ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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115話 【悲報】ユズちゃんのテンションがおかしい

なんかふらふらするけど、僕、そんなに疲れてたかなぁ……ぐっすり寝た気がするのに、まだ体がふらふらするー。

 

【よろよろユズちゃん】

【大丈夫? 夢遊病とかじゃない??】

【ま、まあ、ユズちゃんだから……】

 

「……そ、そうだ、柚希さん! 君は――」

 

「あ、あやしゃんあやしゃん、カメラ、あっち向けて? みっつとも」

「え? あ、はい……」

 

僕はごそごそと、ポーチの中を漁る。

 

そうだ、忘れてたんだ。

 

ずっと渡してあげたいって思ってたのに、ずっと忙しかったから。

 

【え、ちょ】

【見えない】

【なんにも見えない】

【岩なんて見てどうしろって言うんだユズちゃん……】

【草】

 

【カメラ! カメラ戻して!!】

【ユズちゃん……今度は一体何をしでかすんだ……】

【ユズちゃんユズちゃん、もう戦いは終わったのよ……?】

 

「……あったぁ」

 

僕の手が、慣れた感触をつかむ。

 

女の子の必需品。

学校で、良く「持ってない?」って聞かれるやつ。

 

僕自身が使いもしないのに、いつも予備で持ち歩くようになったそれを1個あげると何個かもらえるってループで、1ヶ月くらいすると結構貯まってお母さんと理央ちゃんに渡すやつ。

 

僕自身は必要ないけども、お母さんから見せられて使い方とかも知ってるし、なんなら興味本位で僕も使ってみたことあるし、使ってるし。

 

あれってぱんつに貼り付けるんだよね。

テレビのCMよりずっとちっちゃいんだよね。

 

で、つけてるとなんかもどかしい感覚がしてこそばゆいんだ。

 

でもぱんつが汚れないからなんかしあわせなんだ。

持ちきれないくらいで余ってるときは、よく自分で使うんだ。

 

女子たちからいろんなメーカーのもらうし、バイト先でお客さんに聞かれることあるし、知っといた方がいいなって。

 

どうせいつも女の子のぱんつだし、つけててもおかしくないし。

 

ううん、むしろ女の子のぱんつだからこそ、男のでもっこりしちゃうのを抑えられるこれはすごいんだ。

 

ほんと、ぱっと見るとぱんつの上からなら生えてないように見えるんだもん。

 

男なのに。

 

……ぼくは男なのに!

 

「ゆ、柚希さん!? なぜわた――俺のズボンに」

 

「――おかしくないのにぃー!!」

「わ゛――――――――っ!??」

 

なんかむかついたから、物陰に引きずり込んで下ろそうって思ってた優さんのズボンを思いっ切り下げる。

 

ちょうどベルトの硬いとこも壊れてたから、しゅるんって靴下まですぽんって。

 

「柚希さん!?」

 

【何が起こってる!?】

【草】

【月岡の声で草】

【ユズちゃん、謎の絶叫】

 

【何が起きたんだ本当に】

【あやちゃん! 見せてくれあやちゃん!!】

【月岡が女みたいな声上げてて草】

【本当、何が起こったんだ】

 

【今、月岡のズボンって】

【カチャカチャいってたし……まさか!?】

【いやいや……いやいやいやいや!?】

【あやちゃん! 現状報告を!!】

【理央様がさらに発狂しだしたから報告を!!】

【草】

 

【あ、ほんとだ、理央ちゃんの配信で音割れするレベルの声で叫んでら】

【すげぇ……ゲート前のみんなが耳押さえながらガン見してる……】

【あ、マイクが壊れた】

【草】

【いつもの】

 

「もうっ! ケガして! ゆうさんのばか!」

 

「    」

 

「ちょ、ちょっと柚希さん、さすがに……、え……?」

 

僕は怒った。

僕は怒ってるんだ。

 

僕たちを守ろうとして、よく見たらおへその近く切れてるじゃん。

 

傷は浅いみたいだけど、でも痛いじゃん!

 

――「女の子」だからお腹は大切なのに、おまただけじゃなくってお腹からも血が出てるじゃん!!

 

「ばか。 ばか」

 

僕はポーチから包帯を取りだして、お腹をぐるぐる巻きに。

 

最初は頭を抑えられてたけども、なんだか力が抜けてるからささっとね。

 

いくら治癒魔法で、後で治るって言っても痛いものは痛いはず。

 

なのに、「女の子」なのに、無理して。

 

しかもお腹だよ!?

おへその下だよ!?

 

女の子にとっていちばん大切な場所でしょ!?

 

「ばか。 優さんのばか」

 

「    」

 

「え……えっ」

 

せっかく僕が手当てしてあげてるのに、何もしない優さん。

 

「え、あの、柚希さん、さすがにそこは――」

「……こっからの血はちょっとだけ……でも我慢よくない!!」

 

理央ちゃんがよくいたずらでしてくるみたいに、勢いよくぱんつを下ろす。

 

「きゃあっ!?  ……え……あの、優、さん……?」

 

「……せめて、見ないで……」

「あ、はい……」

 

優さんのぱんつ。

 

ピンク色でかわいいやつだから僕もほしいけど、残念なことに下のとこが赤くなっちゃってる。

 

もう、血は落ちにくいんだから気をつけないといけないのにさ。

 

そこが1番汚れやすい場所なのに。

お母さんのぱんつとか、そこだけ手洗いしなきゃいけなくなるのに。

 

だから理央ちゃんとか、よくこれ忘れて「持ってないですか……?」って聞いてくるんだから。

 

めんどくさがって「つけてください」って、女の子なのにぱんつ下ろしてきたりするから慣れてるけどさ。

 

だから男のくせに付け方もばっちりなんだ。

 

……理央ちゃんのばか。

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