僕のヒーローアカデミア ~MAN OF STEEL~   作:スルタン

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この作品に目を留めていただきありがとうございます。この作品は前作主人公の続投作品となります。試験的な投稿となりますのでもしかしたら削除するかもしれませんのでその際はご了承していただくことをお願いいたします


エピソード −1

 

此処はとある地方の田舎の村、そこにほんの幾つかの工場や工房が並ぶ一角。年季の入った工場の建屋から金槌の叩く音が響く、中で作業着を着た一人の青年が鉄床と向き合い赤熱した金属の塊を打ち延ばしている

 

「・・・」

 

形を整え成形し終えた金属を隣に置く、そこにも数本の同じ形の物が置いてある。それと同時に彼の背中に声が掛かる

 

「おう、ご苦労さん。そろそろ仕事も終わりにしよう」

 

壮年の男性に反応して振り返る

 

「あ、もうそんな時間ですか」

 

「仕事に打ち込むのはいいが、詰めすぎるのは良くないぞ?」

 

「そうですね、すぐ片づけます」

 

青年は手早く道具を整備し片づけを始める、少しした後定時になるまで休憩所で数人の職人の人と雑談を交わす

 

「所でお前、高校はどうすんだ?」

 

雑談をしていた中年の男性に青年は質問される

 

「ええ、実はまだ悩んでるんです。進学しようにも費用が掛かりますからね・・・」

 

「でもよう、中卒だと就職にも響くぞ」

 

「今なら支援制度もあるからそれを使って学校に行けるし、お前の頭なら国立にも行けるだろう?」

 

白髪交じりの高齢の男性も話に加わる、この人はこの工房の親方だ。青年は腕を組みながら考える

 

「ですが」

 

「週に2,3日この工房での仕事もそうだがそれ以外にも幾つか掛け持ちしてるだろう。学生の本分は学業だ、受けるだけ受けてこい。それから決めてもいいだろ」

 

親方に諭され、青年は決心したようで返事をする

 

「わかりました。丁度来週の月曜に進路の話がありますので先生と相談してみます」

 

「ああ、そうした方がいい。正直お前はこの村に留まるのはもったいないと思っててな」

 

「おうとも、いっそ此処から飛び出して。自分の実力を確かめてこい!」

 

「はい!」

 

 

それから少し後定時になり青年は帰路に就いていた、日も沈みかけ。夕食の食材を買いに小さなスーパーで買い物した後、自身が住んでいるアパートに入った。青年の体にはめっぽう窮屈な部屋だが彼自身結構気に入ってるので何とも思わない。シャワーを浴びて食事を済ませた後、2時間ほど勉強した後、就寝するまでの時間潰しに読書をしている。スマホは中学を卒業するまで持たないことにしている

 

「・・・」

 

3月の夜風が窓から入ってくる。風の音だけ聞こえる、田舎なので車も疎らでそれを除けば静かだ、それも青年は気に入っている。次いでだからと小さめのラジオを取り出し番組でも聞いてみようと電源をつける。周波数を合わせていると幾つもの放送局の音声がブツ切りで聞こえるがニュースの放送局に合わさった時に臨時速報が流れる

 

『緊急速報です、横浜港に停泊していましたクルーズ船が犯罪者集団にジャックされたとのことです。現在も情報が錯綜しており詳しい事はわかっていません、繰り返します・・・』

 

青年はラジオから発せられる音声を聞いて数秒思考した後立ち上がる、工房の休憩所のテレビで停泊するという話を聴いていたので事態は直ぐに理解できた、青年はアパートのドアを開けて外に出ると、丁度高齢の女性と鉢合わせる、このアパートの大家さんだ

 

「おゝとりさんこんばんは。こんな時間に何処に行くの?」

 

「大家さんこんばんは、ちょっとコンビニに行こうと思いまして」

 

「あら珍しい、貴方がコンビニに買い物なんて。何か切らしたりしたの?」

 

「いえ、ふと久しぶりにコーラが飲みたくなりましたので・・・」

 

「そうなの、暗いから気をつけてね?中学生の貴方がこんな時間に出歩くのはあまりよくないから」

 

「ええ、わかりました」

 

大家さんと短い会話を挟んだ後、コンビニへと続く道を外れ雑木林の中に入る

 

(本来ならばプロのヒーローの人達が解決してくれるから問題ないはずだけど・・・嫌な予感がする、行って見るか)

 

上着を脱ぎ上半身は上下一体の黒いボディスーツとゆとりを持たせた長ズボンに登山靴に履き替える。夜空を見上げジャンプすると上空に向かって垂直に飛行し始める、念の為周囲に気取られない様スピードを絞る。雲を突き抜け満点の星空の下、事件が起きている方角に左眼がナビゲーションを表示する

 

「この方角だな、行ってみよう」

 

両手を前に出し横浜に向かって飛び立った

 

 

