赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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十七話

 

 

 兵藤一誠はライザー・フェニックスとの『レーティングゲーム』にて凄まじい実力を発揮し、彼との一騎打ちで勝利を納めた事で、リアスが一誠との仲を望んでいるのもあってグレモリー家の生まれでリアスの兄であるサーゼクスと普段はメイドとなっているが、サーゼクスの妻であるがゆえに関係としてはリアスの義姉であるグレイフィア達に個人的というものではあれど、一誠とリアスの交際を認めてもらう事が出来た。

 

 勿論、冥界の全ての悪魔に認めてもらうためには少なくとも上級悪魔の地位を得なければならないので実績を積まなければならないが……。

 

 そして、更に全体的な戦力も評価された上で唯一、封印されていたリアスの『僧侶』である元は人間とヴァンパイアのハーフであるギャスパー・ヴラディの封印解除が許可された。

 

 ギャスパーはハーフなのもあるが、視界に入ったものの時間を停止させる『停止世界の邪眼』という神器の所持者であるが制御する事が出来ないため、暴走させがちであり、それを恐れられ、吸血鬼の国で迫害を受ける事になる。

 

 そうして、吸血鬼の国から逃げ出すとヴァンパイアハンターに殺され、そこをリアスによって眷属として転生させられた。

 

 因みに使われた駒は『僧侶』であるが、『変異の駒(ミューテーション・ピース)』という駒を複数使う程の素質の持ち主をその駒一つで転生させる規格外のそれを使ったという。

 

 ギャスパーは制御こそできないが、神器との相性が格段に抜群なのか、無意識に神器の力を高まらせており、元からメンタル的に弱いのも相まって神器を暴走させてしまうのである。

 

 そんなギャスパーへ……。

 

「最終的には自分の意志で自由自在に使えるようにはなってもらうが、ひとまずはこれで大丈夫だ」

 

 一誠は力を制御出来るようになる術式をギャスパーへと刻む事で神器を暴走させる事が無いようにした。

 

「あ、ありがとうございますぅぅっ!!」

 

 術式の効果を実感した事でギャスパーは感動しながら、一誠に感謝を示した。

 

「本当、なんでもありよねぇ……」

 

 リアスは相変わらずの一誠の実力に苦笑した。

 

 そして、ギャスパーが神器を暴走させないようにすると引き籠りなのを克服するため、一誠を中心に皆であるいは何人かでギャスパーを伴って駒王町内を歩き、色々と遊んだりして外の空気に慣れさせていく。

 

 

 

「その、なにからなにまでありがとうございます。イッセー先輩」

 

「どういたしまして。後輩の面倒を見るのは先輩の役目だからな……」

 

 色々とサポートをしてくれる一誠にギャスパーは感謝しながら信頼し、そして懐いていく。

 

「頼れる先輩がいてくれて良かったわね、ギャスパー」

 

「イッセー君ほど頼りになる方もいませんけどね」

 

「頼りになるのは勿論、イッセーさんは優しいです」

 

「面倒見がとても良いからね」

 

「でも、ギャーくんは甘えすぎです」

 

 リアスに朱乃、アーシアに祐斗、小猫らが一誠とギャスパーの様子を見ながら微笑んだり、呆れたりする。

 

 

 

 そうして、リアスとその眷属が本当の意味での活動を始めた中……。

 

「そろそろ、イッセーとアーシアも使い魔を持って良い頃ね」

 

 悪魔にとって手足となる使役すべき存在で色々と主の活動をサポートする存在、使い魔を手にするべきだとリアスは言った。

 

 因みにリアスの使い魔は高貴な雰囲気を感じさせる赤い蝙蝠、朱乃は小鬼、小猫は白い子猫、祐斗は小鳥である。

 

 ギャスパーは例外として、イッセーとアーシアは使い魔を手に入れるべきだとリアスは言うと悪魔が使役する使い魔となる存在がたくさん住み着いている森に転移する事を告げた。元から打診はしていて、今日使い魔に関してのプロを呼んでおり、そのプロのサポートを得て使い魔を得るように言ったのである。

 

 こうして、背の高い巨木が周囲に生えていて、日の光もあまり届いていなく、湿気もある異界の森へと皆は転移した。

 

 

「俺の名前はマダラタウンのザトゥージ。使い魔マスターを目指して修行中の悪魔だ」

 

 帽子を深く被り、ラフな格好をした青年が元気良く自己紹介をする。

 

 ひとまず、使い魔にするのなら何が良いかオススメを聞いてみれば……。

 

「俺のオススメはこれだっ!! 龍王の一角、『天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)』ティアマット!! 伝説のドラゴンで龍王唯一のメスでもある。しかも魔王並みに強い」

 

 ザトゥージはカタログの中の見開きいっぱいに迫力のある絵で描かれた蒼穹の如き、鱗を有する巨龍を見せながら言う。

 

「そんなラスボスみたいな存在をどう使い魔にしろって言うんだ、お前は……。ある程度、強い存在を使い魔にするのは俺も良いとは思うが、幾らなんでも使い魔にすること自体、命がけな奴は嫌だ」

 

 一誠はザトゥージへ指摘していると……。

 

