一誠はオーディンを堂々と襲撃しに来た北欧神話勢力の悪神であるロキと魔術及び魔法での交戦を始めた。
それは単純に戯れ程度であり、敢えて魔法、魔術に秀でた世界の神が得意とする分野で戦ったのだ。
そして、見事にロキを翻弄しながら押し始めた。これにロキは堪らなくなったために神を確実に殺せる強大なる魔狼のフェンリルを召喚した。
「まさか、こいつを出させられるとは……だが、北欧の者以外、それも赤龍帝の血なら覚えさせるのも良いかもな」
『グルルルル……』
「やれるもんならやってみろ……無理だろうがな」
一誠は強烈な輝きを放つ大剣サイズのアスカロンを籠手の中から出現させると構え……。
『オオオオオオッ!!』
「しっ!!」
フェンリルが咆哮を上げると共に姿を消し、一誠も同時に姿を消す。
そして、直後、幾つもの激突による閃光の輝き、衝撃波と音が響き始める。
「まさか、フェンリルとやり合えるとは……だが、おかげで邪魔は入らなくなった。後の者は大した実力も無いだろうしな」
ロキはフェンリルと戦闘を繰り広げている一誠の実力に驚きながらもだからこそ、それで手が離せない事で自分には手が出せない事を見て取るとオーディンを倒そうとし……。
「っ!?」
直後、凄まじい速度で飛来する赤いオーラの閃光を見て即座に防御障壁を展開する。
「ぬううっ!!」
閃光を一時的には防げたものの、直後に罅が入り始めたので急いで回避した。頬を掠り、血は流れたが……。
「グッ!? グオオッ……」
「フェンリル!? 」
そして、驚愕しているロキの元へとフェンリルが吹っ飛ばされながらも受け身を取ってみせた。その身に幾つかの切り傷も出来ている。
ロキはフェンリルが傷つき、更には押されている事にも驚く。
「おいおい、どっちも気を取られてるんじぇねえよ。心配せずともどっちも相手をしてやるんだからな。こんな風に」
纏うオーラをそのまま、人型のものとして具現化させている一誠はロキとフェンリルへ告げながら右半分を白く染めた。
『
『
『
「うぐっ!!」
「グォッ!?」
一誠は『白龍皇』の力をその強制力を幾度か倍化しながら発動し、ロキとフェンリルの周囲の空間を歪ませながら、その空間の歪みで動きを封じる。
「ふしっ!!」
そうして、自分のオーラも込めてアスカロンを振るい、大斬閃を放つ。
全てを切り裂くと確信できる程の威容を有する斬閃が距離すら殺してロキとフェンリルを切り裂こうとして……。
「おおおおおおっ!!」
直後、ロキは莫大な神のオーラを噴出し、そうしてフェンリルと共にその身を消失させた。
「おお、逃げたか」
『ふん、認めてやる。この場は私の負けだ。だが、オーディンよ、貴様を仕留めてやる。お前もだ、赤龍帝よ』
「ああ、待っててやるよ」
ロキは言葉を残してこの場からフェンリルと去ってみせた。一誠はそんなロキの言葉へと挑戦的に言うのであった……。