45階…。
最後の番人がいるであろう場所。
道は前方にしかなく、50階に行くためだけにあるような階だ。
道は左右がガラス張りとなっており、外の風景がよく見える。
…映っているのは、巨大なビル群だけだが。
「意外に、早く来たな」
前から来る人影を見やる。
耳に特有のモジュールが付いていることから、ヒューマギアであることは間違いないだろう。
「…お前は?」
「ここを守る、最後の番人」
「そして、お前達を殺す者だ」
『フォースライザー!』
『ポイズン!』
「変身」
『フォースライズ!スティングスコーピオン!』
『Brake down.』
スティングスコーピオン…!仮面ライダー滅!
仮面ライダーゼロワンに登場する、滅亡迅雷netの滅が変身する仮面ライダーだ。
まさか、飛電がゼツメライズキーだけでなく、プラグライズキーも生産できるようになっていたなんて…。
『…行くぞ』
アタッシュアローを構え、駆け出す滅。
「散れ!」
その合図とともに四方八方に散らばり、ショットライザーによる飽和射撃を浴びせる。
『…』
装甲に着弾すると、僅かに火花を散らしている。
あちらも、ジャッカルレイダー程防御力が高くないのか、アタッシュアローを振り回してある程度の弾丸を弾いている。
今のうちに、こっちも─!
そう思い、ブレイキングマンモスを取り出そうとするが─。
『ストロング!』
『"Progrise key confirmed. Ready to utilize."』
『アメイジングカバンシュート!!」
「あっ」
放たれた極大の矢は、一本道の廊下を真っ直ぐに通過していく。
軌道には、雷堂さんと、桐下さんが─。
手を伸ばす。もう、失わないために。
だけど!矢が速すぎる─!
矢が目の前を通過し、爆発する。
「また、かよ…!」
どうして間に合わない、どうして救えない!
俺は、救われてばっかりだっていうのに…!
「また、はないぜ。鋼太」
「…え?」
『シューティングウルフ!』
懐かしい声とともに現れたのは、蒼狼の戦士だった。
「隊…長…?」
「久しぶりだな」
「久しぶりで片付けていいわけ─!」
「そうですよ、こちとら死にかけたんですよ?」
雷堂さんと涙声になりながら反論する。
「わかったわかった、でもまずは。」
そういい、滅の方へ目を向ける
「あいつをどうにかしなきゃな」
「…戦闘、任せていいんですか?」
「病み上がりだがな、それなりには動けるさ」
「選手交代だ、紫の」
『いいだろう、多少殺す順番が変わるだけだ。」
そういうと、徒手空拳による殴り合いが始まった。
「オラァッ!」
隊長は荒々しく攻撃を仕掛けていく。
『…ッ』
想定していたよりダメージが大きかったのか、怯む滅。
それを見逃す隊長ではない。
「オラオラァ!」
先ほどよりも洗練された動きで追撃する。
滅はアタッシュアローで受け止め、攻撃に転じようとするも、ショットライザーによる射撃で持ち手を撃たれ、武器を取りこぼしてしまった。
「すげぇ…アイツを、一方的に…!」
「ラァッ!」
ダメ押しとでも言わんばかりに蹴りを叩き込み、滅を突き飛ばす。
『…!?ハァ、ハァッ!』
体勢を崩されながらも、左腕の針のようなものを飛ばし、攻撃しようとするも─
「…そこ」
攻撃しようとした瞬間に、ショットライザーで撃ち落とす。
落とせずとも、この人数だ。狙いを逸らすことぐらいはできる。
「お前ら…」
『小癪な…!』
「怒ってんのか?意外と人間らしいじゃねぇか、お前」
『黙れ!!』
『スティングユートピア!』
レバーを素早く2回引き、必殺を放つ。
「こっちだって、散々やられて怒り心頭なんだよ!!」
ショットライザーをベルトに戻し、ライズスターターを押す。
『シューティングブラストフィーバー!』
二人のキックが交差し─。
『グッ、ウゥ!』
「…ッ!ウォォォォ!!!」
「「「「隊長!!」」」」
爆炎が晴れた後、立っていたのは─
「初勝利、ってな」
「〜ッ!!よっしゃあぁぁ!!」
黒川さんが飛び跳ねて喜んでいる。
「ホントに…勝ったのか」
「おう、真っ正面からな」
「てか!そのキーは、一体どこから!?」
「ショットライザーはA.I.M.S.に置いてあった予備、キーは…協力者を名乗る誰かから渡されたものらしい」
「らしいって…誰からその話聞いたんですか?」
「私よ」
全員が息をのんだ。金髪の髪に、落ち着いた喋り方─。
「奈央、さん」
「えぇ、久しぶり」
いっぱい言いたいことがあったはずなのに、頭が真っ白になって、すぐに反応できなかった。
「…ごめんなさい」
永遠にも感じられるような数秒の沈黙の後、俺の口から出たのは謝罪だった。
「謝る必要は─」
「俺は、愛から貴女を奪った。例えそれが、計略に塗れたものだったとしても、愛に、肉親を失うという体験をさせてしまった」
「─知ったのね。それを」
悲しげな表情で、こちらを見つめる奈央さん。
「でも、俺にくれた愛情も、何もかもが、嘘だったとは思えない」
「だから、俺はその全てを受け入れたい」
「愛にも、全部話してもらうし、俺から話したいことだっていっぱいある」
「それまでの間─」
「優しいのね、貴方は」
悲しげな表情のまま、ふっと微笑む。
「私は、協力者を名乗る人物─正確には、人ではないのだろうけれど─その人の治療を受けて、ここに立っています」
「その見返りとして、キーを渡すこと、アークを止めることを求められました」
「アークを?」
「そして、それを行う中心人物が、鋼塚鋼太になると」
「俺が、アークを…?」
無理だ、現状最高戦力のメタルクラスタでさえ、一対一の戦いでは歯がたたない。
「…なにはともあれ、早坂愛を取り返してからじゃないと話が進まない」
「隊長という戦力が増え、取れる選択肢が増えた─。乗り込むなら、今しかない」
浅山さんの発言に皆同調し、覚悟を決める。
必ず、愛を救う。そして、絶対に全員で帰るんだ。
次回も早めに出せると思う!
追記
色つけたりしてみたけど、ミスりまくってて泣きそうになった