僕のヒーローアカデミア ~MAN OF STEEL~   作:スルタン

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今回は体育祭目前までです


エピソード 9

 

USJに敵連合と名乗る集団が奇襲、生徒達が散り散りになりヴィランに襲われる事件が発生したが、オールマイトの活躍により最悪の事態は回避できた。教師達によってA組の皆が保護されている所で尾白と健も其処に合流する事が出来た、捕まえたヴィランを引き摺って来てたのを見られたらみんなびっくりしてた

 

「16・・・17・・・18・・・両脚重傷の彼を除いて・・・ほぼ全員無事か」

 

警察も到着し刑事の塚内が生徒達の安否を確認する

 

「尾白くん、おゝとりくん・・・今度は燃えてたんだってね。2人で・・・強かったんだね」

 

グローブとブーツだけ見えている葉隠が尾白の肩に手を置く

 

「ヒット&アウェイで凌いでたよ・・・それに俺1人じゃ切り抜けられなかったよ。あんなのに出くわしたらとてもじゃないけど勝てなかった。彼のお陰だ」

 

捕まったヴィラン達が警察によって外に連れ出される中、拘束具で雁字搦めにされた脳無も一緒に連れ出されている

 

「おゝとりくんすごいよ!あのでっかいヴィラン倒しちゃうんだもん!!」

 

「尾白君が隙を作ってくれたからだよ。あのまま殴り合いになってたらどうなるかわからなかったから」

 

「所で葉隠さんはどこにいたんだ?」

 

尾白が逆に葉隠に質問する

 

「土砂のとこ!轟くんクソ強くてびっくりしちゃった!!」

 

葉隠が轟を指さす。当の本人は内心葉隠を巻き込みかけた事を焦っていた

 

「僕がいたとこはね・・・どこだと思う!?」

 

「そうか、やはり皆のとこもチンピラ同然だったか」

 

「ガキだと舐められたんだ」

 

青山が皆に自身がどこに居たか当てさせようとするがみんな聞いていないので丁度横にいる蛙吹に吹っかける

 

「どこだと思う!?」

 

「どこ?」

 

「秘密さ!!」

 

「取り敢えず生徒らは教室へ戻ってもらおう。直ぐ事情聴取って訳にもいかんだろう」

 

「刑事さん、相澤先生は・・・」

 

蛙吹はシカトを決めて塚内に重傷の相澤の容態を聞く。塚内はスマホを取り出し病院に電話を掛ける

 

『両腕粉砕骨折に顔面骨折・・・幸い脳系の損傷は見受けられませんが、ただ眼窩底骨が粉々になってまして・・・眼に何かしらの後遺症が残る可能性もあります』

 

「だそうだ・・・」

 

「ケロ・・・」

 

「13号の方は背中から上腕にかけての裂傷が酷いが命に別状なし、オールマイトも同じく命に別状なし、彼に関してはリカバリーガールの治癒で十分処置可能との事で保健室へ」

 

「デクくん・・・緑谷くんは・・・!?」

 

麗日が塚内に緑谷の容態について聞く

 

「緑・・・ああ彼も保健室で間に合うそうだ。私も保健室に用がある。三茶!後頼んだぞ」

 

「了解」

 

「君達二人も一緒に来てくれ、怪我の治療をしてもらおう」

 

「はい」

 

「わかりました」

 

塚内に促され尾白と健は皆より一足早く警察車両に乗り校舎の保健室に向かったが、保険室が満員との事だったので職員の休憩で使う仮眠室で手当てを受けることになった、暫くしてリカバリーガールがやってくる

 

「チューーー!!」

 

リカバリーガールの唇が現実ではありえないぐらいに伸び尾白の頬に吸い付くと内出血で変色した尻尾の根元が元に戻り擦り傷の治癒していく

 

「ありがとう、リカバリーガール」

 

「今回は状況が状況だったとはいえよく無事だったさね、本当によかったよ」

 

尾白が自身の体を確認しながら彼女に礼を言う。リカバリーガールは救急箱から医療キットを取り出しながら続ける

 

「オールマイトも言ってたよ、こんなに早く実戦を経験したA組は必ず強くなるってね・・・私としては無理はしないで欲しい所さね」

 

今度は健の方を向いて手招きする

 

「今度はアンタさ、此処に座りな」

 

「いえ、これぐらい放っておいても治りますよ」

 

「それぐらい元気なら個性使うまでもないけど消毒と傷の保護はしないといけないんだよ、さあ」

 

「・・・」

 

健があまり気が進まない様子を見てリカバリーガールは僅かに表情を変える

 

「此処には私とこの子しかいない。誰にも言わないよ、あんたも、いいね?」

 

「・・・?はい」

 

尾白が何の事かわからないようだが取り敢えず返事をする

 

「・・・わかりました」

 

健はボロボロになった体操服を脱いで所々破けたボディ―スーツを上半身だけ脱ぐ、彼の体は全身の手術痕と常識では考え難い傷痕が上半身全体に至る所にあり無事な所を探す方が難しい程だった。体中に皹が入ったような傷や打撲傷や切創痕、胸部と背中には肩から腹部まで斜め一直線に深い切り傷の痕、おまけに背中一面にケロイド状に広がった酷い火傷の痕に槍か何かで突き刺された腹部の傷痕、見るも痛々しいものであった

 

「これは・・・!」

 

「人に見せたくないものわかるさね」

 

リカバリーガールは納得しそのまま手当を始める

 

「どうしてわかったのですか?」

 

「年を取るとなんとなくわかるもんなのさ、特にこういう仕事をしてるとね」

 

リカバリーガールは傷の事を聞くわけでもなく淡々と治療を終える

 

