ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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341話 【恐怖・魔王ユズちゃんっぽいの】

「……じゃ、行くよ」

 

そう言うと、おまんじゅうが僕を下から突き上げて――僕たちは一気に、魔法陣の上に出る。

 

空が下にある。

 

魔法陣が、みんながいるビルが――地上が、「上」にある。

 

【おろろろろろ】

【ろろろろろろろ】

【カメラさんが回転している】

【違うぞ、ユズちゃんが回転してるんだ】

【ちょっと待ってユズちゃん三半規管壊れちゃう】

 

「極大魔法――この下に居る人たちとかに掛けられてる呪いを、解除」

 

【一体なにを――ゑ?】

【えっ】

【呪い?】

【???】

【なぁにこれぇ……】

 

「――――――――――うん、呪い。 これは、呪い」

 

僕は――位階が上がったのか、エリーさんみたいに空中を飛び回っている電波の波に乗り、そこから僕に向けられている「ダンジョン攻略配信用の回線」にアクセス。

 

「みんなに掛かっている、呪い。 今の人類っていう種族全体に掛かっている、呪い。 比較的新しいやつ」

 

【え?】

【え、待って、今】

【俺たちに反応した!?】

 

「うん、エリーさんと同じだよ。 ……あ、じゃなかった、普段の僕なら『同じです』……です」

 

地上へ降り注いでいく、魔法陣の中身。

 

それが、地上を、海を、海中を、地下を――染めていく。

 

【ちなみにそれ、なんの呪い?】

【てかユズちゃん!! 合衆国が激おこなんだけどー!!】

【あ、そうだったわ】

 

「これは、あなたたちにとっても悪いことじゃないと思うんですけどね……っと、ふぅ」

 

――すんっ。

 

魔法陣が――さっき上空に飛び出してからみんなに魔力を分けてもらったり、理央ちゃんに忘れてた自分のイタズラを思い出させたりしてた時間に計算していた術式を吐き出し終える。

 

「はい、おしまい。 ミサイルとかドローンとか、お金の無駄なので止めた方がいいって思いますよ。 あと、潜水艦とかに反応しちゃって撃墜しちゃうかもなので、そっちもやめた方が良いです。 今、北海道に浮き上がってきてるのとか」

 

……ひゅるるる――――――――ぽよんっ。

 

おまんじゅうに合図をして解除したバリア。

 

その場所を通過してきた武器たちが僕に接触しそうになって――リリスとしての権能で、作動することなく停止する。

 

「このでっかいミサイル……ダメでしょ。 こういう武器、人に向けて使っちゃ……下の人たちまで巻き込むつもり?」

 

【!?】

【ユズちゃんあぶな――ふぁっ!?】

【なぁにこれぇ……】

【あの、これ……】

【じょばばば】

 

【生きた心地がしないんだけどぉ!!】

【あのぉ……ユズちゃんが片手で止めてるおミサイル……】

【弾頭に……あっちゃいけない記号が……】

【あっ】

 

【      】

【      】

【      】

【      】

【      】

【弾頭に書いてあるマークで心臓止まったわ】

 

【↑生き返って】

【ユズちゃん「ICBM程度は効かないよ」】

【ひぇっ】

【俺、今死んだと思ったわ……】

 

【ユズちゃんユズちゃん、ちょうちょから脱出してエリーちゃん状態になったユズちゃんなら見てるかもだけど、なにしたか教えて】

 

【草】

【草】

【ちょうちょ脱出て】

【おなかいたい】

【エリーちゃん状態で草】

【草】

【どう見てもやべー状況なのに笑いが止まらない】

 

「あ、うん。 ……じゃなくて、はい。 これはですね」

 

――ぽよんっ、ぽよんっ。

 

四方八方から飛んでくるいろんなのを無効化して、ふわふわと漂わせて。

 

「なんかですね、人類、一時期増えすぎたじゃないですか」

 

【    】

【ひぇっ】

【じょばばばば】

【こわいよー】

 

【魔王ユズちゃん「少し人間が増えすぎましたね」】

 

【怖すぎる】

【これが……魔王の風格……!】

 

あれ?

 

なんかみんなが怯えてる?

 

「……え? あ、違います、脅しとかそういうのじゃなくって」

 

なんかつぶやいただけで世界中のネットが発狂してる……なんで?

 

……あ、そっか、今の発言が魔王っぽかったのか。

 

なるほどね……頭がクリアになってると、こういうのが分かるんだ。

普通の人の、普通の思考回路だとこうなるんだね。

 

「そうじゃなくって。 ……んー、誤解がないように短めに……そうだ。 人類、あといくつかの種類の種族なんですけど――あれです、アポトーシス的な本能が発動してたみたいです、種族そのものに」

 

【……?】

【???】

【なぁにこれぇ……】

 

【アポトーシス――プログラムされた細胞死……ってやつ?】

 

「あ、そうそう、それです。 良い例えとか、とっさに言えなくって。 えっとつまりですね。 ……人類全体としての本能で、個体数、減らすスイッチ入っちゃってたみたいで」

 

――きぃぃぃん。

 

かっこいい飛行機が僕の方向に向かってきてたけども――ぎりぎりで僕へ発射コースを回避、旋回してくれたみたい。

 

僕たちに危害を及ぼしそうになったらバリアが作動したけども、今回はそうじゃなかった様子。

 

【あっぶえ】

【今の……】

【どこの国のとは言わないが……】

 

【静かに  ユズちゃんが、説明している……】

 

【ああ、ちょうちょじゃないユズちゃんがな……】

【草】

 

「人間って種族は、全部で1つの生命体――の細胞みたいなもので。 あ、いえ、コントロールされてるとかじゃなくって、僕たちはみんな1人1人別の人間ですけど、種族全体としてはまとまってるんです。 無意識っていう本能で……たぶん? ……だめだ、情報が多すぎて処理できない……エリーさんみたいになれてないから……え? 地球上の生命全体がひとつの……あたまいたい……」

 

 

◆◆◆

 

 

お待たせしました、定期ないないより復帰しました。

 

また、朗報です。

今年のカクヨムコン10の中間選考をユズちゃんが突破しました。

 

投票、応援、感想、いつもありがとうございます。

 

これからもユズちゃんがのびのびと性癖を歪めていきますので、どうぞよろしくお願いします。

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