赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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二十九話

 

 一誠たち『オカルト研究部』はソーナ・シトリーとその眷属による『生徒会』の指示により、休日にプール開きに向けたプール掃除をした。

 

 ライザー・フェニックスとの『レーティングゲーム』のために公欠扱いとはいえ、学校を休んでいる埋め合わせのようなものである。

 

 まあ、プール掃除をすれば一番にプールを使っても良いという許可も得たので水泳を楽しんだ。

 

 その後、学校を去ろうとすれば宿敵である『赤龍帝』を宿す兵藤一誠の様子を見に来たのだろう、『白龍皇』を宿すヴァーリが現れた。

 

 彼が所属している堕天使勢力の総督であるアザゼルとの契約による交流の中で一誠はヴァーリを弄れる情報やら物体やら貰ったので適当に弄るとヴァーリはアザゼルをなんとかすべく、一誠たちの前より去った。

 

 

 そうして、授業参観の日は訪れる。

 

 

 

「イッセー、アーシアちゃん。後でお父さんと一緒に行くわね」

 

「分かったよ」

 

「ありがとうございます」

 

 学校へ向かおうとする一誠とアーシアに一誠の母である兵藤三希が気合の入った様子で言った。

 

 まあ、三希も一誠の父である五郎もどちらかと言えば、娘のように思っているアーシアの様子を見たいというのが本音というのは一誠には分かっていた。

 

 ともかく、駒王学園にて授業参観は始まり、教室の後ろの扉が開かれて自分の子供の授業参観に来た親が入ってくる。

 

 一誠のクラスでは『英語』の授業なのだが何故か、男性教諭が長方形の物体を入れた袋生徒に配り始めた。

 

「いいですかー、今渡した紙粘土で好きな物を作ってみてください。動物でも人でも家でも良い。自分が今、脳に思い描いたありのままの表現を形作ってください。そういう英会話もある」

 

 男性教諭はかなり滅茶苦茶な事を言い、滅茶苦茶な授業を始めた。

 

「(これは英語じゃ無くて美術だろう……授業参観で先生もテンションおかしくなってんのか)」

 

 内心で突っ込みながらも一誠は仕方ないので紙粘土を弄り、そうして……。

 

「ひょ、兵藤君……なんて素晴らしい物を……私はまた一人、生徒の隠された能力を引き出してしまった。」

 

 一誠がとりあえず、紙粘土で作った『ドライグ』の像に教諭は感動する。

 

 

 誰がどう見ても芸術品と認めるくらいには高クオリティだったからだ。

 

 

 

「い、イッセー。滅茶苦茶格好良いドラゴン作ったな……」

 

「俺、こんな感じの奴大好き……」

 

「オリジナルか?」

 

 特に男子生徒の多くの心をドライグの像はくすぐっていた。一人がオリジナルかと問いかけてきたので……。

 

 

「いや、これはイギリスにあるウェールズの象徴、ア・ドライグ・ゴッホだ。後で国旗調べてみろ。これとはデザイン違うが、ちゃんと赤い龍が書かれているから」

 

「へえ、オカルト関係で知ったのか?」

 

「まあ、そんな感じだな」

 

 一誠が『オカルト研究部』だという事に思い出した者が質問したので適当に答えた。

 

 そうして、授業は終わり……。

 

 

 

「なんか、騒がしいな」

 

「はい、なんでしょう」

 

「うーん」

 

 昼休みの時間に一誠とアーシア、そして祐斗が自販機で飲み物を買っているとなにやら廊下の先の方から騒がしい感じの声が聞こえてきた。

 

「あら、イッセー、アーシア、祐斗。授業参観お疲れ様」

 

「お疲れ様ですわ」

 

 リアスと朱乃が一誠たちの前に姿を現す。

 

「部長、向こうの方が何やら騒がしい事になっているので行ってみませんか?」

 

「そうなの? まあ、行ってみましょう」

 

 一誠たちが廊下の先へと行けば……。

 

「私は魔法少女レヴィアたん☆」

 

『うおおおおおっ!!』

 

 長い黒髪をツインテールにし、スタイルも中々の美少女がいわゆる『魔法少女』物の衣装を着ており、魔法のスティックだろう物も手にしていた。

 

 そして、男たちがカメラで撮影をしていた。

 

「なっ!?」

 

 リアスは魔法少女の恰好をした者に対して驚いた。何故なら魔法少女の姿をしている者こそはサーゼクスと同じく冥界を統べる四大魔王の一人で唯一の女性、ソーナの姉でもあるセラフォルー・レヴィアタンだったからだ。

 

