もし、恵里が光輝と出会う前にハジメに助けられたら。
そんなIFのお話。ルートは1つ。
※プロローグより前から始まります。
ハジメが小学生の頃。とある橋で1人の少女を見つけた。
その少女は・・・なんと説明すれば良いのかわからないが、現実に絶望しているような雰囲気を醸し出していた。
横顔しか見えていなかったが、なんか、闇が混ざっているような。そんな雰囲気だと感じていた。
あと、見た目も少し汚れている。
何をしているのか見ていると、突然橋の手すりに立ち上がり、そのまま橋の下に落ちようとした。
「ちょっ!何してんの!?」
急に出てきて手を掴んだハジメに驚いたのか、目を見開いてハジメの方を見る。そして叫ぶ。
「離せぇ!ボクは死にたいんだ!勝手に止めようとするなぁ!」
理由は不明だが、この少女は自殺したいらしい。
「誰も助けてくれない!わかってくれる人なんていない!お前なんかに僕の苦しみがわかるもんかぁ!その手を離せよぉおお!」
その言葉は無視してハジメの隣に降ろす。そして少女をなだめるように話しかける。
「うん。わからないよ。君のくるしみなんか知らない。・・・でもはなしぐらいきかせてよ・・・」
「話すこと、なんか・・・うわぁああんっ!」
「ちょ、ちょっと、ここで泣かないで・・・こうえんできくから」
ハジメは少女を公園に連れて行き、ベンチに座って話を聞いた。
話された内容は、正直小学生がこれを体験したってエグいなって思うほどのものだった。
「・・・一ヶ月くらい前は問題なかったんだ。でも、僕のせいで、僕の、せい、で・・・お父さん、が、死んじゃ、った。道に、出たらさ、車が、来てね。それで、ボクを助ける、ためにっ、代わりに、轢かれちゃった。・・・・・・・・・・・・・・・それからだよ。お母さんもおかしくなったのはさ。ボクが学校から帰ったら毎日のように叫んでくる。生まれてこなかったら良かったって。・・・ボクってさ、なんのために生まれたんだろうね・・・?」
その問いに、今のハジメは答えることはできない。だが、手を差し伸べることに近いものはできそうだ。
「・・・そういえばさ、君って名前、何・・・?」
「・・・恵里」
「なら恵里ちゃんさ、ちょっと僕についてきて」
そしてハジメが連れて行ったのは、ハジメの自宅だった。
「ただいまー。お母さん。女の子つれてきたよー」
『あらー?お友達?ちょっと行くから待ってなさい。・・・こんにちは。ハジメの母、で、す・・・あなた!!!大至急お風呂沸かして!」
『急にどうした?』
「説明は後!早く沸かして!」
『あ、ああ、わかった』
「・・・あなた、名前はなんていうのかしら?」
「・・・恵里」
「そう。なら恵里ちゃん、まずお風呂入りましょう。事情がありそうだけど、話はそれからよ」
「・・・そう。お父さんが・・・恵里ちゃん、今日はうちに泊まっていきなさい。ご飯も用意するわ。お家には連絡しておくわね」
「でも、迷惑が・・・」
「何言ってるのよ。恵里ちゃんまだ小学生なんでしょ?まだまだ大人に頼ってもいい年齢なんだから。迷惑がどうとか心配しないで厚意には甘えなさい」
「・・・ヒック」
「あらあら。泣き虫ちゃんね。・・・良いわよ。好きなだけ泣きなさい。止めたりなんかしないから」
そう言って菫は恵里を抱きしめる。
「・・・う、うわぁああああんっ!」
20分ほど泣き続けていた恵里は、そのまま菫の腕の中で眠ってしまった。
「あらあら。泣きつかれて眠っちゃったわね。・・・あなた?客人用の布団ってあったわよね?敷いてくれないかしら。横にさせるわ」
「あるぞ。リビングでいいか?」
「良いわよ。でもうるさくしないでね?私は仕事に戻るけど」
「わかった」
「・・・ねえねえお父さん、ぼくもいっしょにねててもいい?」
「ん?どうした?別にいいが・・・」
「なんか、ぼくはえりちゃんのとなりにいたほうがいい気がする」
「・・・一緒の布団で寝るつもりか?うーん・・・まあ良いだろう。起こさないようにな」
『あれ?ここは・・・そうだ。ハジメっていう子の家だ。誰か隣で寝てる・・・ハジメくんだ。・・・誰も僕に気づいてないみたいだし、ちょっとだけ・・・』
