ありふれたかもしれないIFの世界   作:uruka

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影龍 零さんからのリクエストです。


光輝とハジメの関係 IF

もし、ハジメが八重樫道場に通っていて光輝とライバル関係だったら。

そんなIFのお話。ルートは1つ。

※最初辺りは『ハジメが剣道をしていたIF』と似てます

 

 

 

ある春の日。とある道場に一組の親子が来ていた。

 

「ああ、南雲さん。いらっしゃいましたか」

 

「はい。今日からお邪魔させていただく、南雲ハジメです。ほら、挨拶しなさい」

 

「あ、はい・・・・南雲ハジメです。今日からお願いします」

 

「うん。今日からよろしくな。ハジメくん」

 

ハジメは両親のすすめで、今日から八重樫道場で剣道を習う。

 

愁が「ハジメに何かスポーツを習わせるのも良いかもしれないな」と言い出したことがきっかけとなり、そのまま近くで有名だった八重樫道場に通うことになった。

 

ハジメに同年代の友人を作らせるのも目的の1つだったりする。

 

「まあ、今日は初日ですので見学させようかなって思ってます。そして近くで見てもらい、通うかどうか判断してもらうと言った感じですね」

 

「わかりました。・・・何時頃終了の予定ですか?」

 

「今日は・・・小学生以下は4時ですね」

 

「では、その時間あたりに迎えに来ますね。・・・ハジメ、よくこの人の話を聞くのよ?先生、この子をよろしくお願いします」

 

「うん、わかった」

 

「おまかせください」

 

 

 

 

 

「よし、じゃあハジメくんの道着を持ってくるから、ちょっとここで待っててね」

 

 

 

 

 

そうして待っていると、1人の女の子が話しかけてきた。

 

「きみ、あたらしい子?」

 

「え?あ、うん。今日は見学らしいけど」

 

「そうなのね。わたしは八重樫雫。きみは?」

 

「あ、ぼくは南雲ハジメ。よろしくね」

 

「うん、よろしくね。ここのことなら何でもきいてね」

 

「よし、道着を取ってきたから着替えようか。・・・って、雫、どうしてここにいるんだ。まだ練習の時間だぞ」

 

「あ、お父さん。いや、ハジメくんにここのことおしえてあげようかなって・・・」

 

「雫はそれよりもまず練習だ。まだ太刀筋がぶれていただろう?ほら、早く練習に戻りなさい」

 

「は~い。・・・またね、ハジメくん」

 

「まったく、隙あらばサボろうとするんだから・・・。ああ、これがハジメくんの道着だ。教えるからちょっと着てみようか」

 

 

 

「そこに腕を通して・・・これを履いて・・・ああ、前と後ろ反対だから直して・・・そして帯を結んで、よし、できた。なかなか良いじゃないか。似合ってるぞ」

 

近くの鏡には道着を着た少年が写っている。

 

「うごきづらい・・・」

 

「そんなものなんだよ。慣れるところから皆始めるんだ。まあ、今日は見学だから脱いでも良いんだけどね。どうする?着ておく?」

 

「うーん・・・きてる」

 

「そうか。・・・じゃあ、今日は見学の予定だから、自分が見たいところを見ていていいよ。私は皆を教えてるけど」

 

「ききたいことがあったらどうすればいいの?」

 

「あ、そうか、どうしようか・・・しょうがない。雫、ちょっと来て」

 

 

 

「なに?お父さん」

 

「ちょっとハジメくんといっしょに行動して欲しいんだ。それとここも案内してあげてくれ」

 

「・・・れんしゅうは?」

 

「しょうがないからなしでいい。その代わり夜に少しやるぞ」

 

「はーい。じゃあ、ハジメくん、ついて来て!」

 

「う、うん」

 

「転ぶかもしれないから走るなよー」

 

 

 

結果として、翌週からハジメは道場に通うことになった。

 

 

 

 

 

その2年ほど後、ハジメが小学3年生のとき、とある新規生が来たりした。

 

聞くと、天之河光輝というらしい。

 

おそらく年齢はハジメと同じくらいだろうが、見た目からしてかっこいい少年だ。

 

そのフェイスに同年代の少女たちは目を引かれている。一部の女子はハート目だ。

 

雫も目を向けていたが、目を奪われていたわけでは無いようでハジメと会話を続けていた。

 

