ありふれたかもしれないIFの世界   作:uruka

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ラーメン餃子さんからのリクエストです。


ステータスプレート IF ルート2

もし、ハジメと光輝の天職が入れ替わっていたら。また、清水とも替わっていたら。

そんなIFのお話。ルートは2つ。

※プレートを受け取るあたりまでカット

 

 

ルート2 ハジメと清水と光輝

 

 

 

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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1

 

天職:闇術師

 

筋力:10

 

体力:30

 

耐性:50

 

敏捷:20

 

魔力:100

 

魔耐:60

 

技能:魔物使役・催眠支配・洗脳支配・睡眠支配・強制催眠・闇魔法・光属性耐性・言語理解

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これが血をこすりつけたときにでた情報だ。

 

『闇術師』。何か不穏な天職だ。

 

まるでゲームのキャラにでもなったようだと感じながら、ハジメは自分のステータスを眺める。他の生徒達もマジマジと自分のステータスに注目している。

 

メルド団長からステータスの説明がなされた。

 

「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に〝レベル〟があるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」

 

どうやらゲームのようにレベルが上がるからステータスが上がる訳ではないらしい。

 

「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」

 

メルド団長の言葉から推測すると、魔物を倒しただけでステータスが一気に上昇するということはないらしい。地道に腕を磨かなければならないようだ。

 

「次に〝天職〟ってのがあるだろう? それは言うなれば〝才能〟だ。末尾にある〝技能〟と連動していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦系天職に分類されるんだが、戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」

 

ハジメは自分のステータスを見る。確かに天職欄に〝闇術師〟とある。

 

ハジメ達は上位世界の人間だから、トータスの人達よりハイスペックなのはイシュタルから聞いていたこと。なら当然だろうと思いつつ、口の端がニヤついてしまうハジメ。自分に何かしらの才能があると言われれば、やはり嬉しいものだ。

 

「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ! あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」

 

技能を見てみると、闇魔法とある。ゲームで言うダークボールみたいなものだろうか。

 

そう思っていると、いつの間にか雫たちがメルドのところへ行っていた。

 

ハジメもそれに続く。

 

 

 

「闇術師か。魔力は100。これは強いな!だが体力と筋力が低いな。まあそこは訓練でどうにかなるだろう」

 

そう言われてハジメは内心結構喜ぶ。するとその時。

 

「お!お前が勇者か!」

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清水幸利 17歳 男 レベル:1

 

天職:勇者

 

筋力:100

 

体力:100

 

耐性:100

 

敏捷:100

 

魔力:100

 

魔耐:100

 

技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解

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それが幸利のプレートにあった情報だ。

 

「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」

 

「いや、はは……」

 

団長の称賛に照れたように頭を掻く幸利。ちなみに団長のレベルは62。ステータス平均は300前後、この世界でもトップレベルの強さだ。しかし、幸利はレベル1で既に三分の一に迫っている。成長率次第では、あっさり追い抜きそうだ。

 

「なあ、南雲はどうだったんだ?」

 

近くにいたからか、そう聞かれてハジメはプレートを見せる。

 

「魔力は俺と同じ100か。筋力と体力は・・・まあ、努力して俺と同じくらいにまで持ってけよ?その頃にはもう俺は更に成長しているだろうがな!」

 

「そうだね・・・あ、そうだ。清水くんは戦争参加してもいい感じなの?」

 

「ああ・・・いや、まだ殺す覚悟ができてない」

 

「そうか。・・・そういうもんだよね。天之河がおかしいだけか」

 

「あいつは俺から見ても狂ってるから気にするほうが負けだ。・・・というかあいつがまだ報告に来ていないのはなんだ?こういうのは真っ先に来そうだが・・・」

 

そんな事を話していると、メルドが呼びかけた。

 

「「おーい、そこのお前ー、早く報告に来てほしいんだが。もう皆したぞ?」

 

その言葉を聞いた光輝はメルドの方に向かって歩いてきた。

 

そして、なぜか渡す直前にハジメと幸利の方を睨みつけてきた。

 

 

今まで、規格外のステータスばかり確認してきたメルド団長の表情はホクホクしている。多くの強力無比な戦友の誕生に喜んでいるのだろう。

 

その団長の表情が「うん?」と笑顔のまま固まり、ついで「見間違いか?」というようにプレートをコツコツ叩いたり、光にかざしたりする。そして、ジッと凝視した後、もの凄く微妙そうな表情でプレートを光輝に返した。

 

「ああ、その、なんだ。錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことだ。鍛冶するときに便利だとか……」

 

歯切れ悪く光輝の天職を説明するメルド団長。

 

それを聞いて光輝は2人をさらに睨みつける。

 

「あの、錬成師がなにか特別だということは・・・」

 

「すまないが、ないな。王国が抱えている鍛冶師は全員持っている職業だ」

 

近くにいた龍太郎が光輝のステータスを覗き、励まそうとする。

 

「え、えっと、そ、そんなに落ち込むなよ? な、何かは強いだろうし・・・」

 

「そ、そうだよ光輝君。一切戦えないってわけでもないだろうし・・・」

 