そう思って、恵里は隣で寝ていたハジメを抱きしめる。
『なんだか、落ち着く・・・。あったかい・・・。・・・見ず知らずの人なはずのボクを助けてくれたハジメくん・・・』
抱きしめていると、二度目の眠気に襲われた。
『ああ・・・この家は、あったかい。・・・ハジメくん、ありがとう・・・大好き』
そして時は過ぎていった。
恵里の母親についてだが、今後育児を行っていく気力がないらしく、恵里は施設で暮らすことになった。だが、特例で1週間に2日。土曜と日曜だけハジメの家で暮らすことになった。恵里がハジメと離れたくないと駄々をこねたのが大きな理由。
そして、高校一年生。ハジメと恵里は同じ高校に進学した。
※この世界の話ではハジメと恵里は中学校も同じです。
「ハージメっ!おはよっ!」
家から出ると恵里が抱きついてきた。
恵里は高校入学と同時に施設を出てひとり暮らしを始めた。
まあひとり暮らしとはいってもハジメの家から徒歩3分圏内にあるアパートを借りたため、よくハジメの家でご飯を食べていたりする。ちなみにハジメと恵里が進学した高校はバイトOK。恵里が生活費を稼いでいても何ら問題はない。
「わっとっと。恵里ちゃん、おはよう。今日も元気だね・・・」
「そりゃあ毎日ハジメと会えるんだからね!元気出るに決まってるさ!」
「そ、そう・・・『恵里ちゃん、自分がすごく魅力的な女性に成長したこと理解してるのかな・・・毎日ドキドキしっぱなしなんだけど』」
その時恵里はこう思っていた。
『むー。また目を合わせてくれない。せっかくハジメの好みにあった身体に成長させたのに。まだなにか足りてないのかな・・?』
まあ、なんというか、すれ違っている。
その後は世間話をしながら高校まで歩いていった。
「みんな、おっはよー!」
「おはよ・・・」
元気ある方が恵里。元気ない方がハジメだ。
「おはよー!エリリン!今日も南雲くんと登校?ラブラブですな〜」
「おはよう、恵里。あなた達やっぱり仲良いわね」
恵里に対する反応は良いものだが、ハジメに対する反応はこれだ。
「よぉ、キモオタ! また、徹夜でゲームか? どうせエロゲでもしてたんだろ?」
「うわっ、キモ~。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん~」
檜山と近藤だ。このクラスのチンピラ代表の2人である。
「なあ、恵里もこんなキモオタに構わないで俺等と話そうぜ?いい気持ちもさせてやるぜ?」
「オイオイ檜山下ネタか?やめろよ〜」
そんな戯言には思いっきり言い返すのが今の恵里だ。
「は?何いってんの?君たちなんかハジメの足元にも及ばないしそもそもハジメを下だと見るのが間違えてるんだけど?アンタたちみたいなブサイクでキモい不良なんか誰に好かれる要素なんかないでしょ。ボクがそんなことでハジメから離れて君たちと話すとでもホントに思ってたの?あーやだやだ。これだから理解力学習能力ゼロのゴミカス人間は。鈴から聞いたんだけど檜山とかこのクラスに好きな人いるらしいんだって?ホントに振り向いてくれるとでも思ってるの?ボクだったらだけど絶対お断りだね。ボクじゃなくてもそうなんじゃない?というかこんな公共の場で平然と下ネタを口に出す人なんか大前提として受け入れてもらえないよ?まずはそこから直してみたら?まあ性格とか顔は生まれ持ったものだろうし無駄な努力に終わるだろうけど「ストーップ!エリリン、ストーップ!もう遅いだろうけど檜山君たちボロクソに言われて机に突っ伏して泣いてるから!」あれ?ホントだ。まだハジメの魅力を語ってないのに・・・まあ良いか」
「まだ話すつもりだったの・・・?」
そして昼休み。
「ハジメ!お弁当作ってきたんだ!一緒に食べよ!」
「あ、恵里ちゃん・・・いや、ボクはこのゼリーがあるし・・・」
「そんなのじゃ栄養取れないよ!ほら、これ!」
そんなふうに話している2人を少し離れてみている人がいた。
