僕のヒーローアカデミア ~MAN OF STEEL~   作:スルタン

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今回はUSJ編の終わりまで行ければいいと思います


エピソード 8

 

「ヴィランン!?バカだろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホ過ぎるぞ!!」

 

切島の言う通り此処はヒーローを養成する為の学校でありその教師達も皆プロのヒーローである、いうなれば敵地のど真ん中にヴィランはいるのだ。それでも乗り込んできたのは何らかの自信があるのだろう

 

「先生、侵入用センサーは!」

 

「もちろんありますが・・・!」

 

八百万が13号に警備システムの確認する、13号も侵入者に反応するはずのセンサーが全く機能していないことに僅かに困惑している

 

「現れたのはここだけか学校全体か・・・何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういう事が出来る個性がいるってことだな・・・」

 

轟は眼下に広がるヴィラン達を見据える

 

「校舎と離れた隔離空間、其処に少人数が入る時間割・・・バカだがアホじゃねぇ。これは、何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」

 

相澤はマフラーを伸ばしサングラスを掛け下り階段に向かう

 

「13号避難開始!学校に連絡試せ!センサーの対策も頭にある連中だ、電気系の個性が妨害している可能性もある。上鳴お前も個性で連絡試せ」

 

「っス!」

 

矢継ぎ早に指示を飛ばした相澤がヴィランに向かうのをその背中に緑谷からの声が掛かる

 

「先生は!?1人で戦うんですか!?あの数じゃいくら個性を消すって言っても!!イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛だ!正面戦闘は・・・」

 

「緑谷」

 

イレイザーヘッドの個性である抹消が複数なのか単体なのかに対して効果があるのかは分からないが発動系や変化形のような身体能力を向上させるような個性相手では力負けするし多数を相手にするのは危険という緑谷の指摘を相澤が制する

 

「一芸だけじゃヒーローは務まらん。13号!任せたぞ」

 

下り階段を飛び降りマフラーを広げながらヴィランへと飛び込む、個性を消している対象をサングラスを掛けて隠しているので攻撃しようにも個性が発動しない、自身の個性が消されているかもしれないという心理状態のラグを利用して隙を作り、捕縛布で絡めとりヴィラン同士ぶつけたり体術で無力化している

 

「すごい・・・!多対一こそ先生の得意分野だったんだ」

 

「関心している場合じゃない!!早く非難を!!」

 

「させませんよ」

 

緑谷は相澤の戦闘を見て感心している、その背後で飯田が緑谷に避難を促していると彼らの眼前に黒い霧が現れる

 

「初めまして。我々は敵連合、僭越ながら・・・この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは・・・」

 

ヴィランは黒い霧を全体に広げながら迫る

 

「平和の象徴、オールマイトに・・・息絶えて頂きたいと思っての事でして」

 

ヴィランの予想とは違った目的に生徒のほぼ全員が耳を疑う

 

「本来ならば此処にオールマイトがいらっしゃるはず、ですが。何か変更があったのでしょうか?まぁ・・・それとは関係なく」

 

13号はヴィランが悠長に話している隙に指先のカバーを外す

 

「私の役目はこれ」

 

そう言いかけた時爆豪と切島がヴィランに飛び掛かり爆破と殴りで攻撃する

 

「その前に俺達にやられることを考えてなかったのか!?」

 

切島は硬化させた腕を構えながら叫ぶ

 

「危ない危ない・・・そう・・・生徒とは言えど優秀な金の卵」

 

「駄目だ退きなさい、2人とも!!」

 

13号が自身の個性を使おうとした時ヴィランの黒い霧が生徒達を呑み込む。健は念の為息を止めながら身構える、霧に包まれて緑谷達の姿が見えなくなる。引き込まれる感覚を覚えながら霧が晴れて視界が回復すると其処は辺り一面に建築物が燃えている

 

「ここは・・・火災ゾーンだったか、結構本格的だな」

 

空中から投げ出されるも即座にバランスを取り片膝を着いて着地する。その時その背中に声が掛かる

 

「おゝとり!無事だったか!」

 

「尾白君、君もこっちに来てたんだね」

 

立ち上がりながら振り向くと尾白が駆け寄ってくる

 