「さ、これで終わり。安心しな、この事は誰にも言わないから」

 

「ええ、ありがとうございます」

 

ボディスーツを着なおし体操服を小脇に抱えて立ち上がりお礼を言う

 

「俺も君に何があったのかは聞かないし聞くつもりもないよ。でもこれだけは言わせてくれ、なにがあっても俺は君の友達だ」

 

「・・・ありがとう尾白君」

 

「さぁさぁ、早く教室に戻りな。まだ学校は警戒態勢だからね」

 

リカバリーガールが2人に教室の戻るよう促す、尾白と健は仮眠室を出て自分達の教室に向かって行った。教室に戻ると先に戻っていたクラスメイト達に心配されたが何とか宥める、その後相澤の代理でセメントスがHRを担当し、明日が臨時休校になり明後日は通常授業との事で今日の学校は終了となった

 

 

波乱のUSJでのヴィランの組織的襲撃事件から2日後

 

「皆ーーー!!朝のHRが始まる、席につけーー!!」

 

「着いてるよ、着いてねーのおめーだけだ」

 

「くっ!!」

 

飯田が委員長としてクラスメイト達を席に着くよう促す。だが瀬呂のツッコミの通り飯田を除く全員が既に座っている、其処に教室の扉が開く。飯田は一瞬で席に座る

 

「おはよう」

 

「相澤先生復帰早ええええ!!!!!」

 

相澤が朝の挨拶をするが顔全体に包帯が巻かれ両腕を包帯とギブスでガチガチに固定されている

 

「先生!無事だったのですね!!」

 

「無事言うんかなぁアレ・・・」

 

飯田の言葉に麗日がツッこむ。生命の無事を考えれば間違っていないが肉体的な無事とは程遠い

 

「俺の安否はどうでも良い・・・何よりまだ戦いが終わってねぇ」

 

覚束ない足取りで教壇に立った相澤の言葉に一同がどよめく

 

「戦い?」

 

「まさか・・・」

 

「またヴィランがーー!!?」

 

爆豪、緑谷、峰田が続けざまに疑問と動揺と悲鳴を上げる

 

「雄英体育祭が迫ってる!」

 

「「「「クソ学校っぽいの来たああああ!!!」」」」

 

「待って待って!ヴィランに侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」

 

ハイテンションになるのもわかるがUSJにヴィランの大群が攻め込んできた事実は既に世間に知れ渡っている。そのような状況で全国規模のイベントを開催する事に批判的な意見が出るのは目に見えている

 

「逆に開催する事で雄英の危機管理体制が盤石だと示す・・・って考えらしい。警備は例年の五倍に強化するそうだ、何より雄英の体育祭は、最大のチャンス・・・ヴィラン如きで中止していい催しじゃあねぇ」

 

「いやそこは中止しよう?」

 

「峰田くん・・・雄英体育祭見たことないの!?」

 

「あるに決まってるだろ。そういう事じゃなくてよ・・・」

 

峰田が言いたいことはヴィランにいつまた襲撃されるかわからないのに間を置かずに開催するのは危険なのではないかとかそういう事だろう

 

「ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ、かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今は知っての通り規模も人口も縮小し形骸化した・・・そして日本に於いて今嘗てのオリンピックに代わるのが、雄英体育祭だ」

 

「当然全国のトップヒーローも観ますのよ。スカウト目的でね!」

 

八百万の言う通り、全国生中継となれば必然的に視聴者の中には現役のヒーロー達も観るだろう。ダイヤの原石を見つけたいプロからすれば絶対に外せない見本市みたいなものだ

 

「資格取得後はプロ事務所にサイドキック入りが定石だもんな」

 

「そっから独立しそびれて万年サイドキックってのも多いもんね。上鳴あんたそーなりそう、アホだし」

 

「くっ!!」

 

耳郎にそこまで言われるが大方当たっているので否定できない上鳴である

 

「当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる・・・時間は有限。プロに見込まれればその場で将来が拓けるわけだ。年に一回・・・計三回のチャンスだ、ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ。体育祭までの二週間、気張っていけ」

 

 

「おゝとりちゃんは体育祭あまり乗り気じゃないの?」

 

「ん?」

 

昼休みの昼食時、今日は弁当の日なので蛙吹と一緒に食べている。なんかこれが恒例になりつつある

 

「相澤先生が言った時貴方殆ど動じなかったからよ、こういう行事は苦手なのかしらって」

 

「あぁ、いや。雄英体育祭は毎回見てたから知ってたけど、いざ自分がそれに出場するってなると却って冷静になるというか」

 

「ケロ、心のどこかで焦っても仕方がないって気持ちがあるってことね」

 

弁当のおかずを箸で持ち上げながら言い当てる蛙吹

 

「そうだね、蛙吹さんの読みは正解だよ。焦るよりプロヒーロー達にどうアピールするかの方に意識が向いてるって事かな、体育祭でしかまともにアピールする場面がないから」

 

「梅雨ちゃんって呼んで。このイベントで成績を残さないと有名所からスカウトが来ない、相澤先生の言う通り経験値に差がつくって言ってたのは決して大げさじゃないわ」

 

健は顎に手を当てる

 

「でも、僕はこういうのは無駄に緊張してしまうんだ。人に見られるのはあまり好きじゃないんだよね」

 

「ヒーローになったら人に見られるもクソもないわよおゝとりちゃん」

 

「・・・うん」

 

蛙吹にキッパリと正論を言われ何も言えない健であった

 

TO BE CONTINUED




次回から数話ほど体育祭編で投稿するかもしれませんのでお待ちいただければ幸いです
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