『恵里ちゃん、ハジメくんへの好意を隠さず出してるなんて凄いなぁ・・・私もあんなふうにグイグイ攻めたらハジメくんも振り向いてくれるかな・・・?』
予想できてるだろうが、香織だ。
中学生の時、とあるデパートで偶然ハジメの行動を見て好きになったのだが、どうも恵里がいて話しかけようにも話しかけられない。
恵里がいないときには少し近づくことができて(短いが)話せてはいた。
ちなみに恵里が香織のことをどう思っているかと言うと。
『香織ちゃんはたぶんハジメのことを好きなんだろうね。檜山たちや天之河、後は鈴や雫以外の女子たちとは違ってハジメに敵対する視線を向けてないから。でもハジメは渡さないから。もし法律が変わって一夫多妻とかOKになったら正妻は私として側室ぐらいなら認めてやってもいいかな。聞いたところハジメを私がいないときとか手伝ってくれてるそうだし』
以外にも自分が一番なら良いようだ。
と、まあそんなこと思ってたりハジメと話してたりすると、床が光りだした。
愛子先生が「皆、早く逃げて!」と呼びかけたが遅く、床が一際強く輝いた。
両手で顔を庇い、目をギュッと閉じていたハジメは、ざわざわと騒ぐ無数の気配を感じてゆっくりと目を開いた。そして、周囲を呆然と見渡す。
「ここはいったい・・?」
「ハジメッ!無事!?」
すると、恵里が話しかけてきた。
「・・・よかった。無事そう」
「怪我はないと思うよ。・・・ところで、ここは・・・?」
「うーん、わかんない。変な人達周りにいるし」
その言葉で周りをよく確認してみると、白地に金の刺繍がなされた法衣のようなものを纏い、何かに祈るような姿で座っている人達が少なくとも30人はいた。
プレート受け取りまでカットします
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1
天職:錬成師
筋力:10
体力:10
耐性:10
敏捷:10
魔力:10
魔耐:10
技能:錬成・言語理解
称号:少女の心を救いし者
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これが血をこすりつけたときに出てきた情報だ。
まるでゲームのキャラにでもなったようだと感じながら、ハジメは自分のステータスを眺める。他の生徒達もマジマジと自分のステータスに注目している。
メルド団長からステータスの説明がなされた。
「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に〝レベル〟があるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」
どうやらゲームのようにレベルが上がるからステータスが上がる訳ではないらしい。
「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」
メルド団長の言葉から推測すると、魔物を倒しただけでステータスが一気に上昇するということはないらしい。地道に腕を磨かなければならないようだ。
「次に〝天職〟ってのがあるだろう? それは言うなれば〝才能〟だ。末尾にある〝技能〟と連動していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦系天職に分類されるんだが、戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」
ハジメは自分のステータスを見る。確かに天職欄に〝錬成師〟とある。どうやら〝錬成〟というものに才能があるようだ。
ハジメ達は上位世界の人間だから、トータスの人達よりハイスペックなのはイシュタルから聞いていたこと。なら当然だろうと思いつつ、口の端がニヤついてしまうハジメ。自分に何かしらの才能があると言われれば、やはり嬉しいものだ。
しかし、メルド団長の次の言葉を聞いて喜びも吹き飛び嫌な汗が噴き出る。