その頃、横浜港の港湾には警察車両が所狭しと集まり、上空には警察のヘリが客船の上空を旋回している、

 

『おいテメェら!!燃料入れるだけでいつまで時間かけてんだ!さっさとしろ!!!』

 

シージャック犯の一人が船のスピーカーを使い警察とヒーロー達に怒号を浴びせる。それに警察側もスピーカーで応える

 

『今燃料を入れている!予定がずれたからゴタゴタしてるんだ!それにこんな大型だと1時間や2時間で終わるわけないだろ!!』

 

警察側も警察側で怒号を飛ばす。その状況を横目に全身に炎を纏ったような大男が客船を睨む

 

「エンデヴァーさん、間違っても突入するなんてこと、止めてくださいよ」

 

「そんな事するわけないだろ。まだ人質が中にいる以上下手には動けん・・・ホークス、船の状況はどうだ」

 

ホークスと呼ばれた男は紅色の翼を羽ばたかせエンデヴァーの横に降り立つ

 

「見えるとこ全部見ましたけど、駄目ですね。至る所に見張りがいますしそれに奴らが身に着けている装備、ありゃ軍で使う物でしょうね。あんなのどうやって船に仕込んだんだ?」

 

「貨物を積み込む業者になりすましたか、金でも掴ませたか・・・だが今はその詮索は後だ」

 

ホークスの疑問にエンデヴァーが制する。シージャック犯と警察が膠着状態になっている間、客船の巨大な船体の近くの水面からゆっくりと青年が顔を出す

 

(どうやら警察側は燃料補給を可能な限り遅くして時間を稼いでいるようだ・・・)

 

静かに素早く泳いで船の影に隠れる。船体の壁を見上げそれに指を付け登り始める

 

(幸いこの船は客船だからバルコニーや客室の窓も海面から近いようだ、よし)

 

青年の目の前に丁度客室の窓が開いていた

 

(運がいいな)

 

素早く忍び込み扉を少し開け通路を確認する通路の先にある突き当りにジャック犯の一味が二人、なにやら話している

 

「おい、爆薬の準備は終ったか」

 

「ああ、船底と隔壁を吹き飛ばすには十分な量を仕掛けた。次いでに燃料タンクにもな、外洋に出たら必ずヒーロー共が突入してくる。その隙に予定の場所で潜水艦と合流して脱出した後に起爆して船諸共吹き飛ばすってのは、ボスも中々考えたもんだ」

 

タバコを吹かしながら今後の予定を話し合う二人の後ろから影が伸びる。照明の光がなくなった事に気付いた二人が振り返った瞬間一人の男の首に手刀が叩き込まれ白目を向き倒れる

 

「こっ、こいつ!!ヒーローか!?」

 

もう一人の男が慌てて肩に掛けていた銃を取ろうとした時首根っこを掴まれ客室に押し込まれる。余りの力に銃を落とす

 

「がっ・・・ゲフッ・・・!!」

 

「爆薬を仕掛けたと聞きました、できれば詳細な場所を教えていただきたいのですが・・・それと潜水艦の場所も」

 

「だ・・・誰が、テメェなんかに・・・が!?」

 

男が言い返そうとした時足が宙に浮き力が強まる。足をばたつかせながら藻掻くが無駄な足掻きである

 

「僕はヒーローではありません、ですが人質を取っている以上。ヒーローでなくても看過できないこともあるのです」

 

「わ・・・わかった、言うよ・・!」

 

それから1、2分後、青年は客室から出る。扉の隙間から白目を向いたジャック犯が見える、彼らが持っていた銃器を取り弾倉を外し捨てると今度は銃本体を野球ボール大になるまで潰し通路を歩きながら捨てた

 

 

「やっと終わったか、ったく時間取らせやがってよぉ」

 

操舵室に陣取るジャック犯のボスが悪態をつく、時間稼ぎとわかっていたが下手に刺激して突入されればそれはそれで面倒な事になっていたのだからだ。イラついていた表情もやがて口角が吊り上がる

 

「まっ、こっちからしてみれば爆発を大きくしてくれる材料を馬鹿正直に運んできてくれたことには感謝してるがな!ハッハッハッ!!」

 

ボスが笑うと同時に周囲の手下も笑い始める、その隅で船長と船員が苦悶の表情を浮かべる。そこにボスが近づき銃を向ける

 

「さて、船長さんよ。部下に指示を出してくれ、早速出航だ!支持する海域まで安全航行で頼むぜ?」

 

「ぐっ・・・!」

 

船長は苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべる。ボスはそれを小馬鹿にしたように笑う

 

「オイオイ!!どうしたんだよ船長さん。海の上じゃみんな兄弟姉妹だろ?なぁ?アンタらが海の藻屑になるまで家族のように仲良くしようじゃないか??」

 

しゃがみ込み煽りに煽るボスを睨みつけるがそんなことお構いなしに部下に指示を出す

 

