ウマとシカによる仁義なき戦い!馬鹿により繰り広げられる縄張りバトル!ファイッ!!

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うましかのこのここしたんたん

虎視虎子、都立日野南高校の通う女子生徒。学級委員長、清楚で成績優秀品行方正──そして人を虜にしてやまないこの美貌。これ以上無いほど順風満帆な高校生活を送っていた…

 

 

送っていた!

 

「日野市の女子高生ハトの襲撃を受け死亡って…放送されるかも··· これから毎朝この道を通るたび…私の顔を思い出すかも··· あのとき助けていればって···一生引きずって生きていくかも···」

 

電柱の電線に頭部には大きく立派な角を生やした少女?がその立派なツノを引っ掛けぶら下がっていた。

思わず2度見し、その非現実な光景に見て見ぬふりを選択するも捕捉されてしまい、今の状況へと繋がるのであった。

 

「もう!分かったわよッ!」

 

見開かれるシカの眼光。その圧に耐えきれなくなった虎視虎子は助けだすために動き出すと同時に隣から声が。

 

「ばひひん!シカよ、随分無様な姿ウマねぇ!」

「ヌン!?お前は!!」

 

虎視虎子と同じ都立日野南高校の制服に身を包んだ男。身長が高く、少し見上げるとウマの顔が。

 

「馬ァ!?なん、なにこの状況!?」

「おっといきなり隣で声を出してすまないひひん。…ん?クンクン…これは…!!」

「なんで歯茎剥き出しに!?」

「フレーメン反応ウマね」

 

ウマは何かに納得したように尻尾をビンビンに逆立てながらも、まずは煽るのが優先だと虎視虎子から1度目を離し、シカを馬鹿にしたようにブルルッと鼻を鳴らし揶揄る。

 

「おやおや可哀想に、その無駄にデカくて邪魔なツノ、へし折って助けてやろうかばひん?」

「あ?やんのか?家畜の分際でシカ様に喧嘩売るのかオラッ!」

「んだと野良畜生が!人から鹿せんべいを恵んでもらってる鹿せんべい乞食が!」

「な、なんだとぉ!」

「我々ウマは遥か昔から人と共存し、共に手を取り合い生活してきたひひん!だがシカはどウマ?お前らシカは害獣として扱われ今や狩猟の対象とまでされている厄介者ではないかばひん!」

「あの、そこまで言わなくても…」

 

徐々にヒートアップしていく2人?2匹の口論を宥めようと虎視虎子が間に入るも2匹は止まらない。

 

「でも野生のウマは絶滅したよね?野生で今も生きてるシカに遺伝子レベルで劣ってるよ」

「この糞シカが…ッ!!」

「(あっ、急所入った)」

 

ウマはシカの言葉が余程効いたのかヒヒーンと嘶く。

 

「私はこのシカの自慢の脚力でここまで跳んで引っ掛かったんだけど…(起きたら引っかかってた)ププッ…ウマじゃここまで跳べないよね」

 

ウマはキレた。決定的な何かがキレた。

 

「舐めるなシカ!跳ぶのはシカの専売特許じゃねえんだぜ!走るだけがウマの取り柄じゃないひひんッ!!」

 

助走からの力強く華麗な跳躍。ウマは軽々シカと同じ高度に達し、勝ち誇った笑みを浮かべたと同時に首に衝撃。

 

「バサシィ!!?」

「首が電線に絡まったァ!?何やってんだコイツら!?」

「助けを欲ース」

 

シカと同じくウマの長い首が電線に絡まり宙ずり状態に。

 

「くっ、首が長く美しいばかりに…」

「くっ、ツノがデカくて美しいばかりに…」

「馬鹿馬鹿しい…もう放ってこう」

 

見捨てて立ち去ろうとする虎視虎子。それに焦った2匹は助けを乞う。

 

「いいのかー!?宙吊り死体が発見されるぞー!連日ニュースで放送されるぞー!きっと後悔するぞー!」

「くっ!!助けないと君のことを死ぬまで嘶いて騒音トラブルを起こしてやるウマー!」

「それが助けを乞う奴らの態度ッ!?」

 

脅しとも言う。

 

 

 

 

▽▽▽

      

 

 

「生☆還!」

「どウマありがとう」

「(こいつらクッソ重てぇ…!)」

 

何とか救出されたウマとシカ。2匹は嬉しそうに体を伸ばし感謝の言葉を虎視虎子に送る。

 

「ありがとう、ヤンキーのお姉さん」

「別にこのくらいどうってことないか…ら…ってヤンキーのお姉さん!?」

 

虎視虎子は誰にも言えない秘密がある。それは虎視虎子が元ヤンであること。

高校デビューとともに足を洗い優等生イメージを築き上げて来た。それがバレてしまうとこれまでの努力が水の泡。故に今まで隠し通して来たのだが…突如現れた何処の馬の骨とも知れないシカにその秘密に言及され動揺を隠せないでいた。

 

「ハ…ハーーーー!?ヤンキーって誰が!?」

「お姉さんが」

「ハーーーーーー!?ちっちちちちちっちちちち違うわよ!何言ってんの!どこ見て言っちゃってんの!立てば芍薬座れば牡丹と呼ばれるこの私が!?ヤンキー!?

