咲夜とサクヤの入れ替わり物語 作:RtYB9S
紅魔館のメイド長(私)の朝は早い。
午前6時00分。設定された時間にけたたましく鳴る目覚まし時計を止めて起床する。手早くパジャマを脱いでメイド服に着替えて髪を編み、ナイフを装備し、身だしなみを整えて部屋を出る。
続々と使用人室から出てくる妖精メイド達に指示を飛ばしつつ、私はお嬢様の部屋へと向かい、扉をノックする。
「失礼いたします」
部屋の中に入った私は、天蓋付きの真紅のベッドで眠るお嬢様をなんとか起こした後、お嬢様の着替えのお手伝いをする。
「今日も美しいですよ、お嬢様」
「ふふ、当然だろう」
やがてお嬢様の着替えが済むと、お嬢様に一礼してから時を止めて一足先に厨房に向かう。これから紅魔館全員の朝食を作る為だ。
私は厨房に立ち、妖精メイド達に指示を出しつつ、時間操作を駆使しながら朝食を作り、食堂に並べて給仕する。
お嬢様方の食事が終わってから私と美鈴も食事を手早く済ませ、厨房へ戻り妖精メイド達に後片付け――主に食器洗い等の指示を出す。
次の仕事は洗濯ね。この館の住人は私達使用人も含めると50人を超えるので、中々骨の折れる作業だわ。以前は私を含む5,6人で分担してもみ洗いをしていたけれど、今は全自動洗濯機という物を河童から買い受けてから、作業効率は格段に上がって、以前の半分以下の時間で終わるようになった。
暖かな陽射しを浴びながら、洗濯物を干していき、洗濯が終わる頃には時計の針は12時を回っていた。私は急いで厨房へと向かい、妖精メイド達と一緒に昼食を作り、食堂でお昼を待つお嬢様方に順番に提供していくわ。給仕をする際に気付いたのだけれど、今日のお嬢様はとてもご機嫌でしたわ。
お嬢様方の食事が終わって、後片付けを済ませた後、私は二人分の美鈴の元へ向かい、昼食のサンドイッチが入ったバスケットを渡す。今日は珍しく居眠りしていないみたいね。
美鈴と食事をしながら軽くお喋りを楽しんだ後、私は館の中に戻り、清掃を開始する。一度妖精メイドに指示を出して掃除をさせたことがあったけれど、少し目を放すとすぐに遊びほうけてしまうし、仕事も雑なのよね。仕方ないから私がやるようにしているわ。
適度に休憩を挟んだり、時間停止を行使しながらやっているけれど、完璧に掃除を終えるころにはもう日が暮れていたわね。
それから私は夕食を作り、お嬢様方に順番に提供していく。今日の出来事を楽しそうに話すお嬢様の話や、パチュリー様の魔理沙に対する愚痴、妹様の一人遊びの話を聞きながら、給仕していく。
お嬢様方の食後に私達使用人も食事を摂り、後片付けを行った後、厨房で明日の食事の仕込みを行う。それから色々な雑用をこなし、身を清めて床に就く頃には既に11時を回っていた。
何の面白みもない私の一日。大きな異変でも無い限り、きっと明日も明後日も、同じ日が続いていくのでしょうね。