 

 

 

 

そして2年。相変わらず光輝はモテモテだ。変わったことといえば、

 

「ハジメ!今日こそ俺のほうが上だってしょうめいしてやる!早く来い!」

 

「ちょっと待ってて!きがえたらすぐ行くから!」

 

「ああ!」

 

「・・・ハジメも大変ね。たまには断ったら?」

 

「・・・いや、大丈夫。光輝くんと試合するのは楽しいし」

 

「そう。・・・頑張ってね、ハジメ」

 

光輝がハジメに対抗心を燃やしていることだ。

 

光輝はこれまで(といっても10年にも満たない短い人生だが)様々な分野で敗北、失敗したことがなく調子に乗っていたきらいがある。それが初めてハジメに敗北の味を味わわされ、ライバルと認めてしまったようだ。

 

ハジメは別にウザがったりしているわけではなく、むしろこんな日常を楽しんでいる。

 

あと、愁と菫もハジメに同年代の友人ができたことを喜んでいたりもする。

 

 

 

 

 

そして2週間ほど経過した頃。休憩時間にハジメは光輝に相談を持ちかけられていた。

 

「ハジメ、ちょっと聞きたいことがあるんだが・・・」

 

「何?ぼくで良かったら相談にのるけど」

 

「どうかしたの?光輝」

 

「女の子を拾ったんだがどうすれば良い?」

 

「「・・・Pardon?」」

 

「なんだ、聞こえなかったのか?女の子を拾ったんだがどうすれば良い?って聞いたんだが」

 

「「良かった、ぼく(私)の耳がこわれたわけじゃなさそう。・・・いやいやいやいやいやいやどういう状況?」」

 

「いや、昨日散歩してたら変な雰囲気の女の子がいてな。話を聞くと・・・」

 

そこで聞いたのは、正直小学生がこれを体験したってエグいなって思うほどのものだった。雫は顔が青ざめてさえいる。

 

(簡単なことを『恵里とハジメの関係 IF』に書いてあります)

 

「ってことらしい。一旦俺が助けてやるって言ったんだけど詳しいことを考えてなくて」

 

「「バカなの?」」

 

「それを言わないでくれっ!俺もうっすらそう感じてるんだから・・・で、どうすれば良い?」

 

「・・・もう一度会えることをぜんていにして話すけど、僕ならお母さんに頼んでまずはその子のお母さんと縁を切らせる。おそらくそういう家族の人は子育てにつかれ切ってしまったはずだから。そうラノベに書いてあった」

 

「なるほど・・・その後はどうすれば良い?」

 

「そうだね・・・」

 

「ちょっと待ちなさい。これじゃ全部ハジメが考えてしまうわよ。安心させた責任もあるんだし、あとは自分で考えなさいよ」

 

「・・・それもそうか。ありがとうな、ハジメ、雫」

 

「良いよ良いよ。・・・それじゃ、続きをしようか。今度もぼくが勝っちゃうからね?」

 

「フン。その余裕をいつまで保ってられるかな?勝つのは俺だぞ?」

 

「「・・・」」

 

数秒の沈黙の後、2人は同時に発言した。

 

「「上等だ、かかってこいよ!」」

 

「・・・ほどほどにね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数日後、光輝が女の子を連れて来た。腕も組んでいる。

 

「めっちゃくちゃ懐かれた」

 

「あら、その子が前に言ってた女の子なのかしら?」

 

「ああ。恵里って言う」

 

「というか、なんでそんなに光輝くんにベッタリなのその子。何したの?」

 

「あー、それはな・・・」

 

 

 

光輝がハジメに相談に乗ってもらってから4日後。光輝は意外と早く少女と再開できていた。

 

そしてその子を家につれて帰り、両親に相談する。

 

ハジメの助言と同じように、これ以上子どもを養っていく自信がないらしく恵里と別れて暮らしたいそうだ。

 

縁を切ること自体はすんなり終わったが、恵里を今後どうしていくかはまだ検討中だ。その時、光輝はハジメの助言の後半を思い出していた。

 

「そういえばハジメは俺が自分で考えると良いって言ってたな。・・・恵里をどうするか・・・よし」

 

 

光輝は恵里の布団に潜り込み、毎晩抱きしめ続けた。そしてそれが続くと。

 

