赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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三十九話

 

 リアスとその眷属、アザゼルにティアマットは夏休みの長い日数、冥界にて過ごす事になった。

 

 そして、グレモリー家の屋敷に到着し……。

 

「おお、凄い広い」

 

 一誠たちに用意された客室は途轍もなく広く、部屋ごとに生活できそうな必需品全部が揃っていた。風呂にトイレ、冷蔵庫にテレビ、キッチン、寝室とリビングと一人が使うにはあまりにも規模がデカいのである。

 

「イッセーさん、一人じゃあんなに広すぎる部屋は落ち着かないですぅーっ!!」

 

「教会での生活は質素だからね、落ち着かないよ」

 

 堪りかねてアーシアとゼノヴィアが荷物全部を持って引っ越してきてしまった。

 

 なのでグレイフィアへと連絡し、一誠の部屋でアーシアとゼノヴィアは暮らす事を了承してもらった。

 

「とりあえず、宿題するか」

 

「はい」

 

「ああ」

 

 荷物を出したり、制服から荷物の中にある私服へと着替えたりする。

 

 因みに契約の仕事で犯罪者の組織に拉致られていたとあるブランドのアパレル会社の御曹司を助けた報酬により、衣服関係においては事欠かない報酬を得たりしている。

 

 

 ともかく、生活できるようにした後、一誠は学生らしく、持ってきていた夏休みの宿題をしつつ、アーシアとゼノヴィアの質問に答えたりして過ごした。

 

「お食事のご用意が出来ました」

 

 メイドから言われ、アーシアとゼノヴィアと共にダイニングルームへと向かう。

 

 リアスとその眷属、ジオティクスにヴェネラナ、ミリキャスらで食事を始める。

 

「ふふ、この屋敷はどうかな。イッセー君?」

 

「とても暮らしやすいですよ、お義父様」

 

「ふふふ、そうかそうか、それは何よりだ。それにしてもマナーもきっちりとしているな」

 

「リアスに相応しい男になれるよう、努力していますから」

 

「とても素晴らしい心掛けですね……」

 

「ありがとうございます、お義母様」

 

「ああ、とても良い息子が来てくれましたわ」

 

 家族として接してくる一誠に対し、ジオティクスもヴェネラナもご機嫌である。

 

「そうだ、ミリキャス様。この場だからこそ提案させていただきますが……こういう私的な場では義弟として交流させていただいても?」

 

「っ……はい、僕もイッセー義兄様と呼ばせていただきますね」

 

「嬉しいよ、ミリキャス」

 

「僕もです」

 

 一誠からの提案にミリキャスは嬉しそうに賛同した。

 

 

 

「両親への旅行のプレゼント、ありがとうございます」

 

「いやいや、あれくらいは当然だよ」

 

 ジオティクスに礼を言うと、ジオティクスは何でもない事のように言う。

 

 因みに夏休みの間にリアス達も住めるようにしつつ、様々な施設などが用意された兵藤家としての屋敷の建造も行われたりしていた。

 

 ともかく、楽しい食事の時間を皆は過ごしたのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 リアスの屋敷で暮らす事となった翌日、朝から将来、悪魔の貴族として過ごす事を目指した特別教育をしてほしいと言われたので一誠はそれに応じた。

 

「流石です、若様」

 

「前からリアス様にしっかり、指導させてもらっていますから」

 

「イッセー義兄様、凄いです」

 

 ミリキャスも同じく勉強を受けており、一誠の優秀さを教育係と共に絶賛していた。

 

「こんなにも真剣に想ってもらっているリアスが羨ましくなるわね」

 

 ヴェネラナが勉強の様子を見ながら、微笑む。

 

「もうすぐリアスが帰ってきます。今日は若手悪魔たちは魔王領に集まる恒例のしきたり行事があるのです」

 

 ヴェネラナの言うようにグレモリーの敷地を観光していたリアスと一誠以外の眷属たちが戻り、そうして列車に乗って魔王のいる領土へと移動。

 

 三時間ほどかけて冥界の旧首都であるルシファードに到着した。

 

 そして、列車を出ると地下鉄に乗り換え、一番大きい建物の地下にあるホームに辿り着く。

 

 エレベーターに乗り、かなり上へ……そうして扉が開くと広いホールが見えた。

 

 

 

 使用人に案内されながら移動すると……。

 

「サイラオーグ!!」

 

 黒髪の短髪で筋骨逞しい肉体を有する男に会い、リアスは嬉しそうに声をかけた。

 

 

 

「久しぶりだな、リアス……む、お前は……『赤龍帝』の……」

 

 リアスと握手を交わした男はサイラオーグ・バアル。

 

 ヴェネラナがバアル家の出であるため、リアスとは親戚の関係なのだ。

 

「見知っていただけているなら、嬉しいです。俺は兵藤一誠……リアス・グレモリー様の『兵士』で『赤龍帝』です」

 

「ああ、ライザーとの戦いは見せてもらっていた。俺はサイラオーグ・バアル、是非ともお前とは拳を交わしたいものだ」

 

「誘いはいつでも受けます」

 

 サイラオーグの求めにより、握手を交わす。

 

 

 

「ふふっ、やはり良い」

 

「そちらも中々」

 

 軽い力比べ交えた握手を交わし、それぞれの力量に笑みを浮かべた。

 

 因みにこの先の部屋でサイラオーグ・バアルもそうだがアガレスにアスタロトら、若手あくまで次期当主の者たちが集まっているそうだが、とある問題が起きていた。

 

「はっ、このクソアマがぁっ!!」

 

「相変わらず品性が無いわね、ゼファードル」

 

 大広間にて軽く争い始めた二人、一人は顔と上半身に魔法の紋様のタトゥ―を刻み、緑のモヒカンをした男でゼファードル・グラシャラボラス。

 

 

 もう一人は以前、リアスにはぐれ悪魔のバイサー討伐を依頼したアガレス家の次期当主で淡いグリーンがかかった長いブロンドで切れ長の双眸に眼鏡をかけた美しい女性のシーグヴァイラ・アガレスだ。

 

「【身じろぎせず、喋るな】」

 

『――!?』

 

 一誠は指向性を有した魔力を込めた言葉でゼファードルとその眷属全員の動きと口を封じたのである。

 

「失礼、俺は兵藤一誠、リアス・グレモリー様の『兵士』で『赤龍帝』です。差し出がましいですが、此処は争う場ではないと思い、止めさせてもらいました。さて、貴女はシーグヴァイラ・アガレス様ですね。少し汚れている様子、綺麗にさせていただいても?」

 

「は、はい」

 

 一誠はシーグヴァイラに近づきつつ、声をかけながらセラフォルーにやったように微細な魔力で自分に対する好感度を持たせる。

 

 そして、次の瞬間には指を鳴らしたその直後、シーグヴァイラの衣服や顔についていた汚れは無くなって綺麗になり、滅茶苦茶になっていた室内も全て修復された。

 

『……』

 

 一誠の超絶な魔力の技に悪魔たちが驚愕するのであった……。

 

 

 

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