あああああありえないでしょ!」

「そっか〜…ヌーン…でも匂うんだけどなぁ…」

「何が!?」

「ツノも反応してるし」

「光んのそれ!?」

 

虎視虎子は助けを求めるかのようにウマに声をかける。コイツと仲悪いなら私の味方になってくれるかもと一抹の願いで。

 

「あなたからも彼女に何か言ってくれませんか?元ヤンと言われても何が何だかよく分からなくて…」

「ブルル…ん?俺とは昔会ったことあるだろウマ?」

「は?」

「いやだなぁ、忘れちゃったばひん?俺たち併走した仲じゃないかひひん」

「訳わかんない!?いつどこで!?私おま…貴方みたいな人?と併走したことなんてないんですけど!?」

「あれは3年前の夏の出来事だった」

 

ほわんほわんほわんほわん、暗い夜の帳の中で走るバイク。その後ろでコアラのように運転手に抱きついているのはかつてのバリバリヤンキーだった虎視虎子であった。

 

「ふぅーーー!!夜風が気持ちいいぜ!」

「アネゴ!あんまりはしゃいで振り落とされんでくださいね!」

「わーってるよ!…ん?何か変な音しねぇか?」

「そうですか?」

 

パカラッパカラッ。確かに耳をすませばバイクのエンジン音以外に何かが聞こえる。車やバイクのエンジン音では無い何か。

そう、これはまるで…蹄の音のような。

 

「ヒヒーンッ!!」

「ぎゃあああ!?なんだこの馬!?」

「なんすかこいつ!?早さ比べっすか!ウチらに喧嘩売るたァいい度胸してやがるっす!」

「おい馬だぞ!?公道に馬が走ってて何も思わないのか!?」

「しっかり捕まっててくださいアネゴ!!ぶっ飛ばすぜベイベー!」

「無視すrナァァアアーー!!?」

 

虎視虎子は二度とバイクに乗らないと決意した夜であった。

 

 

 

 

「何勝手に回想入ってんだ!?てか何この映像!?何で第三者視点!?」

「な?思い出したかひひん?」

「ってかあの時の馬お前かッ!?おかげで私は………いや、人違いでありませんこと?オホホ…私バイクに跨ったことすらありませんので…」

 

では私は急ぐのでと踵を返し学校の方へ急ぎ足で去る虎視虎子。チラリと時計を見れば…

 

「やばい遅刻する!?あいつらと話し過ぎた!!」

 

優等生のレッテルを貼られている虎視虎子に遅刻は許されない。故に全速力で走る。

時刻は始業前の5分前。走っても間に合わないがそれでも…!!

 

「後ろ空いてるウマよ」

 

いつの間にか併走していたウマ。指差すのは背中。前方には先程のシカがぶら下がっている。

 

「うッ…!!いや、けど遅刻には変えられない…!!」

「人を乗せて走らせるのがウマの喜びばひん!!特に「持ち手が無いと不便だよね」バサシィ!!?」

「きゃああああ!?何で刺したの!?」

 

シカがツノを取り外してヌンッとウマの頭に突き刺す。ドクドクと血が流れ虎視虎子は悲鳴をあげる。

 

「これがホントの馬刺しだね」

「ぶっ殺すぞシカ野郎!!」

「メスだよ」

「ツノ生えるのは雄だろ振り落とすぞ!!」

「そんなこと言っていいのかー?今のご時世LGBTが主流の時代にその発言!大丈夫かー?根絶やしにされないかー?」

「ウマには動物愛護団体がついてるから大丈夫ウマ!」

「それに私のことは公式が女の子って言ってるから?知らないの?情弱ってやつだね」

「公式が勝手に言ってるだけだばひん。生えてるか生えてないか、俺のこの目でシカと確認しない事には信じないひひん」

「ほれ、どうだ」

「ホホース…うっわ…俺の口からじゃ言えないばひん」

「いや言えよ」

「うるさいシカウマね!早く降りろウマ!」

「あれれ〜?やっぱり2人乗せて走るのはキツかった?ごめんねぇ、そこまで力が無いとは思わなかったよ。シカたないから降りてあげるよ」

「ギギギッ!!絶対後で蹴り喰らわせてやるウマ!!」

 