恵里も励ましに便乗する。

 

「天之河君、気にすることはありませんよ! 先生だって非戦系? とかいう天職ですし、ステータスだってほとんど平均です。君は一人じゃありませんからね!」

 

そう言って「ほらっ」と愛子先生は光輝に自分のステータスを見せた。

 

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畑山愛子 25歳 女 レベル:1

 

天職:作農師

 

筋力:5

 

体力:10

 

耐性:10

 

敏捷:5

 

魔力:100

 

魔耐:10

 

技能:土壌管理・土壌回復・範囲耕作・成長促進・品種改良・植物系鑑定・肥料生成・混在育成・自動収穫・発酵操作・範囲温度調整・農場結界・豊穣天雨・言語理解

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だが、筋力や敏捷は平均よりも低い5だが、魔力が勇者である幸利や闇術師のハジメと同じ。

 

結論、先生も十二分にチートだった。

 

更に光輝の闇が深くなった気がする。

 

「愛ちゃん・・・トドメ刺しちゃだめ・・・」

 

それは誰が言ったのかわからないが、その場全員の気持ちを代弁していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日から訓練が始まったのだが、天職ごとに分けられた。幸利や浩介といった戦闘系、ハジメなどの魔法系、香織などの回復系に分けられた。ハジメとしては檜山たちが寄ってこないためこの分け方を結構喜んでいたりする。

 

そして非戦系である愛子と光輝だが、愛子は図書室で世界のことを勉強していて、夜にハジメたちに学んだことを教えるといった、まさに教師の鏡のようなことをしている。

 

そして光輝だが、わからない。

 

部屋にいることはメイドの証言でわかっているのだが、何をしているのか知らないそうだ。

 

まあ多分何もせずに引きこもっているのだろうが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい南雲ぉ!魔法の腕は上がったか!?いいよなぁお前は後ろで安全で。俺は勇敢だから前に出て魔物を殺さなくちゃならないんだぜ?お前だけ安全でずるいんだよ!だから俺が直々にお前を特訓してやる!光栄に思え!」

 

その日の夜、ハジメが訓練場あたりを散歩していたところ、檜山に見つかった。

 

「いや、いいよ。もう帰るつもりだったし」

 

「遠慮すんなって!喰らえやぁああああ!」

 

ハジメの話なんか一切聞かず、襲いかかってくる檜山。

 

だが、ハジメは地球だと「オタク」と呼ばれる分類の人間だ。

 

当然、他のクラスメイトよりも魔法に関して造詣が深い。

 

「我が身体に宿る闇の魔力よ、顕現せよ。魔となる獣に成りて、敵を穿て。『魔獣召喚:闇羊』」

 

この世界では中級魔法と呼ばれるもの。ハジメは自分の知識とチートですでに習得していた。

 

「『夢に落ちて我に従え。ここで起きたすべてを忘れ、部屋で眠れ』」

 

これは、ハジメに宿っている技能の1つ、『睡眠支配』。眠っている相手にしか効果がないが、一度支配すると半日ほど支配が続く。支配はハジメが任意のタイミングで解くことも可能だ。

 

「・・・よし。人相手でも問題なく使えた。ありがとう。闇羊、戻っていいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハジメ、俺のパーティーに入ってくれないか?」

 

檜山に支配を掛けた3日後、幸利にそんなことを言われた。

 

「・・・急にどうして?」

 

「ああ、説明されてなかったか。もうすぐオルクス大迷宮ってところに実践練習をしに行くらしいんだが、パーティーで行動するらしいんだ。で、お前を誘ったってわけ」

 

「・・・なんで僕?」

 

「俺別のところで訓練していたから詳しくは知らないが、どうせハジメのことだから魔法はかなり習得してるんだろ?俺もそうだからわかる」

 

「・・・『俺も』?どういうこと?」

 

「いや、な・・・地球にいたときさ、お前自分がオタクだってこと隠してなかっただろ。で、檜山たちにいじめられてた。俺はそれが嫌でオタクなのを隠してたんだよ」

 

「え?清水くんってオタクだったの?」

 

「なら隠してたのが成功してたってことだな。・・・というか、返事は?」

 

「あ、良いよ」

 

「よし。ありがとう。あ、そうだ。もう同じパーティーなんだから『清水くん』とか他人行儀な呼び方はやめて『幸利』って呼んでくれ」

 

「おーけー」

 

「んじゃ、またな。あとは白崎さんとか誘ってみるか・・・ハジメが入ったこと言えば了承してくれるだろ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果、勇者パーティーはこうなった。

 

清水幸利、南雲ハジメ、白崎香織、八重樫雫の4人。

 

前衛が幸利と雫、後衛がハジメ、回復が香織といった結構バランスが取れたチーム。幸利からしたら防御役として谷口鈴も入れたかったらしいが、すでに龍太郎のパーティーの一員だった。

 

 

 

 

20階層までカットします

 

 

 

 

 

 

 

 

二十階層の一番奥の部屋はまるで鍾乳洞のようにツララ状の壁が飛び出していたり、溶けたりしたような複雑な地形をしていた。この先を進むと二十一階層への階段があるらしい。

