リアス・グレモリーとライザー・フェニックスの婚約を賭けた『レーティングゲーム』はリアス・グレモリーの勝利という関係者たちにとっては予想外の結果となり、こうしてリアスはライザーとの婚約関係を解消した。
そして……
「ふぁう、ん……ふ……あく、はっ、ああ……っ!!」
「んやぁ……くふ、は、んぅ……」
「ふは、くう、あく……う!!」
「ふあ、くふ、んちゅ……うくっ!!」
『レーテイングゲーム』の翌日――夜の九時頃、旧校舎のとある部屋にて兵藤一誠がリアスに朱乃、アーシアに小猫と口づけを交わし、愛撫し、奉仕し繋がり合う事で関係を深め、悪魔らしく愛という名の欲を満たし合っていた。
元々、悪魔とドラゴンの因子を持つ故に女を求める衝動、欲は強い方であったが『レーティングゲーム』の時にライザーの心臓を喰らった事でフェニックスと同等の不死力を手にした副次効果により、女を求める衝動と欲に拍車がかかり、絶倫になった。
もっとも、普段は魔力によって衝動も欲望も制御できるしなんなら、関係を結ぶときには避妊も自在だ。
それになにより、『赤龍帝の籠手』の奥深くに封印されている歴代赤龍帝の怨念との鬩ぎ合いにおいて生命力が遥かに増した事で勝てるようになり、怨念の幾つかを征服出来ているので得ばかりである。
「イッセー、好き。大好き」
「愛してるわ、イッセー」
「イッセーさん、もっとしてください」
「先輩、私も」
「ああ、もっと愛し合おう」
そうして、イッセーたちは幸せの時間を堪能し合った。
その後、旧校舎に用意されているシャワー室で体を洗ったりして深夜の十二時となり……悪魔としての仕事を普段通りにしようとして……。
「え、まさか……」
オカルト研究部の転移用の魔方陣がグレモリーの紋様のままに光を放ち……。
「やぁ、リアス……」
リアスと同じ紅色の長髪と良く似た顔つきの大人の男性が微笑んで声をかける。彼こそは冥界にて悪魔を従える四人の魔王のうちの一人、サーゼクス・ルシファーにしてサーゼクス・グレモリー。
つまりはリアスの兄だ。
「リアス、それに皆さん、こんにちは」
そして、サーゼクスの『女王』にして普段はメイドをしているが今回、プライベートとして私服姿のグレイフィアがリアスと一誠たち眷属に挨拶する。
「お兄様、それにグレイフィア姉様も……」
リアスはサーゼクスとそして義姉として来たグレイフィアに驚き……。
「イッセー、アーシア……この方こそ私のお兄様で魔王のサーゼクス・ルシファー様よ」
「やぁ、兵藤一誠君、アーシア・アルジェント君。初めまして、私は魔王のサーゼクス・ルシファーだ。他の者は久しぶりだね」
リアスが一誠とアーシアにサーゼクスを紹介し、サーゼクスは一誠と皆に微笑みながら挨拶した。
「初めまして、サーゼクス様。リアス・グレモリー様の『兵士』をしている兵藤一誠です。会えて光栄です」
「私はリアス・グレモリー様の『僧侶』、アーシア・アルジェントです。私も会えて光栄です」
一誠とアーシアはサーゼクスへ挨拶しながら自己紹介した。
「まあ、皆……楽にしてくれ。今日は『レーティングゲーム』の勝利を讃えに来たんだ」
サーゼクスは畏まっているリアス達にそう言う。
「本当に驚かされたよ。まさか、あのライザー君に勝つとはね……そして、一人の兄として礼を言う。リアスを自由にしてくれてありがとう」
サーゼクスは語る。そもそもサーゼクスはリアス自身が選んだ者と結婚するという希望を聞く気でいたのだという。
しかし、フェニックス側に押し切られ、フェニックス家の関係者である悪魔たちの意見もあったためにどうにもできず、苦肉の策で『レーティングゲーム』を提案したと言った。
「済まなかったね、リアス」
「いえ、そんな……お兄様はチャンスを与えてくれましたから」
謝るサーゼクスにリアスはそう返す。
「兵藤一誠君……君には本当に驚かされたし楽しませられたよ。魔力と魔法の使い方やドラゴンへの変身、『赤龍帝の籠手』の使い方もそうだけど、フェニックスの心臓を食べた大胆さもね」
「お気に召してもらえたなら幸いです」
サーゼクスの意見に一誠は頭を下げながら、言った。
「ああ、気に入ったよ。だからこそ、君に褒美を与えたいと思う。何が良いかな?」
「では、個人的にで良いので俺とリアス様との交際を認めてください」
「っ、これは予想外……そして大胆な望みだ」
一誠の堂々とした言葉にサーゼクスは驚きつつ、苦笑するその一方でグレイフィアも驚いていた。
「お兄様、私からもお願いします。私は心の底から兵藤一誠を愛しています」
「勿論、お互いの地位を考えれば難しいですが、いずれは冥界の悪魔たちに公的に認められるよう努力します。でも、先ずはリアス様の家族であるサーゼクス様たちに認めてもらいたいんです」
「ふふふ、こうまで堂々と来られるなんて……面白いし、余計に気に入った。ああ、リアスがそれを望んでいるなら、喜んで認めよう。そして、兄として応援させてもらうよイッセー君。なんなら私の事もお義兄さんと呼んでくれて構わない」
「サーゼクス、それは幾らなんでも早すぎです……リアス、貴女は貴女が良いと思う男性に会えたようね。私も及ばずながら応援させていただきます。そして、一誠さん……リアスをよろしくお願いします」
そうして一誠とリアスの関係を個人的にではあるが、認め応援すると伝えたサーゼクスにグレイフィアは談笑をすると、前に一誠に対して無礼をしてしまった詫びの品を一誠にグレイフィアが渡して転移で去っていた。
その際、サーゼクスは『レーティングゲーム』の勝利により、リアスにある許可が下りた事を伝えており……。
「きゃああああっ、ぼ、僕は封印されたままで良いんですう。お外なんて出たくないぃ」
旧校舎にて唯一、封印が施された扉をリアスが解除し朱乃と共に中に入れば叫びが聞こえた。
『開かずの間』にいるのはリアス・グレモリーの眷属であり、強力過ぎる能力から封印するよう命じられており、駒の種類としてはアーシアにとっての先輩。
もう一人の『僧侶』であり、元人間と吸血鬼のハーフことギャスパー・ヴラディである。
「ギャスパー、もう部屋を自由に出られるのよ?」
「別に出なくて良いんですってばぁぁっ!!」
「しょうがない、行くか」
そして、一誠はリアスと朱乃がいる部屋の中へ入り……。
「よう、初めましてだな」
短い金髪に赤い瞳で容姿は可愛らしく、恰好は女子生徒服と美少女の外見をしているが実は男のギャスパーへと話しかける。
「わ、わあああっ!!」
ギャスパーは一誠に驚き、そして彼が封印処理される事になった要因――視界に写した全ての物体の時間を一定の間停止する神器が『
彼は興奮すると神器を暴走させてしまう上、制御が出来ないのである。
「おっと」
魔力と魔法で構成した結界を自分とリアスと朱乃に展開する事で神器の能力の干渉を防ぐ。
「え……」
「驚かせたのは悪かったな、ギャスパー……俺は兵藤一誠だ。どうか、面倒を見させてくれないか?」
「え……あ……は、はい」
一誠が驚くギャスパーに対し、優しく言いながら頭を撫でると心地良さそうになりながら、ギャスパーは確かに頷いたのであった……。