ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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210話 お母さんのぶりっこ

「あら♥ おやびんさん、意外と初心なんですねぇ」

「あっあっあっ」

 

「おやびん! 今……あ、酒で動けねぇ」

「ちくしょう……おやびんがバカでちょろいから……!」

 

【さりげなくバカにされてるおやびん】

【さりげないか?】

【まぁ第一声が「ひゃっはー」だし……】

【ごろつきと思えば、むしろ良い方……なのか……?】

 

「むー……なんかお母さん、不潔……んくっ」

 

母親が授業参観とかでお化粧してると、子供は嫌な気持ちになるらしい。

 

僕はそういうのとは無縁だったけども、今、目の前にしているお母さんの――田中君の溜め込んでるえっちな本に出て来るお姉さんみたいな顔してるお母さん見ると、なんだかさあっと頭から血が引いてく感じがする。

 

そういえば田中君、なんだかお母さんみたいな顔の女の子のが多いんだよね。

 

……あげないからね。

 

「……ばか。 お母さんのばか……んくっ」

 

ぐいっ。

 

お母さんが置きっぱなしにした瓶から、とくっと注いでとくっと飲む。

 

【まずい!】

【総員対ショック体制!】

【心臓とメンタルの弱い視聴者は離脱しろ!】

【何が起こるんです?】

 

【ユズちゃんが魔族を尊死させた場面を見ても平気なやつだけ見るんだ  どうなっても知らんぞ】

【AEDの準備が必要だぞ、マジで】

【草】

 

【ユズちゃんステイ!】

【ダメだ、ユズねぇが放置してるお酒を!】

【ダメでしょ! 子供の目に付くところにお酒なんか置いちゃ!】

【ユズちゃんが幼い子供扱いで草】

【まぁ間違ってないし……】

 

【ユズちゃんが……ユズちゃんが、1人でお酒を……】

【なんか怒ってる?】

【むすっとしてる】

【かわいいね】

【かわいいね】

 

【なんかぶつぶつ怒ってる……】

【かわいい】

【怒るのが苦手って、理央様も言ってたしな】

【かわいい】

【でもこういう子って、溜めて溜めて爆発させるから……】

 

【もしかして:ユズねぇが色目使ってるのが嫌】

【あー】

【なんか分かる……自分の姉とかが彼氏連れて来たときとか】

【自分の母親が同級生の男子相手に甘い声出してるときとか】

【おろろろろろろ】

 

【私が最初に好きだったのに……】

【僕が最初に好きだったのに……】

 

【やめて……年下の再婚者とか連れて来ないで……】

【連れ子の方が年上とか勘弁して……】

【うぅ……】

【視聴者たちのトラウマが発動してて草】

【かわいそうに……】

 

【理央様ー! 理央様ー!】

【もうダメだ……】

【ユズちゃんが、お酒に……】

【あのときは魔力で、今回はお酒で酔うのか……】

 

【ユズちゃんの顔が真っ赤でかわいいね】

【ユズちゃんがとろけた顔しててなんかえっちだね】

【ユ、ユズちゃん、あれでも理央様とあやちゃんよりはお酒に強いはずだから……】

【そ、そうだよ、だからきっと……】

 

「……へへっ、特別だぜ? その子はな、俺たち魔族ですら従えられる権能持ちなんだぜ」

「権能……ですか」

 

「そうさ……従わされたら最後、俺たちは心から支配されて言うがままになる。 だからその子を俺たちが捕らえて別の種族を従わせたら、もはや俺たちがその種族を支配下に置いたも同然なわけ」

 

「まぁ強い魔物は最初からデフォで持ってるけどな」

「ずるいよなぁ」

「あと、人間に近い見た目になったやつら」

「あいつら、食ってもうまくないけど邪魔なんだよなぁ」

 

「こうして考えてしゃべれるようになると、改めて分かるよな」

「な」

「やっぱ支配するって単純につえーわ」

 

【もしかして:ワイバーン、頭良い】

【おやびんが権能?手に入れてからでも、人間のごろつき程度の知能はあるのか……】

【やばいな】

 

「……なるほどぉ……モンスター……いえ、魔族さんたちと魔物さんたちを支配。 それは確かに、是が非でもほしいですよねぇ」

「へへっ……そうだろ?」

 

あたり一面は、ぐーすか寝てるドラゴンさんたちの群れ。

 

その外側には――これまではチョコに突撃しては散っていくだけだった羽の生えてるモンスターたちが、今や距離を取ってじぃっと見てきてるだけ。

 

あれかな、さすがにドラゴンさんが近くに居るとモンスターたちも怖いのかな。

 

でっかいもんね、ドラゴンさんたち。

思ってたよりは大きくないけども。

 

「こわくないよー」

 

【???】

【what?】

【草】

【草】

【????】

【ユズちゃんがあらぬ方向向いて……】

【まーたちょうちょしてるよこの子】

 

【ユズちゃん……誰とお話ししてるのぉ……?】

【ちょうちょさんだよ?】

【草】

【ああ、お酒で幻覚を……】

 

【ほんとすごいよね、ユズちゃんって  モンスターに全方位囲まれてる状態で、ここまで危機感ゼロの顔してるもん】

 

【今さらか?】

【今さらだな】

【しかもおねむでおさけ入ってるからさらにちょうちょしてるっていうね】

【ある意味最強だな!】

 

【ある意味(魔族を尊死させた前科あり】

【今回も尊死させられないかなぁ……?】

【さすがに無理じゃね?】

【数が違いすぎる】

【あー、前回はなぜか単騎で来てくれたからなんとかなったわけか】

 

【コイツら、魔王とかドラゴンと比べると相対的に弱いって自覚ある分、油断しないで数集めてきてるもんなぁ】

 

【ごろつきって数が多いのが厄介だし】

【蛮族……】

【言葉と価値観がある程度通じるあたりはそれか……】

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