ありふれたかもしれないIFの世界   作:uruka

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血涙鬼・彼岸さんからリクエストいただきました。


人間関係のIF ルート1

もし、最初から光輝や檜山たちが嫌われ者だったら。

そんなIFのお話。ルートは2つ。

 

 

ルート1 召喚されなかった場合

 

 

 

ハジメは、いつものように始業チャイムがなるギリギリに登校し、徹夜でふらつく体でなんとか踏ん張り教室の扉を開けた。

 

「おはよう。ハジメくん」

 

「よーっす。ハジメ。またお前の母さん達の手伝いか?大変だな。お前」

 

話しかけてきたのはクラスメイトの白崎香織と清水幸利だ。

 

「おはよ・・・母さんが締切近くてさ・・・」

 

「よぉ、キモオタ! また、徹夜でゲームか? どうせエロゲでもしてたんだろ?」

 

「うわっ、キモ~。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん~」

 

返答していると急に話しかけてきたこの2人は檜山大介と近藤礼一。

 

クラスどころか学校全体で嫌われてるチンピラーズのうちの2人だ。

 

「お前らうるせーぞ。ハジメはバイトで忙しいんだ」

 

「そうよ。アンタたちと違って南雲くんは働いてるんだから。まあ手伝いと言えばそれまでだけど」

 

母親の手伝いを『バイト』と称したクラスメイトは坂上龍太郎。

 

筋肉が見てわかるほど大きく、また背も高いため威圧感が結構すごい。

 

それに乗っかった発言をしたのは八重樫雫。

 

八重樫道場の娘で、大和撫子を体現したような人物だ。

 

「ちっ、はいはい、わかりましたよ。ったく・・・なんで皆あんなオタクと皆仲良いんだか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・きろ・・・な・・・も」

 

なにか声がする。目を覚ますと幸利がハジメを起こしていた。

 

「南雲ー起きろ・・・って起きたか。もう授業終わったぞ?飯食おうぜ」

 

「うん・・・ありがとう。ちょっとパン買ってくる」

 

これがこのクラスでの普段の光景だ。席が近い幸利や香織、後は全人類最高レベルで影が薄い遠藤浩介がハジメを起こしている。

 

もっとも、浩介が起こそうとしているときは浩介がいることに気づかずに幸利がハジメを起こし、そしてメソメソした浩介をハジメが慰めるのもよくある光景だったりする。

 

 

 

 

「おー戻ってきたか。机は動かしたし早く飯食おうぜー」

 

「今日は何買ったんだ?」

 

「あれ、浩介いたのか?」

 

「隣にさっきからずっといたよ・・・なんで俺は気づかれないんだ・・・」

 

「ちょっと、落ち着きなよ。ほらご飯食べよ」

 

清水と浩介がハジメに呼びかけそしていつも通りしょぼんとした浩介をハジメが慰める。

 

「ハジメくん、私も一緒に食べてもいいかな?」

 

「私もいいかしら」

 

香織と雫が話しかけてきた。

 

「いいよ。えーっと、椅子はこれと・・・永山くーん、椅子借りてもいい?」

 

「おう、いいぞー」

 

ハジメが話しかけたのはクラスメイトの永山重吾だ。龍太郎と似た体格だが、思慮深い性格。

 

「雫、香織、そんなオタクと話さないで俺と一緒に食べないか?」

 

雫たちに話しかけたのは天之河光輝だ。自己中心的な性格であることが知れ渡り、クラスでは結構嫌われている。間違えた。『一人以外の全員に』嫌われている。

 

「・・・何?天之河君。私話しかけてこないでって言ったでしょ?」

 

自己中心的な性格であり、しかも自分がすることが正しいと信じて疑わないため中学時代に問題を起こして八重樫道場を破門になっている。そうでなくても雫には小学校時代の恋愛関係のいざこざで嫌われているが。

 

「いや、でも・・・」

 

「うるさい。話しかけないで。・・・ごめんなさい。早く食べましょ?」

 

「なら光輝君、ボクと食べようよ」

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えばハジメの父さんの会社のゲームって新作いつ発売だ?」

 

それを聞いたのは幸利。ハジメの父のゲームのファンである。

 

「んー。12月前半には出したいって言ってたけど・・・」

 

「おっけー。ならまた買いますか。あ、そうだ。テストプレイは大歓迎って言っといてくれ」

 

実は幸利、以前ゲームのテストプレイをしたのである。

 

結構やり込む方の人間であり、前回はバグも発見していた。

 

「わかった。伝えとくよ。父さんも幸利の指摘は正確だって言ってたし」

 

「あら。そうなのね。すごいじゃないの幸利」

 

「褒めても玉子焼きぐらいしか出ないぞ」

 

「いやそこは何も出ないぞでしょ」

 

「あははは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして少し時が過ぎて。

 

「あー。今日でこの高校生活も終わりか。お前らとも離れ離れになるんだよなー」

 

発言したのは幸利。

 

「心配すんなって。俺もお前と同じ大学だし」

 

