスが有する再生能力により、復活した。

 

「ええ、さすがにそこまではいけませんよ。倍化を使ってもギリギリ出来るかどうかでしょう」

 

「何……」

 

 暗に倍化を使って無いというかのような発言にライザーは戸惑い……。

 

「その前にまずは試させてもらいましょうか」

 

「ぐおっ!?」

 

 一誠が手を突き出しながら、魔力を念導力として放てばライザーの胸が破壊され、心臓が一誠の手元へと移動し……。

 

 

 

「いただきます」

 

 そうして、鼓動が止まないうちにライザーの心臓を喰らい始めた。

 

「な……ば、馬鹿め。生き血ならばともかく心臓を喰らうような真似をすれば例え不死身になれても溢れる生命力自体にお前の体がもたないぞ」

 

 フェニックスは不死身の存在であり、その生命力は強大だ。涙ですら、いかなる傷を癒すし、そに身に流れる血を飲めば不老不死を手に入れられるという。

 

 ならば心臓を喰らえば、フェニックスそのものになれるだろう……ライザーが言うように溢れ出す生命力に耐えられればだが……。

 

「ぬ、ぐ、がああああっ!!」

 

 心臓を喰らった途端、一誠の体から業火が噴出して行き、彼自身を燃やしながら再生、そしてまた燃やしていくが……それらは収まっていく。

 

 ドラゴンとなっている事で肉体強度が増している事、一誠が肉体改造を得意としている事もあって尋常な程に溢れ出した生命力に適応していき、フェニックスの心臓を取り込んだ事による拒絶反応を消し去り始めているからだ。

 

 

 

「これで俺も不死鳥の仲間入りだ」

 

「な、あ、ば、馬鹿な……き、貴様は……」

 

 全身から炎を噴出しながら言う一誠にライザーは只々、圧倒されていた。

 

MaxBoost(マックスブースト)!!』

 

 一誠は今まで溜めていた最大倍化分のそれを解放して、自らを強化する。

 

Transfer(トランスファー)!!』

 

 その直後に赤龍帝の籠手をライザーへと向けるとオーラが放出され、ライザーを包む。

 

 譲渡能力を使ったのだ。

 

 

 

「っ、何……ふはははは、やはり心臓を喰らったリスクはあったようだな。血迷って俺を強化するとは……凄まじい力が湧き上がっているぞ。それに全能感すら感じる……む、待て……」

 

 ライザーは沸き上がる力と全能感に酔い痴れていたが、まるで時間の流れが遅くなっているように見える事に気づいたし、自分の思考に身体が反応しない事にも気づく。

 

「ま、まさか俺の感覚だけを倍加したのか。くそ、ま、まずい……や、止めろぉぉぉぉっ!!」

 

 そう、一誠は譲渡能力によってライザーの感覚を千倍に近い域にまで倍化した。急激に研ぎ澄まされた感覚にライザーの体は適応できず、よって彼の意志では動かせなくなったのだ。その間に一誠が彼の視界では非常にゆっくりと接近し、そして拳撃を放つ。

 

 欠伸が出る程に遅いのにまったく、体が動かないので防ぐことは無理だ。

 

 

 

 そして……。

 

 

 

 

「はあああっ!!」

 

 一誠は動く事が出来なくなったライザーへと両拳のラッシュを叩き込む。ライザーの体は拳撃が炸裂する度に破壊されるが、その度に再生をしていく。

 

 破壊と再生を繰り返し続けていった。

 

 しかし、ライザーの意識上では……。

 

「うぎゃああああああっ、も、もう止めてくれぇぇぇっ!!」

 

 痛覚にも異常が出ており、鋭い痛みがゆっくり襲ってくるというのが何度も襲い来る。死んでしまう程の激痛地獄にライザーは悶え続けた。

 

 

 

 

 そして……。

 

「俺たちの勝ちだ」

 

 ライザーの再生が破壊に対し、追い付かなくなったところでラッシュを止めればライザーの体が空中から落下しながら光に包まれて消える。

 

『ライザー様のリタイヤを確認、『レーテイングゲーム』はリアス様の勝利です』

 

 グレイフィアがリアスの勝利を告げた。

 

 一誠は人の姿に戻ると……。

 

「イッセーっ!!」

 

リアスが一誠へと悪魔の翼を広げながら、飛行して近づき……。

 

「勝てたわね」

 

「ええ、勝ちました」

 

 それぞれ、見つめ合いながら微笑み……

 

「流石はイッセーね」

 

「やりましたね、先輩」

 

「これで部長さんは自由ですね」

 

「勝てて良かった」

 

 そうして朱乃に小猫、アーシアに祐斗も集まって勝利を讃え合う。

 

「まさか、お兄様が倒されるとは思いませんでした。感服いたしましたわ」

 

 レイヴェルも一誠たちへとそう言い……。

 

「イッセー様、個人的に貴方に興味が湧きました。今度、交流させてもらっても構いませんか?」

 

「ええ、良いですよ」

 

 レイヴェルの要求に一誠は頷くとレイヴェルは感謝し、そうして『皆さま、御機嫌よう』と去って行く。そうして、一誠たちもグレイフィアから魔王であり、リアスの兄からの勝利を祝う伝言を伝えられながら元のオカルト研究部へと転移される。

 

そうして……。

 

「イッセー、約束通り……私の愛をあげるわ」

 

「ああ、ありがたく貰うよ。そして、俺も愛している」

 

 兵藤家の一誠の部屋にて一誠とリアスは愛を伝え合いながら、深く交わっていくのであった……。

 

 

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