ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。 作:あずももも
【悲報・大サバト回避】
【朗報・大サバト未遂】
【えっちな気配がする……!】
【そうだよ?】
【えっち極まる、生物の生存本能そのもののお祭りだよ?】
【祭りとあらば駆け付けねば】
【草】
【けど、サバトは仕方ないにしても、大サバトの範囲……】
【えーっと うちの国、確か南北の島をほぼ全部含めた直線距離が……3000kmだった気が……】
【????】
【つまり?】
【もしかして:この国が大サバトで一時的に壊滅するの、エリーちゃんがキャンセルしてくれた】
【もしかして:エリーちゃんは救世主】
【もしかして:ユズちゃんが食われてた場合、俺たちもおしまいになってた】
【俺としてはそうであってほしかった……】
【なんで……どうして……】
【とうとう俺にも春が来るかと思っていたのに……】
【私はどうしてモテてる若いあいだに……うぅ……】
【つらい……】
【おまえら……】
【いやまぁ、独り身で寂しい層からすれば、なぁ……?】
【※全員魅了状態?になるので、相手が誰になるのか、男か女か人間かすら分かりません】
【それでも……それでも永遠にぼっちよりは……!】
【ぶわっ】
【とりま情報共有ありがとう、エリーちゃん 今から官邸でこのこと協議してくるね 大丈夫、ユズちゃんたちの件は私がなんとかするよ \1000000】
【我が国の総サバト化から救ってくれて感謝を ¥5000000】
【ダンジョン前の時代からすれば出生率は圧倒的に改善しているが、それでもまだまだ人口が戻ってないから個人的には大サバトで良かったが……秩序の崩壊は望ましくないからね ¥6000000】
【個人的にユズちゃんは総受け百合ハー推しだから ¥7500000】
【エリーちゃんエリーちゃん、もしユズちゃんが食われるときは教えてね 国民の祝日にするからさ ¥8500000】
【は?】
【!?】
【官邸……?】
【き、金額が……】
【えぇ……】
【あっ……】
【え?】
【……あの たぶん冗談とか偽名なんだろうけどぉ……官邸って言ってたアカウント名 現役の、総理大臣……】
【てことは、同じタイミングですっげぇ金額投げてたの、大臣さんたち……?】
【えっ】
【草】
【は?】
【????】
【なぁにこれぇ……】
【えぇ……】
【総理! ユズちゃんの対応ご苦労様です】
【首相! がんばれ、マジがんばれ】
【大臣! 個人的に応援します】
【この1年以上、ロリ女神→ロリ女神&サキュバスロリとか魔王襲来とかに翻弄され続けてる苦労人に、敬意を】
【ぶわっ】
【ま、まあ、エリーちゃんの尽力のおかげで、最悪でもサバトは――県だけだし、サバト明けから1年もしたら、――県だけでも出生率爆上げだろうから……】
【ねぇ、今からでもエリーちゃん、ユズちゃんにサバト魔法?掛けてくれない? そしたら遠いとこに住んでる俺にも、彼女ところか妻と子供ができるかも】
【無理だろ】
【無理じゃないかな】
【お前のこと好きな男がピンポン押してくるぞ!】
【草】
【ひどくない??】
【ちょっと俺新幹線乗ってくる】
【ちょっと私飛行機手配する】
【これが……これが最後のチャンスなんだ……】
【おお、もう……】
【必死になる気持ちはよく分かる】
【後で怒られても「サバトのせいなんです」って言えば情状酌量とかなるだろうし……】
【まぁほとんど洗脳魔法だもんなぁ】
【しかも男女問わずっていうサキュバスルーレットな!】
【サキュバスこわい……インキュバスにしとこ……】
【草】
【それで良いのかよ草】
◇
「えっと……サバト?」
とりあえずでみんな服を着て、ほっとひと息入れてから集まったけども――「サバト」って、何?
「さっきみたいに、えっちな気持ちになっちゃうの?」
「ひ、ひなたさんっ……!」
「柚希さんごめんなさい……俺、いえ……私も、あられもない格好をしてしまいまして……」
優さんは、なんだか理央ちゃんみたいな匂いさせてる――じゃない、今はそれどころじゃないから無視しないと。
「柚希先輩の柚希先輩がしぼんじゃったっていうか柚希先輩の柚希先輩が起きてるのなんて私初めて……ぷしゅー……」
なんだか理央ちゃんは1人でぶつぶつ言ってるかと思ったらまた真っ赤になってるけども、今はそれどころじゃないからほっとこう。
「エリーさん、それ、解除とか」
「教官様……ええ。 大サバト――暴走し尽くしての、この国の地上、空、地下、海のすべてを巻き込んでの大繁殖祭は回避できましたが……」
「……え゛っ。 あ、あの、エリーさん? その、大サバト……の、半径2000kmって……?」
「はい。 『あらゆる方角への半径』です」
しん。
一瞬だけ、みんなの会話が止まる。
「………………………………?」
きょろきょろ見回すけども、すみっこの方でずりずりと引きずられているおまんじゅうしか目に入らない。
「……つまり、船舶や航空機、海底探査船や潜水艦も……」
「大きい町だと、地下鉄とか……」
「は、発電所とか飛行場とかの職員の人たちも……」
「3日間、行動不能に……?」
「……そうです。 ですから、なんとか回避いたしました」
「……ほっ……本当に、良かった……!!」
教官さんが何事かを聞いて――体を折り曲げながら抱きしめている。
「大丈夫ですか……?」
「はい……はいっ……! この国は、救われました……っ!」
「いえ、この周りが今からサバトってお祭りになっちゃうらしいので、救われてないかと」
どうやら別の何かがあって、それどころじゃない様子。
けども、そのサバトのちっちゃいのはまだ発動してるらしい。
……もし止められるんなら、止めないとね。
だって、僕のせいで――よく分からないけども、きっと、とんでもないことになっちゃうから。