「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ! あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」
この世界のレベル1の平均は10らしい。ハジメのステータスは見事に10が綺麗に並んでいる。ハジメは嫌な汗を掻きながら内心首を捻った。
(あれぇ~? どう見ても平均なんですけど……もういっそ見事なくらい平均なんですけど? チートじゃないの? ……ほ、他の皆は? やっぱり最初はこれくらいなんじゃ……)
ハジメは、僅かな希望にすがりキョロキョロと周りを見る。皆、顔を輝かせハジメの様に冷や汗を流している者はいない。
メルド団長の呼び掛けに、早速、光輝がステータスの報告をしに前へ出た。そのステータスは……
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天之河光輝 17歳 男 レベル:1
天職:勇者
筋力:100
体力:100
耐性:100
敏捷:100
魔力:100
魔耐:100
技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
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まさにチートの権化だった。
「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」
「いや~、あはは……」
団長の称賛に照れたように頭を掻く光輝。ちなみに団長のレベルは62。ステータス平均は300前後、この世界でもトップレベルの強さだ。しかし、光輝はレベル1で既に三分の一に迫っている。成長率次第では、あっさり追い抜きそうだ。
「ハジメっ、どうだった?ボクはこれ!」
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中村恵里 17歳 女 レベル:1
天職:降霊術師
筋力:10
体力:40
耐性:30
敏捷:30
魔力:80
魔耐:50
技能:死霊術・降霊術・死体操作・死体傀儡化・魂魄制御・言語理解
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「あ、う、うん・・・すごいね・・・」
そう言いながら、ハジメはプレートを渡す。
それを見た恵里は固まる。
「・・・低いでしょ?しかもたぶん戦闘系ではない錬成師だし・・・」
「そんなことないよ!凄いじゃん!」
「え?」
「称号だよ!称号!『少女の心を救いし者』ってやつ!これってボクのことだよね!ね!」
すると、メルドが近づいて話しかけてきた。
「お前、称号があるのか?」
「え、あ、はい。これですけど・・・」
「錬成師か・・・それは一旦おいておこう。それより、称号だ」
「あの、称号ってなんですか?」
「ん?ああ、俺も、というか世界中でも詳しくわかっていないんだが、一説によると『今後起きる運命を覆した者』に神から送られるものだそうだ。なにかしたのか?」
「たぶんそれボクのことです!」
「隣にいる嬢ちゃんか。何かあったのか?」
「はい。何年も前ですが・・・ということです」
「ほうほう。それは十分もらえる可能性があるだろう」
「でしょ!ハジメは凄いんです!・・・そういえば、称号って何か効果とかあるんですか?」
「あるらしいぞ。聞いたところによると、竜を討伐したやつが称号を手に入れたそうだが、敵と戦うときステータスが3倍に跳ね上がっていたそうだ」
「へえー。ならハジメにも何かしらの効果が!?」
「ある可能性が高いな。どんな効果はわからないが・・・ああ、そう言えば嬢ちゃんのステータスを見ていなかったな。見せてくれないか?」
「はい」
「降霊術師か。これは珍しいな」
「珍しいんですか?」
「ああ。この国では過去40年間現れていない」
「それは、本当に珍しいですね・・・」
オルクス(65階層)までカットします
「アラン! 生徒達を率いてトラウムソルジャーを突破しろ! カイル、イヴァン、ベイル! 全力で障壁を張れ! ヤツを食い止めるぞ! 光輝、お前達は早く階段へ向かえ!」