 

そこまで行けば今日の実戦訓練は終わりだ。神代の転移魔法の様な便利なものは現代にはないので、また地道に帰らなければならない。一行は、若干、弛緩した空気の中、せり出す壁のせいで横列を組めないので縦列で進む。

 

すると、先頭を行く幸利とメルドが立ち止まった。訝しそうなクラスメイトを尻目に戦闘態勢に入る。どうやら魔物のようだ。

 

「擬態しているぞ! 周りをよ~く注意しておけ!」

 

メルドの忠告が飛ぶ。

 

その直後、前方でせり出していた壁が突如変色しながら起き上がった。壁と同化していた体は、今は褐色となり、二本足で立ち上がる。そして胸を叩きドラミングを始めた。どうやらカメレオンのような擬態能力を持ったゴリラの魔物のようだ。

 

「ロックマウントだ! 二本の腕に注意しろ! 豪腕だぞ!」

 

メルドの声が響く。飛びかかってきたロックマウントの豪腕を幸利が剣で弾き返す。雫と幸利で取り囲もうとするが、鍾乳洞的な地形のせいで足場が悪く思うように囲むことができない。

 

抜けられないと感じたのか、ロックマウントは後ろに下がり仰け反りながら大きく息を吸った。

 

直後、

 

「グゥガガガァァァァアアアアーーーー!!」

 

部屋全体を震動させるような強烈な咆哮が発せられた。

 

「ぐっ!?」

「きゃあ!?」

 

体をビリビリと衝撃が走り、ダメージ自体はないものの硬直してしまう。ロックマウントの固有魔法“威圧の咆哮”だ。魔力を乗せた咆哮で一時的に相手を麻痺させる。

 

まんまと食らってしまった前衛組が一瞬硬直してしまった。

 

ロックマウントはその隙に突撃するかと思えばサイドステップし、傍らにあった岩を持ち上げハジメ達後衛組に向かって投げつけた。見事な砲丸投げのフォームで! 咄嗟に動けない前衛組の頭上を越えて、岩が香織達へと迫る。

 

香織が、準備していた魔法で迎撃せんと魔法陣が施された杖を向けた。避けるスペースが心もとないからだ。

 

しかし、発動しようとした瞬間、香織は衝撃的光景に思わず硬直してしまう。

 

なんと、投げられた岩もロックマウントだったのだ。空中で見事な一回転を決めると両腕をいっぱいに広げて香織達へと迫る。その姿は、さながらル○ンダイブだ。「か・お・り・ちゃ~ん!」という声が聞こえてきそうである。しかも、妙に目が血走り鼻息が荒い。香織は「ヒィ!」と思わず悲鳴を上げて魔法の発動を中断してしまった。

 

だが、そこには我らがハジメ。頼りになる。

 

「『闇の魔力よ、敵を遮れ。硬度を持ちて、我が力となれ。具現化:暗鎧』!白崎さん!ちょっとどいて!」

 

「う、うん!」

 

「おっけー、どいたね。じゃ、せー、のっ!」

 

それは、普通だったらダメージなんか入らないだろう一撃だった。だが、ハジメは『暗鎧』を身にまとっていた。その結果、ロックマウントが殴られたところから崩壊する。『暗鎧』はシンプルに言えば身体強化中級魔法。だが、込めた魔力量で強化度合いは大きく跳ね上がる。ハジメは残っていた魔力を8割ほど込めていたため、かなりの威力があったのだ。

 

「ふー、よかった。白崎さんh「ハジメくん!」わぷっ!?」

 

「ありがとう!助けてくれて!」

 

本来なら「どういたしまして」とか言いたいところだが、ハジメは顔に抱きつかれているため声が出せない。というか、息もできない。

 

「むー!んー!」

 

「香織、ちょっと。南雲くん窒息しそうよ?」

 

「え?・・・きゃー!ハジメくんごめーん!」

 

 

 

 

 

地上に戻ってから、メルドに褒められた。

 

「ハジメ!お前やるじゃないか!ロックマウントを殴り倒すなんて普通はできないぞ!?『暗鎧』ってあんなに威力があるものだったか?」

 

「あのときは魔力をほとんど込めたんです。・・・最後だってわかってなかったら使えませんでしたよ」

 

「それでもあの場面でよく殴る勇気を出した!偉いぞ!」

 

「痛いです!」

 

褒められると同時に背中や肩をバシバシ叩かれていた。




個人的に思っているんですが、原作の清水って劣等感に苛まれてしまったから愚かな行動をとってしまったんでしょうね。なら今回書いたみたいに劣等感に苛まれない、勇者みたいな正義の味方っぽい天職に選ばれたら今回の話みたいにまともそうな人間になったんじゃないかなって思います。


あと、これは余談ですが私オリキャラの名前を出すときはド◯クエの魔法名をちょっと変えたり、混ぜたりして使ってます。
ラーギ鉱石     → ギラ+鉱石
アガラメイ・マルド → メラガイアー+ドルマ
グライオスライム  → イオグランデ+スライム
みたいな感じですね。
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