八話
一誠がリアス・グレモリーの眷属になって一か月が経過し、アーシアがリアスの眷属になって数週間が経過した。
一誠は家でアーシアと一緒に暮らしながら、学生としても同じクラスであるがゆえに彼女が今まで『聖女』として働かされるだけで学生としての生活をしていないのでそのサポートをし、悪魔としても彼女のチラシ配りを手伝うなどやはり、サポートをしていた。
代わりというかアーシアには一誠の鍛錬の際の負傷の治癒などをしてもらっている。基本、一誠はアーシアと身近に行動していた。
「アーシア、今の生活はどうだ?」
休日の午前の朝より、一誠とアーシアは遊びに出かけていた。
「はい、一誠さんやイッセーさんのお父様やお母さま、松田さんに元浜さん、藍華さんに部長さんに朱乃さん、祐斗さんに小猫ちゃん……皆さんのお陰で楽しいです」
「それはなによりだ。アーシアが幸せなら俺も幸せだよ」
「えへへ」
手を繋いで歩いていた一誠とアーシアは微笑み合い、一誠がアーシアの頭を撫でると目を細めながらアーシアは喜んだ。
「イッセーさん。私、イッセーさんの事が大好きです」
「俺もだよ、アーシア」
そう、見つめ合いながら言うと一誠とアーシアは啄むようなキスを交わす。
身近に行動しているがゆえに必然、二人の仲は深まっており今ではキスを交わす仲になっている。
「好きな人とキスするのってこんなにも良い気持ちになれるんですね」
「そうだな」
そして、笑いあってはまた、キスを交わす。
こうして悪魔の活動時間帯である夜になるまで一誠とアーシアは二人による時間を過ごすと『オカルト研究部』へと向かい、悪魔としての活動を始める。
「部長、終わりました……部長?」
アーシアのチラシ配りを手伝い、そして自分の活動を終えた一誠がリアスに報告をしたが彼女は思い悩んだ様子で一誠に返答をしなかった。
「終わったよ、リアス」
「っ!? ちょ、イッセー、何を!?」
思い悩んでいて気づいていないリアスに近づくと耳元で親愛を込めてリアスの名を囁きながら言えばリアスはビクつき、驚愕した。
「すみません、返答が無かったので悪戯させてもらいました。ともかく、終わりましたよ」
「びっくりしたわ。それとごめんなさい、気づかなくて……ご苦労様」
リアスは一誠に対し、謝ると労いそうして、終了の時間になったので皆を帰らせる。
「アーシア、どうも部長が元気ないようだったから元気付けてくる」
「そうですね。元気付けてあげてください」
一誠は転移によって家の中に一度帰ったがアーシアに言って、まだリアスがいるオカルト研究部へと転移で戻った。
「どうしたのイッセー、忘れ物でもしたのかしら?」
「いえ、部長に言っておきたい事がありまして……」
「言っておきたい事?」
リアスは転移で戻って来た一誠に問いかけ、それに対し一誠は……。
「色々と部長には悩みがあるんでしょうけど、俺に出来る事があれば何でも言ってください、頼ってください。必ず、解決できるように力になります」
彼女へと近づきながら、目を見つめて真剣に言う。
「イッセー……ありがとう、そう言ってもらえるだけで嬉しいわ」
「俺は貴女に笑っていてほしいし、幸せになって欲しいだけです。眷属としても一人の男としても俺はリアスの事を大事に想っています」
「ぁ、イッセー……」
一誠はリアスへと更に近づき、優しく抱擁しつつ愛しさを込めて囁いた。
「元気になってください、リアス」
「……それじゃあ、少しだけ甘えさせて」
「喜んで」
そうしてリアスが満足するまで一誠はリアスを抱擁し続ける。
「……貴方のお陰で元気になれたわ、イッセー」
「それは良かったです。では、おやすみなさい」
「ええ、おやすみなさい」
リアスが気分が晴れたような笑みを浮かべたのを見ると一誠は転移して自分の家へと戻る。それを見ながら……。
「(イッセーになら、私は……)」
内心、一誠によって与えられた温かさや心地良さによってある事を決めたのであった……。