俺の強化外骨格は完璧で究極なんだよォッ!   作:漢の子

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レッドフューチャー!出陣!

事を解決するために、外郭地区へとやってきた一向。そこでは、噂通り不良達が大暴れしていた。頭上を飛び交うホローポイント弾の数々。

 

キヴォトスの人間でも当たれば痛みを感じて怯むほどと弾丸。しかし、それを弾きながら戦場へ駆ける赤い影あり。

 

名は――レッドフューチャー。

その赤いパワードスーツは、戦場へと降り立つとその瞳で敵となる不良達を認識する。

 

「な、なんだこいつ!?」

 

誰かの言葉が木霊する……たしかにそうだ。いきなり戦場に現れた真っ赤なロボット。一体何なんだと疑問に持つほうが正しい。

 

しかし、そんな疑問に答えてくれる者はここには居ない……レッドフューチャーは腕を突き出すと、その腕が展開し無数の銃火器が姿を見せる。

 

 

次の瞬間、その火器が一斉に火を吹き弾丸を撒き散らした。放たれた弾丸は、土煙を巻き起こすほどに不良達へと襲いかかり、彼女達は目をぐるぐる回して気絶する。

 

しかし、それでも不良達はまだ数が多い……次々とやってくる不良。そんな不良達に、レッドフューチャーは武器を取り出した

 

「ちぃ……!これだぁ!」

 

そう言ってレッドフューチャー――の中にいるリョウ――は、背中を手を伸ばし、そこに掲げられていたあるものを取り出す。

 

それは、真っ赤な持ち手が特徴的な大太刀だった。かなり巨大で、2mあるレッドフューチャーが見つから程よいサイズに見えるが、普通の人間が持ったらそのアンバランスさに目を見開くことだろう。

 

これはレッドフューチャー用に百鬼夜行学院のとある刀職人に作ってもらった大太刀――名は面影(サーフィスシャドウ)

 

レッドフューチャーはサーフィスシャドウを構えて、近づいてくる不良達に向かって地面を蹴り、バーニアを吹かせて近づき……一閃。

 

不良達は声を上げる間もなく目を白くしてその場に痛みでうずくまる。

 

レッドフューチャーは振り向くことなくサーフィスシャドウを背中の鞘に収めて、また先へ突き進む。

 

……その様子を、戦闘を一段落して終えたユウカ達は唖然と、先生はこれ以上ないほどに目を輝かせてみていた。先生は思わず言葉を漏らす。

 

 

''やっぱりかっこいいなぁ!レッドフューチャーだっけ?''

「は、はい……彼、赤石リョウが作り上げた強化外骨格。所謂パワードスーツです。」

 

ユウカがそう答えると、スズミとチナツは何処か納得した様に呟く。

 

「なるほど、トリニティで偶に見かけますね。」

「ゲヘナでも見かけることが少々……」

「アイツ何処まで首突っ込んでるのよ!!」

 

ユウカはそう言って頭を抱える……しかし、それをハスミとチナツがフォローしようと言葉を紡ぐ。

 

「問題ありません。トリニティでは偶に来るスーパーロボットとして子供達に大人気です。我々の活動に協力してくれることもあります。」

「ゲヘナでは倒壊するビルから人々を助け出してくれた実績もあります。お恥ずかしいことに風紀委員としても助けられることが度々……」

「それが良くないってのよ……!!アイツはほんとにぃ!!」

 

ユウカとしては、永遠にミレニアムでおとなしくしていてほしい人材だ。あまり目立つような真似はしないでほしい……いくらあの男が度の超えたお人好しだからって、他自治区にまで手を伸ばすことはないではないか。

 

「見つけたぞ……黒幕。」

 

すると、不意にリョウの言葉がその場にいた4人の耳に入る。レッドフューチャーが見つめる先には……一人の少女が居た。

 

……矯正局から脱走した百鬼夜行学院の生徒、狐坂ワカモ。今回の一連の騒動の犯人だ。

 

「ふふ、連邦生徒会の猟犬さん達ですか、お可愛い事……」

「……サーフィスシャドウ!」

 

その叫びと共に、レッドフューチャーは背中から大太刀を抜刀し、地面を蹴り上げてワカモへと向かう。ワカモは、大きく飛び上がりその一閃を回避する。

 

ワカモが足場としていた車両が一刀両断されて崩れ去る。

 

「ふふ、中々素早いですね……しかし!」

 

ワカモは宙を舞いながら、レッドフューチャーに手榴弾を投げつける。次の瞬間、爆炎が機体を包んだ。

 

「ぐぁっ!」

 

腕で体をガードしながら大きくのけぞる。爆炎により機体温度が上がり、レッドフューチャーの節々から排熱のために煙が上がる。

 

「にゃろう!」

 

再びワカモを捕らえると、そこではワカモがユウカ達と再び戦闘を行っていた。リョウはそれを確認すると、ドローン君達を呼び寄せる。

 

「ドローンくん!」

『ヤルカー!ヤルカー!』

「やるぞッ!」

 

レッドフューチャーは、サーフィスシャドウを鞘に収めると腰にかけていた銃を取り出す。一見通常のオートアクションを、レッドフューチャーに似合うようにリデザインしただけの代物。

 

しかし、その代物にドローンくん達が合体する。次々とドローンくんが装着され、出来上がるのはレッドフューチャーに似合うスナイパーライフルだ。

 

レッドフューチャーはライフルを構えて、標準を動き回るワカモへと抑える。……確実に当たるまで、リョウはひたすらに待った。

 

幸い動き回るワカモにはまだ気づかれていない。リョウはライフルの腕は然程でもないが、レッドフューチャーとドローンくん達のソフトウェアのサポートもあって照準を合わせられ……遂にその時が来た。

