赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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二話

 

 リアス・グレモリーの眷属としての生活を始めた兵藤一誠は平日においては放課後まで普通に学生としての時間を過ごし、放課後は『オカルト研究部』を隠れ蓑とした悪魔としての活動に勤しんでいた。

 

 とは言っても今は悪魔としては初歩の初歩であるチラシ活動をする段階であり、それをするのは悪魔にとっての活動時間である夜中だ。

 

 それまでは思い思いに『オカルト研究部』の部室で自由時間を過ごしている。

 

 一誠においては悪魔の世界で生きるのに必要な知識を得なければならないので自ら進んで悪魔関連の書物や敵対する天使や堕天使たち関連の書物などを読んだり、リアス達からの勉学を受けている。

 

 因みにその際、毎日魔力によって肉体改造をしているのを応用して魔力で脳の機能を活性化し続けて勉学の効率を高めているが、それを聞いたリアスは『まあ、出来るには出来るんでしょうけど一歩間違えば廃人よ……流石は赤龍帝だけはあるという事かしら』と一誠のやり方にドン引きしたりしていた。

 

 そして、更に悪魔が魔力による超常現象を起こすそれを術式と計算によって再現する術技である魔法と魔術の書物をも幾つか貰い、やはり脳の機能を活性化しながら読みつつ、実践すれば……。

 

 

 

 

「良し良し、ちゃんと出来るな」

 

 一発で魔法や魔術を発動できた。

 

「今読んでいるのは基礎の物とはいえ、ちょっと読んだだけで……とんでもない逸材だわ、本当」

 

「頼もしい新人ですわね」

 

「凄いとしか、言いようが無いな」

 

「……お見事です」

 

 一誠の才能の凄まじさにリアス達はそれぞれ、驚愕しながらも賞賛する。

 

 そんなこんなで悪魔としての活動を終えれば帰宅となるが、一誠は山奥へと行って、全力での鍛錬を始めてそれをこなせば自宅に戻り、就寝しながら魔力による肉体改造をしつつ、精神は『赤龍帝の籠手』内部であり、精神世界へと入る。

 

 

 

「良し、それじゃあ今日もよろしく頼むよ。ドライグ」

 

『ああ』

 

 

 そして、その中で精神世界ではイメージ通りの事が出来る性質を利用し、神器を通じて一誠と一心同体扱いとなっているのが判明した事からドライグの記憶を元に歴代の赤龍帝を出現させ、それと夜明けまで戦い続ける模擬戦闘を続ける生活をしているのだった……。

 

 

 

 

 

 

 悪魔は自分たちとは異なる種族を悪魔へと転生させる手段を有する。その手段こそは人間界のボードゲームの一つである『チェス』の駒と同じ種類と数である『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』である。

 

 もっとも転生においては使われる者が適合する駒の種類に数を用意するのが絶対である。悪魔に転生させられた者は悪魔の基礎的な能力を得るだけでなく、使われた駒の種類に応じた特性が与えられる事になる。

 

 例えば『騎士(ナイト)』の駒で転生した者なら、スピードが強化されるし、『戦車(ルーク)』の駒で転生した者は怪力と防御力が与えられるようになる。

 

 リアス・グレモリーの眷属で言うなら『騎士』は木場祐斗であり、『戦車』は塔城小猫だ。

 

 因みに姫島朱乃は『女王(クイーン)』の駒であり、この駒で転生した者は全ての駒の特性を与えられる。

 

 そして、一誠は『兵士(ポーン)』の駒で転生していたりする。その数は八つという『兵士』の全駒数であった。

 

 

 

 一誠がリアス・グリモリーの眷属となって初めての土曜日の朝、山奥にて……。

 

「ふっ!!」

 

「やあっ!!」

 

「おっとっ!!」

 

 祐斗が『騎士』の特性によって強化されている速度で一誠へと接近しながら、彼が有する神器であり、所有者がイメージする通りの魔剣を創造する事が出来る『魔剣創造(ソード・バース)』で創り出した剣を一誠へと振るう。