『あったかい・・・ありがとう、光輝くん。いつも、不安でいたボクを安心させてくれて・・・』

 

そして。

 

『うふふ・・・ぜーったい逃さないからね?私の王子様・・・♡』

 

結果、ヤンデレ化した。

 

 

 

 

 

「ということでな。こんな感じになった」

 

「そりゃそうなるよ。その顔でそんな英雄ムーブかまされたら誰だって落ちるよ」

 

「正直、今となってはなんであんな行動を取ったんだって思ってる。もっと良いのがあったんじゃないかって」

 

「まあ、その行動の結果無事なんだから良いじゃないの」

 

「あ、それと恵里は俺の家で一緒に暮らすことになったから」

 

「あ、施設じゃないんだね・・・それもそうか」

 

「今、何考えた?」

 

「別に?・・・それより、早くやろうよ。今日もぼくが勝つよ?」

 

「いや、勝つのは俺だな。好いてくれる女の子の前でカッコ悪いところは見せられねえ」

 

「頑張ってね、光輝くん!」

 

「ああ。恵里はここで座って見ててくれ。俺が勝つところをな」

 

「・・・やっぱり光輝くんってラノベの主人公だよね」

 

「ん?なにか言ったか?」

 

「いや、何も?」

 

結果、光輝が3勝、ハジメが2勝だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、高校生になった。相変わらず光輝と恵里はラブラブだ。学校でも美男美女の名物カップルになっている。というか、親がいるとはいえ同じ家に住んでいるし、光輝の弁当も恵里が作っているそうだ。

 

・・・もう夫婦だな。そんなことをハジメが光輝に言ったときには、

 

「まだ違う!」

 

と言われた。・・・『まだ』?

 

あと、時々光輝が枯れ果てた状態で登校してくることもある。まあ問題はないが。

 

(え、問題はあるだろって?ハッハッハ。作者が問題ないと言ったら問題ないのですよ)

 

そしてハジメと雫だが、こちらも恋人関係だ。また、プラスで雫の友達の香織もだ。何があったかって?2人がいじめられているのをハジメが止めたからだ。

 

まあ、3人で恋人関係になっていることは光輝と恵里以外には秘密にしてあるのだが。

 

(いじめに関することは『幼馴染のIF』にあります。この話と光輝の性格が大きく違いますが、ご了承ください)

 

 

 

 

 

いつもと同じように光輝と恵里が一緒に登校してきた。

 

「おはよう、2人とも。いつも仲良いね」

 

「おはよう、ハジメ。今日も放課後は対決だからな?逃げるなよ」

 

「逃げるわけ無いでしょ。好きな子にはカッコ悪いとこ見せたくないし。・・・あ、でも今日は委員会があるから先に行ってて。終わったら向かうから」

 

「ああ、わかった」

 

「なら、ハジメが来るまで私と対決しましょうか。どれくらい光輝が強くなったのかも気になるし」

 

一応、光輝とハジメの戦い方の軽い説明をしておく。

 

光輝は基本を徹底的に高め続け、小細工を力でなぎ倒していくパワータイプ。だからといって小細工を使わないわけではなく、どうしても相手にパワーだけでは通用しないときにはむしろ進んで取り入れる。

 

ハジメは基本を高めたのはもちろんだが、竹刀を片手で持ったり不規則な動きを取り入れたりして相手を翻弄させるテクニックタイプ。筋力が光輝に比べると弱いため、パワータイプになろうとしてもなれなかったからと言うのが大きな理由だが。

 

光輝とハジメの試合では毎回どっちが勝つか不明なところもあり、勝率は五分五分だ。

 

あと、雫は3人の中ではもちろん一番強い。しかし、流石に性別の差はあるため以前ほど勝負にならないというわけではない。戦い方は素早い攻撃で防御の隙を狙うスピードタイプ。光輝やハジメとの試合では勝率は6割5分ほど。

 

「よお、光輝。いつも通りお熱いこって。そんな美人な彼女がいて羨ましいぜ」

 

「おはよう、龍太郎。龍太郎も恋人を作ったらどうだ?毎日楽しくなるぞ」

 

「お前それは俺達非モテに喧嘩を売ってるぞ」

 

 

 

 

 

 

そして昼休み。クラスにはいつもの光景が広がっている。

 