「どうやらあのヴィランは物体を別の場所に移動させる個性を持っていたようだね」

 

「ああ、単独で俺達の前に現れたのも納得だ。ただ分断させるなら一人で現れても問題なかったんだ・・・油断した」

 

尾白は周囲を警戒しながら話す

 

「あれは最早初見殺しの様な物だよ。何も情報もないのにいきなり対応できる人は早々いない。今はこの状況を何とかしないと」

 

健がそう言った直後、地面を擦る音と同時に足音が周りから聞こえてくる

 

「その様だな。足音の数からみて結構な数だな」

 

尾白が振り返ると道路や倒れた建築物から多数のヴィランがこちらに近づいてくる

 

「ちっ・・・どれくらいのガキが来るかと思ったが2人だけかよ・・・」

 

「そう言うなよ。逆に多すぎると返って面倒になるだろ、その分弄って遊べばいい」

 

手や背中、様々な所から火を出したり周囲の炎を操ったりしているヴィランが凶悪な笑みを浮かべながら尾白達を見据える

 

「おゝとり。どうやらこの火災ゾーンにいるのは俺達だけらしい」

 

「そのようだね尾白君。他のみんなは別の場所にいる、彼らの無事を信じよう」

 

尾白と健は背中合わせで立ちヴィラン達を威嚇する

 

「どうする尾白君、真正面からやり合うのは大変そうだけど・・・」

 

「相手がどれくらいいるのかわからない以上余計な消耗はできないな・・・ここはヒット&アウェイで行こうと思うけど。どうだ」

 

「一撃離脱・・・各個撃破しながら逃げる、名案だね。逃げながら時間を稼いで助けが来てくれればこっちの勝ちってことか」

 

2人がブツブツと話しているところを痺れを切らしたヴィランが一斉に襲い掛かる

 

「何さっきからブツブツ言ってんだゴラァッ!!」

 

「もういい!やっちまえ!!」

 

四方から迫るヴィランを無視して2人同じ方向に走り出しその先にいる2人のヴィランを尾白が尻尾を振りかぶりそれが頬にめり込み殴り飛ばし健が膝蹴りを腹部に当て仰け反った所を抱え上げ後ろへ放り投げる

 

「逃げるぞおゝとり!」

 

「捕まらなければ勝ちだね」

 

2人は障害物をパルクールの要領で走り抜ける。尾白は更に尻尾を使い健以上に器用に移動している

 

「その個性、便利だね」

 

「便利だけど、しっかり扱えるまで苦労したさ。でも日常生活はどうにもならない」

 

健は学校生活での尾白を思い出す、椅子に収まらずスペースから溢れている姿を

 

「確かに・・・気の毒に・・・」

 

「止めてくれ、返って悲しくなる」

 

 

それから10分程後、尾白と健は追ってきたヴィランを物陰から奇襲し無力化しては逃げるを繰り返す。ヴィラン達も倒されては逃げていくを繰り返す2人に苛立ち動きが直情的になる

 

「これで何人目だ?大分倒したと思うが」

 

「さっきので16人目。最初に出くわした時全部で20人いた、統制が取れているように見えなかったからそれで全員だろうね」

 

物陰に隠れ残りのヴィランを覗き見る尾白に応える健、先ほど奇襲を仕掛けてから少し経つがヴィランの増援はない

 

「・・・どうやらおゝとりの予想は当たってるみたいだ。あれから人数も増えていない、一気に畳みかけるか」

 

「そうだね、片づけてこのゾーンを出よう。暑くて敵わないから」

 

2人は左右に別れ物陰に隠れながらヴィラン達を挟み撃ちにする

 

「クソッ!!あのガキ共どこに行きやがった!」

 

「ヒーローのクセにコソコソしやがる!!」

 

ヴィランが苛立っているのを見計らい目を合わせ飛び出す

 

「ッ!来た!」

 

「テメェらやれ!!」

 

「誰に向かって命令してんだクソ野郎!!!」

 

「お前らこんなとこで言い争いすんな!!今はっ・・・!?」

 

