ガンダムSEED DESTINY 飛び立つ翼 作:izuki
目が覚めた。
知らない天井だ。
とりあえず体を起こす。少し体が重い長く寝ていたようだ。
「ここは…………」
部屋を軽く見渡すと少し空いた扉からこちらを見ている女の子と目が合った。
その子は扉を開けっぱなしにしたまま。
「ねぇーあのお兄ちゃん、目ぇー覚ましたよー」
と言いながらどこかへ行ってしまった。
…………まあいい……とりあえず状況を整理しよう。
そうして自分の記憶を少しずつ思い出し、整理していく。
(……そうだ私は散歩をしていてそのとき見つけた崖から落ちて、そして落ちていく途中、急に目の前が真っ白になって。次に目が覚めたら「アレ」の中にいていろいろ押してたら急に外に投げ出されて海に落ちて……)
そうして考えていると1組の男女が部屋へと入ってくる。
男性のほうは、肩に鳥型のロボを乗せ、優しげな雰囲気を持つ私と同じくらいの年齢だと思われる青年。
女性のほうは桃色の頭髪に水色の瞳、三日月が重なったような髪飾りを付け、男の方と同じく優しげな雰囲気を持っているが、どことなく掴み辛い雰囲気をしている。
この二人、どこかで見たことがあるような……そう思っていると。
「……気が付いた?」
「…………ああ」
男の声に私は返事をする。そして聞く。
「…………ここは?」
「ここはオーブですわ」
(オーブ?この場所の名前か?)
私は疑問を浮かべるが何処かで聞いたことがあるような気がした。
「そういえば自己紹介がまだでしたわね。私はラクス・クラインですわ、よろしくお願い致しますわ」
「僕はキラ・ヤマト、よろしくね」
(……!)
表情と声には出さなかったが、この二人の名前を聞いたことで思い出し内心ものすごくびっくりした。
けどそんなまさか……いや、けど今、現に私の目の前にいる。
自己紹介をする男女に対し返さないのは失礼だと思い、名前を言おうとするが少し考えて言い方を変える。
「……シキ・クレナイ」
「シキさんと言うのですね」
「よろしく」
「……よろしく」
とりあえず返事を返す。そして聞きたいことを聞いてみる。
「聞きたいことがある……私はなんでここに?」
「それは僕が話すよ」
そうしてベット横の椅子に二人は座り、キラ・ヤマトは私がここにいる経緯を話し始めた。
キラたちがシェルターへの避難中にキラが浜辺で倒れていたシキを見つけたこと。
放っておけずシェルターまで連れていき保護したこと。
そして今日目覚めるまで丸1日眠っていたこと。
「…………ということなんだけど、わかった?」
「……なるほど、とりあえずありがとう、助かった」
「いや、僕は当たり前のことをしただけだよ……それより聞かせてほしい。君はなんであんなところにいたの? 何があってあんな日に……」
「…………………………」
シキは考える。
私が今ここにいる理由はわかった。そして彼女ラクス・クラインが言ったオーブと彼らの名前からこの場所……いやこの"世界"が何の世界か大体予想がついた。
この予想が正しかったとして、私がなぜこの世界にいるのかはわからない……そもそも本当にこんなことがあるのか今でも疑問だ。
それに海中に沈んでいった「アレ」のこともまだ確認できていない。
そして今起こっていることは正直に言って到底信じられるものではないし、私自身もわからないことが多い。
本当のことを言っても信じてもらえるかどうか……
「………わからない、覚えていない」
とりあえず、嘘をつくことにする。
今はそっちのほうが都合がいい。
「自分の名前以外、よく覚えていない」
2人が驚いた表情をする。
「君……もしかして記憶が……」
無言でうなずく。
よかった、うまい具合に騙せたようだ。
「それでは、ご家族のことや出身はどうですか?」
「……わからない」
「……じゃあ、2年前の戦争のことは?」
(2年前……いや、まだ確信はできない)
「……わからない。2年前の戦争って?」
キラは語った。
2年前、地球とプラントと呼ばれるコロニーの間で大きな争いがあった、それがナチュラルとコ―ディネイターと呼ばれる人種のすれ違いで引き起こされた事。
そして今いるこの国がオーブという国でナチュラル、コ―ディネイター、どちらの陣営にも属していない中立国である事。
……ここまでの話を聞いて確信が持てた、ここは。
(やっぱりここは、”ガンダムSEED”の世界だ)
”機動戦士ガンダムSEED”2002年から2003年に放送された”ガンダムシリーズ”の1つに属するロボットアニメで、2004年には本作の続編として『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』も放送された。
さらに今年続編として18年ぶりに映画で、『劇場版機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が公開された。
私はいわゆる世間一般で言うオタクの部類なのでもちろん見に行った。その際見ていなかったSEED、とSEED DESTINYも見た。
「君、これからどうするの?そんな状態じゃあ……」
キラが聞いてくる。確かにこれからどうするかが問題だ。
現状、元の世界へと戻る手段は無い。
それに海中に沈んだ「アレ」をもう一度ちゃんと確認がしたい。
あれは恐らく私がこの世界に持ち込んでしまったもの。
そして本当に「アレ」が私の予想通りならこの世界に本来あるはずがないものだ、もし誰かに発見され悪用されたらと思うと……気分が悪くなる。どうにかして回収、もしくは某主人公のように破壊しなければならない。
私が考え込んでいると。
「……もし、君がよければだけど、記憶が戻るまでここにいたらどうかな?」
と提案してくる。
今、私が第一にすべきことは「アレ」の回収もしくは破壊、その為には情報が必要だ。
それにここでこの提案を断っても行くところもお金もない。
「……そうさせてほしい、しばらくの間申し訳ないけどお世話になります」
前の書き方と今の書き方どっちがいいですか?
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