ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。 作:あずももも
【悲報・ユズちゃん、食われた】
【性的な意味で?】
【ちがうと思う】
【じゃあいいや……】
【ユズちゃんがユニコーンに好かれる状態ならなんでもいい】
【草】
【草】
【ま、まあ、ユズちゃんとユズねぇは大丈夫だろうし……】
【ユズちゃんたちを配下にしたいっぽいから待遇は良いはずだし……】
【あと、ユズちゃんたちをなだめるために俺たちも助かるだろうし……】
【打算がありすぎる】
【だって命の危険だもん】
【それはそう】
『フハ……フハハハ!!』
――ヘビさんの、馬鹿みたいにでかい声が響く。
『これで我も比類無き力を手に入れた! 嗚呼、愉快! 実に愉快だ!』
――口を開けないでどうやって声出してるのか分からないけども、びりびりとおっきな音が僕たちを包む。
『――――祝杯に、この世界を飲み干すとするか』
――そう、平気で嘘をつく。
【は?】
【え?】
【ユズちゃんを仲間にするんならって】
【馬鹿、嘘に決まってるだろ】
【そらそうよ】
【そんなぁ……】
【絶望してる暇あれば家の近くのモンスターと戦え!】
【でも、どうせ滅ぼされるなら……】
【ロリ女神が他の串焼きたちを倒すまでの辛抱だ!】
【ユズちゃんたちは?】
【まぁ大丈夫でしょ】
【大丈夫じゃないかな】
【大丈夫だと思うよ】
【だって、中でユズワールド展開してそうだし……】
【草】
【ぱっくんちょされちゃったのに誰も心配してなくて草】
【大丈夫だって信じたいんだよ】
【そうだよ】
【今までも度肝抜く形で敵を倒してきたからなぁ】
【えーっと、ユニコーンのレーザーにシルバースライムの盾、おねむで尊死、ワイバーンとサキュバス手懐けてブラックホールでしょ】
【草】
【草】
【そうだったねぇ……】
【ほんとにねぇ……】
【ひときわ際立つ尊死】
【草】
【すべてをギャグにする固有能力だからね きっと今回も無事だよ】
【なんたってギャグは無敵だからな!】
【ユズワールドは伊達じゃないんだ】
平気で人の住んでる場所を襲って、平気で嘘ついて。
平気で滅ぼそうとして――楽しそうに、笑ってる。
そんなの、
「――――――――ゆるせない」
◇
『――――――――――グオォォォォォ!?』
突然に悶え出す魔王ミズチ。
ただでさえ範囲攻撃をしてくる「女神」で浮き足立っていた「精鋭部隊」は、一瞬でも指揮系統が乱れて動きが鈍る。
「ふぅん。 純粋だからこそ……そして、逆だからこそ。 なるほどねぇ」
女神は攻撃をやめ、空高く飛翔する。
「はいはい、バリアーっと」
【ふぁっ!?】
【なぁにこれぇ……】
【ユズちゃん家中心に……】
【めっちゃでかいけど、これって】
【もしかして:閉じ込められた】
【えぇ……】
【あの、今の、ロリ女神がやったんですけど】
【なぁんでぇ……?】
【もうだめだ……】
【え、ちょっと、あの魔王の口】
『グオォォォォォ――――――――――!?』
悶えていた魔王の口内から――あらゆる方向へ、細い線がほとばしる。
【ひぇっ】
【ひゅんってした】
【もしかして:チョコちゃん】
【あー】
【あのウニか……】
【草】
【そりゃ痛いわな】
【一瞬で消えたし、おまんじゅうちゃんのレーザーでは?】
【あー】
【どっちか分からんけど助かったか】
【まさか自力で脱出するとは】
思わずで口を大きく開ける魔王。
――そこから出てきたのは、煙の塊。
「けほっ……大丈夫? お母さん」
「こほっ……ゆず、なの……?」
「何言ってるのさ、僕のこと見まちが……え……?」
その中で、互いにぼんやりとしか姿が見えない2人。
けれどもその煙は、すぐに晴れていき――――。
【!?】
【●REC】
【え え?】
【もしかして:ユズちゃん】
【え、あれユズちゃん!?】
【でもなんだか……】
【とっても……】
【えっち……】
【草】
【だってそうなんだもん!!】
「……へ? ……きゃあああああっ!?」
「お、落ち着いてゆず! 大切なところは隠れているわ!!」
「そんな問題じゃないよ! だってこれは……これは?」
「彼」は、周囲の状況など忘れて自分の姿を改める。
――いつぞやに膨らんでいてぴりぴりしていた、自分の胸。
――いつぞやにシルバースライムに覆われて無いように見えていた、自分の股。
――一瞬無くなったのかと心配になったものの、意識するとちゃんと生えているらしいとひと安心。
――ついでで心なしか太った気がする下半身。
――サキュバスのエリーが身に付けていたような、紐で構成された上下の下着。
――左右には、おやびんのような立派な翼。
――配信ドローンカメラのレンズ越しに確認した、左右の角。
「……痴女だ」
「違うわ! セクシーなのよ!」
【痴女だな】
【うむ】
【限りなく痴女だ】
【えっち】
【すごくえっち】
【今日はこれで良いや】
【草】
【ユズちゃん……だよね?】
【ああ……】
【パジャマ配信のときみたくちょっと成長してるけど、間違いなくユズちゃんだ……!】
「……ゆず」
「お、お母さん……これぇ……」
――泣きそうな顔で傍に居た母親にすがり付く。
――だが、その母親も大した違いの無い格好だった。
「あら、尻尾も生えてるわねぇ。 ゆずの方がずっと長いわぁ」
「……お母さん……耳が、猫耳が……」
「あら本当。 かわいいわね♥ あ、ほら、ゆずぅ」
母親が――「息子」と同じ見た目になって嬉しいのか、はしゃぐ彼女がカメラを指す。
「こうよ? ぴーすっ」
「うぇ……ぴ、ぴーす……?」
【 】
【 】
【 】
【 】
【 】
【 】
【危うく尊死するところだった】
【奇遇だな、俺もだよ】
【エリーちゃん、これで灰になったもんねぇ……】
【これは灰になるわ】
【けど、やっぱり?】
【ああ……】
【速報・ダブルユズ、サキュバスだった】
【やはりな……】
【だよね……】
【魔族とか魔王とかモンスターとか良い匂いで引き寄せるレベルのサキュバスだよねぇ……】
【伏線は回収されたな!】
【繋がっちゃったね☆】
【繋がってしまったな……】
【けど、エリーちゃんにおやびん、チョコちゃんにおまんじゅうちゃんはどこへ……?】
◆◆◆
ユズちゃんには生えています。理央ちゃん好みのがしっかりと。ご安心ください。