ヴィランが言い争いをしている隙に尾白が回し蹴りでヴィランの首を捉える。ヴィランは白目を回して倒れる。健は胸部に逆水平チョップを叩き込む、鈍い音と共に後退りするヴィランの脚にローキックを打ち体勢を崩した所で胸倉を掴み持ち上げた後地面に叩きつける

 

「こんなあっさり!?」

 

「バカ!動け・・・!?」

 

尾白が縦回転させ遠心力で勢いを付けた尻尾をもう1人のヴィランの背中に叩き込み、健はビンタをかましよろめいた所を前蹴りで蹴りだし壁に叩きつける。少し辺りを見回しヴィランが現れない所を見ると此処一帯の脅威は排除できたようだ

 

「・・・どうやらこれで全員ってことだな」

 

「うん、これで20人・・・足音もない。取り敢えず安全だね」

 

尾白は健の報告を聞いて息を大きく履いて膝に手を付く

 

「ぷはっ!よかった・・・!なんとか切り抜けられた、君のお陰だよ」

 

「尾白君こそ。あの動きは相当訓練を積んでいたと見えるよ、尻尾を使ってできる動きを最大現に引き出してた」

 

「そういう君こそ、無駄な動きがない。言うのもなんだけど1年や2年で出来る動きじゃない」

 

「まぁ・・・頑張ったからね・・・」

 

健は一瞬遠い目をしてすぐさま元に戻る

 

「よし、そうすればここから・・・」

 

尾白がそう言いかけた時2人の背後から影が現れる。鋭いプレッシャーに尾白はどっと汗が吹き出し、健は表情を険しくさせお互いに振り返る

 

「なんだ・・・あれ・・・」

 

振り向いた二人の視線の先には3メートル程の巨体に黒い体躯、なにより特徴的なのは剥き出しの脳髄とそこから生えている眼で剥き出しの刃が露出している

 

「・・・あのヴィラン・・・他の奴とはなんか違うぞ」

 

「確かに、異様な雰囲気・・・只者じゃないね」

 

2人が構えを取り警戒する。ヴィランは地面に固定されている支柱に手を引っ掻け乗り出したと同時に飛び込んできた

 

「はや・・・っ!!??」

 

「しまっ!」

 

ヴィランが間をすり抜けたと同時に2人は弾き飛ばされる。尾白は壁にぶつかり健は地面に叩きつけられる。ヴィランは地面を擦りながら止まりゆっくりと振り返る

 

「がっ・・!ゲホっゲホっ!!早すぎて目で追えなかった・・・!」

 

尾白が背中の痛みからの圧迫感で咳き込む

 

「このスピード・・・予想以上だ・・!」

 

健は毒づきながら立ち上がった瞬間ヴィランが眼前に立っていた。その拳を振りかぶり健の頬を捉える

 

「ぐぅ・・・ッ!!」

 

殴り飛ばされた健は瓦礫にぶつかるもそれは粉々に吹き飛びそれに巻き込まれる形で半ば埋まってしまう

 

「おゝとり!くっ・・・!!」

 

尾白はクラスの中で一番巨体の健が軽々殴り飛ばされた事に驚きながらも追い討ちをする為か近づいているヴィランに向かって走る。恐怖している己の脚に喝を入れながら

 

「うおおおっ!!!」

 

瓦礫に飛び乗り尻尾を使って跳躍。数メートルの高度を取り回転を付け最大限の遠心力を付けた尻尾を頭部に叩き込んだ

 

「・・・なッ!?」

 

並のヴィランであれば地面に叩き伏せられるであろう渾身の威力で放った一撃だった。が、ヴィランは少し体勢を崩した程度で全く動じていない

 

「そんな、あぁ!?」

 

ヴィランは尾白の尻尾を掴み地面に叩きつける。倒れ伏す彼の背中を踏みつけ掴んでいた尻尾を引きちぎろうと引っ張り上げる

 

「~~~~~ッ!!!!」

 

激痛とぶちぶちと何かが千切れる感覚に尾白は声にならない声を上げる。尻尾の根元が内出血で変色し始めた時。尻尾を掴んでいたヴィランの前腕を別の手が掴み取る、万力にような握力で掴まれた腕は指が食い込みヴィランの手が徐々に開き尾白を解放する

 

