かいざーおーさんからのリクエストです。
もし、異世界召喚IFのときにハジメハーレムメンバーが地球に転移してきていたら。
そんなIFのお話。ルートは1つ。
※一部以前の小説と設定が同じ箇所があります
※召喚時に言語理解のスキルが与えられたものとお考えください
とある迷宮の部屋。金属の塊に埋め込まれている少女は目を開けた。何か、魔法が発動すると感じ取ったからだ。すると、金属がゆっくりと溶け出した。同時に、足元にも魔法陣がゆっくりと広がっていく。
『これは・・・転移の魔法?・・・金属も溶け出してる・・・』
少女がもし元気な状態だったら、その魔法から逃げようと思えば逃げられただろう。だが、少女は魔力を持っていなかった。
それに加え、何年もの間動くこともできていなかったため、力の入れ方がわからなくなってしまっていた。簡単に言うと、歩くのが難しい状態だった。
そして、金属が溶け切ると同時に魔法陣が完成。完成とほぼ同時に魔法陣が発光する。
少女は逃げる素振りを一切見せぬまま、光に呑まれていった。
『逃げられないけど・・・いい。ここから出られるのなら。・・・・でも、海の底は嫌』
ある樹海で、1人の少女が歩いていた。周りに人はおらず、その少女たった1人で散歩をしているようだ。
のんびりと歩いていると、急に巨大なトカゲが現れた。
少女はその場から一目散に逃げ出すが、トカゲのほうが足が速かった。
『だ、誰か助けてくださ〜い!死んじゃう〜!』
少女は、自分の足元になにかの模様が浮かび上がっていることに気づかなかった。トカゲから逃げるということに脳内が支配されていたからだ。
そして、トカゲの攻撃が少女に当たろうとしたとき、足元の模様が光り輝いた。
『眩しっ!』
トカゲは困惑してあたりを見回す。光に呑まれた少女は、その場から消えていた。
とある洞窟で。着物のような服を着た美女が洞窟内を歩いていた。そして洞窟にあった小さな横穴を進むと、少しだけ広い空間があった。そんな場所で寝ようと思ったのか、地面に横たわる。
『ここなら良さそうじゃ。さて、一眠りするかの』
横になって、1時間ほど経ったとき。地面に幾何学的な模様が描かれ始めた。だがしかし、彼女は眠っているためその事に気が付かない。
抵抗する素振りなど一切見せぬまま、光に飲み込まれた。
とある城の部屋で。
1人のドレスを着た少女がブラック企業と同じ、またはそれ以上の量の書類の山に囲まれていた。絶対に少女1人にやらせる量ではない。
『ふう。ようやく7割ほど終わりましたね。さて、もう一踏ん張りいきますか』
書類を整理していると、床の一部から幾何学的な模様が浮かび上がり始めた。
その事に気づいてほしかったのだが、運が悪いことに書類等で床が埋め尽くされており、模様が完成するまでその事に気が付かなかった。そして、床が光りだす。
『眩しい!これはなんですか!?魔族の攻撃ですか!?』
そんなことを思いながら、1人の少女は光の中に消えていった。
とある海沿いの街で。
一組の母娘が海岸で遊んでいた。
『ママも早く来るの!置いてっちゃうの!』
『あらあら。前を見て走らないと転んじゃうわよ?』
その光景だけを見るなら、仲睦まじい母娘がはしゃいでいる。
周りでは偶然にも人影は見当たらず、その2人だけだった。
母親が娘に追いついたとほぼ同時、娘の足元から何らかの模様が描かれ始めた。しかも、普通に走るよりも速い速度で広がっている。
『ママ、これは何なの?』
『これは魔法陣だけど・・・何故かしら。悪い感じがしないのよね』
そう言った直後に魔法陣が光りだし、母娘は飲み込まれた。
教室のざわめきに、ハジメは意識が覚醒していくのを感じた。
居眠り常習犯なので起きるべきタイミングは体が覚えている。
その感覚から言えば、どうやら昼休憩に入ったようだ。
ハジメは、突っ伏していた体を起こし、十秒でチャージできる定番のお昼をゴソゴソと取り出す。
が、取り出したときに放送が鳴った。
〜♪『2年3組南雲ハジメ君。健康診断の連絡があるのですぐに保健室に来てください』
これは10日ほど前にあった健康診断のことだ。しかし、ハジメはタイミング悪く視力検査を休んでしまった。
その視力検査についての呼び出しだった。
