ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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201話 お家を見捨てて脱出

「よし……行くよ!」

「ええ!」

 

「きゅい!」

「ぴっ!」

 

「「「「うぉ――――――――――ん!」」」」

「「「「みゃ――――――――――ん!」」」」

 

【草】

【朝っぱらからけたたましくて草】

【まぁ50匹も居たらそうなるよね】

【しかしすげぇ構図】

【ユズワールドVS魔王軍だからな……!】

 

【ここはもう、妖精軍とか精霊の群れとかとでも表現したら?】

【少なくとも人間側じゃないよね】

【草】

 

翌朝。

 

どうせひと晩過ごさなきゃならないなら覚悟決めなきゃって思って、チョコとお母さんのモンスターたちに見張りを任せてぐっすり寝た僕たち。

 

「お母さん、今日もまだ飛べそう?」

「ええ! このままお空まで行けそうよ!」

 

「いや、ここダンジョンだから天井にぶつかって痛いと思うよ……?」

「残念ねぇ……」

 

【がんばれユズちゃん!】

【ユズママを食い止めるんだ!】

【ユズちゃんの脱出難易度が跳ね上がる!】

【朝っぱらから早速ユズママが暴投してて草】

【ユズちゃんがんばえー】

【草】

 

【ユズママが映った瞬間からユズちゃんも普通に応援される側になってて草】

【だってあのユズママが元凶だって分かったから……】

 

【ユズママとしゃべってるときだけは、ちょっとだけ相対的にいくらかかろうじて人間サイドになるからね、ユズちゃん……】

【草】

【ひどすぎて草】

 

【ちなみにユズちゃんたちすやすやの時間に海外にも広まったけど、ユズママのことはとうとうユズママと認知されなくってユズ姉ってことになったらしいぞ】

 

【まぁ、俺たちもそうだし】

【これでママは無理でしょ……】

【バブみを感じたいのはやまやまだけど、いざ本物を目の前にしちゃうとねぇ……】

 

【「いくらなんでもやばいだろ」って、こんな俺たちでも常識が囁くんだよなぁ……】

【まだ俺たちユニコーンの末裔にそんな自制心が……!】

【草】

【そういや俺たち末裔だったわ草】

 

屋根の上。

 

そこから羽を生やして、まずはふわりと浮いてみて高度があっても落ちないかどうかの確認。

 

「よし、ふたりともこの高さまでなら行ける……なら、おまんじゅう!」

 

「きゅっ…………い――――――――――!」

 

ぴーっ。

 

昨日の夜とか今朝に練習した、羽を使ってぐるりと1回転。

 

おまんじゅうの角の向きを調節……しなくてもおまんじゅうが照準を合わせてくれてるみたいだけど、おまんじゅうを抱きかかえてる僕自身もなるべく安定して回ることで、命中率を底上げしてみる。

 

ちょうど良い感じに、おまんじゅうのレーザーが満遍なく広がるように。

 

あ、この感じ、庭のお野菜に水撒いてたときの感じだ。

 

もうそのお野菜たちでっかく育ち切っちゃったし、みんな収穫しちゃったし、お家と一緒に捨てて脱出してるけどさ。

 

「うん、まずは近いのはみんな倒したね」

「きゅひっ」

 

【ひぇっ……】

【ユニコーンの広範囲レーザーと、ユズちゃんの羽が合わさるとこうなるのか……】

【高さ10メートル20メートルから全方位に向けての一方的な殺戮だよ!】

【これを、ほんの10秒足らずで……】

【なぁにこれぇ……】

 

「よーし! みんなやっちゃってー!」

 

「「「わぉーん!」」」「「「にゃあーん!」」」

 

おまんじゅうの攻撃まで庭で待機してもらってたお母さんのペット……じゃない、モンスターたちへお母さんがけしかける。

 

【ユズちゃんちの周囲……20、30メートルが綺麗に溶けて結晶だけに】

【その荒野へ解き放たれるのは50匹のモンスターたち】

【囲んでたモンスターたちが戸惑っている】

【そらそうよ……】

 

「みんなー! ゆずの手作りごはん食べた分はがんばりなさいねー!」

 

【草】

【俺もがんばる!】

【俺も!】

【私も!】

 

【「私も私も私もー!」】

 

【理央様が絶叫なされている】

【またマイクが壊れるから静かにしてくだせぇ!】

【あやちゃんが頭抱えてる】

【かわいそう……】

【あの声量は耳が悪くなりそう】

【草】

 

「………………………………」

 

上空から見ると、なんにもない荒れた土地にぽつんと建っている僕の家。

 

「通帳、大切な書類、タンス預金、お母さんが隠してたへそくり……みんなあるね」

「もうっ! いざっていうときのためにガマンして貯めてたのにぃ!」

 

「結構貯まってたよ?」

 

「……ゆずがちっちゃいときから、内職とかしてたのよ……ときどき」

「そっか」

 

お母さんに持たせるのは不安だったから、今は僕のリュックの中に全財産が詰まっている。

 

そこまで重くないはずだけども、その中身を意識するとなんだか肩が凝りそうだ。

 

あ、ちなみにリュックしょっても羽は普通に浮かんだし、飛んでもぶつかったりしないらしいね。

 

【草】

【これがユズワールドか……】

【ま、まあ、避難するときってみんなおんなじこと考えるから……】

 

【ユズママのへそくりは?】

【うん、持ち出せないよりはずっと良いから……】

【内職して稼いだ分もあるらしいから……】

【そこだけが癒やしポイントだな!】

【草】

 

「……見つけた! お母さん、右の方! 廊下への出口!」

 

「ダンジョンって不思議ねぇ。 なんであんなにしっかりした廊下が作られているのかしら。 それになんだかここも明るいしぃ」

 

「お母さん! 今は避難に集中して! うっかり羽がしぼんちゃったら落ちちゃうんだよ!」

 

【そうだぞユズママ!】

【がんばれユズママ!】

【ユズちゃんもがんばって!】

【ユズママのコントロールを!】

【草】

 

【ユズちゃんも普通にがんばってるのに……】

【まさかユズちゃんが苦労人ポジになるとはな……】

【ユズちゃんが目を離すと、普通にユズママもといユズねぇの方がちょうちょしてるもんなぁ……】

【あ、ユズねぇって何か良い感じ】

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