ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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371話 みんなにおっぱいを見られた

――ぴりっ。

 

「んっ……」

 

「ふ、触れただけで……ちょっと前まではどさくさに紛れて揉みしだいても全然、くすぐったがるだけだったのに……!」

 

「理央さん……」

「理央さん、同意のない、その……性的な場所への接触は……」

「りおちゃんの反省文、あと50枚追加だよ」

 

配信から帰ってきて少し。

 

なんか妙にしょげてるし縮んでたおまんじゅうを、チョコと一緒にあやしてあげてたらみんなに呼ばれた。

 

そしたら洗面所に連れてかれて、脱いでって言われたから上だけ脱いで。

 

「ていうか柚希先輩、ここまでおっぱいありませんでしたよね!?」

「うん……おまんじゅうが毎晩のように吸い付いてくるから……僕、男だから母乳なんて出ないのにね」

 

鏡に映る僕は――髪の毛も長くなってるし、なんだか妙に女の子みたいな顔になってる気がするし。

 

胸元は――先っぽから周りのとこ、胸の周りまでがぷっくりと、前に比べたら明らかに膨らんでいる。

 

……うん、確かにこれは女の子みたいだ。

 

この前お風呂に入ってこられたとき見ちゃったけども、ひなたちゃんとそんなに変わらないもん。

 

「……調べましたら、男性でも……その。……先端に刺激を加えたり引っ張ったりし続けると、少々でも女性のようになっていくと……あと、1度そうなったらもう戻らないと……」

 

「おまんじゅうちゃん、もっと絞らないとね」

「ほ、ほどほどに……柚希さん本人は気にしていないようですし……」

 

「ダメなんだよ? 本人が分かってないからっていたずらするの。ずるくて卑怯で誰からも見下される最低の行為なんだよ?」

 

「かふっ」

「あ、理央さんに流れ弾が……」

 

……聞いた限りだと、このじんじんとする先っぽとかはもう……治らないらしい。

 

……うん、おまんじゅうに吸い付かれない日とか、1日中ちくちくむず痒くなっちゃうもんね。

 

こっそりトイレとかでぎゅってつまむと、ぴりっとして楽になるけども。

 

「……ユズ様」

「? エリーさん?」

 

これまでは静かに隅っこに居たエリーさんが、ぼそっと僕の耳元で呟いてくる。

 

「それは、我慢された方がよろしいかと……」

「……ぴりっとするやつ?」

 

そういやエリーさんやおやびんさんと僕は、無意識でそれなりに意思が通じるらしい。

思ってることもそれなりに……とか。

 

「その……ユズ様の性別が、女性寄りになってしまう可能性が」

「女性寄り?」

 

「……その、つまり。リリスモードで女性の肉体に」

 

「――柚希先輩の柚希先輩がなくなっちゃうのはダメですぅ!!」

「りおちゃんうるさい」

「はい……」

 

ぐわっと入ってこようとして――いつもみたいに僕にぐいぐい来ず、しゅんと座り込む理央ちゃん。

 

そういえばなんでこの子、ひなたちゃんに注意されただけで落ち込むようになってるんだろうね。

 

「……エリーさん? 柚希さんは……その」

 

「ええ。サキュバスとインキュバスの両方の力を手に入れておりますので、意識を切り替えたら女性にもなります。明確に意識すればなれる、というレベルですが」

 

あやさんが……なぜか顔を赤くして僕のスカートを眺めている。

 

「ユズ様の感覚の話はワタシから勝手にすることはできませんが、その……おまんじゅう先輩のせいで、やや女性に傾きかけていると」

 

「……ああ、確か女性は乳を吸われるとオキシトシン――女性ホルモンが出るから母性が出る。そういう話……ということでしょうか」

「ほぇー」

 

「え、ええ……近い形かと」

「ほぇぇー」

 

そっか、なんか納得した。

 

おまんじゅうに吸われたあともまたじんじんするんだけども、それと同時になんだか妙にみんなに優しくしたくなるんだ。

 

あれは母性だったんだね。

 

「……そのうち母乳とか出るのかなぁ」

 

「「「!?」」」

 

母性って言ったらお母さんとおんなじだもんね。

 

そうすると、先っぽを吸われるか、きゅってするとあの変な感じになるのも納得いくもんね。

 

「エ、エリーさん!?」

「だ、大丈夫です! 確かにサキュバスの権能で出すこと自体は可能ですが、意図しなければそうはなりません!」

 

「意図すれば出せるんだ……」

「……ああ、サキュバスでもあるんですものね、柚希さんは……」

 

「?」

 

優さんが、頭を抱えている。

今の話で困るとこ、あったかなぁ。

 

「……ゆずきちゃんは、どっちがいいの?」

「どっちって?」

 

とてとてと来たひなたちゃんが、僕の胸を見ながら言う。

 

「ゆずきちゃん自身が、男の子と女の子。ひなたはどっちでもいいよ」

「? 僕は男だよ?」

 

「じゃあ男の子のままで居たいって思っとかないと、女の子に育っちゃうか持って話なの」

「え、そうだったの?」

 

「うん、そうなの」

「そっかぁ」

 

ひなたちゃんが深くうなずくのに合わせて、僕もうなずいてみる。

 

「……ユズ様? リリスモードで聞けば……」

 

「あれ、知らなくて良いこととか分かっちゃうから好きじゃないの」

「そ、そうですか……」

 

ちょっと寒くなってきたから、いそいそと脱いで冷たくなったブラジャーを着けながら思う。

 

――たぶん、小さい頃の僕はリリスモードに近かった。

 

けども、今みたいに「分かりすぎるのはやだ」って思い続けてたら、授業中とか勉強中、読書中とかバイト中以外はあんまり考えられないようにしてたんだって。

 

そうだ、だからお父さんのことも――だから、考えたくないんだってば。

 

「………………………………」

 

お父さん?

 

お母さんを置いて逃げちゃったあの人のことなんか、知るもんか。

 

「……エリーさん?」

「……いえ。これは、ユズ様の心のものですので。ユズ様がご自身で語られるまでは……」

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