面倒だな、と思いつつも検査はしなければならないため保健室へと歩いていった。
お昼はその道中で飲んだ。
「はい、検査はこれで終わりよ。来年は休まないようにしてね」
保健室で受けられなかった検査を受けたハジメは歩いてクラスに戻っていた。
『おいキモオタ!視力はどうだったんだ!?どうせお前は夜ふかししてゲームばっかりしてるから視力も悪いんだろ?』
『やっぱりエロゲーばっかりしてるオタクは目が悪いんだな!』
とか檜山とか近藤が言ってくる想像ができる。
だが、現実は違った。
「・・・はい?」
檜山や近藤といった不良たちはクラスにいなかったのだ。
というか・・・どこから来たのか不明な美少女たちが代わりにいた。
全裸。ウサミミ。和服長身美女。ドレス。(多分親子の)少女と美女。
何だこの状況とハジメが思っていると、香織と雫が戻ってきた。
呆けているようなハジメの顔を見て何かあったのかと思い教室を覗くと、そこにはさっきまでいたはずのクラスメイトたちの姿はなく、代わりに美女たちがいた。合計6人が。
「「誰!?」」
そしてその後遠藤と優花も戻ってきて同じことになった。愛子先生も。
一旦話を通すため、愛子が校長を呼びに行き、簡単な説明をした。
とりあえず一旦全裸の少女には雫のジャージを着せて話を聞くことにした。
「えーっと、聞かせてほしいのですが、君たちは誰ですか?なぜここに?」
校長が聞くと、ドレスを着た少女が答えた。
「・・・正直、私も何がなんだか理解できていないのです。不意に地面が光ったと思ったらここにいて・・・。あ、私の名前はリリアーナです。リリアーナ・S・B・ハイリヒ。ハイリヒ王国の第一王女です」
「「「ハイリヒ王国・・・?」」」
校長、愛子、雫がほぼ同時に口にした「ハイリヒ王国」という言葉。そんな国など聞いたことない。
「ハイリヒ王国を知らないなんて・・・?すみません、ここはなんという国なのですか?」
「ここは、『日本』という国です」
「『ニホン』?聞いたことのない国ですね・・・もしかしてここは・・・?」
そしてまあなんやかんやあって、6人のことは政府に話を通してから保護するかどうか決めることにした。
その時に聞いた名前だが、
ドレス少女は『リリアーナ・S・B・ハイリヒ』
元全裸の金髪少女は『アレーティア・ガルディエ・ウェスペリティリオ・アヴァタール』
ウサミミ少女は『シア・ハウリア』
和服黒髪美女は『ティオ・クラルス』
水色髪の少女と女性は『ミュウ』、『レミア』
だと知った。
それと同時に彼女たちから元の世界のことを聞いたのだが、そこでは人間と『魔族』が長年にわたって戦争をしていること、シアのような動物の特徴が身体に現れているような種族のことを『亜人』と呼んでいること、魔法が存在する世界だということ(この世界の『科学』を見せたらミュウを除き驚愕の表情に変化した)、消えた龍太郎や光輝たちはアレーティアたちの代わりに自分たちの世界に召喚されたのかもしれないということを話された。
魔法は信じることが難しかったため、アレーティアに実演してもらった。
指先に小さな火が灯り、それがアレーティアの手に持たせていた紙に燃え移ったのだった。
手品なのでは?と疑ったかもだが、思い出してほしい。現れたときアレーティアは全裸だった。タネをどこに仕込めば良いのか(こらそこ、変なことを考えない)。
あと、アレーティアは吸血鬼の一族の末裔でこんな見た目だけど実年齢は300歳超え(ロリババアと言ってはいけません)、ティオは竜人の末裔で同様にこんな見た目だけども実年齢は500歳超えだということも聞かされた。
愛子先生が「なんでその年齢でお肌が・・・」と呟いた気もしたが多分気のせいだろう。
そして、消えてしまったクラスメイトたちの親に現状を連絡すること、話を聞きつけたマスコミには教師陣が対応すること、リリアーナたちはひとまずは教師(女性)の家で一緒に暮らしてもらうことを職員で話し合って決めた。
話をややこしくさせないためにも、ハジメたちや他のクラスの生徒は家に帰るように言われた。
そして、帰宅した生徒たちは聞いたこと(見たこと)を自分たちの親に話し、どうしてこんな時間に帰宅してきたのかを自分自分の言葉で説明した。