恵里、光輝、雫、香織、ハジメの5人で机を囲んで話している。なお、光輝の弁当は恵里の手作り、ハジメと雫の弁当は香織の手作りだ。

 

「・・・で、ここの式が生きてくるのよ。その式からXの値が割り出せるから、あとは代入したらOKよ」

 

「ああ、そう言うことか」

 

「ありがとね、雫ちゃん」

 

「別にお礼はいいわよ。教えることで私の復習にもなるんだから」

 

「というか・・・いつも思ってるんだがなぜハジメは寝てることが多いのにテストでは毎回上位にいるんだ?」

 

「いや、そう言われてもね・・・。強いて言えば、家で復習してるから、とか?」

 

勉強に関する話をしていると、急に光輝の足元に幾何学的模様が現れた。みるみるうちにそれは広がり、クラスの床一面を覆い尽くしてしまった。

 

愛子先生が「皆、早く逃げて!」と呼びかけたが遅く、床が一際強く輝いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両手で顔を庇い、目をギュッと閉じていたハジメは、ざわざわと騒ぐ無数の気配を感じてゆっくりと目を開いた。そして、周囲を呆然と見渡す。

 

「ここはいったい・・?」

 

「光輝くん!大丈夫!?」

 

「ハジメくん!無事!?」

 

すると、香織が話しかけてきた。すぐに雫も来た。

 

光輝の方には恵里が行った。

 

「・・・よかった。無事そうね」

 

「怪我はないと思うよ。・・・ところで、ここは・・・?」

 

「私もわからない。それに、変な人達が周りに」

 

その言葉で周りをよく確認してみると、白地に金の刺繍がなされた法衣のようなものを纏い、何かに祈るような姿で座っている人達が少なくとも30人はいた。

 

 

 

プレート受け取りまでカットします

 

※この話の光輝はまともです。『人間関係のIF ルート2』のハジメがしたことを変わりに光輝がしたとお考えください

 

 

 

 

 

 

 

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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1

 

天職:剣士

 

筋力:90

 

体力:110

 

耐性:45

 

敏捷:75

 

魔力:75

 

魔耐:45

 

技能:剣術・縮地・先読・気配感知・思考加速・限界突破・言語理解

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これがハジメのプレートに出てきた情報だ。『剣士』とあり、剣道を習っていた成果が出ているようだ。

 

「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に〝レベル〟があるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」

 

どうやらゲームのようにレベルが上がるからステータスが上がる訳ではないらしい。

 

「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」

 

メルド団長の言葉から推測すると、魔物を倒しただけでステータスが一気に上昇するということはないらしい。地道に腕を磨かなければならないようだ。

 

「次に〝天職〟ってのがあるだろう? それは言うなれば〝才能〟だ。末尾にある〝技能〟と連動していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦系天職に分類されるんだが、戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」

 

ハジメは自分のステータスをもう一度見る。『剣士』とあり、やっぱり変化していない。

 

ハジメ達は上位世界の人間だから、トータスの人達よりハイスペックなのはイシュタルから聞いていたこと。なら当然だろうと思いつつ、口の端がニヤついてしまうハジメ。自分に何かしらの才能があると言われれば、やはり嬉しいものだ。しかも幼少期に一度は憧れたヒーローなのだ。喜んでも良いだろう。

 

「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ! あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」

 

ハジメのステータスも例に漏れず、確かに平均値よりも数倍高い。

 

すると、光輝がハジメに話しかけに来た。

 

「なあ、ハジメ。俺、勇者なんだが・・・」

 

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天之河光輝 17歳 男 レベル:1

 

天職:勇者

 

筋力:100

 

体力:100

 

耐性:100

 

敏捷:100

 

魔力:100

 

魔耐:100

 

技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解

=========================

 

「わー。全ステータスオール100。チートだー。って、待って待って。光輝が勇者?」

 

「ああ、このプレートによるとそうらしい」

 

そんな事を話していると、美少女3人組も話しかけに来た。

 

「こーうっき君、どうだった?ボクは降霊術師だったよ?まあ、光輝くんなんだから最低でも勇者だよね!」

 

「ああ、恵里。正解。俺、勇者だった」

 

「さすがボクの光輝君!」

 

