意識してハーレムを作るP3主人公と
無意識でハーレムを作る一夏君とでは、
どちらの方が好感が持てますか?
今度こそオルコット嬢の登場です。
「ちょっとよろしくて?」
1時間目の授業が終わり一夏と世間話をしていると、横から声をかけられた。
そちらを見ると、1人の女子がそこにいた。
少しロールのかかった金髪に青い瞳。
どうやら、外国人らしい。
「ん、なんだ?」
「まぁ!何ですのそのお返事は。
わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないかしら?」
一夏の返答に対し、その女子はわざとらしく声をあげる。
話し方からして上流階級の子なのだろう。
「いや、そんなこと言われても…。
俺は君のこと知らないし…。」
「知らない?このセシリア・オルコットを?
イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」
そう言ってオルコットは信じられないような目つきで此方を見る。
「ご、ごめん…。あ、あとひとつ質問していいか?」
「あら、何でしょう?
下々の者の要求に応えるのが、貴族の務めですから。」
「代表候補生って何だ?」
一夏の言葉に周りの女子達が再びずっこける。
皆の反応から察するに代表候補生というのはごく一般的なワードである事が伺える。
僕が知らないならともかく、一夏が知らないのは少し問題な気がする。
「し、信じられませんわ!
日本にはテレビがないのかしら!?
代表候補生も知らないなんて!
いいですか?代表候補生というのは___」
と、オルコットが一夏に説明し始めたのを見ながら考える。
ISの影響により女尊男卑の社会となった今では、男性に対し高圧的な態度をとる女性が多いらしい。
オルコットもそんな社会に感化された者なのだろう。
「___ですので、いわばわたくしはエリートの中のエリートなのです!
そんなわたくしと同じクラスになれただけでも幸運だと思うのがふつうですわ!」
「そうか、それはすごくラッキーだな。」
「…あなたはわたくしを馬鹿にしているのですか?」
一夏とオルコットが会話を続けている。
「ろくにISの知識もないのに、よくこの学園にはいれましたわね…。
まあ?わたくしはエリートですから?
あなた方が頭を下げて教えを請うというのなら?
わたくし自ら教えてさしあげてもよくってよ?
なんせわたくしは唯一、教官を倒したエリートなのですから!」
と、オルコットは完全に見下した態度で言う。
しかし、僕は彼女のことがもうどうでもよくなっていた。
どういって追い返そうか考えていると、
「教官…?それなら俺も倒したぞ。」
と、一夏が思い出したかのようにそう言った。
その言葉にオルコットは驚愕を露にして、
「な…、どういう事ですの!?
教官を倒したのはわたくしだけだと確かに聞いたのですが!?」
と、一夏に詰め寄っている。
「いや、女子の中ではってオチなんじゃない?」
という一夏の言葉に、オルコットは怒りで震えている。
「…ま、まぁそちらの方は兎も角、あなたはどうですか?
このわたくし自ら教えてさしあげてもよくってよ?」
と、オルコットは僕の方を向いて尋ねてきた。
今まで黙っていたが、口を開くことにする。
「………どうでもいい。」
「…は、はい?」
「君のことは心底どうでもいい。」
そう言って僕は彼女から視線を外す。
オルコットが呆然となっているのが感じられる。
「あ、あなたわたくしを侮辱して___」
と、言いかけたところで休み時間の終了を告げるチャイムが鳴る。
「くっ…、次の時間まで覚えておきなさい!
特にそちらのあなたは決して許しません!」
と、僕の方を指差しながらそう言って、自分の席に戻っていった。
はぁ…、面倒な事になった。
「…理すげぇな、あんなきっぱりと拒絶出来るなんて。」
と、一夏がびっくりしたかのように此方を見る。
「…どうでもいい。」
とだけ返しておいた。
「さて、授業を始める前に一ヶ月後に行われるクラス対抗戦に出るクラス代表者を決めておかなくてはならん。」
教卓の織斑先生が開口一番にそう言った。
「クラス代表者は対抗戦に出るだけではなく、委員会の出席や生徒会会議などにも参加してもらう。
…まぁ、クラス長と考えて貰えばいい。
自他推薦問わん。誰かいるか?」
そう言って織斑先生は意見が出るのを待っている。
クラス代表者か…、なかなか面倒くさそうだ。
前の世界では一応リーダーの役を任されていたが、こちらではそういう事をやる気は全く無いので、適当に誰かがなるのを待ってよう。
そう考えていると、
「はいはい!織斑君を推薦します!」
「私も!織斑君がいいです!」
と、女子から一夏を推薦する声があがる。
まずい、この流れは…。
「はい!私は神名君を推薦します!」
「わ、私も神名君で!」
あぁ…、僕の名前もあがってしまった。
「えっ!?俺?」
と、一夏も慌てている。
どうやらこのクラスにしかいない男子を全面的に推していこうと考えているらしい。
「ちょ、ちょっと待ってくれ千冬n…織斑先生!
