兵藤一誠はサーゼクスの意向により、彼とセラフォルーとアジュカ、ファルビウム達四大魔王とグレイフィアの立会いの元、グレモリー家で愛を誓い合う男女が行う『通過儀礼』をリアス・グレモリーと一緒に受ける事になった。
その準備をする中である日……。
「はい……そうですか、分かりました。構いませんよ」
夜、『オカルト研究部』で悪魔として活動をしようとしていたリアス達だが、一誠に対し魔法による連絡があった。
「今からレイヴェル・フェニックス様が来ます」
そう、一誠が言った数秒後、部室の中央にある巨大な魔法陣が光り輝き……。
「こんばんは、リアス様、そして眷属の皆様」
光が消えるとレイヴェル・フェニックスが現れ、リアス達へ頭を下げる。
「ええ、こんばんは。それにしてもどうしたのかしら、レイヴェル?」
「突然の来訪、申し訳ございません。実は兄の事についてご相談がありまして」
前に一度、会った時にも聞いたがレイヴェルの兄でリアスの許嫁であったライザーは婚約を賭けた非公式な『レーティングゲーム』で一誠との戦いで敗北してから、家にずっと引き籠り、一日中、レーティングゲームの仮想ゲームをしているか、チェスの強い領民を家に呼び寄せて一局、やっているとの事だった。
今までまともな勝負に負けた事が無かったのもそうだが、やはり一番大きい要因は感覚を千倍に近い域にまで引き上げながら、殴り続けた事だ。
彼の鋭く研ぎ澄まされまくった感覚では途轍もなく、長い時間、鋭い痛みがゆっくり襲い続けているという事になった。生き地獄を体感することになってしまったのだ。
そのため、負けたショックも合わさって大きなトラウマとなってしまったようである。
「一番有効な戦法がそれだけだったとはいえ……責任は感じるな」
「いえ、本来なら負ける方が悪いんです。別にルール違反の手を使ったわけでも無いのですし……只々、兄が情けないだけで……というか、本当に情けないんですよ。たかが、負けただけでそれを恨むとかでは無く、ドラゴンの一切を怖がるようになるなんてっ!!」
一誠が言うとレイヴェルは最初、静かに言ったが思い返して溜まっていた者が噴出したのか、怒りだした。
「ともかく、なんとかしよう」
「どうか、よろしくお願いしますわ。イッセー様」
こうして、一誠はレイヴェルにより、ライザーのいるフェニックス家の城へと向かい……。
「ひ、ひいいっ、く、来るなぁ……これ以上、何しようってんだぁぁぁぁっ!!」
「貴方の精神を蘇らせるだけですよ」
「絶対、まともな方法じゃないだろう。それはっ!!」
「勿論」
「笑顔を浮かべて言うなぁぁぁっ、うぎゃあああああっ!!」
ライザーの部屋に無理やり侵入すると魔法でライザーを拘束し、そうして彼の身体に魔法で干渉する事で数時間、精神を緻密に弄った。
「……ぁぁ……」
「少しの間、虚脱状態だがちゃんと精神が戻っていくから安心してくれ」
「はい、分かりましたわ。お疲れ様でした、それにありがとうございました。イッセー様」
空虚なのを感じさせる様子のライザーを見ながら、一誠はレイヴェルへとしっかり治る事を言い、レイヴェルは頭を下げ、そうして礼を言うのであった……。