「オラオラ、天下の往来で撮影会なんてするんじゃねえっ!!」

 

 騒ぎを聞きつけたのだろう……匙が現れ、そうして解散させていく。

 

「あんたもそんな恰好をしないでくれ「匙、その人はソーナ・シトリー様の姉にして魔王であらせられるセラフォルー様だ」……マジ?」

 

「マジだよー、よろしくね☆」

 

 一誠が教えてやると匙はセラフォルーの姿を眺めながら信じられない様子で呟き、セラフォルーは明るい笑みとピースで応じた。

 

 

 

「何事ですか、サジ……」

 

「ソーナちゃん、見つけた☆」

 

 ソーナも現れるとセラフォルーは最愛の妹の元へすぐに駆けつけ、抱き締めた。

 

 

 

「……セラフォルー様、お久しぶりです」

 

「あら、リアスちゃん☆ おひさー☆ 元気にしてましたか?」

 

「は、はい。おかげさまで。今日はソーナの授業参観に?」

 

「勿論、そうよ☆」

 

 リアスの質問に答えながらセラフォルーはソーナが今日の授業参観の事を黙っていたのだと愚痴る。

 

「はじめましてセラフォルー様。俺はリアス・グレモリー様の『兵士』をしている兵藤一誠で今代の『赤龍帝』です。大変良くお似合いで可愛らしいですよ」

 

「あら、お上手☆ 初めまして私は魔王セラフォルー・レヴィアタンです。『レヴィアたん』って呼んでね。そう、君がコカビエルを倒してくれた『赤龍帝』なのね……倒さなかったら、ソーナちゃんの身の危なかったかもしれないし、ありがとう」

 

「お役に立てたなら、何よりです」

 

 頭を下げて礼を言ってきたセラフォルーに一誠は応じた、

 

「ああ、セラフォルーか。君も来ていたんだな」

 

「セラフォルー殿、随分と奇抜ですな」

 

 そうして、サーゼクスとサーゼクスをさらに成長させ、紳士的な雰囲気を加えたような男でサーゼクスとリアスの父親であるジオティクス・グレモリーがこの場に現れる。

 

 その後、結局雰囲気に耐えられなくなったソーナは涙目ながらに逃走し、セラフォルーはソーナを追いかけて姿を消し、匙もとりあえず二人の後を追ったのだった。

 

 

 

「ジオティクス様……改めて自己紹介させていただきます。リアス・グレモリー様の『兵士』、兵藤一誠。今代の赤龍帝です」

 

「リアス様の『僧侶』、アーシア・アルジェントです」

 

 とりあえず一誠にアーシアはジオティクスに自己紹介をする。

 

「うむ、サーゼクスとリアスの父、ジオティクスだ」

 

 ジオティクスも笑顔で応じる。

 

 

 

「おや、イッセー」

 

「父さん」

 

「一誠君、お二人がご両親かな?」

 

 偶々、現れた五郎と三希の姿にジオティクスが質問し、そうして自己紹介に握手を交わし、詳しい話をするため祐斗に案内を頼みつつ、どこかへと向かった。

 

 サーゼクスはリアスと朱乃と共にどこかへ……。

 

 

 

 

 残った一誠とアーシアはとりあえず、教室に戻る。

 

 こうして学業が終わった後、兵藤家にて……。

 

「あら、アーシアちゃん。良く映ってるわ」

 

「娘の晴れ姿はしっかりと映さなければ親失格ですからね」

 

「うちのリーアたんも良く映っているでしょう」

 

 ジオティクスにサーゼクスは兵藤家を訪れ、そうして授業参観を撮影したそれの鑑賞会を始め……そうして、最後には一旦、ジオテイクスとサーゼクスは兵藤家を出るようにして……。

 

「これはなんともはや……魔術と魔法の腕前も……」

 

 一誠が作った異空間にある万魔殿を見てジオティクスは驚愕していた。

 

 

 

 

 一誠はこの万魔殿に用意している設備でジオティクスとサーゼクスをもてなすのである。

 

 少し時間が経過し……。

 

 

 

 

「ジオティクス様、いずれ必ず、俺は冥界中の悪魔に認めてもらう程の地位と実力を手に入れます……今は個人的な物で良いので、俺とリアスの関係を認めていただけませんでしょうか?」

 

 サーゼクスにしたように一誠はリアスとの関係を認めてもらうべく言うと……。

 

 

 

「ふふ、そう言ってくれて良かったよ一誠君。勿論、個人的に認めよう」

 

 ジオティクスはサーゼクスと同じように二人の関係を認める事を口にし、頷く事で態度でも示したのだった……。

 

 

 

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