絶対に2Bとだけは出逢いたくない!   作:機械のように機械を作る人生だった

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警告:ただちに戦域に戻るよう。
警告:作戦行動の随行。
警告:最終通告である。ヨルハ機体13Hは直ちに……バキッ


第1話

転生したら〇〇になってた!

っていうのは二次創作の定番だろう。

転生対象は様々なパターンがあり名ありキャラでもモブに近い奴に転生して英雄になってみたり、それこそメイン級になって目的のヒロインといちゃついたり、ヴィランキャラに転生して勘違いモノツンデレ味方キャラになってみたり。

 

まあ、何れにしても原作にいないやつが原作に介入すれば原作通りにならずにあたふたするのは共通だ。

 

そういう訳で私もその類から漏れずおもっくそ原作ブレイク中な訳だけども。

 

「どうしよう、思わず助けちゃった」

 

はい、この困惑した表情でショタの寝顔を眺めながら謎の光を手から発してるのが私こと13H。

んで、この古びたベッドの上で安らかに寝てるショタは誰だと思う?

 

なんと、この世界の主人公9S君です!!

いや、はい。弁明させてくれ。

 

私はなぁ、関わる気はなかったんよ。

物語に関わりたくない系元男転生者だったのよ。

なんなら、早いうちに偽装死して戦域離脱しよう、そうしよう、ヨルハに未来はねぇ~からっ!!って戦闘領域からの離脱に全速前進してた訳なんですよね。

 

そこでさ、ついつい2Bと9S見かけちゃったんだよね。

アレじゃん、原作ファンとしてはどうせ離脱して永遠にさよならバイバイするなら一目だけでも行き掛けの駄賃としてあのコンビのイチャイチャ見といても損ねーなとストーキングするのが当たり前じゃん。

 

そしたらさ、2Bさんが2Eさん化して硬くて長い物を9Sくんの無防備な後ろからブスっといったわけよ!!

 

その後も抵抗するショタを無理矢理押さえ込んで硬くて長い物を抜いては刺して抜いては刺して繰り返してぐったりと倒れたショタを放置して帰っていっちゃったんだよね。

 

私はどうしてたって?

 

顔を手で覆いながらその悲惨な光景みてましたよ。

ウッキウキで映画館に入ったら全く違うジャンルのブースに入っちゃってひぇ~ってなったわ!!

 

で、これが噂に聞く2Bさんが犯した罪の1つなんやなと事後の現場に恐る恐る近づいたらショタがピクピクと痙攣してたんよ。

つまり、生きてたんよね。

 

「見捨てられなかった」

 

んで、私はH型というドラクエで言えば僧侶、FFで言えば白魔な訳で助けられちゃう手段があり、原作のこと考えたくらいで目の前のショタを見殺しにするような冷血さを日本産まれ日本育ちの純正日本人だった私が持ち合わせてる訳もなく。

思わず助けちゃってるんですよねぇ〜。

 

よくある巻き込まれ系転生者だコレェ。

 

「ヤバい……かな?」

「ヤバいと思いますよ。僕、処分対象ですから」

「ピュイっ!?」

 

どうやらいつの間にか機能を復帰させてたらしいショタの声に思わず変な声を漏らしてしまった。

 

「だ、大丈夫?」

「ええ、アレだけ破損していたのに生き長えることができました。ありがとうございます」

「構わない。H型はそういうのが仕事だから…」

「そうですか……助けられたところで申し訳ありませんが先程も伝えた通り僕は処分対象のアンドロイドです。今から貴方を破壊しますのでバンカーに記憶データをアップロードするならお早めにお願いします」

 

ヒィッ!?

こいつ、助けられた恩を忘れて殺気向けて来やがった!

ピクリと肩を揺らして恐る恐る後退する。

H型はなぁ!弱いぞ!S型と比べても弱いかんなぁ!!