 

 小猫も祐斗と連携しながら、『戦車』の駒による怪力込めた拳撃や蹴撃を繰り出した。

 

 しかし、常に魔力とドラゴンのオーラを体内に超圧縮と解放による爆発を繰り返す事で高出力のオーラを巡らせているそれを練り上げての身体能力強化と併用して全身を膜状のオーラで覆う事により、身体強度も性能も劇的な強化をしている一誠は『赤龍帝の籠手』を出現させているが、倍加能力は使っていない状態でも見事に捌いていく。

 

 

「しあっ!!」

 

「うあっ!!」

 

「くっ!!」

 

 そして、隙を生じさせた二人へ拳撃の余波による衝撃波を当てて吹っ飛ばした。

 

 現在、一誠は祐斗に小猫の二人と合同鍛錬をしている。

 

 実は今はまだだが、リアスが成人すれば眷属である一誠たちはとある悪魔のゲームに参加することになっており、それに備えてのものと一誠が倒した堕天使のように管轄地に侵入した害なす者との戦闘に備え、共に戦えるようにするためだ。

 

「祐斗、小猫ちゃん。まだやるか」

 

「勿論」

 

「まだまだ、やれます」

 

「そうこなくちゃな」

 

 そうして、一誠たちは鍛錬を続け……。

 

 

 

「ふふ、やっぱりこういうの良いわね」

 

「はい、本当にイッセー君は良い影響を与えてくれますわ」

 

 離れたところで一誠たちの訓練をリアスと朱乃が微笑みながら、見守るのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一誠がリアスの眷属となって初めての日曜日、一誠は私服姿となっていてとある場所で待ち合わせをしていた。

 

「お待たせ、イッセー」

 

 そんな一誠へと声をかけたのは私服姿のリアスである。

 

「俺も今来たばかりですから、構いませんよ」

 

 一誠はリアスへとそう言った。今日、一誠とリアスはデートをする事になっていた。

 

 少し前に堕天使ドーナシークを倒した一誠に対し、褒美をあげたいと言ったリアスに一誠は初めてのデートで殺されたそれを上書きしたいとリアスとのデートを要求した。

 

 これに対し、お安い御用だとリアスは承知したのだ。

 

「その、今日はデートという事で部長……いえ、リアス……貴女を主としてでも無く、部長としてでも無く、グレモリー家としてでも無く、一人のリアスとして接し、愛させていただいても良いでしょうか?」

 

「え、ええ、勿論……良いわよ、デートですもの」

 

 一誠の言葉にリアスは戸惑いながらも微笑む。

 

「ありがとうございます……じゃあ、行こうかリアス」

 

「ええ、行きましょうイッセー」

 

 そして、イッセーが差し出した手をリアスは取りながら、腕を絡めて二人は寄り添い合う。こうして、二人はデートを楽しみ始め……。

 

 

 

 

「デートって良いものだな。リアス」

 

「ふふ、そうね。悪くないわ」

 

 一誠が微笑みながら言ったそれにリアスも微笑んで応じる。

 

「(うん、悪くないわ。一人の女性として対応してもらえるのがこんなに良い物だったなんて)」

 

 そして、内心でリアスは喜ぶ。

 

 彼女は悪魔の世界でも爵位を持った貴族の悪魔であり、どうしてもそうした者がついて回る。しかし、彼女はそうした物とは関係なく、一人の女性として愛してもらいたいという願いがあった。

 

 だからこそ、それが叶っている今を彼女は喜んでいるのだ。

 

 そうして……。

 

「お陰で今日は楽しかったです部長。また、デートしてもらえたら、嬉しいです」

 

「私も楽しかったわ。だからこれからもいっぱいデートしてあげるわ、イッセー。ちゅ」

 

 喜ぶ一誠にリアスも喜び、そして楽しませてもらったご褒美として頬へと口づけする。

 

「本当に最高のデートです」

 

 一誠が幸せそうに言うと、リアスは満足げに微笑むのであった……。

 

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