「あら、そうなの。まあ、似合ってはいるんじゃないかしら?強さはともかく、見た目はクラスでも上の方なんだし」

 

「ついでに言っておくと、雫ちゃんは剣士で私は治癒師だったよ。ハジメくんは?」

 

「あ、僕は雫と同じ剣士だったよ」

 

「あら、おそろいね」

 

「・・・私も2人とおそろいが良かった」

 

 

 

美少女3人組のステータスはこれだ。

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中村恵里 17歳 女 レベル:1

 

天職:降霊術師

 

筋力:10

 

体力:40

 

耐性:30

 

敏捷:30

 

魔力:80

 

魔耐:50

 

技能:闇属性適性・降霊・死霊術・降霊術・死体操作・死体傀儡化・魂魄制御・精霊憑依・言語理解

=======================

 

=======================

八重樫雫 17歳 女 レベル:1

 

天職:剣士

 

筋力:75

 

体力:60

 

耐性:40

 

敏捷:120

 

魔力:20

 

魔耐:50

 

技能:剣術・縮地・先読・気配感知・隠業・言語理解

=======================

 

=======================

白崎香織 17歳 女 レベル:1

 

天職:治癒師

 

筋力:20

 

体力:30

 

耐性:40

 

敏捷:20

 

魔力:120

 

魔耐:120

 

技能:回復魔法・光属性適正・闇属性耐性・高速魔力回復・言語理解

=======================

 

「同じ剣士でも技能は違ってくるものなんだな。ハジメの方には俺にもある『限界突破』があるけど雫の方にはないな。その代わり、雫の方にはハジメが持ってない『隠業』があるし」

 

「おそらく、地球での戦い方だったりが反映されてるんじゃないかしら?」

 

「ああ、それもそうか」

 

色々話していると、メルドが歩いて近寄ってきた。

 

「そこの5人。話すのを否定する気はないが、できたら早くプレートを見せてほしいんだが」

 

「「「「「あっ」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして訓練開始。魔法職と前衛職に分かれて訓練をするということで、恵里と香織は別のところに行ってしまった。恵里は光輝と離れたくなさそうだったが。

 

「よし、今日から訓練を始めていくぞ!昨日の夜伝えられたと思うがもう一度言っておく。こっちは剣士や弓士といった戦闘職だ!もし魔法職がいるならさっさとあっちに行け!」

 

だが、誰もいない。でも魔法職の方から2人来た。

 

「お、こっちには間違えたやつはいなかったのか。・・・なら、まずは天職ごとに分けていくぞ。まずは・・・」

 

 

 

「最後、勇者と剣士はこっちだ」

 

そう言われて移動したのは、光輝、ハジメ、雫の3人だった。

 

「お前らはまず素振りから始める・・・と言いたいところだが、おそらくお前たち3人共元の世界で剣術を学んでいたりしただろ」

 

そのことに全員が驚き、光輝が聞き返す。

 

「な、なぜわかったんですか!?」

 

「立ち姿にあまり隙が見られない。特にその嬢ちゃんはほとんど隙が見られないぞ。俺でも攻めるのは難しいだろうな」

 

メルドは隙の無さで判断したようだ。

 

事実、3人共隙がないように振る舞っている。その理由は、道場の方針の1つだからだ。

 

『技術を高めることも大事だが、それと同じくらい大事なことがある。――隙を一切見せるな。相手に隙を見つけられた場合、お前たちはその時点で負けると思え』

 

その方針があるため、3人は他のクラスメイトよりも隙がなくなっているのだ。

 

「素振りを続けるのはもちろんだが、お前らならその先の訓練に進めてもいいだろうな。俺と、騎士たちを相手にして実践形式で訓練するとしよう」

 

「あ、そうなんですね。僕はそのやり方でいいですよ」

 

「私もそれでいいです」

 

「俺もそれに賛成です。素振りばっかり続けても太刀筋の矯正ぐらいにしかならないですからね」

 

3人ともその提案には賛成のようだ。

 

「よし、じゃあまずは素振りを100回行ったら一度休む。その後もう一度100回素振りを行い、それが終わった後に対人訓練を始めるとしよう」

 

「「「はい!」」」

 

 

 

 

 

 

そして対人訓練開始。この世界には木刀があるようで、それを使って対戦している。

 