 

ギリギリ間に合った。

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

    

「(ったく…今朝のヤツらは何だったのよ…同じ制服だったけどこの学校の生徒?)」

 

虎視虎子は朝から疲労困憊といった様子で机に突っ伏している。

そんな様子を周りの生徒達からは「虎視さんがこんなギリギリの時間に来るなんて珍しい」「お疲れなのかしら」「体調が良くないのかも」など心配の声が飛び交っている。

 

「えー出席を取る前今日はみんなに転校生を紹介します」

 

朝のHR。担任である鵜飼の言葉に虎視虎子は嫌な予感を掛け巡らせる。

 

「この時期に転校生…いや、まさかな…」

 

「さ、入って」

「はーーーい!むっ?」

 

シカの少女は大きなツノが扉に引っかかりつっかえる。

 

「ウーマウマウマ!自分のツノの大きさも把握出来てないなんてばひん!ツノは大きくても脳は小さかったウマね!」

「ヌン!」

 

ウマの煽りに青筋を立てながらも力ずくで扉を破壊し入室する。

 

「ばひひ!笑わせてもらったバサシッ!!?」

 

続いて入室したウマはその高い身長故に顔面を強打する。

 

「(自分も把握出来てねぇじゃねぇか!!)」

 

そんなド派手な登場をした2匹は黒板の前に立ち自己紹介を始める。

 

「のつ!鹿乃子のこです!のこたんって呼んでね!」

「わぁ!」

「可愛い!」

「のこたーん!」

「(いやツノ生えてますけど!?ドア突き破ってますけど!?何で誰も突っ込まないの!?え?スルー?私がおかしいの??)」

 

和やかな歓迎ムードに虎視虎子は心中頭を抱えるもまだ自己紹介は終わっていない。

 

のこたんの自己紹介が終わると次はウマがチョークを手に取り黒板に名前を書いていく。

身長は大体190cm程。首から下は筋肉質な普通の人間なのだが首から上はマスクを被っているかのようにウマ。完全なるウマ。リアルウマである。

 

「身長高ーい」

「いい身体してんねぇ!」

「(何で誰も疑問に思わないの?ツノだけだからさっきのはまだ理解出来るけどコイツは完全なる馬だよ!?)」

「ちょっとアリかも…」

「かっこいいよね…」

「(正気かお前ら!!?)」

 

カッとチョークを鳴らし、書き終わったのかくるりと身を翻す。黒板に書かれたのは馬馬馬刺羅という文字であった。

 

「(ばば ばさら…?凄い厳つい名前ね…)」

馬馬馬刺羅(うまうまばさら)です。馬が3つで馬さんって呼んで欲しいウマ」

「(読みがウマなの!?場を使ってないから珍しいと思ったけど!!)」

 

そこで1人の女子生徒が手を挙げて質問する。

 

「はいはいはーい!2人は知り合いみたいだけど仲いいんですか?」

 

空気が凍る。

 

「ああん?」

「反吐が出るウマ」

「このウマは馬刺しって呼んだけてね」

「んだとジビエ?」

「ヌ〜ン?」

 

ゲゲゲゲゲゲ、ヒュヒュヒュヒュンと互いにバチバチとメンチを切りながら威嚇し合う。

 

「あらあらあら、あなた達仲良いのね、初めての環境で友達がいるなんてなんて心強いのかしら!」

「「どこが!!」」

「ウマは誇り高き奇蹄目!シカのような偶蹄目とは相容れられないひひん!」

「蹄が奇数って中途半端じゃない?偶数の方が美しいよね?」

「奇数の美しさも分からんとは流石シカ、偶蹄目風情には分からないウマか…」

「ヌヌヌンッ!」

「ババババッ!」

 

鵜飼の言葉に更にヒートアップする2匹。

 

「あぁ!始まってしまうわ!ウマとシカによる…縄張りバトル!」

「皆!避難して!」

「(縄張りバトル!?初耳なんだけど!?なんで皆普通に順応してるの!?縄張りバトルってスプラトゥーンでしか聞いたことないんですけど!?)」

 

「その蹄カッ捌いて偶蹄目にしてやる!」

 

先に仕掛けたのはのこたん。その軽やかな動きで馬さんの背後を取る。そしてツノを構え突撃。

 

「ヌ!?」

 

パカラッ!蹄が地面に擦り付けられる音が鳴ると同時に放たれる馬さんの後ろ蹴り。シュボッと空気が爆ぜる。のこたんは大きく蹴飛ばされ教室の壁に大穴を空けて頭から突き刺さってしまう。