「うっ・・・!おゝとり!!」

 

「尾白君!大丈夫かい!」

 

健がヴィランの腕を引き上げもう片方の腕で首を絞めている。後ろに体重を掛けヴィランの足元にいる尾白から引き剥がす。十分に距離を話した後首に回している腕に力を入れ絞め落とそうとする

 

「くっ!」

 

ヴィランは自由な腕で肘打ちで脇腹や顔を殴打する。それに負けじと尚も締め上げる

 

「ぐあっ!」

 

ヴィランはこのままではやられると判断したのかはわからないが健の顔を掴み無理矢理引き剥がし前方に叩きつける。今までのお返しとばかりに倒れている健の顎を蹴り上げる

 

「がっ!!」

 

蹴り上げられた健は縦に数回回転して背後の柱に背中をぶつける。息をもつかせぬ勢いでヴィランは健の首を掴み拳を振りかぶり顔面を殴る、殴られた衝撃で健の後頭部が柱にめり込む

 

「おゝとり!!!」

 

尾白の叫びにヴィランは意を介することなく腹や胸も殴りどんどん体がめり込んでいく。数度の殴打の後ヴィランが掴んでいた首を放し数歩下がる。健は解放されて柱から瓦礫と共に出で片膝を着く。体の至る所に切り傷ができ出血している

 

「・・・・」

 

健はヴィランを睨むが一瞬だけ視線をずらす。ヴィランが止めといわんばかりに拳を振りかぶり眼前に迫った瞬間ヴィランの体が一瞬浮く

 

「おゝとり!今だ!!」

 

尾白がダメージを受けた尻尾で背後から足払いをしたのだ。どんなに重量がある相手でも攻撃する時に重心が移動するのでそれを狙っていたのだヴィランは完全に体勢を崩し背中から倒れる

 

「うおおっ!!」

 

健は直様飛び込み直上からヴィランの顔面に下段突きを叩き込む、地面が割れヴィランの頭部はそこにめり込む。衝撃音が止み健が拳を引き抜く、ヴィランは白目を向き完全に伸びていた

 

「ふぅ・・・倒せた」

 

「はぁ・・・はぁ・・・今度ばかりは駄目かと思ったよ・・・」

 

健はヴィランが気絶している事を確認した瞬間片膝を着き、緊張の糸が切れた尾白が尻もちをついて座り込む

 

「君の機転のお陰だよ、ありがとう」

 

「それはこっちの台詞だよおゝとり。君がいなかったら俺はやられたいた・・・」

 

尾白はもし自分が1人でこのヴィランに遭遇していたらと考える、その末路を考えないように頭を振る

 

「それは僕も同じだよ、尾白君がいなければ勝てなかった」

 

健が尾白に近づき尻尾の付け根を看る

 

「内出血を起してる、筋繊維や筋も痛んでるね」

 

「大丈夫、この程度・・・ッ!!」

 

尾白は尻尾を動かそうとするが激痛で言葉が途切れる

 

「アドレナリンで痛みの感じにくくなってただけさ、治まれば痛みが出てくる。ちょっと待ってて」

 

健はバックパックから冷却シートとバンテージを取り出し冷却と圧縮するようにテーピングする

 

「できるだけ動かさないで。後でリカバリーガールに看てもらおう」

 

「ありがとう、でもそれを言うなら君もじゃないか?」

 

健は尾白に指摘され自身も負傷している事に気付いた

 

「これは一本取られたね」

 

その後消火栓を見つけ消化ホースを使ってヴィラン達を縛り付け拘束して健が中央広場に向かって引き摺っていくことにした。尾白も手伝おうとしたがヴィラン達を見張って欲しいとお願いし彼もそれを承諾した。火災ゾーンを出た時に休憩所があったので少し休んでいると何かがドームの天井を突き破って行くのが見えた。その後銃声が聞こえ遠目から入口に教師達が見えた

 

「どうやら俺達、切り抜けられたみたいだ」

 

「よかった、行こう。みんな無事だといいけど」

 

「ああ」

 

2人は中央広場にむかって歩き始めた

 

TO BE CONTINUED




今回はここまでです。主人公設定は次辺りで載せればいいなと思います
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