騎士たちと戦うのも良いのだが、ハジメたちからするとこの世界の剣術に違和感しかない。

 

日本にあった剣道と全然戦い方は違っているし、特に3人がえ?となったのは騎士の何人かは避けるときに背中を向けてきたことだった。

 

木刀が両刃なのはまだわかるとして、背中を敵に見せるのはハジメたち3人からするとありえない。

 

正直、3人で対戦するほうがよっぽど訓練になっている。

 

「・・・正直、なぜ敵に背を見せて避けようとするのかわからない」

 

「ほんとにそれ。伝わってきた技術が僕達のいた国とは違うことは理解してたけど・・・流石にそれはね」

 

「逆に怪我する人とかいなかったのかしら?あまりにも多いとその技術に疑問を持つ人が生まれてもおかしくないはずなのに」

 

「まあ、な。・・・そういえば、雫は大丈夫なのか?」

 

「大丈夫って、何が?」

 

「刀だよ、刀。この世界の剣って両刃だろ?形も元の世界とはぜんぜん違うし。使いづらくないのか?」

 

「それはそうなんだけど・・・しょうがないって思ってるのよね」

 

「いや、メルドさんに頼んでみたら?僕もそのつもりだし。雫も一緒に頼んでみようよ」

 

「ハジメ・・・」

 

「ハジメの言う通りだな。俺はこの聖剣が思ったより使えるから良いが、2人にとっては死活問題だろ。訓練終わりに頼んでみようぜ」

 

「そうね。そうしてみるわ」

 

 

 

 

 

そして訓練後。メルドに相談してみると、宮廷鍛冶師の1人を紹介してもらえることになった。

 

見た目は完全に80代前半のヨボヨボ爺さんだったが、ハジメと雫が日本刀について伝えていると、目が少年のように輝き出した。

 

そして4日後。形がおかしかったり扱うには短すぎたり長すぎたりと言ったことがあったが、なんとか日本刀を再現することができた。

 

幸運だったのは、この世界に鉄とよく似た性質を持つ「ラーギ鉱石」があったことだろう。電気が通りにくいという点以外はほぼほぼ地球の鉄と同じだ。

 

余談だが、日本刀の強度はこの世界で一般的な剣よりも頑丈で硬かったため、今後数十年ほど作られる剣が日本刀そっくりの剣になった。以前の剣と値段が少ししか変わらないこともそのことに拍車をかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後に迷宮の実践訓練が行われるとメルドの口から伝えられた。

 

クラスメイトたちは思い思いにパーティーを組んでいく。

 

光輝とハジメは最初同じパーティーで行動しようかと考えていたが、メルドから

 

「お前ら2人が組むとパワーバランスがおかしくなるからできたら別々のパーティーを組んでくれ。頼む」

 

と言われ、別のパーティーとして行動することになった。

 

結果、光輝のパーティーは光輝、恵里、龍太郎、鈴の4人。

 

ハジメのパーティーはハジメ、雫、香織、遠藤、清水の5人になった。

 

 

 

 

そして、迷宮での実践訓練が開始。

 

1層目でラットマンという魔物と戦ったが、正直全然強くない。光輝やハジメのような転移者はこんな浅い階層の魔物より強いステータスを持っているのだから当たり前だが。

 

そんなこんなで今回の最終目標だった20階層に到達した。ここでも魔物が出てきたが、少し硬くなったりタフになったりしたくらいで弱い。

 

そしていよいよボスだとなったとき、メルドから

 

「ここの主は周りの魔物とは比べ物にならない強さだ。万が一のこともあるため、今回は2パーティーで同時に攻略する」

 

と言われた。

 

そして、先頭を行く光輝とメルドが立ち止まった。訝しそうなクラスメイトを尻目に戦闘態勢に入る。どうやら魔物のようだ。

 

「擬態しているぞ! 周りをよ~く注意しておけ!」

 

メルドの忠告が飛ぶ。

 

その直後、前方でせり出していた壁が突如変色しながら起き上がった。壁と同化していた体は、今は褐色となり、二本足で立ち上がる。そして胸を叩きドラミングを始めた。どうやらカメレオンのような擬態能力を持ったゴリラの魔物のようだ。

 

「ロックマウントだ! 二本の腕に注意しろ! 豪腕だぞ!」

 