 

「おっと、1発でウマっちまったか。親シカから学ばなかったウマか?ウマの後ろに立つな。俺はちぃとばかし足癖が悪いばひんよ」

「(急なバトル展開来た!?さっきまでギャグ漫画みたいな感じだったのにバトル漫画みたいになってる!?路線変更は余程話が面白くないと難しいぞ!)」

「くふふ、私が何の策もなく飛びかかると思ったかウマめ!」

 

のこたんは頭を壁から引き抜きながら不敵に笑う。ゴリゴリツノが瓦礫に突っかかるが無理やり引き抜き馬さんにツノの先端に引っかかっているモノを見せつけるように掲げる。

 

「そ、それは…!!」

「ヌヌン!これこそ私の目的!」

 

のこたんのツノには、オレンジ色のものが引っかかっていた。オレンジ色で、長く、太い。ほんのり甘くカリカリとした生の食感は食べるもの皆全てを魅了しては止まない野菜。

 

「人参だーーー!?ツノがうねうね動いてる!?」

「このツノはちとツノ癖が悪くてね。…少しでも動いたらこの人参は私の胃の中に」

「この卑怯者ォ!!それがシカの、やり方かァ!!」

 

のこたんの奇策。馬さんには効果覿面のようで、奪い取った人参をクルクルと手で弄ぶのこたんを血走った目で睨みつけている。

 

「く、いいだろう!お前がその気なら俺にも考えがある!」

 

ウマが懐から取り出したのは複数の薄い板のようなものが白い紙で十字にまとめられた塊。

 

「鹿せんべい…!」

「(何でそんなの持ってんの?)」

 

ダバーっとヨダレが滝のように流れ出すのこたん。そんなのこたんを見て馬さんはニヤリと笑う。

 

「この鹿せんべいを…水に付けてやるひひん…!」

「な、何だってー!?鹿せんべいはサクサクとした食感が売りなのに、水に浸されたらシナシナになって台無しになっちゃう!そんなことするなら人参が無事に済むとは思わないことだね…!」

「チッ、シカめ…!」

 

場は膠着状態へと移行する。どちらかが動けば人参が消え去り鹿せんべいがシナシナの水浸しに。

どちらも1歩も引かず睨み合う。

 

「(あほくさ)」

「喧嘩は良くないですよ、それなら2人で交換すればいいんじゃないですか?」

 

鵜飼の仲裁の言葉にその手があったかと2匹は瞠目する。

そして恐る恐る交換し、お互いにそれらを貪り食う。

 

「ムシャァ」

「うめ、うめ、うめ」

「そこはウマいじゃないの?」

「…………ウマいッ!!!」

「(こいつ完全にキャラを作ってやがる…!!)」

「あぁ!長きに渡るウマとシカの争いが遂に終わったのね!今日は和平記念日、この瞬間に立ち会えて光栄だわ!」

「なにその昔からあるらしい争い、私知らないんだけど?そんなに泣いてまで興奮することなの?」

 

虎視虎子の疑問に応えるものは誰もいなかった。

実際には馬さんの鹿せんべいが無くなり損しただけだが誰もそれに気付いていない。

 

 

 

自己紹介が終わり2匹は席に移動する。場所は虎視虎子の…

 

「(両隣ッ!?挟まれた!オセロなら私も裏返っちゃう!)」

 

元々角席の所謂主人公席だったのだが不思議な力で2列目へと移動させられている。馬鹿パワーによる現実改変能力である。

 

「(こいつらに絡まれて変なこと言い出したら私の高校生活がオジャンになりかねない!なら先手必勝!)ご、ごきげんよう!あなた達転校生だったのね」

「あ!今朝の!」

「これはこれは奇妙な縁もあるウマねぇ」

「私は虎視虎子。一応このクラスの学級委員長をやっているわ」

「へぇ、そうなんだ」

「ほほーぅす」

「分からないことがあったらなんでも聞いてね」

「ありがとう!」

「(あれ?意外と上手くやり過ごせそうじゃない?な〜んだそこまで心配することなかったわね!)

