ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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227話 【朗報・やっぱサキュバスだった】

「……味方だと言っていたな」

「ええ、言葉はたがえません」

 

「なら教えてもらおう。 転移魔法……魔族ってのは、みんな使えるのか?」

 

ぶんっ。

 

いち早く状況を掴んだ優が、理央たちの前に出て剣先を「魔族」に向ける。

 

「それに、情報――ネットの、配信の情報などもリアルタイムで。 答えろ」

 

「できる個体も居るでしょう。 ですが、全員ではありません」

 

「それを、どうやって信じろと? 全員がそれをしてくれば――人類サイドなど、1ヶ月も経たずに崩壊するだろう」

 

【月岡が】

【かっこいい】

【あのときみたいだ】

【ユズちゃん庇ってたときも頼りがいあったもんな】

 

【あのときも勘が鋭かったし】

【理詰めで追い込んでたよな】

【ちょっとかっこいいかも】

【分かる】

 

【良かった……ここまでユズねぇしか居なかったからごくごく自然に受け入れてたけど、やっぱ魔族で敵なんだよなぁ】

 

【あ、そうだったわ】

【素で忘れてたわ】

【俺も、あのおっぱいとふとももに気を取られて】

【私も、あのブーメランと腹筋に気を取られて】

 

【ばかばっか】

【知ってる】

【えっちなら敵でも良いって思うくらいなのが末裔だぞ?】

【草】

 

【ユズワールドで認知が歪められるからな……】

【けど止めてくれ、その痴女は良い痴女なんだ】

【そうだよ、良い痴女だから殺さないでくれ月岡】

【普段から良い思いしてるんだからさ】

【そしたらもうお前のアンチ止めてファンになるからさ】

 

【草】

【ふてぶてしすぎる要求で草】

【理不尽すぎない??】

【それに良い痴女って何だよ草】

 

「……今のワタシは、仮ではありますけれどもユズ様にテイムされています。 それに」

 

「きゅ」

「あ、おまんじゅうちゃんだー! 綺麗な宝石だねぇ」

 

いつの間にかに出てきていたユニコーンが、ひなたの胸元に顔を突っ込んでいるのを指し。

 

【ユニコーン……】

【お前……】

【こいつ……】

 

「――あれが、ワタシのコアです。 それを、おまんじゅう先輩がずっと咥えていますから――ユズ様に不利益を与えるようなことをすれば、ワタシはすぐに絶命致します。 そんなことは恐ろしくて、できません」

 

「それも――証明は? あれがお前のコアとやらで、それを噛まれたら死ぬという保証は?」

 

「してしまいますと、今の戦況が一気に劣勢になってしまうのでは? 現在ワタシの眷属が数人がかりでワイバーンのみなさまへ強烈なバフをかけているのはお分かりかと」

 

「………………………………」

 

ぺこり。

 

ヒトガタを支配する存在は、格下のはずの人間である優へ――深く頭を下げる。

 

「申し訳ありません。 今は、ワタシを信用してほしいと言うしかないのです。 コアを預け、ワタシ自身に加え、ワタシの眷属全ての生殺与奪の権を差し出しているということも含めて」

 

【あれがコアだとすると】

【心臓渡したようなもんか】

【すごい度胸というか……】

【実際、あれをユズねぇに渡してからは、ユニコーンが静かになってるしな】

【確かに】

 

「……月岡さん」

「……理央さん」

 

ざっ。

 

理央が――今度はあやの胸元に鼻先を突っ込んでいるユニコーンを横で見つつ、前へ出てくる。

 

「ひとつ、聞かせてください」

「ええ、何でも」

 

【ん?】

【今】

【何でもって】

 

「ええ、お話しします。 何でも、ね?」

 

痴女は、カメラへ視線を投げつつ、答える。

 

【草】

【草】

【そういやそうだった、コメント欄読めるんだった】

 

【え? ネットミームも知ってるってこと?】

【あっ】

【悲報・人類の情報だだ漏れ】

【ネットミームくらいなら良いがなぁ……】

【いや、ネットミーム理解してる時点で、もう全部……】

 

優が警戒を解かないからか、理央は自然体で1歩、2歩と前へ出て――魔族と相対するように。

 

「あなたは」

「エリシア。 エリー、そうお呼びください」

 

「分かりました。 エリーさん」

「はい」

 

【エリーちゃん】

【速報・痴女はエリーちゃん】

【全世界のエリーちゃんへの風評被害が!!】

【ついでにエリシアさんへも!!】

【草】

【草】

 

理央は、真剣なまなざしで――エリーを、その、扇情的な格好にしては意外と慎ましい体つきを――顔からつま先まで往復し。

 

「その格好は」

「お察しの通り、ワタシの種族はサキュバスです」

 

「サキュバス? ゲームで」

「ひなたさん、聞いてはいけません」

 

ぴたっ、と、ひなたの両耳を両手で塞ぐあや。

 

「あやちゃん? 聞こえないよー」

「ひなたさんにはまだ早すぎます」

 

【草】

【ワード自体がセンシティブだもんなぁ】

【純粋ロリを汚さないで……】

【でも子供って、意外とそういうのは知ってるよね】

【もうだめだ……ひなたちゃんのファン止めます……】

【えぇ……】

【草】

 

「――――柚希先輩を寝取りに来ようとしてその格好を?」

 

「否定します」

 

「………………………………」

「嘘は、吐きません」

 

そう問うた理央の表情は――無。

 

【ひぇっ】

【こわいよー】

【ドスが利いてて怖いですわ理央様】

【理央様×エリー様……?】

【ドS理央様によるエリー様の折檻……?】

【お嬢様方……】

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