赤龍帝に憑依転生した者   作:自堕落無力

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五十話

 

 夏休みも終わりが近づき、冥界に里帰りしているリアスとそれに同行している一誠たち眷属も人間界へと帰る事になり、本邸前の駅でジオティクスにヴェネラナ、サーゼクスにグレイフィア、ミリキャス達の見送りを受ける事になる。

 

「いやぁ、本当にイッセーがリアスの眷属となってくれて、そして交際してくれて有難く思うよ。グレモリー家の将来は安泰だ」

 

「ふふ、そうですわね。まさか、サーゼクスともやり合えるだけの実力とは驚きました」

 

「いやあ、私もびっくりだよ。真の姿まで出させられるとは……それに楽しかった」

 

「ええ、それは私も見ていて分かりましたよ。サーゼクス様、一誠様との手合わせを心から楽しんでいると」

 

「お父様の全力もイッセー義兄様の全力もどっちも凄かったです。僕ももっと強くなりたいって思いました」

 

 ジオティクスにヴェネラナ、サーゼクスとグレイフィア、ミリキャス達は数日前に行った一誠とサーゼクスの手合わせを振り返りながら言った。

 

 

 

「賞賛いただきありがとうございます。驕らずにもっとグレモリー家に、リアス様の眷属として相応しくあれるように頑張ります」

 

「向上心、高いなんてもんじゃないな」

 

 アザゼルが一誠の言葉と態度にそんな事を言った。

 

 ともかく、一誠たちは列車へと乗って人間界であり、駒王町への帰還を始めた。

 

「冥界での日々、楽しかったな。ハプニングもあったが、それもまた良しだ」

 

「良い思い出というやつね」

 

「ええ、忘れられないし楽しい思い出ですわ」

 

「うん、そうだね」

 

「私も楽しかったです」

 

「私も皆さんと楽しく夏休みの思い出が出来て良かったです」

 

「だな、こういうのが青春というやつなのだろう」

 

「僕も楽しかったです」

 

 列車の中で一誠はリアスに朱乃、祐斗に小猫、アーシアにゼノヴィア、ギャスパーと冥界での日々を振り返り、全員で笑った。

 

 後は広い列車内でカードゲームをしたり、読書をしたりもしていた。因みにその間、なんどなく小柄な小猫とギャスパーが交代で一誠の膝の上を堪能していたりもする。

 

そうして、人間界の地下ホームに辿り着くと……。

 

 

 

「おや、ディオドラ・アスタロト様……どうされたので?」

 

 一誠が声をかけた通り、地下ホームにはアスタロト家の次期当主であるディオドラが何故かいた。

 

 

「いや、実はね。そこのアーシア・アルジェントは僕の恩人なんだよ。ほら、これに見覚えがあるだろう」

 

「それはっ!?」

 

 ディオドラは胸元を開くと大きな傷跡を露にする。

 

 彼の傷を治療したところを見られた事でアーシアは教会から魔女として追放される事になったのだ。

 

「僕のせいで君が魔女として追放された事を心苦しく思っていた。本当は眷属にして責任をとろうと思っていたけど、どうやらリアス・グレモリーの元で幸せにしているようだね、安心したよ。じゃあ僕はこれで」

 

「はい、わざわざありがとうございます」

 

「当然の事をしただけだよ」

 

 ディオドラは笑みを浮かべるとその場から去っていく。

 

 

 

「(……やっぱり、正面からじゃ無理だな……)」

 

 実は彼はアーシアとの会話中、常に龍が大きな口を開けて喰らおうとしている姿を幻視させられていた。とんでもない程に現実感があって、威圧感やら殺気やらでその場からすぐにでも逃げたいほどだった。

 

 だが、彼はアーシアを欲していたので会話をなんとかした。とはいえ、正面から甘い言葉での篭絡は無理だと判断し、一先ず策略を練る事にしたのでその場から離れたのである。

 

 

 

 

「(奪わせるかよ、馬鹿が)」

 

 ディオドラに幻術による威圧をしていた一誠は彼の本性と狙いを知っているためにそうしたのであった。無論、彼の思い通りにさせるつもりだってない。

 

 

 

 「貴方達も今、着きましたか」

 

 少しするとソーナにその眷属たちも現れた。

 

 

 

「リアス……今回は負けましたが、私達はもっと強くなって貴方達に勝ちます。夢のために……」

 

「望むところよ、ソーナ。私だって負けないんだから」

 

 リアスとソーナはそうした会話をする中……。

 

「兵藤、俺ももっと強くなって必ず、お前に勝てるようになってやるからな」

 

「挑戦はいつだって受けるぞ、元士郎……それとこいつをやる」

 

「……これは?」

 

 一誠はどこからともなく出した赤い液体の入った小瓶を元士郎に渡した。

 

「俺の血だ。赤龍帝にフェニックス……十分に強くなれる因子が混ざっている。それをお前の神器に吸わせれば間違いなく劇的に強化される筈だ」

 

「良いのかよ、そんな物を……」

 

「ああ、確かに『レーティングゲーム』では敵として戦う事になるだろうが、『禍の団』の事も考えれば仲間として戦う事もあるしな」

 

「ありがたく、貰うし使わせてもらう」

 

 元士郎は一誠にそう言ったのであった。

 

 その後、一誠はリアス達と自分の家に帰ると……。

 

「気合入れてリフォームしてくれたな」

 

「いやあ、リアスさんのところのお父さんの会社は凄いところだったんだな」

 

「凄く豪華な家になったわねぇ」

 

 兵藤家の家はリフォームされ、隣近所の家も無くなり、その分、敷地面積も広くなった。隣近所の家の者には好条件の土地に建てられた家が与えられたりしている。

 

 そして、兵藤家の家は一階は客間とリビング、キッチン、和室。二階は一誠にリアスとアーシアの部屋、三階は一誠の両親である五郎と三希の部屋に書斎に物置、四回は朱乃とゼノヴィア、小猫に祐斗にギャスパーの部屋がある。

 

 五階と六階は全体的に空き部屋ばかり、屋上には空中庭園もあるし地下は三階まである。

 

 地下一階は広いスペースのお部屋、トレーニングルームや映画鑑賞会が出来たりする部屋で大浴場も設備されてある。地下二階は室内プールで地下三階は書庫と倉庫、エレベータ―もあって地上六階から地下三階までスムーズに乗り降りできるようになっている。

 

 無論、家具に家電もグレモリー家によって色々と豪華だったり、高性能なものが設置済みだ。

 

 夏休み、一誠たちが冥界に行っている間、五郎と三希が海外旅行している間に大リフォームされて豪邸と化したのだ。

 

「良い新生活が出来そうだな」

 

 一誠はそう言い、皆がその言葉に頷いたのであった……。

 

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