「待って下さい、メルドさん! 俺達もやります! あの恐竜みたいなヤツが一番ヤバイでしょう! 俺達も……」
「馬鹿野郎! あれが本当にベヒモスなら、今のお前達では無理だ! ヤツは六十五階層の魔物。かつて、『最強』と言わしめた冒険者をして歯が立たなかった化け物だ! さっさと行け! 私はお前達を死なせるわけにはいかないんだ!」
そんな事を話している間にも、トラウムソルジャーは次々に湧いてくる。
恐怖に襲われているのか、恵里は一歩も動けていない。
そんな恵里に一体の敵が襲いかかる。
だが、ハジメが恵里をかばう。
突き飛ばされた恵里の脳内には剣で真っ二つにされてしまうハジメのイメージが写っている。
「ハジメっ!!!!」
そんな叫びも虚しく、剣がハジメに振り下ろされる。だが、様子がおかしい。
血が流れるどころか、一切傷がついていない。
困惑しているのか敵は何度も剣を振り下ろすが、やはり一切のダメージが入っていない。
「なんで・・・?」
その発言はハジメだった。自分でもなぜ生きているのかわからないらしい。
ステータスがなにか変化したのかと思い、敵に攻撃されながらもプレートを取り出してみる。
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:4
天職:錬成師
筋力:14
体力:14(×17×4)
耐性:14(×17×4)
敏捷:14
魔力:14
魔耐:14(×17×4)
技能:錬成・言語理解
称号:少女の心を救いし者(Lv1 発動中)
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称号が『発動中』になり、防御関連のステータスが変化している。計算してみると952だ。
これを見て、ハジメは1つの仮説を立てた。
―――恵里を守ったとき、防御関連の数値と年齢、そしてレベルの数が乗算されるのではないか。
だが、Lv1とは何だ?これの発動条件は『恵里を』守ったときに『だけ』発動するのか?
疑問点はあるが、一旦はこの仮説を信用することを決めた。
すると、火球が飛んできて敵が焼き尽くされた。
それとほぼ同時、『発動中』の文字が消えた。
「ハジメッ!!!大丈夫!?怪我は!?」
「恵里ちゃん。大丈夫だよ。傷一つない」
「え、でもあれだけ・・・」
「たぶん称号のおかげだよ。防御関連が異常に上がってたんだ」
「どういうこと?」
周囲に気をつけながらも、ハジメは自分の考えた仮説を恵里に話した。
「えっ、てことはさ、ボクとハジメの愛の力で発動したってことかな!?そうだよね!絶対そうだよ!」
「・・・そう、かも、ね」
「あーっ!デレた!ハジメがデレた!」
「デレてない。・・・恵里ちゃんが無事で良かったよ」
「えへへ。心配してくれてありがと」
「お前ら!訓練を思い出せ!隊列を組め!絶対に全員で生き残るぞ!」
「「「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」」」
「俺達が道を切り開く!横からの攻撃はお前たちがどうにかしてくれ!」
奇跡が起きたのか、神様が微笑んだのか。
どちらでも良いだろう。1人の死者も出ず、全員が生還することができたのだ。
ハジメが獲得した称号に関して説明しておきます。
効果
Lv1 体力 耐性 魔耐に年齢と現在のレベル数が掛けられる
Lv2 筋力 敏捷 魔力にも年齢と現在のレベル数が掛けられる
Lv3 全ステータスが5倍になり、更に年齢と現在のレベル数が掛けられる
Lvmax全ステータスが2乗になり、『年齢の2乗』と現在のレベル数が掛けられる、かつ『常時回復』が恵里とハジメ両名に発動
発動条件
Lv1 恵里に向かって放たれた攻撃をかばう
Lv2 恵里に攻撃しようとした敵に反撃する
Lv3 上記の2つを満たし、かつ恵里と共闘する
Lvmax上記3つを満たしてなお敵のステータスを上回らず、かつ自身または恵里が命の危険に陥る