俺はクラス代表なんてやりたくない!」
「却下だ。他薦された者に拒否権なんてない。
男ならば腹をくくれ。」
と、織斑先生は一夏の言葉をはねのける。
なかなか理不尽なものである。
「さて、他に意見は無いか?
無いならこの2人から決めるが__」
「待ってください!納得がいきませんわ!」
と言ってオルコットが机を叩きながら立ち上がった。
「そのような選出は認められませんわ!!
大体、男がクラス代表だなんていい恥晒しですわ!
わたくしにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
と、演説を始める。
「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。
それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!
わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!!
大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけない事自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で___」
オルコットは周りの反応にも構わず演説を続ける。
これは酷いな…。
いつの間にか日本に対する侮辱に変わってるし。
まぁ、どうでもいいや…、いい加減織斑先生が止めるだろう。
そう考えていると、
「イギリスだって大したお国自慢ないだろ。
世界一料理が不味い国何年覇者だよ。」
と、一夏が地雷を踏んでしまった。
どうして君が口を挟んでしまうんだい?
君が口を挟めばもっとヒートアップしてしまうのは、目に見えていただろうに…。
「な、なんですって!
あなた、わたくしの祖国を侮辱しますの!?」
「先に日本を侮辱してきたのはお前だろう!」
と、一夏とオルコットが言い争いを始める。
「決闘ですわ!!」
と、オルコットが一夏を指差して言った。
「これ以上の侮辱は許しません!
そちらのあなたもわたくしと決闘してもらいます!」
オルコットが僕の方にも指を差して言う。
先ほどの事を忘れていなかったらしい。
「いいぜ、四の五の言うよりわかりやすい!なぁ、理?」
いや、僕に振らないでくれ。
「言っておきますが、わざと負けたりしたらわたくしの小間使い……いえ、奴隷にしますわよ!」.
「侮るなよ?真剣勝負で手を抜くほど落ちぶれちゃいない。」
「あらそう?何にせよ、ちょうどいいですわ。
イギリス代表候補生であるわたくし、セシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会ですわ!」
「望むところだ!なぁ、理?」
だから僕に振るな!
そして勝手に話を進めるな。
「ハンデはどのくらいつける?」
「あら、早速わたくしにお願いですか?」
「いや、俺がどのくらいつければいいかなって…。」
一夏のその言葉に周りの女子が笑い出す。
「お、織斑君それ本気で言ってるの?」
「男が女より強かったのって、大昔の話だよ?」
「今では男と女が戦ったら、3日で勝負がつくっていうぐらいだよ?」
と、女子達は笑いながら一夏に言う。
実際、IS初心者の一夏と代表候補生のオルコットでは力の差はかなりあるだろう。
その点では一夏の発言は、あまりにも見当違いだった。
「……じゃあハンデはいい。」
「そうでしょうそうでしょう。
むしろ、わたくしの方がハンデをつけるべきか迷うくらいですわ。
ふふっ、男が女よりも強いなんて日本の男性はジョークが上手いのですわね。」
と、オルコットも笑いながら言う。
「ねー、織斑君。今からでも遅くないよ。
オルコットさんに言ってハンデをつけてもらったら?」
「男が一度言い出した事をを覆せるか。
ハンデは無くていい。」
「えー、それは代表候補生を舐めすぎだよ。」
うーん、女尊男卑っていうのはここまで酷いのか。
「あなたはどうします?
わたくしはハンデをつけても構いませんわ。」
と、オルコットが僕に尋ねてくる。
正直どうでもいいが、言いたいことだけ言わしてもらおう。
「………ISに女性だけが乗れる___」
僕の言葉にオルコットは眉を顰める。
「それは確かに女性のほうが優れているといってもいいかもしれない。
…でもね、だからと言って____」
僕は彼女を見据えて言う。
「___女が男よりも強いというのは関係の無いことだと思うよ。」
僕の言葉に教室はシンと静まり返る。
オルコットも何も言えないでいる。
「…話はまとまったな。」
と、織斑先生が口を開く。
「では、一週間後の放課後に第三アリーナにて決闘を行う。
いいな?それでは、授業を始める。」
と締めくくり、授業を始めた。
全く…、本当に面倒な事になった。
結構スローペースですがコツコツやっていきたいです。
次回は箒さん関連のお話になります。
修正のお知らせ
クラス対抗戦の日程を二週間後に設定しておりましたが、それだと日数が足りなくなってしまうため、一ヶ月後に変更させてもらいました。
急な設定変更、誠に申し訳ありません。