ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。   作:あずももも

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403話 すけすけでぱっくりでぶらぶら

「じゃ、着替えるので」

 

「はい」

 

「………………………………」

 

「?」

 

こてん。

 

僕へ畳んだ服を渡したままで目の前に立っているメイドさんの中のまとめ役さん。

 

「……着替えるので、出てってくださいね」

 

「なぜですか?」

 

「………………………………」

 

ぐいっ。

 

「はて? なぜに迫ってこられるのですか聖女様」

「おやめください聖女様」

「あ、私ぽいされました」

「奇遇ですね、私もです」

 

ぐいぐい。

 

メイド服の腰のリボンのとこを1人ずつ丁寧に押していく。

 

「お待ちを」

「あっあっ」

「いけません、主様以外の方に壁ドンとやらをされては」

「あら意外とお力があるようで」

 

「ぐっ……湯浴み後の香りで、力が出ません……!」

「仕方ありません、一時撤退です」

 

ぐいぐいぐい……ぱたん。

 

人口密度が僕1人になった更衣室で、僕はせっかくおふろに入ったばかりなのにまた汗をちょっとかいちゃったこめかみを拭う。

 

「ふぅ……」

 

あのメイドさんたち……いくら早く僕のお世話を終わらせたいからっていっても、ああしてずっと見られてたら恥ずかしいのにね。

 

さっきは見ないでくれてたのにね。

なんでだろうね。

 

けど、えっと……。

 

「え。……すけすけ」

 

この服……すけすけだ!

 

エリーさんとか好きそうな服だ……!

 

お母さんも好きそ――おげぇぇ。

 

……まぁいいや、羽織りものはすけすけじゃないみたいだし。

 

郷に入っては郷に従え。

きっとこういうすけすけなのが吸血鬼さんの世界では正装なんだろうし。

 

 

 

 

「……と思いましたけど……その、もうちょっとマシな服を……」

 

「「     」」

 

鏡に映る僕は、すけすけ。

 

それも尋常じゃないすけすけだ。

 

エリーさんとかリリスモードのお母さんや僕みたいな、紐みたいな下着もすけすけ。

 

女の子だったら見せちゃいけないところが見えてるはずだけど、見えてるけども、僕は男だから見られても平気だね。

 

男の胸は公序良俗に反しないからね。

 

でもなぜか中学から女子たちに「隠しなさい!」って言われてるんだ。

なんでだろうね。

 

で、下ももちろんすけすけ――どころか、なぜか大切な場所がぱっくり割れてるもんだから、ぶらぶら。

 

なんとか根性で片方にみちっと詰めたからぎりぎりセーフだけども、小股で歩かないととたんにまたぶらぶらしちゃいそう。

 

……僕のが、ひなたちゃんからも「かわいいね!」って言われるくらいにちっちゃくって男としてへこむほどだからまだ収まったけども、これが田中君のだったらぶらんぶらんぺちんぺちんしてたんだからね?

 

もうちょっとこう、心安まるぱんつはなかったのかなぁ……。

 

あ、でも、トイレは楽そう。

 

ズボンよりスカートの方がトイレに入ってから楽で便利、普通のよりぱっくりな方が出すのもしまうのも便利。

 

そう思い込んでおこう。

 

その上に着てるのも、もっとすけすけな布。

 

すけすけできらきら光って綺麗だけども……エリーさんが好きそうな服?

 

あれだ、お母さんがヒマなとき眺めてる下着カタログとかに出てるやつ。

 

「これであの人も悩殺♥」ってのをいつも見てたなぁ。

お父さんなんてもう逃げちゃってるのに、どうやって悩殺するんだろうね。

 

そんなわけで、上も下も着るのもすけすけですけすけ。

 

さすがにこれはあんまりだって思ってくれたのか、その上に羽織る用に用意されてたカーディガンを体の前で、両手で掴んでようやくにすけすけじゃなくなる。

 

けど、これ……理央ちゃんが見たら、思いっきりぶん殴らないと止まらなくなりそうなすけすけ具合だ。

 

や、最近なら……あやさんは両手で目を覆いつつ指のあいだから見てきて、ひなたちゃんはふんふん息が当たる距離で見てきて、優さんは興味なさそうに遠いとこに居ながらもやっぱりちらちら見てくるようになってるけども。

 

「「     」」

 

それにしてもメイドさんたちがおかしい。

 

真っ赤になってたりはぁはぁしてたり、上を見てたり鼻を両手で覆ってたり、座り込んだり倒れ込んだりびくびくしたりしてる人が居る。

 

「?」

 

「「ヴッ……」」

 

あ、また1人……2人倒れた。

 

もしかして過労?

 

………………………………。

 

ご主人様って人にごはんとおふろありがとうって言ったあと、労働環境の改善だけ言っとこっと。

 

「伝令です――至急、交代要員を。……はい、聖女様の淫気で5名が完全に再起不能に。余裕があれば10名を追加オーダーです」

「ついでに下着を3ダース運んでください。これでは床がえらいことになってしまいます」

 

ぼそぼそぼそと、腕を耳元に当てて何やらを話しているメイドさんたち。

 

……どう見ても中世のお城みたいな雰囲気だけど、実は最新式のインカムとか使ってるのかな?

 

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