赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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三十四話

 

 兵藤一誠が仕掛けた異空間内にて、カテレアは一誠と戦闘を繰り広げていた。

 

「はあああっ!!」

 

「ふ」

 

 どちらも縦横無尽に飛行を行う中でカテレアは幾多もの魔力攻撃をあらゆる方向から繰り出していく。それに対して一誠は一つの魔法陣を展開するとそこからオーラ弾を放って相殺した。

 

 

 

 魔力攻撃の量はカテレアの方が多いが、その分、狙いも荒い。一誠は自分に当たる魔力攻撃をオーラ弾で相殺するだけなので量自体は少なかった。

 

「くっ、舐めるなぁっ!!」

 

 更に膨大な量の魔力攻撃をカテレアは一誠に対して行い、その身を蹂躙しようとした。

 

「舐めてはいませんよ」

 

 一誠は変わらず、一つの魔法陣から放つオーラ弾によって相殺していく。

 

 

 

「お見事……」

 

 しかして一誠のオーラ弾による迎撃を抜けたカテレアの魔力攻撃が一誠に炸裂しようとし、一誠は軽く賛辞を送り……。

 

 

 

「まだ届きはしませんが」

 

 オーラを纏いつつ、そのオーラの一部が触手のようなものへと形状を変えて自由自在に動き回る事でカテレアの魔力攻撃は全て叩き落され、消滅した。

 

 

 

「なっ……くっ、これならっ!!」

 

 量で駄目なら質だと言うかのように自分の魔力によるオーラを手元に収束し、そうして、一誠に放つ。

 

 

 

 

「では俺も」

 

 カテレアの攻撃に対し、一誠は口から大きく息を吸い込むと次の瞬間、ドラゴンのブレスを吐き出した。

 

 それはカテレアの攻撃に炸裂すると爆裂した。

 

 

 

 

「くっ、ああっ!!」

 

 急いでカテレアは結界を展開するも破壊されつつ、炎に呑み込まれ吹っ飛ばされる。

 

「う、く……まさか、此処でこれを使う事になろうとは……」

 

 ぼろぼろで身体も火傷で傷ついたカテレアは懐から黒い小さな蛇の入った小瓶を取り出す。

 

 

 

 

 

『相棒、あれはオーフィスの『蛇』だ』

 

「ほぅ、あれがそうか……」

 

 カテレアが出した物に対し、ドライグが反応し一誠もそれに答えながら、黒い蛇をカテレアが呑み込むのを観察した。

 

 

 

 

「ふふふふ、やはりオーフィスの力は素晴らしい。これで貴方は終わりです」

 

 蛇を呑み込むとカテレアの魔力は激的な上昇をし、それに酔い痴れながらカテレアは笑う。

 

 

 

「まあ、ドラゴンの力にはドラゴンで対抗するというのは間違っては無いですね」

 

「ふっ、諦めたようですね……これで終わりですっ!!」

 

 一誠を嘲笑しながら、カテレアは巨大な魔力攻撃を一誠へと放った。

 

 

 

「この程度では俺を終わらせる事は無理だ」

 

 左腕に『赤龍帝の籠手』を具現化すると同時に『アスカロン』を出し、それに更に分子構造変化の術を用いる事で巨大な聖剣にした。

 

「ふんっ!!」

 

 両手でグリップを持ち、そのまま振り上げて振り下ろす事によってカテレアの魔力攻撃を断滅した。

 

 

 

 

「んなっ、そ、それはなぜ、貴方が……」

 

「ミカエル様に頂いた『アスカロン』です。その脅威、ドラゴンの力を取り込んだカテレア様なら、良く伝わっているようですね」

 

 一誠が持つ大剣のオーラにカテレアは震えながら、問いかけ一誠は答える。

 

 実際、一誠が言うようにドラゴンの力を取り込んだカテレアはアスカロンが自分を絶対に殺せる物だと確信しているし、物凄い悪寒までしてその身も無意識に震えていた。

 

 ただでさえ、聖剣が故に悪魔であるカテレアにとってはまずいし、ドラゴンに近づいている今の状態は更にアスカロンが自分にとっての特効となる状態なのだから……。

 

 

 

 

「く、そ、それでも私は……」

 

「安心してください、貴女をこれで殺す事はしない」

 

「っ……」

 

 カテレアは壮絶なる覚悟を決めて動こうとしたが、一誠は両目に魔方陣を浮かび上がらせる。

 

 直後、カテレアの動きが停止した。

 

「言ったでしょう、バロールの力を模した魔法や魔術があると……『停止世界の邪眼』を使おうとしていたのにそうした対策をしていないのは驚きですが」

 

『停止世界の邪眼』と似た力を有する術にて一誠はカテレアの時間を停止したのである。

 

「それじゃあ、また後で」

 

 一誠が時間を停止した事で物言わず、動けないカテレアへ語り掛けつつ、その足元に魔方陣を出現させると放たれた光がカテレアを包み、そうしてこの異空間から消えたのだった……。

 

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