メルドの声が響く。飛びかかってきたロックマウントの豪腕をハジメが剣で弾き返す。雫とハジメで取り囲もうとするが、鍾乳洞的な地形のせいで足場が悪く思うように囲むことができない。

 

抜けられないと感じたのか、ロックマウントは後ろに下がり仰け反りながら大きく息を吸った。

 

直後、

 

「グゥガガガァァァァアアアアーーーー!!」

 

部屋全体を震動させるような強烈な咆哮が発せられた。

 

「ぐっ!?」

 

「キャァ!」

 

体をビリビリと衝撃が走り、ダメージ自体はないものの硬直してしまう。ロックマウントの固有魔法“威圧の咆哮”だ。魔力を乗せた咆哮で一時的に相手を麻痺させる。

 

まんまと食らってしまった前衛が一瞬硬直してしまった。

 

その隙をついてか、魔物は後衛の恵里たちがいるところに岩を投げつけてきた。

 

岩じゃなかった。岩に擬態したロックマウントだった。

 

「「ひっ!?」」

 

魔物を迎撃しようと考えていた恵里と香織はそのル◯ンダイブしてくる魔物が気持ち悪くて詠唱を止めてしまう。魔物は鈴の結界に阻まれたが気持ち悪かったことに変わりはない。

 

その悲鳴を聞いた光輝は南雲と一瞬視線を交わしてから後衛の方へ走り出す。

 

視線から意思を読み取ったハジメは前に立ちふさがるロックマウントに攻撃を与え始めようと走り出す。

 

雫と龍太郎も一緒にだ。・・・誰か一人忘れているような?

 

 

 

 

ハジメたちが攻撃を仕掛け始めたとき、光輝は恵里たちのもとに着いた。

 

ロックマウントが結界に攻撃し続けており、ヒビが入り始めている。

 

「貴様、よくも俺の恵里に・・・許さない!」

 

勢いのまま奥義を放とうと考えたが、この位置関係で奥義を放つと天井が崩落して恵里たちが怪我する危険がある。

 

その時、光輝に気がついたのかロックマウントが光輝がいる方に視線を向ける。

 

光輝は一旦奥義を放つ構えにはいるのをやめ、体勢を変化させる。

 

鞘はないが、刀身を腰辺りに構え腰も下ろす。

 

見様見真似だが、抜刀術の構えである。

 

聖剣に魔力を込め、魔物に向けて勢いのままに解き放つ。

 

ロックマウントはその剛腕で光輝に殴りかかったが、拳と聖剣がぶつかりあったときに拳は粉砕され周りに血しぶきが飛び散る。

 

光輝は腕を粉砕した勢いのままロックマウントの頑強な肉体を切断する。

 

「『天翔閃』改め、『天静斬』、なんてな」

 

(厨二臭いと言ってはいけないですよ)

 

鈴の結界から恵里が抜け出し、光輝に走ってきた勢いのまま飛びつき抱きしめた。

 

「ありがと、光輝くん!助けてくれて!」

 

「わっと、恵里。・・・そうだな。助けられて良かったよ」

 

「えへへ。さすがはボクのヒーローだね」

 

「・・・ヒーローと言われるのは照れくさいな。まあ、恵里の笑顔を守るためならいくらでもヒーローになってあげるよ」

 

「かっこいい、好きぃ・・・///」

 

ここは迷宮のはずなのになぜ桃色空間が発生しているのか。

 

メルドはどこから取り出したのか飲み物を飲んでいるし、戦闘に参加していない方のクラスメイトは女子は羨ましげな視線を、男子は血涙を流しそうな眼光を光輝と恵里に向けている。

 

 

 

 

 

 

 

ハジメたち3人はロックマウントに攻撃し始める。

 

ハジメは決定打を作り出すため表皮を削りつつ攻撃し、雫はバランスを崩すため足を重点的に攻撃している。龍太郎は脳筋でロックマウントと拳と拳の殴り合いだ。

 

そして雫の攻撃でロックマウントはガクンとバランスを崩す。

 

それを見たハジメは背後に回って雫に言葉を投げかける。

 

「左肩!」

 

「わかったわ!」

 

そして同時に一閃。ロックマウントは左肩から腰まで一気に切り裂かれて地面に崩れ落ちる。

 