「いやお前影薄いから気付けないし・・・」

 

「(´・ω・`)」

 

「しっかりしなよ・・・」

 

浩介が話しかけたが影薄い発言でしょぼんとなった。またハジメが慰めている。

 

「そう言えばハジメって経済だったよな?やっぱりお前の父さんの会社に就くのか?」

 

「うん。そのつもり。前から手伝ってたりして会社の人にも信用されてるし」

 

「将来は安泰だな」

 

 

 

場所は変わって。

 

「ねえねえカオリン。南雲くんと同じ大学選んでたけど何かあるの?」

 

「ふぇ!?い、いやそんな・・・なにか起き・・・てくれたら嬉しいけど///」

 

「はいはいそこで妄想はストップしなさい。愛ちゃんが写真撮るって呼んでるわよ?行きましょ」

 

クラスメイトの一人、谷口鈴が香織に話しかけ、妄想の世界にトリップした香織を雫が戻す。

 

この光景も今日で最後だ。

 

ちなみに今わかってる進学先を記すと、

 

ハジメ、香織が京都の大学。

 

幸利、浩介、龍太郎、鈴が千葉。ただ、幸利と浩介、龍太郎と鈴で別々の大学に分かれている。

 

雫や重吾は愛知だそうだ。

 

え?チンピラーズがどうなったのかって?

 

高校2年生の終わりごろに未成年の喫煙と飲酒が見つかって退学になっている。

 

その後どうなったのかは誰も知らない。

 

「みなさーん!これが最後です!笑ってー!」

 

そして愛ちゃんの掛け声で写真が撮られ、後日写真は実家に送られることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってなこともあったよなぁ」

 

「あー、懐かしいなそれ」

 

過去の話をしていたのはハジメと幸利だ。

 

高校メンバーで同窓会を開いてこんなふうに話をしてる。高校を卒業してからおよそ10年が経過した。

 

「そう言えば浩介は?返事してたし来てるはずだが・・・」

 

「ここにいるぞ」

 

「うぉっ!!?」

 

まさかの幸利のすぐ右隣に立っていた。

 

「やっぱり気づいてなかったんだな・・・なんか結婚してから更に気づかれなくなった気がする・・・エレベーターも反応悪くなったし・・・」

 

「お前の話だけ聞くとすごい存在感はありそうなんだがな」

 

浩介、実は世間を賑わす若手女優と結婚した。

 

なんでそんな事になっているのかハジメが聞いたところ、大学時代、影の薄さにやけ酒した帰りに偶然修羅場を見つけたそうだ。そしてなんだかんだあって目が覚めると隣で超美人が寝ていた。ってことらしい。うん、わからん。

 

「逃げようとしてもついてきて更には既成事実まで作られたからな・・・何回もホテルで襲われたし妊娠検査薬見せられてさ・・・もう割り切って結婚したよ」

 

「お前ってラノベ主人公系の人間だよな。エロ方面の」

 

「不本意だ・・・というかハジメもだろ。結婚したのはさ」

 

まあ予想はついているだろうがハジメは香織と結婚している。

 

大学時代に告白されてそのままトントン拍子で同棲、結婚まで至ったらしい。

 

「あはは・・・仕事が最近忙しくてかまってあげられてなかったけどもうすぐキリがいいところまで行きそうなんだ。そしたらまたゆっくり過ごせそうだよ」

 

「ふーん。・・・今日伊織ちゃんはどうしたんだ?」

 

「父さんたちが預かってくれてる。ゆっくりしてきなさいって」

 

「孫バカになったな。お前の父さんも」

 

「あはは。そうだね」

 

「こんな雰囲気も久しぶりだな・・・そう言えば天之河って今何してるか知ってるか?」

 

「いや、知らないけど・・・急になんで?」

 

「いや、どっかの噂で聞いたんだがなんか外国で行方不明になったらしくてな」

 

「へー。まあいいでしょ。あんな自己中心的野郎は」

 

「それもそうか。わりいな、こんなこと聞いて」

 

「気にすんなよ」

 

 

 

「で、鈴。あの鈍感筋肉ダルマとはどうなったのかしら?」

 

そんな発言をしたのは雫。

 

「へっ!?え、えーっと、そ、その・・・結婚しました・・・///

 

「ウソ!?どっちから!?どっちからプロポーズしたの!?」

 

「え、えーとそれは・・・」

 

「俺の方からだぞ」

 

その声がした方に振り向くと龍太郎が立っていた。

 

「あ、龍くん!」

 

「え?龍くん?鈴ちゃんそんなふうに呼んでるの?」

 

「え?あ、う、うん///」

 

「ラブラブね〜」

 

「俺の鈴をからかうのも少しにしてくれよ」

 

「・・・『俺の』?」

 

これは意外だった。まさか龍太郎がこんなに独占欲の強い人間だったとは。

 

まあ色々あるが、今日が平和で何よりだ。




ちょっと今回短かったなー。ルート2はもう少し長くしたいです。
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