赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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二十七話

 

 堕天使の幹部であるコカビエルを倒した一誠であるが、いつもの如く悪魔としての仕事をこなそうと契約者の元へと転移魔方陣で向かえば彼を呼んだのはなんと、堕天使のトップである総督の座についているアザゼルであった。

 

「それでアザゼル総督は俺に何を望むんでしょうか、コカビエルを倒した厄介者は自殺しろとか?」

 

「おいおい、そんな事をするためにわざわざ呼ぶわけねぇだろ。コカビエルはお前と戦ってやられたんだろ? なら、それで終わりだ。むしろ、迷惑かけられてるし、お前達にも迷惑かけて悪かったなと思ってるよ。もうあんな戦争は反対なんだ、俺は」

 

 一誠の問いに苦笑を浮かべながら、そう返すアザゼル。

 

「なら、良かった。じゃあ、俺には何を望むので?」

 

「お前の『赤龍帝の籠手』を見せて欲しいんだよ。コカビエルを倒したのなら『禁手化』にだって至ってるんだろう? 俺は神器には目が無くてな。研究したり、自作したりしてる」

 

「良いですけど、悪魔の仕事として対価は貰いますよ?」

 

「安心しろ、ちゃんとそれは承知の上だ」

 

「じゃあ、こっちは問題ありません」

 

「良し、決まりだ」

 

 そうして、一誠はアザゼルを契約者とし、悪魔としての仕事をこなし始める。

 

「おいおい、亜種の禁手化なんてまじかよ……こういうのがあるから、『神器』は堪らねぇぜ」

 

 一誠が自分が至った『赤龍帝の籠手』の禁手化である『赤龍帝の龍人鎧』を見せたころにはアザゼルは凄く興奮していた。

 

 それに見合う対価を一誠は貰いつつ……。

 

 

 

「じゃあ、次もよろしく頼むぜ」

 

 これだけで終わらず、度々アザゼルと契約を通じた交流をした。

 

 その中で……。

 

「俺が聞くのもなんだが、姫島朱乃は元気か?」

 

「勿論、元気ですよ、何なら幸せに出来ているとも自負しています」

 

「あァん?……どういう意味……おい、まさか……」

 

「はい、そういう事です」

 

 一誠からの返答の意味を察したアザゼルは驚愕の表情を浮かべた。

 

「……そうか、まあ幸せに暮らしているってんならそれは良かった。ただバラキエルともそういう話はしてほしいとは思うけどな」

 

「俺もそのつもりですよ、朱乃は嫌がるだろうが……和解させたいとも思っている」

 

「へぇ……なら、よろしく頼む。俺も出来る事があれば協力させてもらう」

 

 そんな話を一誠とアザゼルはするのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アザゼルを契約者として何度か交流している一誠。

 

 そんな彼と『オカルト研究部』の元に……。

 

「やあ、我が妹よ。水臭いじゃないか、授業参観の事を教えてくれないなんて……ちゃんと休暇を入れて妹の授業参観に行くから安心してくれ、それと父上もお越しになられるぞ」

 

 魔王にしてリアスの兄であるサーゼクスがグレイフィアと共に転移によってやってきた。

 

「お、お兄様もお父様も……こうなるって予想できたから隠していたのに……貴女ね、グレイフィア」

 

「それが私の役目ですので」

 

 頭を抱えるリアスの問いにグレイフィアはそう返答した。

 

「お父様はともかく、お兄様……魔王が一悪魔を特別視されてはいけませんわ」

 

「いやいや、これは仕事も兼ねているよ。リアス……実は我らが悪魔と堕天使に天使で三すくみの会談をこの学園で執り行おうと思ってね、会場の下見にきたんだよ」

 

「流石は魔王様……自分の欲を交えつつ、やるべき事もやれる方法を取るようにするとは流石です」

 

「ふふふ、伊達に長生きしてないからね」

 

 一誠の言葉にサーゼクスはそう、茶目っ気のある笑みを浮かべて言う。

 

「初めまして、魔王様……私はゼノヴィアだ」

 

「ああ、ごきげんようゼノヴィア」

 

 

 ゼノヴィアからの挨拶にサーゼクスは快く応じ、リアスの眷属として主を支えて欲しいと言い、ゼノヴィアはそれに応じる。

 

「さて、これ以上難しい話を此処でしても仕方がない。しかし、人間界に来たとはいえ、こんな夜中に宿泊施設は空いているのだろうか?」

 

「そういう事なら、是非俺の家に泊まってください」

 

 一誠はサーゼクスとグレイフィアに対し、自分の家で宿泊するように勧めた。

 

 因みに『オカルト研究部』の務めとか言う建前でリアスに朱乃に小猫にゼノヴィアらが交代で一誠の家に泊まりに来たりしている。

 

 もっとも一誠が自分の部屋を起点に作った異空間にリアス達どころかティアマットや祐斗にギャスパーが宿泊したりしているのだから……。

 

 そうして、サーゼクスとグレイフィアはリアスと共に快く一誠の両親と交流したりしながら……。

 

「まさか、こんな異空間や万魔殿(パンデモニウム)を作るなんて本当にとんでもないね、わが義弟は」

 

「凄まじいです」

 

 一誠が常日頃から手を加えている異空間はとにかく広大でありながら、悪魔が暮らしやすい環境になっており、更には禍々しさと荘厳さのある悪魔の神殿が造られたりしていた。

 

 当然、一誠の魔法と魔術によるものだ。

 

 それを評し……。

 

「ふむ、こういう座り方かな?」

 

「流石、似合っています」

 

 一誠の悪ノリで作られた禍々しい雰囲気の王座に両足を組み、両方のひじ掛けに手を置いて魔王が如く雰囲気のある座り方をサーゼクスはした。

 

 とっても良く雰囲気が似合っていた。

 

 そんなこんなで一誠はもてなしつつ……。

 

 

 

「さて、コカビエルを倒したイッセーには褒美や爵位を上げるのもそうだけど……個人的に私への望みはあるかな?」

 

「では、いつでも良いので義兄さんと本気の手合わせがしたいなと」

 

「ほう……それが望みなら、良いよ。私も君の実力には興味があるからね。ちゃんと時間を作っておこう」

 

「ありがとうございます」

 

「お安い御用だよ」

 

 一誠はサーゼクスとそんな約束を交わしたのであった……。

 

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