『(相棒、俺からの頼みだ。ここでは俺の能力やドラゴンのオーラは使わないでくれ。絶対に頼むっ!!)』

 

 なにやらドライグが真剣に頼み込んできた。

 

「(んん? まぁ、そこまでお前が言うなら……)」

 

『(すまん、そしてありがとう)』

 

「(訳は後で聞くからな)」

 

『(ああ)』

 

 ドライグの頼みを受け入れながらも一誠はドライグとティアマットの間に何かある事を察したので後で聞く事を言い、ドライグはそれを承諾した事で二人の対話は終わる。

 

 

「む……なら、これはどうだ。ヒュドラ……こいつは凄いぞ、悪魔どころか多くの存在が耐えられない猛毒を持っていて、しかも不死身の怪物だ」

 

 一誠の指摘に対し、巨大な胴体に九つの首を有する大蛇の絵を見せる。

 

「だから、命がけになるやつをオススメするな……本当にプロかよ」

 

 

 ともかく、一同は使い魔を探す事とし移動を開始する。

 

「私はこの子を使い魔にします」

 

 そうして、アーシアは蒼い輝きを放つ鱗を有した龍――『蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)』の子供と出会い、懐かれたので使い魔にする事を決める。

 

 因みにドラゴンのオスは他生物のオスが大嫌いという特徴がある。ラッセーと名付けられたこの蒼雷龍もその例に漏れず、一誠に祐斗、ザトゥージに攻撃しようとして……。

 

「やるのか?」

 

 軽く悪魔としてのオーラで威圧するとラッセーは倒れながら、お腹を見せる降伏の姿勢となる。

 

「良し、ちゃんと実力差を理解できるようだな」

 

 一誠はラッセーに対し、笑みを浮かべた。

 

 そうして、一誠の使い魔となる者を探していると……。

 

 

 

 

『ギャオオオオンッ!!』

 

 大きな咆哮が響き渡り、森も荒されているのを察せる程の破壊音などが響く。

 

「これは面白い事になりそうだ」

 

「どう考えても厄介事だろうっ!?」

 

 ザトゥージが駆けだしていき、一誠たちはそれを追うと……。

 

『ギャオオオッ!!』

 

『ガルルルルル!!』

 

『クウゥン……』

 

 ヒュドラに対し、燃えるような赤い目に黒い身体の大きな犬と特徴は同じだが、その犬の子供だろう小さめの犬が対峙していた。

 

「ヒュドラとブラックドッグか……出歩いてたヒュドラにブラックドッグの子供が接触してしまったってところかな」

 

『ギャオオアアアアッ!!』

 

 ザトゥージが様子を察して言う中、ヒュドラはブラックドッグの親子を襲おうとして……。

 

 

 

「ふっ!!」

 

 魔力を糸状にしつつ、研ぎ上げる加工をすると共に指先から伸ばしてヒュドラへと放って指を動かす。

 

 直後……ヒュドラの九つの首が切断された。

 

 

 

『ガウッ!?』

 

 当然、ブラックドッグの親子は驚愕する。

 

「助けてやるよ」

 

 一誠はブラックドッグの親子の元へと近づきながら、首を無くしたヒュドラの胴体を見やり……。

 

 

 

『グオァァァァッ!!』

 

「さて、どこまでその不死身が持つかな?」

 

 直後、首が再生し怒り狂うヒュドラに告げながら両手の指先を動かし、魔力の糸を操る。

 

 

 

『ガッ!!』

 

 そうしてヒュドラの体を糸で縛り上げて拘束すれば、その周囲に魔方陣が出現し……そうして怒涛の勢いで全属性の魔法や衝撃波に斬撃波、精神波など数多の魔法攻撃が糸を伝うようにして、ヒュドラに炸裂し蹂躙する。

 

 

 

『ガアアアアッ!?』

 

「まだまだ」

 

 更に魔法攻撃を炸裂させながら、一誠は魔力のオーラ攻撃に剣や槍状にしたオーラの射出、波動攻撃など多種類の魔力攻撃をする。

 

 魔法もそうだが、魔力も又、ドラゴンのオーラを変換した物を加えているので質も総量も増している。

 

 そうした攻撃をヒュドラに炸裂させ続け……。

 

『グオオオ……』

 

 断末魔の叫びを上げながら、ヒュドラは消滅した。

 

「ん、まだいたのか……別に去っても良いんだぞ?」

 

『ガル』

 

 ブラックドッグの親子が自分を見ている事に気づいた一誠は離れても良いと言ったが、ブラックドッグは応じない。

 

「なら、俺と共に来るか?」

 

『ガウ』

 

 次に問いかければブラッグドッグの親子はどちらも声を上げ、こうしてブラックドッグの親子を使い魔とした一誠。

 

 

 

 一誠もアーシアも使い魔を手にしたので一誠たちは帰ろうとしたのだが……。

 

「森が騒がしかったから、気にしてみれば……ようやく会えたわね、ドライグ。長い間、探したわ」

 

 美しく輝く蒼穹の如き鱗を有した巨龍が天を羽ばたきながら、現れて一誠へと視線を向けつつ、ドライグに対して言う。

 

『お、おう……』

 

 ドライグはぎこちなくティアマットに応じるのであった……。

 

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