2人とも(ハジメが表皮を削ったとはいえ)ロックマウントを両断するほどの力はない。だが、両断できている。

 

それを可能にしたのは寸分の狂いもない正確な同時攻撃とお互いの理解だった。

 

小さな頃から何度も打ち合ってお互いの癖や戦い方はよくわかっている。

 

その相乗効果により、二人の力を合わせてロックマウントを両断することに成功したのだ。

 

「さすが雫。よく僕のやりたいことがわかったね」

 

「当たり前でしょう?何年も一緒なのよ。わかるに決まってるじゃない」

 

そして顔を見合わせ、笑い合う。

 

「おーい、そこのおふたりさん。それ以上されるとオレの心が死ぬから早く止めてくれ」

 

「あら。ごめんなさいね、龍太郎。」

 

 

 

 

 

「流石だなお前ら!想像以上の戦いぶりだったぞ!」

 

戦闘が終了してメルドがハジメたちに話しかける。

 

「ありがとうございます、メルドさん」

 

光輝が礼を言う。

 

「じゃあ、このあとはまだ戦ってない奴らが戦うから、危なそうだと思ったらサポートしてやってくれ」

 

「「了解です」」「「「「「はい」」」」」「おう」

 

 

 

 

そして全員の戦闘が終わった。何度か光輝やハジメがサポートに回ったこともあったが、全員無事で終了した。

 

そして王宮に戻った日の夜。

 

「よう。おつかれ、ハジメ」

 

「ああ、光輝か。お疲れ」

 

「今日は結構疲れたな。どうだった?ハジメからするとあの・・・何だったか、ロックなんちゃらは」

 

「ロックマウントだね。・・・そうだね、なかなか強かったんじゃないかな。表皮は他の魔物よりも圧倒的に硬いし身体も大きかったしさ」

 

「そうか。俺は強いと言うより少し厄介に感じたな。あの咆哮もだが、その直後に恵里たち後衛の方に魔物を投げてくるのがなかなか辛いと感じたな」

 

「ああ、あれね。光輝が速攻で恵里ちゃんの方に走ってたよね」

 

「まあ、な。恵里が怪我するかもと考えたらいても経ってもいられなくなってしまってな・・・」

 

「それはお熱いこって。・・・恵里ちゃんは今どうなの?」

 

「今は鈴や雫と話してると思うが・・・ああそうだ。言い忘れてた。これ見てくれ」

 

そう言うと、光輝はハジメに左手を見せた。そこには薬指にはまった銀色の指輪が。

 

「え!?ちょ、これって!?」

 

「ああ。俺と恵里は結婚することにしたんだ。この世界は俺達の年齢だともう成人済みだし、何より結婚しているとわかったら悪い虫も恵里に寄り付かなくなるだろう?」

 

「・・・すごい行動力だね。・・・はぁ、僕も2人と結婚できたらな」

 

「え?できるぞ?」

 

「は?」

 

「なんだ、知らなかったのか?この世界は俺たちの世界で言うところの一夫多妻制がOKな世界だぞ?」

 

「そ、そう。いや、でも倫理的に・・・」

 

「ハジメ、わかってるのか?」

 

「何が?」

 

「雫と香織はどこからどう見ても絶世の美女だ。それに加え、お前たちが3人で付き合っていることをクラスメイトの奴らは俺と恵里以外誰も知らない」

 

「そ、そうだね」

 

「まだよくわからないか?ならわかりやすく言ってやろう。飢えた獣は何をするかわからないぞ」

 

その言葉を言われた瞬間、ハジメの顔は赤く染まる。

 

「誰にも渡さない・・・2人は僕のものだ」

 

「そうだ。なら、何をすればいいかわかるよな?」

 

「うん。・・・2人に、思いを告げてくる」

 

「よし。それじゃ、結果は明日の朝教えてくれ。俺は恵里と部屋に戻ってるから」

 

「わかった。ありがとう」

 

 

 

 

 

 

翌日、二大女神がハジメに取られたと大半の男子が泣いていた。

 

 

 

 

 

いつ元の世界に戻れるかわからないが、今はただ毎日を楽しく過ごすとしよう。

 

晴れ晴れとしているハジメの心情を表すかのように、太陽が明るく輝いていた。




まともな光輝でハジメたちとの会話書くのすっごく楽しいですね。
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