 

「ここだぁっ!!」

 

次の瞬間、スナイパーライフルからは弾丸が一歩つ放たれる。放たれた弾丸は、丁度戦闘中のワカモの脚に命中する。

 

「ぐっ!?」

「っ!今よ!」

 

ユウカ達はワカモが体制を崩したその隙に一斉攻撃を行う。

 

溢れ出んばかりの銃弾がワカモを貫き、その面を一瞬外れそうになる。ワカモは咄嗟に仮面を手で押さえてつぶやく。

 

「くっ、ここまででしょうか!」

 

ワカモは咄嗟にもう片方の脚で地面を蹴り上げて、その場から離脱する……ワカモにとって、真の目的はここではないということだ。

 

「くっ!逃げられた!?」

「……今はワカモよりも、シャーレのビルへの到着を急ぐべきです。」

「そうですね……生半可に深追いするものではありません。」

 

悔しがるユウカを、チナツとハスミガ治める。

 

レッドフューチャーはその様子を眺める。すると、ドローンくん達は、銃から離れて、再び空中へ行き辺りの警戒を始める……すると、早速異常を検知したようだ。

 

「っ!?来るか!」

 

レッドフューチャーが身構えると、奥から陽炎と共に一台の戦車が現れた……トリニティ制式の巡航戦車、クルセイダー1型だ。

 

次から次へと面倒な奴らだが……リョウは、目の前に立ちはだかる戦車に臆することなく言葉を荒げる。

 

「クルセイダー……相手にとって不足はねぇ!」

 

そのままレッドフューチャーは手を天に掲げる。掲げた手は太陽へとかぶせる。すると、その手は真っ赤に輝き出す。

 

「物の一撃で終わらせてやる……!!」

 

レッドフューチャーは次の瞬間、地面を蹴り上げてクルセイダーへと向かう。クルセイダーは砲身を動かして、レッドフューチャーへと狙いを定め……砲撃を放つ。

 

「がぁっ!?」

 

レッドフューチャーは砲撃を避けきれずに被弾し、大きな黒煙が上がる……しかし、その黒煙を突っ切って飛び出す影もあった。

 

「ちぃ……まだまだぁ!」

 

レッドフューチャー――リョウは、怯むことなく煙の中を突き進む。こうなれば、もはや何度砲撃をくらおうが関係ない……ひたすらに突き進んでくる。

 

クルセイダーに乗り込む不良たちにとっては、これほど恐ろしいものはない。

 

「生ぬるいぜ!鉄拳ってのはなぁ!こうやるんだよぉぉっ!!」

 

そして、そのクルセイダーの前方にその燃え上がるように輝く拳を打ち付けた。

 

「鉄拳制裁!」

 

一撃食らわせると、数拍遅れてクルセイダーの正面が大きくへこみ、風圧と共に浮き上がりゴロゴロと爆破を上げながら転がっていく。

 

数度転がると、クルセイダーは爆破を数度沈黙する……すると、クルセイダーから慌てて不良たちが飛び出してくると、次の瞬間クルセイダーは爆発した。

 

爆炎が生み出す陽炎は、拳を握り構えるレッドフューチャーの影をゆらゆらと揺らすのだった。

 

 

 

 

 

 

レッドフューチャーが立ち尽くしていると、ほかの不良たちも対処し終えたらしく、ユウカ達と合流する。

 

「よっ!お疲れ。」

「先生の指揮のおかげで戦いやすかったですね。」

「スムーズにシャーレまで進めていると思います。もうシャーレのビルは目の前てす。」

 

スズミとハスミはそう言って、すこし先に見えるシャーレのオフィスビルへと目を合わせる。その間も、先生はレッドフューチャーを子供のような明るい目で見続けていた。

 

すると、レッドフューチャーの上半身が開き中から汗だくにリョウガ顔を出す。リョウはぜぇはぁと息をつきながら溜息をつく。

 

「ぷはぁ〜。熱ィ〜排熱がまだまだ課題だな。」

 

そう言ってリョウはレッドフューチャーを蛹から蝶が脱皮するよう脱ぐ。

 

「ドローンくん!」

『アイヨー!アイヨー!』

 

ドローンくん達は、レッドフューチャーへとワイヤーを伸ばして引っ掛けると、そのまま浮かべて空の果てへ飛び去っていく。

 

「……これでヨシ!」

「相変わらず無茶するわね、アンタも。」

「そうか?」

 

ユウカの言葉に、リョウは首を傾げる。すると、恍惚とした表情で去りゆくレッドフューチャーを見送る先生に、リョウが声を掛ける。

 

「先生?先生ぇ?」

 

''……はっ!ごめん、あんまりにも格好いいからつい……''

「っ!だろぉ!先生、わかるか!?このロマンが!」

''勿論!日本刀にゴッ◯フィンガー!排熱から何から何までロマン尽くし!''

「いやぁ、中々理解されねぇんだけどな……先生、アンタ見る目あるよぉ!いやぁ、来てよかったぜ、アンタみたいな人と出会えたんだからな!」

 

リョウと先生は、何やら波長が合ったらしく楽しそうに話している……ユウカ達はそんな風に話す2人を見て、底しれぬ疎外感を感じたとか……感じなかったとか。




ロボットに日本刀は良く合う……武器の名前を名刀の英訳にするのはガンダムアストレイの武器の菊一文字(ガーベラストレート)虎徹(タイガーピアス)から着想を得ました。

武器はトマホークやらハンマーやらコマやらヨーヨーやら色々候補はあったのですが、ここは王道に刀で行く事にしました。
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