行方不明になったクラスメイトの親に連絡したが、冷静でいられた親は一人も存在しなかった。
事態を理解できずしどろもどろになる者。発狂した者。怒声を浴びせる者。
三者三様だったが、全員が自分たちの子が行方不明になったことを受け入れていないようだった。
高校に怒鳴り込んで来た保護者もいた。だがやって来てひとしきり怒声を教師陣にぶつけた後、ようやく事態を理解できる時が訪れたのか地面にへたり込んで泣き叫んでいた。
止められる者などいるはずなかった。
そしてアレーティアたちだが、政府によって魔法が本当に使えること、それが現代日本において非常に有用であり、そして非常に危険でもあることが立証された。
そのため、特例として6人全員に(偽証の)戸籍が渡されることとなった。それと同時に「私達は何の理由もなく人に害を与える魔法を使用しない(ただし、自分たちに害が加えられるときはその限りではない)」というような契約を結ぶこととなったが。
ミュウ、レミアは今のままでは日本で生活するのは正直言って耳の形が奇抜すぎるため、二人に許可を得て耳の形を日本人に寄せるようにする手術が行われた。
そしてシアだが、ウサミミが本当の耳だし切り取ったら耳がなくなるしでどうしようかと関係者全員が頭を悩ませることとなった。
結果、シアのウサミミは切除せず、カチューシャの一種だということで押し通すことに決めた。
そして、1年が経過する。ハジメたちも3年生になり受験シーズンに入っている。
この1年、色々あった。一部を記載する。
まず、連絡をした直後から警察の捜査が始まった。
だが、様々のものに視点を置き捜査を続けてみても、一切証拠や手がかりと行ったものは見つからなかった。
それに便乗するように、マスコミが生徒たちに質問しようとしたりして囃し立てる。
そのマスコミは先生たちが対応することができたが、記事にはあることないこと書かれることもある。その記事を呼んだ人間はそれが事実だと勘違いするため、SNSでは炎上や同情など色々起きていたりもした。
結局その捏造記事を書いた出版社は文書偽造の罪で潰れてたが。
それに加え、1ヶ月が経った頃、中国で世界を揺るがす大事件が起きたため世論はそっちに向かい、警察も捜査が減ってしまった。
半年も経てば、短い時間で事件の進捗のなさを報道したり、テレビのコメンテーターやこの事件を機にブレイクしようと下心を抱えた自称オカルト研究者などが様々な見解で話題を引き延ばそうとするくらい。
もう世間の意識は全くと言っていいほど行方不明事件に興味がなかった。
それでも失踪した学生達の家族や残された警察が必死に行方を探していた。
しかし、警察が本気で探しても見つけることができなかったのだ。
手掛かりすら何一つ得ることができず、誰もが心身の疲労と諦念に侵されていた。
そして1年が経過した現在、警察も捜査を打ち切り、保護者たちもほぼほぼ諦めのムードだった。
中には精神を壊してしまった人もいるくらいだ。
そしてリリアーナたちだが、全員違う生活をしている。
まず、リリアーナ。リリアーナは元の世界の性格か、仕事をしていないと落ち着かないようなタイプであり、また一定以上の美的センスもあったためなぜそうなったかは不明だが、ハジメの母、菫の漫画のアシスタントとして働いている。家は南雲家の近くにあったアパートを借り、一人暮らし真っ最中。戸籍上の名は梨里杏。
そして、シアとアレーティア。2人はハジメたちと同じ高校に通い、高校生として生活している。高校の二大女神が四大女神に変化したぞと学校中で話題になった。家はハジメの家にアレーティアが、雫の家にシアがといったふうに居候のような形で住み着いている。戸籍上の名は里愛、玲奈。
次、ティオ。ティオは近くにあった大学の生徒になった。なぜかって?それは知らない。いつの間にかそうなっていたのだから。(魔法を使ったことはバレなかったらOKなのだ)入学直後から3桁台の人数に告白され、それを相手にもしなかったことから『氷の黒女神』という敬称がついた。戸籍上の名は世見。