 

「冗談ですよ。僕の破損状態からそこまでの戦闘継続能力はありません。何も見なかった事にしてここから速やかな離脱を勧めます。すぐにでも、僕を殺しに来たE型モデルが仕留め損なったと戻って来るでしょう」

「問題ない。私とキミは既にバンカーとの接続が切れてる。言わば死人」

 

私は9Sの視線から逃れようと近くの瓦礫に身を隠しながら頭だけ出して答えた。

この日の為にコツコツとバンカーから自分を完全に切り離すプログラムをせっせと組み、ポッドの監視の目を避けるように許可されてないハッキングの練習をしてきたのだ。

 

というか、部屋に隠すように半端に組まれたプログラムあったから歴代の私が組み続けてたんだろうな……

 

「失礼ですが、貴女は?」

「13H」

「なるほど、あの脱走好きの13号でしたか。あまりにも脱走ばかりするものだから戦闘モデルとスキャナーモデルにだけは絶対にしないよう厳命つけられてる」

 

たしか、もう生産自体やめようって議題が出てましたよねぇっと呆気らかんに言うショタに身震いがした。

危なかったな私、今回の脱走失敗してたら私という存在がお蔵入りになってた可能性があったらしい。

 

というか、戦闘型の私とスキャナー型になった私なにしたん!?

私、他のH型と比べても微妙に弱い嫌な意味で特別モデルなんだけど、司令からは予算軽減のためのテストモデルとか言われてたけど、過去になんかやらかしたのか私!?

 

「安心しました。実は僕、今回2ビi……E型とは表の任務上では貴女の探索を命じられてたんですよね。たぶん、見つけたら貴女共々僕も破壊するつもりだったのかな?」

 

え?

なに、つまり私は私を殺しに来た人達をストーキングしながらニヤニヤしてたの?

や、やめろよぉ!S型相手でも厳しいのにE型も狙ってきたら死んでしまうだろうがぁ!!

 

「あ、安心してください。13Hさんは間違いなく機械生命体に破壊されたと結論付けてましたから。たぶん、そう確信ついたから僕も破壊されかけたんだと思いますし」

「そう。なら、いい」

「それに今は僕も13Hさんもバンカーから身を隠す身。言わば人生共有体です!

なので、その……先程はここから離れるように言いましたが修復の続きをしていただけたらなぁ……なんて」

 

少しだけ、ショタの治療をする事に悩む。

アッサリと話されたけど、こやつ、言わば私を殺しに来たヒットマンの片割れだし。

一応、ある程度の治して命の危機は救ってやったしもういいんじゃねって気持ちもある。

 

「あ、待って!ほ、ほら僕達スキャナーモデルは確かに戦闘型に比べれば戦うことは苦手ですが、それでも最新の個体です。13Hさんの前衛に立てますし、それにハッキングの性能もピカイチです。今後逃亡生活するのなら僕がいた方が戦闘でもハッキングでも便利ですよぉ〜っなんて」

 

じりじりと距離を取り始めた私にそうショタは言った。

確かにポッドの支援もない私達が生き延びるには論理ウィルス対策という点でも2人で行動した方が良い。

 

A2みたいに孤軍奮闘しながら論理ウィルスにも侵されない幸運を私が持ち得るとは思えないし。

 

「分かった。キミを治そう」

「ありがとうございます。よかった、ここに置いていかれたらどうしようかと思いました」




報告:転生者の本体はヨルハベースモデル13号となる。
その為、歴代の13号モデルはある意味ベースモデルの時点から転生者であるため。複数の彼女はあらゆる手段でヨルハという沈み行く鳥籠からの脱走を試みた。
彼女たちは己は己だけという強い自我が存在しバンカーへのバックアップを酷く嫌う傾向がある。
それこそ、一部機体は破損するだろう段階になってなお同戦域にいたS型モデルの独断でバックアップを行うまで拒否し続けた事例もある。

その行動原理は興味深いため13号モデルは生産され続けてはいるが流石に戦闘モデル及びスキャナーモデルが脱走を試みた際の被害は馬鹿にならないため現在は支援型かつアクセス権の弱いモデルのみの生産に限定されている。

報告:バンカーでは新たなヨルハ機体9Sが起動した。現在、ヨルハ機体9Sは2機存在する。
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