ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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328話 あやさんを連れ出した

「……よし、完成した」

 

「きゅい!」

「ぴ!」

 

「うん、2人とも、ありがとね」

 

数学の問題集を――上の学年のを、参考書片手に解法とか見ながらどうにか解き終えた疲労感。

 

参考書っていうアンチョコがあるから格闘してなんとかで済むけども、それがなければなんとかならない難しさだった。

 

「ふぅ……」

 

額にはすっかり汗がにじみ、体もじんわりしている。

 

「疲れちゃったぁ……ふぅ……」

 

ずっと魔力もお腹の中から吐き出し続けてたから、まるで――問題集と参考書を両手で抱えながらマラソンしていた感覚で、すっかり疲れ切っている。

 

「んっ……」

 

ふとももの内側を汗がつたう感覚で、嬌――だからそういう思考はダメだって――変な声が出る。

 

あ、これ、いつも理央ちゃんがお風呂に入ってきて僕の全身をもみしだいたりしてきて、それで抵抗してあっちこっち触ることになったときに上げてた声だ。

 

……理央ちゃん……無知な僕相手にそんなことしてそんな気持ちになってたんだ……これが男女逆だったら犯罪だったからね……?

 

【ふぅ……】

【ふぅ……】

【\50000】

【えっち】

【えっち】

 

【やっぱりこれサキュバスだって】

【インキュバスだよ?】

【その上位種のリリスだからな】

【なんか見てるだけでむらむらしてきた】

【大サバトの魔法の影響では?】

【だろうなぁ】

 

【あー、どの町もホテルが次々に埋まるわ、町中ぶらぶら歩いてる人でいっぱいだわ、ピンクな雰囲気で埋め尽くされてるわでひでぇことになってる】

 

【お子様は外に出しちゃダメよ?】

【でも、小学生くらいの男女もうろついてる……】

【ああ、生殖年齢とか言ってたからなぁ……】

【つい近代までは結婚とか早かったらしいからねぇ……】

【まぁ人間の、動物としての体の作り的にね……】

 

【けど、これ……やばない?】

 

【敵対的に使われたら3日3晩、国を完全に麻痺させられるってことで……】

【男も女もサバトに夢中になってなんにもできやしないだろうからなぁ】

【やっぱ精神汚染系は最強なんだなって】

【その期間動けるのは小学生以下の子供と生殖可能年齢過ぎた人だけ……無理だわそれ】

【ひぇぇ】

 

【人口が増えるのもカップルが増えるのも大歓迎だけど、その時間に攻め込まれたらって思うとね……】

【しかもその後数ヶ月したら女性が軒並み……】

【もしかして:戦略兵器】

【そうでないとでも?】

 

【だって、そもそも今、ユズちゃん……】

【戦闘機カウント班!】

 

【547機だな】

【爆撃機は21機撃墜です】

【大型ドローンは無数】

【極超音速ミサイルと思しき物体は100以上だな】

 

【それを普通に他国の上空に飛ばしてくる異常自体よ】

【まぁ世界ダンジョン法は合衆国どころか国連すら従う義務だし】

【それほどのことが起きてるんだもんなぁ】

【でもそれを全部、ユニコーンのレーザーで……】

【あれ、チョコちゃんもなんかやってるっぽいし……】

 

「……ふぅ。 ちょっと足りないなぁ」

 

魔法陣の完成度は99.9%。

 

別にこのままでもいいけども……なんかこう、あとちょっとってのをそのまま出すのってイヤじゃない?

 

【!?】

【もしかして:大サバトでも足りない】

【え? 大サバトを世界に!?】

【※大サバト、――町のユズちゃんを中心の正円なので、一部近隣諸国も巻き込んでいます】

 

【※それを聞きつけた人々が港町に殺到しています】

【草】

【ユズちゃん……どうして……】

 

「あとちょっと……ちょっと協力してください。 あやさん」

 

「……はい?」

 

ぶんっ。

 

転移魔法を使って、真下のマンションに居たあやさんを召喚。

 

生身の普通の人が空を飛ぶと絶対怖いから、おまんじゅうの背中にあるチョコが変形して作ってくれている鐙――座りやすくするあれの上に、僕と向かい合う形でまたがらせた状態で現れた彼女は、きょとんとしている。

 

【ふぁっ!?】

【!?!?】

【速報・あやちゃん】

【巻き込まれてて草】

【かわいそう】

 

「え? あ、あの……って、柚希さん、今すぐ――」

 

「――――――あやさん」

 

詳しいことを説明している時間は、ない。

 

魔法陣がほぼ完成しているもんだから、僕の本能がそれを発動させたくてうずうずしているんだ。

 

それを理性で無理やりに抑えている。

 

ちょうど、トイレを我慢して我慢した先で、トイレのドアにたどり着いたあたりな感じで。

 

だから、ちょっと強引だけども――今の僕なら理解できる、彼女の気持ちを利用する。

 

ごめんなさい、あやさん。

 

後でちゃんと謝るから。

 

「あやさんの全てを――僕に、ください」

 

「ひゃうっ!?」

 

【!?】

【告ったー!?】

【え  え】

【まさかのあやちゃん】

 

【「柚希せんぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」】

 

【うるせぇ!!!!】

【大丈夫、理央様の配信途切れたから】

【ああ……まーたマイクを木っ端みじんに……】

【あの、配信後途切れたから……予備とはいえ配信機材そのものを、声量で……】

 

【音波攻撃かな?】

【突然のシャウトで】

【ひなたちゃんと月岡の妹さんが伸びてる】

 

【ユズねぇは?】

【くすくす笑っててかわいい】

【草】

【やっぱこの姉妹……魔族では?】

 

【けど、これって……】

 

【悲報・理央様、NTR】

【悲報・理央様、やっぱり結局WSS】

【私が先に好きだったのに……】

【でも不憫な理央様でぞくぞくする】

【わかる】

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