赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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四十六話

 

 現在、グレモリー領の端にある広大な面積の森の中に超高層高級ホテル内にて魔王主催のパーティが開催されている。

 

 もっともパーティという名目なだけで実際は毎年主催である郭御家の交流会のようなものである。

 

 とはいえ、将来はリアスの婚約者になろうとしている一誠は社交界の経験として服装から決めて、悪魔たちへ積極的な交流をしていたのである。

 

 そうして、ふと周囲を見た時、小猫がパーティ会場を出ようとしていたのを発見する。

 

 千里眼の如き、効果を有する魔法を使いながら様子を見ていると小猫はホテルから出て森の中へと進む。

 

 

 

 

「久しぶりね、白音(しろね)。お姉ちゃんよ」

 

黒歌(くろか)姉様……」

 

 小猫の前に黒い髪を二つの輪のように束ねた特徴的な髪型にし、頭部には猫耳、グラマースタイルに着物を着ており、臀部には二つの猫の尾を持つ女性が姿を現す。

 

 彼女の名は黒歌であり、はぐれ悪魔で猫又の中で強い種族である元猫魈(ねこしょう)だ。

 

 小猫は黒歌が言うように本名は白音と言って、彼女の妹だ。

 

 やはり元猫魈である。

 

 黒歌は白音と共に生きるためにとある悪魔の眷属となったが、力を暴走させて主殺しをした事でそのまま逃亡し、自分の妹を置き去りにしたとの事だった。

 

 本来なら白音は処分されるところをサーゼクスが拾い、リアスが眷属とし、塔城小猫と名前を変えたのだ。

 

 

 

「何をしに来たんですか……」

 

「貴女を迎えに来たのよ、これからは姉妹仲良く暮らしましょう」

 

 小猫の問いに笑みを浮かべながら、黒歌は言う。

 

「なんで家族を捨てた奴ってちょっと、時間が経ったらまた元の関係に戻ろうとするんだろうな?」

 

「っ!?」

 

「先輩」

 

 黒歌は突然の一誠の登場に驚き、小猫は信じていたとばかりの表情を浮かべた。

 

 会場には例えるなら、自分の超高度なホログラフィーが如くの分身であり、幻を残して一誠本人は瞬間転移をしてこの場へと現れたのである。

 

「貴方は……ヴァーリの言ってた赤龍帝ね」

 

「ああ、その通りだ。そして、貴女の妹の恋人でもある。兵藤一誠だ、よろしくな黒歌義姉さん」

 

「はあっ!?」

 

「おい、マジかよ。お前、ロリコンかぁっ!?」

 

 黒歌は驚愕し、そして身を潜めていた孫悟空のような姿をした男が登場しながらやはり、驚愕していた。

 

「いや、俺は複数性愛者(ポリアモリー)だよ。美候(びこう)

 

「っ、なんで俺っちの名を!?」

 

「心ぐらい読める……まあ、折角だし始めようか」

 

 そう、一誠が言うと……。

 

「えいっ!!」

 

「うぐっ!?」

 

 黒歌に小猫は肉薄しており、一誠との生活の中で仙術のトラウマを克服しているために容赦なく、仙術による打撃を炸裂させて生命力の塊である闘気を黒歌の内部に叩き込みながら吹っ飛ばす。

 

そして……。

 

「しっ!!」

 

「ぁ……」

 

 超絶なオーラを纏った一誠の拳が美候の顔面へと迫り、彼は死を意識したが……。

 

「冗談だよ」

 

「……ぁ?」

 

 一誠の言葉と共に意識が覚醒する。

 

「さて、小猫……存分に姉妹喧嘩しろ。俺は孫悟空の末裔と遊ぶ」

 

「はい、先輩」

 

 一誠が具現化している『赤龍帝の籠手』から大剣となっているアスカロンをどこからともなく出しながら、小猫に言うと小猫は頷いた。

 

『幻術っ!?』

 

 黒歌も美候も一誠によって幻術を掛けられていた事に気づきつつ、ともに妖術と仙術が得意で幻術も得意だからこそ自分たちが意識する事も無く、幻術を掛けた一誠の実力に驚愕するのであった……。

 

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