私のことは好きなように呼んでくれて構わないわ」

「好きなように?分かったよ!ヤンキーのお姉さん!」

「……は?」

 

一瞬の静寂の後、教室中の生徒達が騒めく。

 

「虎視さんがヤンキー!?」

「シンジラレナーイ!」

「聞き間違いよね!?」

「(何でそっちは反応すんだよ!?もっと他にツッコむところあるだろうが!!!特に馬!馬!)」

 

すると馬さんはチッチッチッと指を振りながのこたんを嘲笑う。

 

「分かってない、シカ、お前は何も分かっちゃいない」

「ヌヌン?」

「下手だなぁ、シカ。下手っぴさ…!人の心を察するのが下手!やはりシカは人の心が分からないひひん!これがシカと人のハイブリッドだと?笑わせるウマ!」

「な、なんだとぉ…!」

「彼女はヤンキーであることを隠したがっているウマ!今日話した限り上辺だけは清楚系美少女!」

「上辺だけは余計なんですけど!?」

「シカ、お前の言うヤンキーのお姉さんは彼女の隠したいと言う思いを無下にしてしまっているばひん。よってその呼び方は適切では無いウマ」

「(そ、そうよ!もっと言ってやりなさい馬!)そ、そうですよねぇ!まぁヤンキーなんて言い掛かりなんですけど!」

「だからこう呼ぶべきだばひん。聖処女と」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハ……ハァ─────!?」

「バサシッ!?」

 

虎視虎子による咄嗟に放たれた正拳突きが馬さんの鳩尾を正確に穿つ。ガハッと体の中の空気を全て吐き出し、きりもみ回転しながら馬さんは吹き飛び血反吐を吐きながら地に倒れ伏せる。

 

「虎視さんが処女!?」

「まさか虎視さんが…」

「興奮してきた…」

 

そんな血に濡れた光景には無反応のクラスメイト達だが虎視虎子が処女だということには大きな反応を見せていた。

 

「な、何をするばひん!?ウマを殴るなんて動物愛護団体が黙ってないウマよ!?」

「うるせぇ!!セクハラだぞセクハラ!セクシャルハラスメントだクソウマ!それに私がゴニョゴニョ(処女)だって根拠はあるのか!?」

「だって俺のユニコーンセンサーが反応してるし」

 

ウニョッと馬さんの額から飛び出す長いツノ。

 

「きっしょ!」

「ついでに」

「ヌギャアッ!?」

「シカのツノも光ってるひひん!」

「それとって大丈夫なやつ!?」

 

ブチッとのこたんのツノを折って虎視虎子に見せつける馬さん。

 

「根拠を言えって言うから出したのになんでそんなにツッコムひひん?」

「そんなの根拠じゃないじゃない!それにさっきからその語尾と笑い方気になる!1つに統一しろ!」

「バッヒッヒッ!それは我がアイディンティティを捨てろと?いくら聖処女と言えどそれは「シカえし!」

バサシッ!?」

 

もう片方ののこたんのツノが馬さんの腹を貫く。

 

「返してもらうよ私のツノ、ついでにヌンッ!」

 

倒れ伏す馬さんから自身のツノを奪い返し、ついでとばかりに馬さんの額から伸びるツノをへし折った。

 

「ごめんね、みんなの前でヤンキーだなんて言って?これからは処女のお姉さんって呼ぶよ」

「だからあんた達はまともな呼び方出来ないのか!?それにツノが生えてきて光るからゴニョゴニョ(処女)って!!そんなのなんとでも言えることじゃない!」

「え?じゃあ処女じゃないの?」

「いや…それは…その…」

 

 

処女確定

 

 

 

 

「こしたん、のこたん&こしたんって感じでよかろ?」

「勝手にあだ名つけないでくださる?」

「じゃあヤンキーのお姉さん」

「聖処女でも可ひひん」

「こしたんでいいです」




馬馬馬刺羅
普段は競馬場でバイトしている完璧で究極の現馬神。オッズは1.1倍。座右の銘は人馬一体。ウマと人のハイブリッド。





次回予告

『日野南高校!チキチキ虎視虎子王決定戦を開催します!』
『お姉ちゃんの処女は私のモノォ!!私のだぞッ!』
『(鹿せんべいください)』
『(こいつ直接脳内に…)』
『虎視さんがいつも肌身離さず持ち歩いている…『 黒歴史ポエムノートよ!』ですが…』
『何!?』
『そこに今朝追加されたばかりのオリジナルソングを答えよ』
『 (いやぁぁぁあ!?深夜テンションで作曲したオリジナルソング!?なんで先生が知ってるの!?)』
『何それ聞きたーい』
『わ、私にお姉ちゃんのことで知らないことがあるなんて』
『ウーマウマウマ!この程度も分からないなんて所詮その程度だったって訳ばひんね。フルで歌ってやるウマ』
『自信満々の馬馬くん!答えをどうぞ!』
『ずずんずっちゃっちゃ(クネクネ)それいけ元ヤンこしぃたぁん(ネットリ)』
『死ねぇ!』
『バサシッ!?』



続かない


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