「よし!お前ら、此処ともオサラバする準備だ。盗んだ物を乗せ換える準備をしておけ」

 

部下たちはその指示を聞いて見張りとボスを残して操舵室から出ようとした時、突然客船全体の電源が落ちたのだ。直ぐに非常灯が灯るがこの状況で余りにも頼りない、その異常事態を港湾にいた警察もヒーロー達も気がつかないはずがない

 

「客船の明かりが落ちたぞ!!」

 

警官の一人が声を上げる、エンデヴァーとホークスが船を見上げる

 

「何が起こったんでしょう」

 

「・・・原因はわからんが、向こうは想定していない事態のようだ。今なら行ける!行くぞホークス!!」

 

「やっと俺らの出番っすね!!」

 

エンデヴァーが炎を推進力にして飛び上がりホークスも翼を広げ後に続いた

 

「なんだ!なにがあった!!おい、答えろ!!」

 

さっきまで余裕そうにしていた表情は消え失せ船長に銃を押し当てる

 

「だ、誰かが電源室の電源を落としたんだろう。なんの操作もできないから配線を弄ったんだろうな。お前達はもう逃げられん」

 

「テメェ・・・!!!」

 

「ぎゃあ!」

 

「ヒアアッ!!」

 

「ボス!助けッ!!」

 

ボスが青筋を浮かべ引き金を引こうとした時部下が次々と暗がりに消えて行く。非常灯と港湾の照明しか差し込まない暗い操舵室に誰かいる

 

「だ、誰だ!!どこにいる!出てこいっ!!!」

 

動揺し周りに銃を向けるその時操舵室前方に黒い人影が現れる。その正体は青年だった

 

「これはテメェの仕業か・・・!!!」

 

「はい、その通りです」

 

青年が応えたと同時にボスが銃を発砲する。が、それを避けようともせずに片手間で掴み取った

 

「!!、それがテメェの個性か!」

 

「いえ、元からです」

 

淡々と答える青年に今度はスイッチを突き出す

 

「銃弾を掴んだぐらいで調子乗るんじゃねえぞヒーロー!!コイツを見ろ!!この船には爆弾が仕掛けてある!本来は此処を脱出した後で吹き飛ばす予定だったが・・・」

 

言いかけた時青年がボスの足元に向かってブロック状の物体を放り投げた。視線を向けるとそれは自分らが仕掛けた爆薬だった。ただそれは霜だらけで冷気を出しながら完全に凍結しているが

 

「貴方の部下の方から全て聞きました、設置したものは全て処分させていただきました。悪い事は言いません、投降した方がよろしいのでは?」

 

その時遠くから音が響く、ヒーロー達と機動隊が突入したようだ。突然の事で混乱した部下達はまもなく制圧されるだろう。ボスはそれを自棄になったのか船長の首に腕を巻き銃を押し付けると操舵室から外に出る。青年は念の為目出し帽を被って後を追う、ブリッジからヘリポートへボスは船長を引き釣りながら移動するのを青年は歩きながら後を追う。ヘリポートに辿り着くと船長を突き飛ばしそこに置かれていた物に走り寄り掛けていた布を目繰り上げた

 

「はっ、ハハ!!どうだ!!これなら流石のお前もひとたまりもあるまい!!」

 

「・・・」

 

ボスが高笑いしながら青年に向かって叫ぶ。そこには複数の銃身が環状に並んだ所謂ガトリング砲だった。アームで懸架されておりそれを青年の方へ向ける

 

「この20ミリのガトリング砲なら貴様も耐えられまい。許しを請え!!今なら楽に殺してやるぞ!!ハッーハッハッー!!」

 

「HAーHAHAー!!」

 

高笑いするボスに被せる様に特徴のある笑い声が響く、ボスと青年が声のした方向へ顔を向ける、煙突の上で腰に手を当て仁王立ちをしている、逆立った前髪、画風が違う出立ち、日本が世界に誇る平和の象徴、オールマイトである

 

「トウッ!!」

 

オールマイトが跳躍し、二人から少し距離を取る様にスーパーヒーロー着地をする

 

「ここまでだヴィラン共・・・何故かって?」

 

オールマイトは立ち上がりながら前口上を発しファイティングポーズをとる

 

「私が来た!!!」

 

ヴィラン共と言われたのでボスと青年は横目で視線を合わせた。少なくとも青年の方は完全に勘違いされていた

 

TO BE CONTINUED




この作品を御一読していただきありがとうございます。文章を考えているうちに長くなりましたので、申し訳ありませんが一回話を挟ませていただきます、興味が湧いて執筆を始めて見ましたが取り敢えず仮の投稿とさせていただきます、物語と原作キャラの描写などで無理と判断した時は申し訳ありませんが投稿を取りやめる場合がありますがご了承の程お願い申し上げます、御意見、御感想がありましたら参考にさせていただきますので宜しくお願いします
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