最後、レミアとミュウ。2人は白崎家の近くにあるアパートを借りた。ミュウは近所の保育園に通い、レミアはハジメの父の愁の会社に就職することになった。主にデザイン担当。ミュウは同年代の少女の中でも群を抜いて美少女なため、保育園どころか街のアイドルになっていたりする。戸籍上の名は美亜、美羽。
そして、更に9年。天之川たちが失踪してからは10年が経過した。
「・・・で、話を戻すけど、結局光輝たちがどこに行ったのかはわからないままってことでいいのよね?」
「ん、さっきも言ったけど地球上にいないことは確認済み。この世界の惑星のどこかにいった可能性もあるけどそこまでは探知できない」
「妾も同じ感じじゃな。どんな顔かはよく覚えておらぬがこの星にはいなかったはずじゃぞ。妾たちがいた世界に転移したという可能性もあるが、そもそもこの世界からじゃとトータスがどこにあるのかすらわからん」
「・・・やっぱり、ティオさんやアレーティアは帰れないんだね」
「ハジメ、そんなに心配せんでも良いぞ?妾たちはこの世界が気に入った。退屈なあっちよりも楽しいこっちの方が好きじゃからな」
「ん、私も。この世界に残る理由もできたし」
「そうですよっ!この世界は今でも驚いてばっかりなんですから!父様たちは心配ですが、あの人達はあれで意外としぶといところがありますので、私が心配してもしなくても正直そんなに変わらないと思ってます!」
「いや、そこは心配してあげたほうが・・・ま、いっか。私がなにか言うのも野暮ってものね。・・・じゃ、この話はこれで終わりましょ。・・・遠藤、やっぱり来れないって連絡があったわ」
「あ、やっぱりか・・・。ま、しょうがないんじゃないかな。奥さんが奥さんだし」
「ほんといつ聞いてもなんであの遠藤が佐伯英花と結婚できたのか不思議だわー」
「自分で言うのもあれじゃが、彼女妾たちと勝るとも劣らない美貌の持ち主じゃからのう。ま、以前もあやつが話しておったが幸運だったんじゃろう」
「確かもうすぐ2歳でしたっけ?奥さんに似ていて可愛かったですよねぇ〜」
「ん、シア。私の方の子どもも負けてない。むしろ勝ってる」
「アレーティアさんは香織さんと同じでハジメさんと結婚したんですよね〜。奪い合った結果、3人で結婚するという結果に落ち着いたという」
「ん。最初は香織からハジメを奪ってやる予定だったけど・・・」
「私は絶対にハジメくんと離れないって決めてたからね!アレーティアに奪われてたまるもんですか!」
「僕達3人全員同じ大学に進学したからね・・・いつの間にか大学名物になってたよ。2人の喧嘩」
「結局卒業までどちらが上か決着がつかなかったから誰にもバレない規模で魔法を使用して、3人の結婚を許可させたんでしたよね」
「ホント。バレたらどうなるのかって見守ってる方もヒヤヒヤさせられたわよ。・・・そういえば、子どもたちは今どうしてるのかしら?ここには連れてきてないようだけど」
「ああ、父さんと母さん、あと香織の義父さんと義母さんが預かってくれてるよ。父さんたちなんか目に入れても痛くないどころか逆に視力が回復するなんて言ってるよ」
「孫バカに進化・・・いえ、退化かしら?まあ、それは一旦おいておきましょう。・・・香織の方は3歳と1歳で、アレーティアの方は2歳の双子だったかしら?」
「それであってるよ、雫ちゃん」
「先に子どもができた香織さんがアレーティアさんにマウントを取っていたと思ったら、その半年後に今度はアレーティアさんの方が子供の数で香織さんにマウントを取ってましたからね。ハジメさんは仕事が忙しい時期で私が止めるしかなかったですから。大変でしたよ、もう」
「ん、それは迷惑をかけた。でも香織に負けるわけにはいかなかったから」
「そのマウントを取られて怒った香織に襲われて2日間僕は歩けなかったんだけどね」
「その時に第二子を妊娠しました!」
「むぅ、香織のくせに・・・今度は私が妊娠する番だから」
「あの、アレーティアさん?僕、搾られ続けるといつかぶっ倒れるんだけど」
「大丈夫、私の魔法て疲れても4秒で復活できる」
「それを聞くと逆に恐怖しか浮かばないんですが。あと、『グッ』じゃないのよ」
「ま、まあ、ハジメは頑張ってね。・・・んじゃ、今日はここらでお開きにしましょうか」
「そうじゃな」
「そうですね」
「ん。了解」
「オッケーです」
「そうだね」
「そうね」